書籍の部屋

この部屋は、「いままで読んでよかった本」、「もっと早く読めば良かった本」の紹介コーナーです。パソコン関係の書籍はもちろん、それ以外の分野の本も扱っています。きっとあなたにも参考になりますよ。

紹介した本の中には、内容的には難しいものもあります。しかし、その本が、すぐには理解できなくても、パソコンをいじっていると、『ああ、あの本で触れていたな・・・、もう一度読もう』ということが度々あります。僕がここで紹介した本は、そのような本のごく一部分です。

ビジュアル時代の現在。本屋さんにはいろんな本が並んでいます。僕は、パソコンコーナーだけでなく、女性コーナーにある料理コーナーには必ずよることにしています。自分が料理をするためだけでなく、いろんな挿絵で段取りよくレシペを紹介しているので、ビジュアル説明の参考になるからです。料理上手は、段取り上手なのです。「段取り八分」で料理は決まります。この点、仕事も同じだと思います。

お勧め度〜ゾ

★★★★★   内容的にもやさしく、すぐにでも購入をお勧めする本です。  
★★★★   読み通すには、ちょっと努力がいるけれど、今度、必要になる本です。  
★★★   内容的には、少し難しいが、買って損はない本です。重要な本です。  
★★   内容的には、難しいが、何れは必ず、役に立つ本です。  
  参考になる本ですが、無視できない本です。  

 

■「図解でわかるはじめてのプログラミング」(伊藤華子著=日本実業出版社・1700円+税) ★★★★★

2001年7月1日初版のプログラミング入門書。図解シリーズ。驚いたことに、プログラミングをカレー作りと対比させ、わかりやすく説明している。プログラミングとはどんなものか、あなたも一度は、この本を読んでは、いかがだろうか。筆者は文科系出身だそうだ。著者は前書きで「プログラム作りの基本的な考え方は、どんなプログラムでも同じなんだ、と私なりに実感」できたと述べている。また「パソコンの前で頭をかかえなくても、解説書を必死に読まなくても、プログラム作りの練習はいつでもできる」と述べている。かといって、プログラミングの基本部分の説明や今後の学習方法へのアドバイスなども述べられており、実際のプログラミングをはじめたばかりの人にもとても役に立つ本である。また、今注目されている3つの言語(C言語・JabaScript・Visual Basic)の実際のプログラムを対比させているので、「どこが、どう似ていて、どこが違うか」が良くわかる構成となっている。

【コメント】僕は、この本を新刊コーナーで見つけ、前書きを読んですぐに買った。そればかりではなく、一年以上も眠っていた「あなたにもできるプログラミング超入門」(すぐ下で紹介しています)という本を買ったことを思い出した。家に帰って、すぐに「perl」君をダウンロードしたのである。この2つの本は、僕にとり絶好の水先案内人となっている。僕は、「perl」君と徹底的に付き合うために、学習ファイルを作った。

 

■「あなたにもできるプログラミング超入門」(とびら著=株式会社すばる舎=1500円+税) ★★

2000年のはじめごろだったと思う。ビジュアル・ベーシックの本とともに、この本を、パソコンを買ったラオックスで見つけた。購入したものの、ずいぶんと眠っていたこの本が、息をはじめたのは、7月12日頃のこと。奮闘記その5でも書いたが、僕のパソコンにエディタが動き初めてからというもの、僕のパソコンの環境が激変して、以前は挫折した感があったプログラミングの世界に性懲りもなく、挑戦しようとしたのである。ホームページを開設後、インターネットからのソフトのダウンロードになれた僕は、さっそくこの本の「perl」君に是非とも、会ってみたくなったのである。7月19日、僕がこの本の手ほどきをうけて、僕のプログラムが動いた感動はザッツ談15に記録してある。僕は、この本を参考に、例題プログラムを「真似て」みて、様々なことを学んだのは本当のこと。何れ奮闘記その6に記録しようかと思っている。この本のpart1とpart2は、プログラミングとはどんなことかをつかむ絶好の教材の一つであると思う。買っていて損はしなかった典型的例である。

◆しかし、実験プログラムを組んでいて思ったことだが、ところどころ理解困難なところがある。そもそも小さな本であり、事細かな説明は省かれているのであろう。しかし、そもそも僕は初心者であるから、とにかく動かしてみることにしている。現在、乱数関数にところまで進んだ。どんな勉強もそうであるが、「なぜなんだ、なぜ、こうなるんだ」という探究心が必要であると思う。僕は「time」関数と「localtime」関数の構造を理解する実験に何度もトライして、2000年問題に似た体験もした。おもしろかったよ。「あれこれ、やってみること」と「学習したプログラムの応用を考えてみること」が当面大事なように思う。

