裏膜、表膜の形状の設計
造乳力だけある乳房は乳腺の集合体であるから円錐形になるが乳房はラクダのこぶのように脂肪を貯蔵する器官としても進化しているので
球形に近くなりさらに巨乳になると扁平球や長球のようになる。
赤ちゃんが乳を飲んでいる間にも乳は作られているので乳を与えるという目的のためには巨乳である必要はないのだそうです。
自前の右胸と左胸の形状は右手と左手の関係にあり裏膜をそれに合わせるとすれば右胸用の型と左胸用の型を作らなければならない事になる。
だが大雑把に考えれば右胸は右側に傾いた円柱面、左胸は左側に傾いた円柱面と考えられ左右対称形の水筒であっても
吊り環の取り付け位置を変える事で右胸と左胸に合わせる事が出来る。表面積一定で最大の容積を持つ容器は球形であるから
水筒の乳首付近は球形にすることにしよう。
巨乳で無く貧乳にする事にし簡単のため球形の部分と水筒の周辺との間は平板を三次元的に曲げた曲面で結ぶ事にしよう。
水筒の主な形状は基礎円柱半径(cr)、横幅(w)、下側寸法(bw)、上側寸法(uw)、裏膜高さ(uh)、表膜高さ(oh)の6ヶの数値で表す事が出来る。
基礎円柱半径は例えばアンダーバストが75(750mm)だとすると円柱の平均的な半径は750/(2π)≒120 (mm) 。
横幅は左右の水筒を並べたときどの程度の隙間をとるかで決まる。なお名目上はこの寸法であっても実際の品物は外へ外へと盛っていくのでだいぶ大きな物になる。
下側寸法lは横幅より少し小さめにして球面が直接周辺に届くようにする。上側寸法はこの距離から球面に引く接線が胸の上部と滑らかにつながる様に。
裏膜高さは自前の脂肪層の高さですが推定値で縦、横の断面図を紙の上に作図して鋏で切り抜いて胸に当てて見て食い違いがあれば修正する事で分かる。
表膜高さはAカップ程度が無難では。なお球面の半径(sr)は球面の下側断面図上の関係からsr-h=√(sr^2-b^2)が成立しこれを解くと
sr=(h^2+b^2)/(2h) となる。例えばb=47.5; h=35とするとsr=(47.5^2+35^2)/(2×35)=49.7
水筒の基準面等高線図の例
基礎円柱半径120 横幅53.2 下側寸法47.5 上側寸法67.5 裏膜高さ15 表膜高さ35
六芒星形とは奈留子の里のバナーにある二つの三角形を180度回して重ねた図形の事です。外周補強糸のみでは吊り環が外周補強糸の上で滑り
シリコンシーラントを裂いてしまうので横滑りを防ぐために、また吊り環にかかる引っ張り力を直接受け持ちシリコンシーラントに引っ張り力が加わることを
防ぐために導入しました。これで水筒がすごい丈夫になりました。
六芒にしているので吊り環を付け替えることで右胸にも左胸にも使える。
展開図を作る
座標の設定
水筒の基準面を表現するため乳首を通る基礎円柱の半径方向をz軸方向としそれに直角な胸筋の尾根方向をy軸方向、z軸y軸に直交する方向をx軸方向としよう。
x y座標を極座標で表すときの角度をθとしよう。半径50程度の円弧に対してはθの増分は10°程度で十分。
現在の角度の周辺曲線上の点をBとしz座標も含めて添え字3を付けて(x3,y3,z3)と表し、球面と曲げ平板の境界線上の点をCとし(x4,y4,z4) と表すことにしよう。
ひとつ前の角度の周辺曲線上の点を@とし(x1,y1,z1)と表し、境界線上の点をAとし(x2,y2,z2) と表すことにしよう。
裏膜の頂点をDとし(0,0,uh) と表すことにしよう。
裏膜の展開
水筒の周辺曲線を z軸方向に投影した平面曲線の方程式を楕円 y^2/ub ^2+x^2/w^2=1 (1) とする。
