「これだッ!」
「36時間後の『新月』はもう待たなくていいッ!」
「わたしに必要なのが『新月』の時の『重力』の影響というのなら………!!」
 新月…つまり太陽と月の重力の重なりが最大になる時。
「このまま空中に浮いて同じ重力の条件を体で感じて探せばいいッ!」
「『新月』と同じッ!重力の影響の位置をッ!」


‘03 09号  Act.148 位置

「我がC−MOONの能力がッ!完璧になれる位置(ポイント)があるはずだッ!」
「落ちつけ!位置を探すのだッ!……素数を数えて落ちつけ!13・17・19…」
 これから探すんかい!!あんた先週「完成した」って言っていたじゃん!

 フワフワ浮く神父を冷静に観る承太郎。
「成長したな……徐倫……」「手すりにつかまってろ」
 ゆっくりと握っていた徐倫の手を離す承太郎。
「エルメェス、銃を拾ってヤツを撃て」

 神父が徐倫を撃った銃を拾い、神父に4発の弾丸を浴びせる。ミスタだったら絶対撃たない数。
当然、ガードする神父。
『C−MOON』!!

『スタープラチナ・ザ・ワールド』 
 すかさず時を止める承太郎。
「おまえはそのスタンドでこれからその弾丸を防御するのだろうが、時は最大で5秒ほど止まっている」
「この銛の動きはおまえには気づかない」
 4部の時は10年ぶりに止めて0.5秒でしたので、どうやら今回はいざという時のために普段から鍛えていたらしいですね。 

ズシュウウウ    ピタアァ
 銛はナイル河の奔流のように凄まじい勢いでスタープラチナの手を離れた後、凍結した時間に呑みこまれ動きを止める。
「3秒前」
 承太郎のカウントダウン。
「2秒前…1秒…」

「!!」

 見た!こっちを見た!!確かに見た!!止まった時間の中で!!!
そして…時は動き出す……。

 銃弾をはじくC−NOON。そして同時に襲う銛……しかし銛は神父の左耳を削いだ程度で神父の命を獲るまでには至らない。グルグルグル…と飛ばされる。そしてどうやら、エンポリオ曰く…
「『扉』を開けてる。中に乗り込もうとしてる」「スペースシャトルが宙に浮いている」
「神父が展示用シャトルに乗り込んだ」

 反重力の能力範囲でシャトルは浮くのかなぁ……まぁイイヤ。
何はともあれ浮いているシャトル。画的には派手でいとヨロシ。

『このプッチを押し上げてくれたのはおまえらだ』
『わたしの味方は刑務所の時からおまえらだったのだ』
『天にまします主よ。わたしを導いてください…』
『わたしが間違った道を歩まぬよう見守っていてください…』
『あなたの御心に我が身を捧げます』

「感じたぞッ!」
「『位置』が来るッ!」
 光が神父から漏れ、C−MOONが粉々になる。
「今、承太郎が銛を撃ち込んできたあの位置で感じたッ!わたしを押し上げてくれたのはジョースターの血統だったッ!」

「アナスイだッ!シャトルの外壁にすでにのってるぞォッ」
 承太郎が来たために功を焦ってるのか、いつもよりもさらに素早い行動のアナスイ。
「くらえッ!『ダイバー・ダウン』
 アナスイがパンチを打ち込もうとした瞬間、再度強く光り輝く神父。

「うおおおおおおおおおおおおお」
 アナスイの腕を突き破って何かが飛び出す!!
 神父のスタンドだとしたら、ホワイトスネイクの面影はもはや完全に無い。頭部の形や拳の甲の時計のデザインからザ・ワールドの方により近い。それよりも…馬?馬に乗っているのか!?何故?

 ボソリと呟く神父……。
「もう『C−MOON』ではない……『天国の時』はついに来た……」



子羊その七つの封印の一つを解き給ひし時、われ見しに、四つの生物の一つが雷のごとき声で「来たれ」と言ふを聞けり。また見しに、見よ、白き馬あり、之に乗るもの弓を持ち、かつ冠を与えられ、勝ちてまた勝たんと出でゆけり

 ヨハネ黙示録 第六章より抜粋


 

今週のめい言

「天にまします主よ」

○神父はどうやら未だに「神」に仕えているようです。自分のやる事が本当に人類のためだと思い込んでいるようです。その通りなのか、それとも大災害を招くのかはこの時点ではわかりませんが。何にしても、ジョジョのボスキャラの中で最も“独善”風味が強いです。

○見せ場が多かった今週です。その1つ、時間停止の中でチラリと承太郎の方を見る神父。なかなか痺れましたね。承太郎の時間停止は何回か敗れましたが、「時間停止中は何人たりとも動けない」というのは暗黙の了解としてありました。それが今回、破られたのは少なからずショックが走りました。同じ「時間停止」のスタンド、ザ・ワールド(の生まれ変わりの「緑の赤子」)を取り込んだ神父ですから、『天国』に近づいた事でザ・ワールドの能力が少し出たのでしょうか?

○承太郎が徐倫から手を離す場面。徐倫の態度がおかしいような感じがしたのですが…何か承太郎に関して違和感でもあったのでしょうか。ものすごく「別れ」の香りがしたんですけど。承太郎…もしかしてお亡くなりになるのでは…。

○最後にアナスイについてでも。「ウェザーや承太郎以上に君(徐倫)を守れるのはオレだ」なんていいながらも良い所が皆無な彼。C−MOONに後ろから殴りかかる(セリフは「くらえ!ダイバー・ダウン」)が迎撃される。囮を使い神父の後ろから貫手を放つ(セリフは「くらええぃー ダイバー・ダウン」)がかわされてC−MOONの反撃されるところを徐倫に助けられる。『天国の時』を迎えた神父を倒すべく殴りかかる(セリフは「くらえッ!ダイバー・ダウン」)が逆に繰り出した腕から新スタンドが参上。攻撃するときのセリフを変えろアナスイ(笑)。しかしここまでボコられキャラだと3部のポルナレフのようにサヴァイブできそうですが。

○ところでC−MOONの初登場はAct.140。そして今週Act.148で砕け散りました。ちょうどコミックス1冊分の寿命です。

 今週はここまで。ではでは。