◆プログラムへの挑戦が続くなか、僕は2001年8月に「とびら」さんの親切なご指導を仰ぐことができました。超入門にあった「おみくじプログラム」に「1」という数字が余分につくので、頭を悩まし、何度も何度も老眼鏡を外しては点検していたところ、「超入門」の「とびら」さんのホームページに出かけて質問したのです。「とびら」さんの返事はとても早く、感動しました。「おみくじプログラムの間違い」は「初歩的な間違い」でしたが、「とびら」さんは、親切に教えてくれました。また「プログラムは思った通り動かない。書いた通りに動く」という名言を教えて頂きました。この場をお借りして、再度お礼申し上げます。「とびら」さんのホームページは次です。楽しいコーナーの中に「散歩しながらプログラム」という入門コーナーがあります。一度、訪問してみてはいかがですか?(2001年8月17日記録)

http://www.tobira.net/

 

「出版のためのテキスト実践技法(執筆編)」(西谷能英著=未来社・1200円+消費税) ★★★

2001年4月発行の新刊本。著者は、この本の冒頭で「本書では、とりわけ文字データのテキストファイル化の技法と、それを使いこなすためのツールとしてのテキストエディタの技法が中心主題となる」(9ページ)と述べている。この本には、続編が予定されており、来年の春までまたねばならないのは残念だ。この本の圧巻は、「第3章=執筆のためのテキスト入力マニュアル」と「第4章=執筆のためのパソコン技法」の2つの章。いままでのつまみ食いに等しかった「テキストファイル」についての知識は、この本により、整理され、豊富になった。この本は、秀丸エディタをインターネットでダウンロードしたとき、そのホームページに紹介されていた。エディタに関する基本書を探していた僕は、直ちにインターネットで購入した。

◆インターネットを通してクロネコの宅急便で配達されてから読み終えたのは3日もかからなかった。それほど一気に読み進めてしまった。ページ数は少ないのだが、中身は濃い。筆者は未来社で編集の仕事をしているらしい。僕とほぼ同時代でパソコン暦は10年。文体のあちらこちらに「筆者のこだわり」がチラホラ。編集現場の経験の中から生まれた本だと思う。圧巻は「テキストエディタを生かすソフトの紹介」。それにしても、すぐ下で紹介している本もテキストファイルの本。1年前には、テキストに関する本は全く本はなかったに等しいが、相次いで発行されたのは何故だろう。

 

「テキストファイルとは何か?」(鐸木能光著=地人書館・1800円+消費税) ★★★

2001年3月1日に発刊された新刊本。著者は、「たくき・よしみつ」という45歳の作家らしい。僕は、MS・DOS時代から「テキストファイル」の互換性こそ鍵だと思っていたので、これまた池袋の本屋で偶然に目にした。この本のサブ・タイトルは『知らぬでは済まぬ電脳社会の常識』とある。中身は、題名通りであり、いままでの「テキストファイル」に対する僕の認識は非常に不十分だったことを思い知らせてくれた本である。早々に貴方も手にとって読んではいかがだろうか?著者は一番最後のあとがきで『魂はアナログ、手段はデジタル』とあり、僕は大賛成であり、名文句だと思う。しかし、この人物、相当な個性派のようだ。

 

■「販売の科学」(唐津一著=PHP文庫・486円+消費税) ★★

この本の初版は、昭和34年。これが昭和49年に、また発行され、それが平成5年の文庫版として「復刻」されたものだ。サブ・タイトルは「売りながら調べ 調べながら売る」。経営管理の本である。初版の昭和34年というと、西暦でいえば1959年。歴史的な「60年安保闘争」の前年である。この年は、敗戦から「立ち直った」日本経済が右肩上がりの曲線を描きはじめるころである。また、復刻された昭和49年は、西暦でいうと1974年である。この年は、オイル・ショック直後であり、日本経済は「成熟期」を迎え、低成長時代を迎えるのである。また、文庫版されたのは、平成5年であり、この年は「バブル崩壊」直後の年である。この本は、日本経済の3つの転換期を生き抜いたのである。これ以上はコメントできない。参考に、いくつかの目次を紹介しよう。『「販売のための市場調査」は、ここが違う』『知るための調査と行うための調査』『データ活用にはこんな方法がある』『市場調査は目標の設定からはじめる』等々。これらからお分かりのように、この本は「調査・統計学」の本でもある。僕がこの本を知ったのは、平成4年のころ。中小企業診断士になろうと思ったころだった(夢は実現しなかったが・・・)。マーケッティングは、決して「儲け」の学問ではない。企業の経営はもちろん、あらゆる団体運営(労働組合や協同組合などの非営利組織など)、さらには、国家経営にも通用すると僕は思う。この本をこの部屋で紹介するのは、ただ漫然とデータを集めてもダメだということだ。「データとは何か」という根本を問う本だからだ。念のため申し上げるが、具体例が多く、読み物としても面白い本である。