(wは横幅。ubは上側寸法uw又は下側寸法bwで 符号関数Sgn を使えば
ub = (uw+bw+Sgn(θ) (uw-bw))/2と一つの式で表す事が出来る)
角度θの直線の方程式はy=x tanθ (2) でこの直線と楕円の交点は(2)を(1)に代入してxを解くと
x=ub w/√(ub ^2+w^2 tan^2θ)これを (2) に代入してy=x tanθ
y軸からx軸方向にxだけ離れた円柱面上の点の円柱の軸からのz軸方向の高さは √(cr^2-x^2) だから
z=uh+cr-√(cr^2-x^2) (uhは裏膜高さ,crは円柱半径)
点Dと周辺曲線上の現在の点Bとの間の実長をbとするとb = √(x3 ^ 2 + y3 ^ 2 + (z3-uh) ^ 2)
点Dと周辺曲線上のひとつ前の点@との間の実長をb0とするとb0 = √(x1 ^ 2 + y1 ^ 2 + (z1-uh) ^ 2)
点Bと点@の間の実長をcとするとc = √((x3 - x1)^2 + (y3 - y1)^2 + (z3 - z1)^2)
三角形@DBの頂点Dの実内角をdskとすると余弦定理により
dsk= arccos(b^2+b0 ^2-c^2)/(2 b b0)) となる。なおdskは小さい角度なのでこの式を変形した
dsk= 2arcsin(√(c^2-(b-b0)^2)/(4 b b0)) (3) で計算したほうが精度が良い
b の長さの輻射線をdsk の角度を次々に加算した角度でひいてその先端を滑らかな曲線で結べば裏膜の展開図になる。
展開図の外周に巾10o程度の耳を付け加えて置く。
表膜の展開
球面の部分の展開
球面の展開は地球儀に貼ってある紙の様に経度線に沿って切り開く開き方と干し柿を作るときのむきかたの様に緯度線に沿ってリング状に切り開く開き方があるが
ここではリング状に開く開き方が適当である。5mm間隔の等高線にはさまれたリング状の球面を円錐面で近似する事にしよう。
(乳首の所のリングが広すぎるのでここ1mm間隔の切断面を追加する)
通常の円錐の展開方法で展開して出来る扇形を-90°の所で継ぎ合せた形で作図する。各扇形には半径方向の角度線を入れておけば
扇形に曲げ平板部との境界線を作図する時都合が良い。
球面と曲げ平板面の境界の座標
点Bのz軸からの距離frと球面芯Eからの高さfzは裏膜展開のとき求めたx3とz3を使って
fr=x3/cos(θ) ; fz=sr-oh+z3
点BとEの距離clはcl =√(fr^2+fz^2)
球面の角度θでの切断面の円に点Bから引いた接線と円の交点Cが球面と曲げ平板面の境界点になり
三角形BCEが直角三角形になるから点BとCの距離sqはsq=√(cl^2-sr^2)
線分EBが基底面となす角度をφ1とし角BECをφ2とすると
点Cの球面芯Eからの高さgzとz軸からの距離rはki = sr / cl^2と略記すると
gz = sr sin(φ1+φ2) = sr (sinφ1 cosφ2+cosφ1 sinφ2) = ki (fz * sr + fr * sq)
r = sr cos(φ1+φ2) = sr (cosφ1 cosφ2-sinφ1 sinφ2) = ki (fr * sr - fz * sq)
になる。点Cの座標はx4 = r cos(θ); y4 = r sin(θ) ; z4 = gz - sr + oh:
曲げ平板面の展開
それまで出来上がっている図形に三角形@ABを継ぎ足しさらに三角形ABCを継ぎ足すという様にして図形を完成させていく。三角形@ABに対しては
b0= √((x2-x1)^2+(y2-y1)^2+(z2-z1)^2) (前回のsqの値)
