物理定数表 & メモ
電子の電荷は-1.6×10^-19 クーロンなので 1 eV=1.6×10^-19 J
-1クーロン=1/1.6×10^-19=6.25×10^18ヶ電子
プランクの定数 h=6.626×10^-34 J s=4.136×10^-15 eV s
可視光線の波長λは概ね 0.8〜0.4μ,周波数ν=c/λ=300000000/.0000008〜.0000004=3.7〜7.5×10^14Hz
従って光子の持つエネルギーはE=hν=4.136×10^-15×3.7〜7.5×10^14=1.5〜3.1 eV
万有引力定数 G=6.67×10^-11 Nm^2/kg^2
地球の半径rは概ね 周長/2/π=40000000/2/π=6366000m
地球の質量Mは5.94×10^24 kg、地表上にある1kgの物体に働く引力は地球の全質量と等しい質量を持つ
地球中心にある点から受ける引力に等しいのでGM/r^2=6.67×10^-11×5.94×10^24/ 63660002= 9.8 N
ボルツマン定数 k=1.38×10^-23 J/K=0.00008625 eV/K
常温(20℃)は293 Kなので0.00008625×300=.025 eV
アボガドロ数 NA=6.024×10^26ヶ/kmol
気体定数 R=8317 J/K/kmol (= k NA= 1.38×10^-23×6.024×10^26)
273 K 、 0.1013 MPa(=101300 N/m^2)で1 kmol の完全ガスの占める容積は22.4 m^3(= 8317×273/101300)
真空の誘電率 ε0=8.854×10^-12クーロン^2/J/m
真空の透磁率 μ0=4π×10^-7=1.2566×10^-6 J s^2/クーロン^2/m
真空中の光速 c=3×10^8 m/s ( =1/√(ε0μ0) =1/√(8.854×10^-12×1.2566×10^-6)
メモ
陽子の質量=1.6726×10^-27 kg
電子の質量=9.108×10^-31 kg
陽子と電子の質量比=1836
中性子の質量=1.6749×10^-27 kg
質量数1の水素の原子量 1.00782
重水素の原子量 2.0141
質量数4のヘリウムの原子量 4.0026
質量数12の炭素の原子量 12
質量数16の酸素の原子量 15.9949
質量数56の鉄の原子量 55.9349
マクスウェル の方程式
( D_=εE_ ; B_=μH_ )
divD_=ρ (1) ; divB_=0 (2) ;∂D_/∂t=rot H_-i_ (3) ; ∂B_/∂t=-rot E_ (4)
D_電束密度(クーロン/m^2) E_電場(V/m) B_磁束密度(J s/クーロン/m^2=Wb/m^2=テスラ ) H_磁場(A /m)
ρ電荷密度(クーロン/m^3) i_電流密度(A /m^2) ε誘電率(クーロン^2/J/m) μ透磁率(クーロン^2/m)
1クーロンの電荷@があるとき1m離れた場所の電束密度D_は半径1 mの球の表面積は4π(m^2)であるから
マクスウェル の方程式の divD_=ρを使って
D_=1/(4π)=0.796 クーロン/m^2
真空の時この場所の電場E_は
E_= D_/ε0=0.796/(8.854×10^-12)=8.99×10^9 V/m
この場所に1クーロンの電荷Aを置くときAは電場から半径方向に
8.99×10^9×1=8.99×10^9 (J /m)=8.99×10^9 N の力を受ける
無限長の電線@に1Aの電流を流す時1m離れた場所での磁場H_は半径1 mの円の周長は2π(m)であるから
マクスウェル の方程式の∂D_/∂t=rot H_-i_を使って(今の場合∂D_/∂t=0なので rot H_=i_ )
周方向に(電流の方向に右ねじを進めるとき廻す方向に)
H_=1/(2π)=0.1592 A/m
真空の時この場所の磁束密度B_は
B_=μ0 H_=1/(2π)×4π×10^-7=2×10^-7 テスラ
この場所に無限長の電線Aを@に平行に置き1Aの電流を流す時,電線Aが磁場から受ける力は
周方向と電線の方向に直角な方向(半径方向)で@とAの電流の向きが同方向の時引力で
逆方向の時斥力になる。
力の大きさは電線の長さ1mあたり
2×10^-7×1×1=2×10^-7 N
電流が流れると言っても実際は電線の中を電子が運動しているのであり
個々の電子が運動する事により磁場から受ける力の合力が電線を動かそうとする力になるわけである。
この考えで電線にかかる力を計算してみよう。
