自分に冷たかった父、優しかった兄・ニコラス、森へと逃げて行ったダニー…幾度となくレース中のジョニィの前に顕れた白いネズミは神の使者か悪魔の従者か…? すると、ジョニィが半ば地面に埋まっていた拳銃を掘り出し大統領の足元へ投げる。 空気が張り詰める。 その拳銃を大統領が抜き、同時にD4Cがジョニィに襲いかかる。
ジョニィが霞む目で声の方向を…空を見上げる。
そして千切れる雲のように空に消えて行く。 大地に仰向けに倒れた大統領の身体が、タスクの効果により地面の下へ埋まっていく。 「ううっううううっ」「ううううううう」
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今週のめい言 「だまし討ちと裏切り」 |
○結果から言うと、大統領が行ったジョニィへの説得は失敗しました。交渉決裂による銃撃戦が始まり、平行世界に逃れられず頭部を貫かれ死亡。D4Cも崩壊。これでSBRレースの裏で行われた『遺体』争奪戦も終了ということになりました。 ○大統領の直接の敗因は2つ。1つは平行世界同士の銃が融合したために、その衝撃で照準がズレてしまったことです。通常の銃撃は「抜く―狙う―撃つ」に対して、3つの行動が半ば同時に行われるタスクの早撃ちは非常にゆうりです。それに対抗するための不意撃ちでしたが、狙いが外れては元も子もなかったです。 ○そして2つ目の敗因はジョニィの残心にあります。警戒心を怠らず、大統領に奇襲をかけられても急所に命中させる技量とぶれない精神面を特筆すべきでしょう。 ○何故に大統領は交渉をやめ、武力に討って出ることにしたのか?「100%信じる」とジョニィに言わせ「無限の回転」の解除を目前にしておきながら、何が大統領にに交渉断念を決意させたのか?銃を隠し持っていたこと?個人が自分の身を守るために銃を持つことはアメリカでは当然のことです。というか、それがアメリカの信条でありフロンティア・スピリットですから、先の詭弁と比較すれば言訳は十二分に成り立つはず。「我が心と行動に一点の曇りなし」と言った時点で交渉断念をしていたことは読み取れます。「これから卑劣なことをするが私がするからは正義だ」ということでありますから。「(銃を)拾ってみろ」というジョニィの言葉から何をかんじたのでしょうか? ○恐らく大統領は『鏡』を覗いたのです。 ○大統領はジョニィが危惧していたように心に「だまし討ちと裏切り」を潜ませていたのです。確実にッ!!ジョニィが銃を拾え、触われ――つまり武器を持っていないことを証明しろと言われた時に、実際に殺意と共に銃を隠し持っていた大統領はこう思ったのでしょう。「ジョニィはああは言っているが実は自分を信じていなくて、無限の逆回転を与えずに自分を撃つつもりだ」と。「だまし討ちと裏切り」の心を持ってジョニィを見ていた大統領が『鏡』を覗くようにジョニィも「だまし討ちと裏切り」を持って大統領を見ていると考えたのでしょう。そして一度その思考に陥った大統領は今まで自分が積み上げて来た弁舌の成果が見えなくなり、銃を抜いたのでしょう。 ○D4Cも崩れ去り、そして禅譲されなかったために大統領の連鎖(バトンタッチ)は終りました。タスク・Act.4の効果により地面に埋められて行く大統領。父親の形見のハンカチも運命を共にします。『遺体』争奪戦は終わりましたが、『遺体の全身』が残りました。大統領には「ラヴ・トレイン」という現象をもたらしましたが、ジョニィにはどのような現象をもたらすのか?またはもたらさないのか? ○そしてSBRレースの行方は?愛馬スロー・ダンサーは首の傷も治り復活したが、はたして8th.STAGE/9th.STAGEを巻き返せるのか?刮目せよッ!! |