 

「インターネット『超』活用法 2001」(野口悠紀雄著=講談社・1600円) ★★★★★

この部屋でご紹介した「2000」の改定版。同時に、このホーム・ページも全面的に改定された。この本の著者は有名。著書も多いが、この本だけ買えば十分。膨大なホーム・ページのリンク集。しかも、有用なリンク集である。インターネット社会とは、何なのか。この本は教えてくれる。ネット・サーフィンをして、「無駄な時間と無駄な電話料金」を支払っている人は、すぐにでも買うに値する。この本の最後には、袋とじのアクセスナンバーがある。この本のアクセスナンバーは、自分の財布のお金から、獲得すべきだということを僕は強調したい。そうでないと、自分の宝とは出来ないからだ。僕は、このホーム・ページを「お気に入り」の「ホーム」にしている。

◆「インターネット」。パソコンをバリバリ使って、いかにも「かっこいい」イメージがします。しかし、そうでしょうか?「ネット」社会に似た経験をしたのは、平成6年のこと。インターネットではなく、パソコン通信(ニフティ)でした。その点、「WWW」の世界は、「情報へのアクセス」はもちろん「情報の発信基地」としても、素晴らしい可能性を秘めています。しかし、その反面、「何が情報なのか?」「何が真実なのか?」等を「見極める力」が以前よりも必要になったと僕は思います。それとともに、「どこかに必要な・有用な情報があるかもしれない。それを探し出すには、どうするのか」という点で、この本は貴重だと思います。それにしても、この著者は経済学者であるだけに(?)、商売もうまい。

 

「奇跡の仕事術」(カール・P・ワージー著=生産性出版・1800円) ★★★★

この本は、日常生活のあらゆる「仕事」に応用できる考え方である。書類ベースの仕事術の考え方であるが、当然、デジタル情報管理にも応用ができる。著者は、その後、この考え方をベースに3部作とした。「奇跡のオフィスレイアウト」「奇跡のパソコン仕事術」。この3つの「奇跡」シリーズは、必読である。同時に、日本型オフィスに対する「痛烈な批判」でもある。目からうろこの本である。

◆筆者の言う「イマジナリー・イントレー」(「机の上にある箱」を意味するが、物質としての「箱」ではなく、一定の「スペース」(空間)である)の発想はすごいと思う。すべての仕事は、まるで飛行場のように、このスペースに降りてくる。その後、その仕事の性格によって、次々と飛び立っていく。こんなイメージだろうか。もちろん、筆者は散らばったオフィスの様々な書類等や机の中、上の書類等の整理(パージ=一掃)を前提にしている。しかし、これには、等質な意識変革が必要ではないだろうか。僕の私生活・仕事先の机の上は、書類の山であり、わずかなスペースしかない状態である。この本を読むと、僕は気が滅入ってしまうときがある。

 

「はじめてのパソコン書斎整理術」(林晴比古著=SOFTBANK・1980円) ★★★★

この本の著者は、DOS時代から知っていた。どんな人か知らないが、その著作を読むと魅力を感じる。この本は、無条件に買ってもよいと思う。CD−ROMがついている。このソフトは「WakFind3」というが、優れたもの。検索ソフト。一見、エクセルに似ているが、その軽快な検索は、相当の武器になる。僕は、このソフトを業務日誌(日記)に使っている。著者が予想していない(?)利用方法もあると思う。逆にいえば、このソフトの「自由度が高い」といえると思う。パソコンが得意とする分野はなにかを知るには最適。僕はこの本を読んだからこそ、パソコンを買ったのである

◆「書斎。とてもいい響きを持った言葉です」と筆者は、この本の「まえがき」で述べています。筆者の整理対象は、本・雑誌・パンフレット・手紙類・パソコンのコードまで、かなりひろい。もちろん、住所録・年賀状の整理も含まれています。これをパソコンで管理すると言うのです。僕が感心したのは、「すべてをパソコンで行わない」という筆者の考えでした。パソコンが得意とすることを最大限に活かす、この考え方に僕は驚嘆しました。パソコンを買う前にこの本に出会った僕は、この本で、「管理方法の統一性」を学びました。著者は「パソコンによる一元管理」を試みています。

 