b=√((x3-x2)^2+(y3-y2)^2+(z3-z2)^2)
c =√((x3-x1)^2+(y3-y1)^2+(z3-z1)^2)
を(3)式に代入したdskの値が角@ABの角度になる。
三角形ABCに対しては
b0= √((x3-x2)^2+(y3-y2)^2+(z3-z2)^2) (前出)
b=√((x4-x3)^2+(y4-y3)^2+(z4-z3)^2) (今回のsqの値)
c =√((x4-x2)^2+(y4-y2)^2+(z4-z2)^2)
を(3)式に代入したdskの値が角ABCの角度になる。
なお作図後にはABの線分は不要であるから消す。残った半径方向の線分先を滑らかな曲線で結ぶ。内側の曲線は球面との境界線であるから
点線などで表現するのが適当。
曲げ平板面に等高線を書き込む
高さと斜辺の長さの比kbは kb = sr/rであるから周辺B点から0レベル線までの斜辺長lは l = kb z3
等高線間隔5に対応する斜辺長 cd = 5 kb
球面の展開扇形に境界線を書き込む
曲げ平板面の境界点を球面の展開扇形の対応する半径、角度の位置に写し境界線を写す
球面の展開扇形を境界線から切り離し曲げ平板面の境界線の先に継ぎ足して表膜の展開図が完成。外周に巾10o程度の耳を付け加えて置く。
高さを決めるリングの展開
リングの幅は一番高いところで30位になるようにすれば型を床面に置いたとき傘の様に下へ伸びた耳の先が床面から十分上になるので適当。
点@と点Bの間の水平距離は √((x3-x1)^2+(y3-y)^2) であるから横座標はこの値を次々に足して行けば良い。
リングの下の平面形状を決める板
これは基準面図の平面図を転用すれば良い。
展開図のサンプル
紙型を 作る
ケント紙のような多少腰のある紙の上に展開図を作図し(プリンター等を使うと楽です)鋏で切りセロテープで貼り合わせて組み立てる。
表膜、裏膜の外にある耳の部分は組み立ての都合上前もって切り離しておく。貼り合わせた表膜、裏膜のメインの型に周辺部の高さを決めるリングをセロテープで貼り合わせる。
さらに周辺部の高さを決めるリングの下に平面形状を決める板をセロテープで貼り合わせる。こうして三次元的にしっかりした形になった表膜、裏膜のメインの型の周辺に
耳の部分をセロテープで継ぎ足し傘の様な形にする。
紙型の上にエポキシ樹脂を盛って滑らかに仕上げる
エポキシ樹脂は固まったときに透明である事が必要です(上に盛ったシリコンシーラントの厚みを色合いで判断するために)。
接着剤として売っている60分型の物が硬化時間、硬化後の硬さが良いのでは。裏膜30g、表膜40g合せて70gは必要(主剤35g硬化剤35gという事になる)。
いっぺんにある程度の厚みに盛るにはポリエチレン膜をかぶせるのが有効です。固まったら出張った部分をニッパー等で切り取り目の粗いヤスリ、使い古しのサンダーの石等で滑らかに仕上げる。
へこんでいる所は再度エポキシ樹脂を盛って仕上げることを繰り返す。仕上がったら紙型の上にある輪郭線、乳首の位置、上下と横の合いマーク等をコンパスの針の様な物で引っ掻き
エポキシ樹脂に写しておくと成型したシリコシーラントにうつるのでトリミングしたり、乳首位置に穴を開けたり、裏膜表膜を合せたりする時に便利です。
型の裏側に付いている周辺部の高さを決めるリングと平面形状を決める板は裏膜の場合有ったほうが据えたり持ったりするとき便利であるが
表膜の場合ポリエチレン膜を裏側に巻き込む時に邪魔になるので取り払った方が良い。
紙型の上にエポキシ樹脂を盛って仕上げて作ったエポキシ樹脂型 右 裏膜用 左 表膜用 表膜用の方は下の周辺部の高さを決めるリングを取り払っている
