表紙で明かされる「運命の夜明け」の全貌。

「空条徐倫が投獄されていた期間は脱獄まで約4ヶ月」「ケーブ・カナベラル・ビジター・センター時の加速開始(2012年3月21日)」。
ジョジョの世界の日にちを調べている人には朗報ですね。私的には1月半くらいかなと思っていたのですが、4ヶ月以上も経っていたのですか。

「特異点」
やはり「新世界」は遥かなる未来という事でしたね。「パラレルワールドと考えてもいい」という事なのでどっちでもいいのか?

「新しい地球の誕生」「新しい歴史の誕生」
ここから謎。新しい歴史は誰によって作られたのでしょうか?歴史を作った人とは別に、生命が到着したある瞬間から人口がドカンと増えたのでしょうか。それとも旧世界から持ち越されたのは実は「意識だけ」でそれが新世界の自分に乗り移ったのでしょうか。それともG.D.St刑務所などの建物は勝手に建っていて、そこに生物がポンと置かれたのでしょうか。説明されても謎だらけ!!

‘03 18号  Act.157 ズブッ


「例えばこれから君は自分の部屋に逃げ込もうとする。前の世界の刑務所で隠れていた『君の秘密の部屋』へだ」
 再び面会室から出てきて(何のために入ったんだ?)エンポリオの前に立つ神父。
「君がそこへ行く事は『決定』されている。『運命』だからだ!」
「『運命』は偶然でなく必然性があって起こるものだからだ…」

 慌てて逃げるエンポリオ。バーニング・ダウン・ザ・ハウス(以後、BDTH)を駆使して壁抜けを行う。その拍子に大失敗、看守にぶつかってしまい姿を見られてしまう。
「ここに子供がいる……。なんで…?」

「この警務官…こっちに来たらきっとあの書類を踏んづけて転ぶぞ…」
「転ぶ?こいつ…そこの床でスッ転ぶぞ……でもなんで急にオレがヤツの事そんな風に思いつくんだ…」
 エンポリオと仲間の警務官に『転ぶ』と思われた当の本人はと言うと…。
「え…オレ…!もしかしてこれから書類踏んづけて転ぶのか?いいや…そんな事はない!気をつけろ!書類を踏むなよって用心の気持ちにすぎない」
 やっぱり『転ぶ』と思っていた。

 追いかけっこ開始!!の間もなくエンポリオの前に神父が立ちはだかる!
慌てて180度転回をするエンポリオ。そのエンポリオにツマヅイテ仲間を巻き込み結局転ぶ警務官!

 それを見てエンポリオを追いつつ語り始める神父……。
「未来を一巡して『新しい宇宙』が始まったッ!」
「運命も同じように繰り返されるッ!」

「人の出会いは『重力』であり、出会うべくして出会うものだからだッ!」
「そして人類は未来の全てを体験してこの世界に到達した!」
「たとえば5年後の未来、何が起こるか?人類全員がそれを知っている」
「『加速した時』の旅で自分がいつ事故にあい、いつ病気になり、いつ寿命が尽きるのか?」
「すでに体験してここに来た」

「人といつ出会い…そして別れるか?戦争がいつ起こり時代がいつ変わるのか?」
「自分が誰を恋し、誰を憎むのか?自分はいつ子供を産み、子はどんな成長をするのか?誰が犯罪を犯し、誰が発明や芸術を生むのか?」
「頭脳や肉体ではなく精神がそれを体験して覚えて知っているのだ!」
 つまり現在の人類は、前世界の人生をトレースしているという事か。

「そしてそれこそ『幸福』であるッ!」
「独りではなく全員が未来を『覚悟』できるからだッ!」
『覚悟した者』は『幸福』であるッ!

「悪い出来事の未来も知る事は『絶望』とおもうだろうが、逆だッ!」
「明日『死ぬ』とわかっていても『覚悟』があるから幸福なんだ!」
『覚悟』は『絶望』を吹き飛ばすからだッ!