「計数能力を身につける本=入門編・実践編」(伊藤史顕著=実務経営出版・各1200円)
「計数能力を身につける本=番外編」(佐藤雅栄著=実務経営出版・1300円)
★★

この3部シリーズは貴重な本と言える。特に「番外編」のタイトルは「だからあなたはいつまでたっても、エクセルがうまく使えない。」というものだった。へそ曲がりの僕は、この題名に釣られて購入したが、君も直ちに購入すべきだろう。但し、この3部作、あまりにもコンパクトすぎて、説明不足な面があると思う。相当の実力がないと理解するには困難なところがあるが、持っていて損のない本でと思う。

◆「基礎ゼロでもわかるデータ分析の超入門」というサブタイトルからもわかりますが、「データとはなにか」、その「データをどのように管理するか」。「超入門」といっても、単なる入門書の類ではありません。僕がこの本を買ったのは、「統計学」の研究からでした。パソコンを導入して、「エクセル」(表計算ソフト)を起動したとき、「ああ、ぼくも万能のソフトを手に入れたんだ」と感動しました。その理由は、エクセル入門書をはじめ、統計学の本に「エクセル」、「エクセル」と出てきていました。まるで「エクセル神」。特に「関数」が大変多いとの宣伝がされていました。ところが、ところがです。「関数」といっても、その意味を知らない限り、使えないことでしょう。僕らは、せいぜい使っても「四則計算」のみと言って過言ではないでしょう。しかし、そもそも、最初の「データ」のとり方を間違えば、せっかくの「関数」も無駄の無駄、それどころか、「関数」さえも使えないのです。ここで紹介した3冊は、「そもそも論」を問いています。

 

「レイアウトひらめき辞典」

(レナード・コレン、R・ウィッポ・メックラー著=河出書房新社・1300円)

★★★★★

デザインの本。僕は、機関紙発行やパンフレットの紙面割などに活用してきたが、ホーム・ページにも応用できる、すごい本だ。とにかく、問答無用で購入してよいと思う。ただ、ひたすら、ペラペラめくりながら見ていると、本当に「ひらめく」ときがある。念のために申し上げるが、コンピュータ関連の書籍コーナーにはない。「ひらめき」とあるが、これは、デジタルな世界というよりは、アナログの世界ではないか。

◆この本は、ある本を出版する場合、いろいろな「パーツ」のヒント集。僕は池袋の本屋で偶然見つけたのである。この本の目次を書こう。「紙面の構成」「見出しのデザイン」「本文のデザイン」「情報の処理」「ビジュアル表現の研究」。この本の初版は1991年です。今から10年前。この目次を見ただけで、「デジタル派」のあなたは、必ず買うだろう。買わなければ、「失格だ」と僕は思うが。この本の訳者である渋川育由氏は、前書きで「この本は恐ろしい本である」と述べている。

 

「日本語の作文術」(本多勝一著=朝日新聞社(文庫版)・420円) ★★★★★

ジャーナリストの作文術。著者は、新聞記者であり、そのルポは定評があった。この文章論のはじめに作文は技術だと言う。この本の中で、「修飾する側とされる側」「修飾の順序」「句読点のうちかた」が大変参考になるし、僕は、この本を文章論をバイブルとしている

◆同じ著者の文章論で「わかりやすい文章のために」(すずさわ書店・1981初版・1200円)がある。この本は「日本語の作文術」をさらにわかりやすく補完する内容となっている。特に「語順」の重要性と「読点」の打ちかたについては、具体的例が豊富である。また、この本では、「三上文法」に触れている。僕は完全に理解はしていないが、50になった今、おおいに思い当たる節がある。さっそくこの本で紹介があった「三上文法」の教科書である本を買った。「象鼻が長い」「象鼻が長い」という題名。実際の見出しは、カタカナの「ハ」の左半分は「ノ」であり、全体は「ハ」であることを図案化した題名の本である。三上文法は、日本語そのものの特性を指摘し、明治政府、さらには、戦後の英語圏教育を「批判」している。簡単に言えば、今の題名、「象鼻が長い」の「主語は何か?」、では「象鼻が長い」の「主語は何か?」と三上氏は問うのである。パソコンが普及した今、英米言語のかなから生れたコンピュータ社会を考ると、僕はとても無視できないと思っている。

 

■「ファイルが わかれば みえてくる」(高橋浩子著=技術評論社・1880円+消費税) ★★★★★

この本の著者は、30代の後半の女性らしい。非常に魅力のある女性に違いない。パソコンを導入したての僕は、かなり早くこの本を買った。この本は、辞書であり、ウインドウズ98の解剖学である。僕は、ゴルフに行くときも度々持って行った。「ファイル」。この正体こそ、パソコンを理解する鍵だと思う。題名は「・・・が みえてくる」とある。なにが「みえてくる」のだろうか?僕は、今後、この女性が書いた本は、無条件で買うだろう。