裏膜用の方の周辺部の高さを決めるリングは長い使用でつぶれている
エポキシ樹脂型に剥離剤を塗る
現状ではどこにでもある物としてニベアクリームを塗っています。紙の部分にも塗る。
エポキシ樹脂型にシリコンシーラントをのせる
サンプルの裏膜型は耳を含めて約14300mm^2あるのでのせる厚みを1.5mmとすると14300×1.5=21500(mm^3) (約21.5g)
表膜型は約18000mm^2でのせる厚みを1.8mmとすると18000×1.8=32400(mm^3) (約32.4g)
シリコンシーラントの容器の口の口径は約15mmあるので口の面積は176 mm^2シリコンシーラントが口の面積いっぱいの断面積で押し出されるとすると必要なシリコンシーラントの長さは
裏膜のとき21500/176=122 エポキシ樹脂型から122 mmの高さの所に容器の口を置き垂れたシーラントが型につくまで押し出せばよい
表膜のとき32400/176=183 エポキシ樹脂型から183 mmの高さの所に容器の口を置き垂れたシーラントが型につくまで押し出せばよい(いっぺんには無理なので90 mm 2回で)
シリコンシーラントの上に丸く切ったポリエチレン膜をかぶせエポキシ樹脂型いっぱいに伸ばす。
泡がシリコンシーラントの中に残らないように、泡を外周に逃がすように広げていく。シリコンシーラントが外周近くまで広がったらポリエチレン膜の外周をエポキシ樹脂型の耳の裏側に巻き込む。
この段階になるとシリコンシーラントがポリエチレン膜に閉じ込められた状態になるので手を汚す事もなく整形作業を進められます。
ポリエチレン膜を指の摩擦で外に向けて引っ張ってはエポキシ樹脂型の耳の裏側に巻き込む事を繰り返すとポリエチレン膜の中央部が伸びて平面だったものが
ある程度三次元的な曲面になり中央部付近のしわはなくなる。トマトの表面の様な感じになる。
現状では絞りの浅い裏膜に対しては大丈夫ですが、絞りの深い表膜に対してはどうしても周辺部にしわが残ってしまいこのしわがシリコンシーラントの表面の溝になってしまいます。
膜厚に極端に薄いところがあればそこから裂けてしまいやすく、特に裏膜には円錐の頂点の尖った部分がありここからシーラントが逃げて薄くなりやすいので
頂点の部分に意識的にシーラントしごき寄せて薄くなるのを防ぐ必要があります。
膜厚計のようなものがあれば均一の膜厚にしやすいのでしょうが現状ではシーラントの乳白色の濃さ、指で触った感じ、横から眺めた膜の輪郭で判断するしかない勘の世界です。
シリコンシーラントが固まったらポリエチレン膜をはがし膜のしわで出来たシリコンシーラントの溝をヘラを使って埋めて平滑に する。
泡がある時は泡の上を爪楊枝の先で切り開いてシーラントを入れ込む。
表膜、裏膜を型からはがす
爪の先で押すようにして周辺部からはがしていく。表膜の周辺を型から写ってきた線に沿って鋏でトリミング
栓を差し込む為に表膜の乳首中心の内面側にへそを付ける
型から写ってきた乳首中心に油性ペンで印を付けて見やすくする。表膜の内面側をティシュ等で拭いて剥離剤を落とす。直径20 mmへその高さ3mm程度になるように
印を中心にしてシリコンシーラントを置き小さく切ったポリエチレン膜をかぶせてその上から整形する。固まったら油性ペンで乳首中心の印を内面側に写し皮用ポンチで孔を開ける。
ポンチであけた孔は孔の奥のほうが狭くなるので内から外へ向かってあければ外側のほうが狭い孔になり栓を差し込んだとき表膜が外側に張り出すので正解。
逆向きにあけると表膜が引っ込む。
なおあけた孔には ストローの栓を差し込んでおけば膜が持ちやすくなるしシーラントを盛っていくとき孔の内面が保護されるので便利。