「人類はこれで変わるッ!」
「これがわたしの求めたものッ!『天国への階段』だッ!」

 ついに全貌が明かされた『天国』!!それは全人類が覚悟を決める事


 必死に逃げるエンポリオ。音楽室の屋敷幽霊は神父にバレテイル!
「つきあたりを右へ行く」とある階段の途中にある屋敷幽霊。それを避けるために左へ行くエンポリオ。だが曲がり角にあったモップに直撃した拍子に右に飛ばされ、ついでに階段を下ってしまう。

 そしてエンポリオを追いつめる神父。
「細かい出来事は違っても運命は決して変えられない……起こるべくして起こる必然なのだッ!」
「わたし以外はな……」
「もしおまえをこのまま生かしわたしがおまえを見失ったなら………やがておまえは成長しいずれわたしを倒そうとするだろう」
「……それが『未来の運命』だ!!」
「ここで絶対に生かしてはおけないッ!」
「このあと徐倫たちがいなくともおまえはこの刑務所を脱獄し、わたしはケープ・カナベラルでおまえを『見失う運命』!」

「『時の加速』が始まったケープ・カナベラル以前のここなら!おまえがどこにいるかわかるッ!」
「因縁を消せるのは今…ここでなのだッ!だから刑務所の時点で『時の加速』を止めた!」
 つまりエンポリオが刑務所に居る間…というワケね。
「おまえはその壁の『スキ間』に逃げ込むしかないのだッ!」
「覚悟を決めろッ!覚悟は『幸福』だぞッ!エンポリオ」

 泣き叫び壁のスキマに入り込むエンポリオに容赦なく攻撃を加える神父。
「消えろエンポリオオオオオオ」
 しかし攻撃を加えた右拳に違和感を覚える。恐怖のあまり脱糞したエンポリオのクソでもさわったか?

 真実は…!自ら「ウェザー・リポートのDISC」を押してエンポリオに挿入してしまう。いやさ!エンポリオの策略。ズブズブと頭に沈むDISC。
「運命は決まっていて変えられない……のなら」
「………おまえに変えてもらう事にしたよ……」
 ヘソをチラリとみせて、徐倫ゆずりのセクシーさをアピールするエンポリオ(違います)。
「おまえの腕が入口のすき間でぼくの頭に押し込んだんだ」

 そして顕在化するウェザー・リポート(スタンド)…。
「ウェザーがおまえに殺される時、DISCにして取り出したウェザー・リポートの能力!!」
「徐倫おねえちゃんがぼくに持っててくれって授けてくれたDISCだァア―――――ッ」
 ウェザー・リポートと共に浮かび上がるウェザーと徐倫の幻影。

 始まる戦闘!肉弾戦!!
STHの繰り出す左ストレートを右ストレートで返すウェザー・リポート!
今週はここまで!次週を刮目せよ!!

今週のめい言

「『覚悟した者』は『幸福』である」

○ついに解かった『天国』!人類全員が自分を含む森羅万象の運命を知り、『覚悟を決める』事でした。魂は別に集めないようですね。どうも明らかにDIOが目指していた『天国』とは違うような気がします。『他人の運命は知りつつ、自分はその運命から解放されている』…新世界の創造主は、運命が決められた者達に関わる事で運命を変える事ができます。つまり、DIOの目指した『天国』とは『宇宙規模の運命の支配者』になる事だったのかもしれません。

○それにしても全ての人類が『絶望』せず『覚悟を決める』と神父は思っているのでしょうか。そういう『人間の強さ』を信じている神父には好感を持ちますが。しかし2つばかり問題があると思います。

☆まず1つは、前々から言っていますが最悪≠謔闊ォい独善=B『天国』を全ての人々が喜ぶかといえば、そうでもない……と言う事が全く頭に無い事。全ての人間を幸福にする、『天国』に導く、つまり自分は正義を行っていると考えているため自分が悪だとは全く考えていない。それどころか自分が正義を行っていると思い込んでいる分、自分の非を省みないからこちらとしてはたまったものではない。どこかの国みたいですな(オッ、時事ネタ)。今は亡きウェザーが神父に言ったセリフを抜粋…「おまえは自分が『悪』だとは気づいていない最もドス黒い『悪』だ…」

☆そしてもう1つ、上記の事に関係あるのですが、神父が死人や犠牲に対して全く留意していない事。自分が正義だと思っているのだから当然なのですが。いや、自分が正義だと思っていても犠牲になった人々に多少の罪悪感を抱くものだし、抱いているならば言動に出るものです。神父は犠牲者に対して何の感情を持っていない…それがムカツク。

☆そういえば、バーニング・ダウン・ザ・ハウスを持つエンポリオにウェザー・リポートが。1人にスタンドが2体になってしまいましたね。恐らく後頭部からBDTHのDISCがニョッキリ出ているのでしょう…。もしくはBDTHとウェザー・リポートが融合した新たなスタンド『ホール・ロッタ・ラヴ』となる。本当のところ、個人的には「原則には例外あり」という事で別に良いと思っているのですが(笑)。

☆来週の予想とか、冒頭に書いた新しい世界の謎に対する推測とか、BDTHに「壁を抜ける」という新能力が加わっているとか……いろいろ書きたかったのですが、多忙ゆえに今週はここまでッ(スマヌ)。ではまた来週!