『オレは50億分の1のラッキー・ガイだッ!』『UH!OHHH!』
『もう間違いねえ……それが間違いなら落馬してるはずだぜッ!』
「目をつぶったって木の枝にはじかれるもんかよッ!」
「なにやったってブチあたるもんかよォォォオオオオ」
ジョジョ界(あえてこう書きます)では最強のパワーのうちの1つ「強運」を纏っているメ〜ン・ポコロコ。いよいよイケイケだ!
ところで先週は10億分の1ではなかったっけ?調べなきゃ!!ペラペラペラ……そんなわけで更新が遅れました。(嘘です。反省しています、スイマセン)
‘04 14号 #8
15,000メートル 雑木林 午前10時12分 |
{3600の後続馬が2手に分かれていますッ!!}
{独走するジャイロ・ツェペリのさらなるショート・カットの賭けに追従して雑木林に入っていくグループッ!}
{約1000メートルう回することにはなりますが、リスクの少ない正攻法のコース上を選択するグループッ!}
{ただどちらのルートが早いのかは!最終的に走り終えてみないと誰にもわかりませんッ!}
長丁場を見越して安全な正規ルートをとる者、最初から全力を尽くすとショート・カットする者、どちらも正しい。しかしどちらも正しいからといって両方が正しい結果を導けるとは限らない。この結果を誰が知っているかは……誰も知らない。
『くそっ!どこだ!?ジャイロはどこだ!?ジャイロの姿が見えないッ!』
『これ以上ここで彼に距離をあけられるわけにはいかないッ!』
ジャイロを追って雑木林を進むジョニー。雑木林に入った他の選手はどんどん脱落していく。銃でも刀でも波のように迫ってくる枝を払いきれない、うまくかわすしかない。
『こいつ…目をつぶってるのに…目をつぶってるのにまだどんどん加速しているッ!!』
『目をつぶって道案内は100%馬自身にまかせた方があれこれ策を弄するより安全!……と考えたわけか………!?』
『確かに…』『障害物に対する『乗り手の弱気』は馬に恐怖として伝わる……』
「だがッ!!」
「だがそんな甘い考えでこのレースに勝てるのかッ!!」
天才ジョッキーとしての経験/感覚によりポコロコの作戦を批判するジョーキッド。自ら限界に挑戦しない者に勝利があるはずがないッ!ジョーキッドはさらにスピードを上げてポコロコを抜き去る。
逆にポコロコは雑木林に捕まってしまう!!メシャアァ、ドバアアという音と共に落馬してしまう。ありゃ…ここまでか、リタイア(脱落)ではないだろうけど1st・STAGEではサヨナラか。
『やっぱりな………つまらん、ただの薄っぺらなハッタリ屋だったか』
一方、雑木林を稲妻のように走るジャイロ。何かの気配を感じたのか後ろを振り向く。
「気のせいかよ……。何かが来る気配がしたが………いや!!」
来たのは乗り手が居ない馬。
「裸馬か…乗り手が落馬したかよ……」「!」
違う違う!ポコロコッ!!落馬したはずのポコロコッ!!何と片足が鐙(あぶみ)に引っ掛かって、引きずられながら追っている。
「うおおおおおおおおおおおお」
「はっ、早いッ!早いぞッ!」「YOッ!」「YOッ!」
「やっぱりオレはラッキーだった!!」
「ラッキーなのはッ!落馬だったあああ―――ッ」
「枝のスキ間を一直線にッ!」
「追いつけないッ!どんどんやつに離されていくッ」
「馬さえ通過できればいい枝のスペースをやつの馬が自由に走れるようになっているぞ……」
「あいつがジャイロにどんどんせまっていってるぞッ!」
「このままだとこの森の中で…ジャイロを追い越すかもしれないぞッ!」
「まさかあいつッ!計算であの行動をとっているというのかッ!」
ジョーキッド愕然!カリカリの驚き役に回ってしまう!!ジョジョ界では正論は通らない。
「しゃあねえッ!オレも木をかわしてる場合じゃあなさそうだ」
枝を広げている幹の太さが30cm程の木の群に「球」を両手投げするジャイロ。
すると、鉄球がぶつかり回転を受けた木の枝が…エジプトから逃げ出す民衆のために割れた海のように、ジャイロを導くようにガパアと左右に開く。
そしてジャイロが通った後に鉄球はジャイロの元に戻る、それに呼応して木々は元に戻る。
ジャイロを追っていたポコロコの馬は閉じた枝におびえて急旋回する。その結果、振られたポコロコがもろに枝にブチ当たってしまう。これでポコロコの追撃を断ったであろうジャイロ。2nd・STAGEで会いましょう、ポコロコ。
{おおお〜〜っとッ!}{1頭ぬけて出てきたああ!!来たッ!来たッ!}
{森を1頭抜けて来ましたッ!}
雑木林から抜け出る人馬が1組。
{ジャイロだッ!ジャイロだッ}{やはりジャイロ・ツェペリが独走状態のまま抜け出てきましたッ!}
{成功ですッ!ショート・カット成功ですッ!正規のルートを走る集団からおよそ800メートルは差をつけて抜け出て来ま…}
しかし、そこに雑木林からもう1組の人馬が顕れる。どうやらジョニーが追いついて来たらしい。
{なにィイイ――――ッ、もう1頭いるぞッ!もう1頭森を抜け出て来ているぞッ}
{せまっているッ!ジャイロにせまっている、5馬身ッ!}{いや3馬身}
{これはどういう事だあー――――ッ}
{何者だッ!あれは何者だッ!}
{独走状態だったジャイロ・ツェペリが森を抜けたらおよそ3馬身とせまられてるぞオオ〜〜〜〜ッ}
ポ……ポコロコッ!だとォオオ!!
「本物だぞッ!やはりオレは本物のラッキー・ガイだったぞッ!」「UH OHHHH」
「木の幹にブチあたって体ごとはじかれたら鞍の上にもどれたぞオ〜〜〜〜〜ッ!
驚愕ジャイロ!
「どういう事だ!?………こいつはなんなのだ!?」
「なにかの『能力』でなくては…こんな事は出来ないッ!」
能力……強運のことを指しているのかそれともMOREがあるのか?不敵なジャイロの顔色を変えるポコロコの猛追!
{残り4000の看板が出たああああ――――}
{下り坂であの農場跡を抜けるとゴールまでの最終直線200メートルが待っています}
1st・STAGEも佳境ッ!次号も刮目せよ!!
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