ストロー を適当な長さに切って片側の口をシーラント等でつぶし途中に空気抜きの孔を開けておく。
裏膜の上に表膜を仮付けする(以後の作業は裏膜の形を保つため裏膜をエポキシ型の上に乗せて行う)
裏膜の周辺部の上にシーラントを塗り裏膜の上に表膜をのせ仮付する。
シーラントが固まって裏膜と表膜が固定されたら継ぎ目部をシールする
継ぎ目の溝に爪楊枝の先を使ってシーラントを入れ込みならす。溝が多少残っているくらいが周辺補強糸を埋める時に便利。
中に水を入れストローの栓の空気抜きの孔をセロテープでシールする
中に水を入れればふにゃふにゃの水筒もしっかりして作業がやりやすくなります。空気を残さず一杯に水を入れるためには水が一杯になった状態で空気抜きの孔
に横からセロテープを貼ればよい。
(ストロー付の紙パック入りドリンクを買えば太いストローと細いストローの2本のストローが手に入ります(^^
周辺補強糸を仮止めする
溝にシーラントを塗っておいて直径0.3o程度のポリエステル糸を溝にはめ込み一周したら括ってリングにする。
シーラントが固まって周辺補強糸が固定されたら六芒星形糸を張る
エポキシ型の下の紙型に表示されている角度線を利用してポリエステル糸を三角形の頂点の位置で針を使って周辺補強糸くぐらせ三角形になったら括る。
二つの三角形を張ったらヘラでシーラントを糸の上から塗り付け糸を表膜に固定する。
周辺補強糸と六芒星形糸の上にシーラントを盛って完全に埋め込む
糸の上に1.0mm 盛り上げるとして18000×1=18000(mm^3) (約18g)
18000/176=183 表膜から102 mmの高さの所に容器の口を置き垂れたシーラントが表膜につくまで押し出せばよい
今度は水を充填した表膜の上でポリエチレン膜を引伸ばす事は出来ないので中心から周辺までの距離の巾に切ったポリエチレン膜を重ねて置くしかないでしょう。
あらかじめシーラントをヘラで均等に均しておきポリエチレン膜を慎重に置く必要があります。固まってから溝や低い所をヘラを使って修正盛りを行なう事を繰り返す。
シーラントが指にべた付かなくなった位の時点でヘラの先でシーラントをしごくと、わりと容易に表面をなだらかにすることが出来、後でヤスリで仕上げる手間が少なくなります。
裏膜の耳をトリミングし周辺部を仕上げる
刃先が鋭角の鋏で裏膜の耳と継ぎ目に盛ったシーラントと補強糸の耳を一緒に斜めに切り落とす。余裕を持って切断し植木を剪定するように少しずつ仕上げていく。
周辺部の長さが足りないときにはシーラントとを盛って2枚のポリエチレン膜ではさみポリエチレン膜の間のシーラントの厚みを指で加減する事で伸ばすことが出来る。
周辺部をやわらかな皮膚の上に載せ違和感なく一体に見せるには周辺部の先端が厚み0のナイフエッジで周辺部が凸の面ではなく凹の面である必要がある。
柔らかいシーラントの周辺部をカッターで凹に削るにはカップラーメンの容器等をひっくり返して置き容器の底の丸みを帯びた角に周辺部を押し付けて
強制的に凸の面にすればカッターの刃が掛かるようになり外した時に凹になるまで削る事が出来る。
(カップラーメンの容器を捨てずにとっておく。(^^
吊り環を取り付ける
右胸用にするか左胸用にするかで六芒星形の三角形を選んでその頂点にポリエステル糸を針を使って六芒星型糸と周辺補強糸の内側を通るように表側から外向きに差込み表側に抜き通す。
吊り環の糸が確実に六芒星型糸と周辺補強糸の内側を通っていないと使用中に吊り環がシリコンシーラントを裂いて抜けてしまうので多少強く引っ張ってみて確認する。
通っていないと裂けて抜けて来る事になるが六芒星型糸と周辺補強糸が見える様になるので好都合です。裂け目は後でシーラントで補修出来る。