負電荷の電子の移動方向は電流と反対方向なので電子の電流と反対方向の移動速度をuとし
単位体積中のuがuからu+duまでの自由電子の個数をn(u) duとする。
移動速度がuである電子の磁場B_から受ける力はB e uであり
電線Aの断面積をsとすると単位長さあたりの体積はsであるからuがuからu+duまでの自由電子の個数は
s n(u) du したがって合力fは
f= B e s∫∞_-∞ u n(u) du (11) (∫∞_-∞は-∞から∞までの定積分を表しています)
一方ある断面を考えると移動速度がuである電子の群れは断面直前の物からu m後ろにいる物までが
一秒間にこの断面を通過するので先頭から後尾までの距離に断面積を掛けた体積はs u この体積中に
s u n(u) du ヶの電子が存在しこの数が移動速度がuである電子が断面を通過する数である。
断面を通過する全部の電子の数は移動速度が-∞から∞までの物を総和して s∫∞_-∞ u n(u) du ヶとなる。
各電子が-eの電荷を持っているのでこの断面を通過する電流i は
i=e s∫∞_-∞ u n(u) du (12) となる。(11)と (12) から
f= B i (13)
となりe, sが消えまた電子の移動速度の分布形状によらず電流の大きさで力が決まる事がわかる。
単位体積中の自由電子の総数NはN=∫∞_-∞ n(u) du であり
自由電子の平均的な移動速度uaは ua=(∫∞_-∞ u n(u) du)/N であるから
ua= i/(e s N) (14) で計算出来る事がわかる。
電線Aが銅で出来ているとし断面積が1mm^2(直径1.13 mm)だとしてuaを計算して見よう
銅の比重は8.93なので1m^3の重さは8930 kg。銅の原子量は63.54なので1m^3中の銅の原子数は
8930/63.54=140.5 kmol したがって1m^3の銅の中には140.5×6.02×10^26=8.46×10^28 ヶ の銅原子がある。
銅原子1ヶあたり1ヶの自由電子を出しているとすれば銅の中にはN=8.46×10^28 ヶ/m^3
の自由電子がある事になる。(14)に数値を入れると
ua= i/(e s N) = 1/(1.6×10^-19×1×10^-6×8.46×10^28) =0.0000738 m/s
電圧の変動は電線の中を光速で伝わるのに比して電線の中の電子の移動速度は驚くべき遅い速度である事がわかる。もちろん電子の熱運動の運動速度は非常に速い。
マクスウェル の方程式は真空中では
div E_=ρ/ε0 (1); div B_=0 (2)
-ε0μ0(∂E_/∂t) + rot B_=μ0 i_ (3) ; ∂B_/∂t=-rot E_ (4)
E_とB_を電磁ポテンシャルφ, A_の形に変換
E_=-gradφ-∂A_/∂t ; B_ =rot A_ と変換すると
(1)より Δφ+div(∂A_/∂t) =-ρ/ε0 (1a)
(2)は自動的に満たされる
(3)より(-ε0μ0(∂^2/∂t^2) +Δ) A_-grad(ε0μ0(∂φ/∂t) + divA_)=-μ0 i_ (3a)
(4)は自動的に満たされる
方程式 (-ε0μ0(∂^2/∂t^2) +Δ)χ=-(ε0μ0(∂φ/∂t) + divA_) (5)
を満足する関数χを使ってローレンツゲージ変換 φ=φh+∂χ/∂t ; A_= Ah_-gradχ
でφ,A_からφh,Ah_に変換
(5)にφ,A_を代入 (-ε0μ0(∂^2/∂t^2) +Δ)χ=-(ε0μ0(∂φh/∂t+∂^2χ/∂t^2) + divAh_-Δχ)
ε0μ0(∂φh/∂t) + divAh_=0 (5c)
(1a)より Δφh+div(∂Ah_/∂t) =-ρ/ε0 (5c)からdiv(∂Ah_/∂t)= -ε0μ0(∂^2φh/∂t^2)なので
(-ε0μ0(∂^2/∂t^2)+Δ)φh =-ρ/ε0 (1d)
(3a)より (-ε0μ0(∂^2/∂t^2) +Δ) Ah_-grad(ε0μ0(∂φh/∂t) + divAh_)=-μ0 i_ (5c)を代入すると
(-ε0μ0(∂^2/∂t^2) +Δ) Ah_=-μ0 i_ (3d)
-ε0μ0(∂^2/∂t^2) +Δ=-1/c^2(∂^2/∂t^2) +Δ= □と略記すると(ダランベルシャン)
(1d)より □(φh/c)=-μ0 c ρ
(3d)より □Ah_=-μ0 i_
4元電磁ポテンシャルAμ(A0=φh/c; A1= Ah1; A2=Ah2; A3= Ah3)と4元電流密度iμ (i0=c ρ; i1 ; i2 ; i3 )で
表現すると
□Aμ=-μ0 iμ