◆この本の最初の68ページを読んだら、あなたは「初心者」の域を脱することになる。僕の周りには、パソコンの「ベテラン」(導入後○年暦)の「猛者(もさ)」がたくさんいたが、この本の68ページを理解している「猛者」は、残念ながら、いなかった。69ページ以降は、「ウィンドウズ98のファイル辞書」であり、「ウインドウズ98の問題点」をも指摘している。また僕が、この本を特に推奨するのは、その文体のあちこちに、白髪あたまのおじさんでも理解できる表現があることと、その論調が非常に論理的だからです。筆者は「哲学科」の出身とか、なるほどね・・・。僕は、「ファイル」の「拡張子」の辞書として使っていますが、「拡張子」とは、ファイル名の「・」(ドット)以下の3文字を言います。パソコンを導入、ワードを起動、さっそく作った文書はの拡張子は「○○・doc」でした。MS・DOS」時代の「doc」は、「テキストファイル」(純粋な、文字データだけの文書、プレーンテキストとも言う)だったと思います。ところが、ところ・・・でした。

 

■「編集の学校」(西岡文彦=別冊宝島134号・1010円)

1010円。この本の値段である。しかし、これは、あまりにも安すぎる。この本の初版は、1991年。今から10年前。僕が、この本に出会った、きっかけは記憶にない。赤茶けた、この本。内容を要約できないのである。誤解しないで欲しいのだが、この本を読んでも、パソコンが「うまく」なるのではない。それどころか、逆に「パソコンの限界」を指摘してくれる本だと思う。「パソコンは万能」だろうか?とんでもない、「万能どころか・・・」である。敢えて言おう、この本を読んだら、あなたは、逆に、パソコンをバリバリ活用できるに違いない。

◆別冊宝島の編集部は、この本の前書きで「ここで学んで欲しいことは、あくまでは発想法としての編集である」といっています。「編集の基本姿勢は、無の状態から有を生じさせるものではなく、すでに在る材料を使っていかに独創的かつ魅力的なものを紡ぎ出すかにある」といっている。この本が出たときには、パソコンは、まだまだの世界でした。しかし、パソコン時代になった今、かえって、この本は、価値をましたと思います。この本には「ワークショップ」(実際にやってもらう教室?)が14もある。その幾つかの教室名を紹介しましょう。「フォトストーリを作る」「言葉をレイアウトする」「イメージを言葉にする」。この3つのワークショップの題名だけでも、この本の意義がおわかりいただけると思います。デジタルな世界でこそ、今述べた、ワークショップが必要だと僕は思います。

 

■「Word DTP−実践テクニック」西上原裕明著=技術評論社・2980円+税)

「DTP」=「ディスクトップ・パブリシング」。要するに、自分のパソコンで、自分の本まで作って(出版)しまおうということ。ここ数年、「自分史」の発行が注目されている。この本を買った理由は、「Word」というソフトを、それなりに使ううちに、この「Word」君のとんでもない「奇怪な行動」が目に余るようになったからである。この本は、「印刷」業界の約束事に詳しい著者が、「Word」君の「未完成な発育」を前提に、上手に「DTP」に活かしていく本だと思う。僕は、この本の、ほんの一部をマスターしたに過ぎないが、それだけでも、かなりのものをつくれるようになった。なんてことはない。膨大な機能の、ほんの一部の機能さえあれば、あなただって、「オー、スゲェ」と言うものがつくれるのである。現在「Wordo2000」。改定版が出ているだろう。この本は、「細部」にこだわる人にお勧めしたい。但し、ここで言う「細部」とは、「印刷業界」の約束事であり、文書作成上、決して無視してはならない「細部」だと僕は思います。逆にいえば、この「細部」を知ることにより、「wordo」君の全体像を理解できると思います。「部分」は全体、全体は「部分」なのです。

◆とは言うものの「Wordo」君は、1枚の「POP」広告作成には、それなりの充分な能力を発揮します。「1枚レベルのビラ」の作成です。その最大限の「武器」は「テキスト・ボックス」の活用です。この本には、緻密な指定方法が紹介されており、僕は、この仕組みを「ぼんやりと知った」でけでも、満足できる文書がつくれるようになりました。

◆追加:2001年7月現在、この本の位置付けが変りました。エディタ導入により、ワードは文書作成機能から、簡易DTP機能(編集印刷機能)に位置付けが変ったのと連動しています。
 

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