糸の端同士を一緒に括って環にする。括る前に針を使って括る位置を調整すると環の大きさを調整出来ます。
栓を作る
やはり柔らかさからは シリコンシーラントで作るのが良いが シリコンシーラントは流れないので重力で型に流し込む事が出来ない。コーキングガンを使って筒の中に押し込むしかない。
ポリエチレンのような通気性の無い膜では注入したシーラントが固まるのに時間がかかるので滑らかな紙製品(トレーシングペーパーやセロハン紙)を巻いてセロテープでとめて筒を作り
シーラント容器のノズル先と太い筒、太い筒と細い筒の間は円錐形でつないで加圧中に外れたり漏れたりしないようセロテープでしっかり貼り付けコーキングガンを上に向けてゆっくり注入し
固まってから水につけて紙の筒を剥がせばシリコンシーラントの丸棒が出来ます。
太い棒、細い棒をカッターでそれぞれの長さに切り細い棒の切り口にシリコンシーラントを塗って太い棒の切り口に圧着して立てておけば接着、刃先が鋭角の鋏で太い棒を半球状にトリミング、細い棒の先を丸くトリミング。
なお使っているうちに栓を差し込む孔は広がり栓の首のところは細くなって来るので直径6、7、8mmの三種類くらいの太さの栓を用意しておくと漏れに対応できる。
水筒の彩色
手作りで水筒を作るには膜厚の加減を見る、糸を埋めた深さを見る、周辺補強糸と六芒星形糸の交点を見るために材料は透明である必要がある。だが表面を仕上げ、吊環をつけてしまえば着色出来るようになる。
シリコンシーラントには絵の具も筆も効かないがお化粧のような形で顔料のパウダーは乗る。パウダーを乗せてその上から透明なシーラントをヘラを使って塗り付ければ
顔料のパウダーを含んだシーラントの層が出来て塗装した事になる。
ヘラは進行方向に鈍角になるように動かせばならすことが出来、鋭角になるように動かせば削る事が出来るので厚い部分を削ってはまだ塗ってない部分に持っていくようにすればしっかり薄いシーラントの層が出来る。
シーラントが指にべた付かなくなった位の時点で例のごとくヘラの先でシーラントをしごいて平滑にし、シーラントが固まるのを待つ。出っ張りがあればヤスリをかけパウダーをはたく。
色素層が十分な厚みになるまでこれを繰り返す。
乳房は体の中でも最も白い部分なので白く着色すれば良く使っている内に垢(天然の自前の色素)が付着してナチュラルな色になるのではないでしょうか。
白い顔料としては化粧品の中に入っているものとして酸化チタンと酸化亜鉛があるが大量に使うものでもなく酸化亜鉛が主成分のベビーパウダーが手に入りやすく皮膚に比べれば十分白い。
乳首(栓の頭)とその周辺は色を付けなければならないが色が付くようにまず変成シリコン接着剤を塗ってその上から口紅やパウダーで化粧し
色落ちしないようその上に変成シリコン接着剤を塗ってカバーして色素を定着する。わずかしか要らない絵の具を買う必要も無く済みます。
水筒の中に入れる物
使い始めは水漏れテストと内部洗浄を兼ねて水を入れて見るのが良いでしょう。最近では水飴が酸化によって変質する割合が少ない事に気づき水飴を入れています。
ドレッシングの容器と称して売っているねじ蓋にノズルの付いた容器に入れ万力で絞って水筒の中に押し込んでいます。
水筒の装着法
装着用糸と紐の準備
ナイロン糸は細くても強靭なので細いものは見えにくいというカスミ網効果がねらえる。二重糸にしたほうが扱いやすいので水筒の吊り環につながる所はすべて直径0.2o程度のナイロン糸を二本並べて
両端を一緒にくくった二重糸にします。水筒の上の延長糸は鎖骨に届く程度の長さにし首に当たる部分は直径1o程度の紐を使い両端に外れ止めの結び目を付け糸で紐を締める結合で上の延長糸とつなぐ。
前連結糸は水筒と水筒の間隔を調整するためある程度の余裕を持った長さのナイロン二重糸を用意し利き手側を締め位置を調節できる結合にし余った糸は垂らしておく。
利き手側の外側の吊り環に脇の下に届く程度の長さの延長糸をつなぐ。利き手の反対側の外側の吊り環に背を廻る糸をつなぎ利き手側の延長糸との間に少し隙間が出来る程度の長さにする。
背を廻る糸の端に直径1o程度の両端に外れ止めの結び目を付けた隙間を埋めて余りのある長さの長さ調整紐を糸で紐を締める結合で付けておく。
水筒の装着
ホルターネックの紐を首に掛け、指で張った横の延長糸の輪の中に背を廻る糸の先の長さ調整紐の先を差込み延長糸の根元側を廻ってもと来た方向に戻し紐の先を引っ張れば糸で紐を締める結合が出来ます。
二つの水筒を腕のはらで抱きかかえるように定位置に押さえておいてホルターネックの紐を下に引っ張り糸が紐を締める位置を指でしごいて適当な位置に動かしホルターネックの紐の端を上方向に引っ張れば
その位置で固定出来ます。ブラを付ければホルターネックの紐は用がなくなるが水筒を胸に密着させていたいときにはそのままで。
ホルターネックの紐を緩めてリラックスしたいときには糸が紐を締める位置を指で上へしごくか延長糸に付いている耳の部分を引っ張れば緩めることが出来る。
ブラを付けてホルターネックの紐を人に見せたくない時にはホルターネックの紐を延長糸から外してブラの中に入れる。再び結合するには延長糸を指で張って
ホルターネックの紐を差し込み延長糸の根元側を廻してもと来た方向へ帰す。私は何時もホルターネックの紐を首に掛けたままです。
水筒を外す時
横の延長糸の耳の部分を引っ張って紐を締めている糸の輪を緩めて広げた状態で長さ調整紐を外れ止めの結び目が引っ掛からないように抜けば外す事が出来ます。
水筒の収納法
表膜が下になる様に置くほうが表膜の張りが保たれて長期間放置した場合でも変形が少ないので左右の水筒を表膜が下になる様に重ねて漏れが心配なときにはポリエチレン袋に入れて箪笥の引出しの下着の上に置く。
冷蔵庫に入れる時は茶碗などの縁に乗せる。首に掛ける紐は輪になっているし背を廻る糸の先には長さ調節紐が付いているのであまりもつれない。
水筒の完成
トラブル対策
水筒が裂けたとき
内部を洗浄後ポリエチレン膜を裂け目の長さをカバー出来る大きさで片隅を糸で括りやすい形に切り、片隅を糸で括り乳首の孔から中に入れ裂け目の裏当てをしておいてシーラントを充填、
外からポリエチレン膜を当て内外の膜で裂け目をはさんで放置、膜がつながれば膜厚等外から修正が可能、終了後糸を引っ張って内の膜を外に出す。
水筒の栓があまくなって抜けるようになったとき
時間の経過とともに水筒の孔は大きくなり栓の首は細くなってくるので栓があまくなったら太い栓と取替える。栓の作り置きがないときにはさしあたり栓にビニールテープ等を巻いて太くするしかないでしょう。
8oの栓でも抜けるような大きな孔になった時には孔のほうを小さくする。洗浄後ポリプロピレンのストローにシーラントを塗って孔に差し込み放置、固まったらストローを抜く。
孔が大きくなりすぎてうまくいかないときには太いストローを使い、固まってから細いストローをつかうというように段階的に行う。
水筒を吊るナイロン延長糸が切れたとき
延長糸をボール紙の小片等に巻いて携帯する。適度に交換して朽ちた糸を使わない。
水筒の周辺が肌に密着しないとき
水筒の中に空気や水蒸気がたまりすぎて水筒が膨張していませんか。栓を抜いて適当な量に調節して下さい。
長期間装着で肌が負担を感じるとき
肌と水筒の間にティシュ等をはさんで肌を休めて下さい。