乙女の柔肌もなんのその。ブラックジャックばりの縫合後を残しつつも微塵のひるみなし!


‘03 01号  Act.142 ガリッ

オオオォォオオオォオ

 ゆっくりと腕をまわし構えるNEWホワイトスネイク(以後、NWS)。

「エンポリオ登りやがれッ!」
「あそこの手すりまで登るんだッ!オレはオメェより徐倫の援護のためにいるんだからなッ!」
 けっこうヒドイことを言っているアナスイだが、頼りになるセリフである。

ドシュウ!

 まず挨拶かわりの左ジャブ!軽くスウェーしてかわす徐倫。
再び対峙する。徐倫にウッスラとストーン・フリーが重なっているのが見える。

ゴォアァ  ドオン  ドォンドン

 スライディング気味の下段攻撃から宙に跳んだ徐倫へパンチの連打。
徐倫はなんとかかわすも着地地点がチケットボックスから外れてしまい水平落下…と思わせてボックスの縁に手を掛けて先ほどNWSが開けた穴から逆上がりをしながら蹴りを叩き込もうとする!

グニャアアァァ

 チケットボックスが飴のように曲がりながら崩れていく。曲がって丸まった鉄骨に足を巻き込まれ身動きがとれなくなる徐倫。
「こ…こいつの『動き』」
『パワーから見て『自動追跡型』のスタンドかと思ったが『攻撃』が正確すぎる……』
『あたしの腕や脚はもう狙っても無駄という風に打ち込んで来ない……』
『顔や胸など「拳」が命中して裏返ったら致命的な急所だけを正確に狙ってくる!』
『そしてあたしの『蹴り』もこいつはミリ単位で正確にかわした!』

 ここで『自動追跡型』の説明が入る。『自動操縦』という言い方の方が好きですけどね。第6部の中では『自動追跡型』の説明は初めてではないでしょうか。まぁ、自動操縦型スタンド自体が滅多に出てきませんから。……今ちょっとリストを見てみましたが第6部では自動操縦スタンドはいないです。自動追跡するスタンドはいます。まぎらわしいですが、つまり自動追跡するだけでは『自動追跡型』ではないという事です。これはまた後で。

『こいつは『遠隔操作型』だッ!』

『神父はヤツの目でここを見ている!』
『つまりここを見て攻撃しているからスタンドの動きが正確なんだ』
『こいつの破壊は『重力』を利用した破壊だからパワーがあるように見えるだけだ……!』
『どこだ!?』『隠れ潜んでいると思ったのに神父のヤツは予想以上に近くだ!』
『ヤツはここが見える位置にいるッ!』

 徐倫は気付いていないようだがヴィジターセンターの奥に人影がある。狂ったはずの重力の中で地面に立っている。

「くらえ!『ダイバー・ダウン』!」
「引ッコンデロ!…」

 果敢に攻めるがアッサリ迎撃されるアナスイ。地面から剥がれたタイルをブチ当てられて、水平に落ちてしまう。

『ストーン・フリー』
 右腕をロープ化させアナスイを助ける……と見せかけて、アナスイの脇を経由してNWSの首にロープを結ぶ!
引っぱられのけぞり、半壊したチケットボックスに背中から倒れる。

「ロープにした糸をあの『手』でつかまえられたら……おねえちゃんッ!糸は『裏返って』ボロボロに飛んでしまう!」
「この太さにしたロープを握られ全て裏返るってことは!つまりおまえの腕がボロボロにちぎれ飛ぶっていうことだぞッ!」
「このまま近付いてこいつを叩くッ!」

 言い出したらやめない、走り出したら止まらない、そんな徐倫。だが鉄骨から脚さえ抜いていない不利な状態。

「うわぁああ、つ……つかまえられた――――ッ」

 ロープをガッシリつかむNWS!導火線を走る炎のようにロープが裏返しを開始する。
『まだよ…まだ間にあうッ!』
 脚は抜けた!しかし腕が吹き飛ぶピンチはまだ続く。鍵を握るのは重りのアナスイ…かも?


今週のめい言

「オレはオメェより徐倫の
 援護のためにいる」

○ク〜〜ッ!カッコイイぞアナスイ。一度は言われてみたいセリフですなぁ。でも結果があれでは……(哀)。

○とは言っても来週の鍵キャラになると睨んでいますけど。さて糸を束ねたロープを「裏返す」手でガッシリと掴まれたこの状態。(1)このまま左手が吹っ飛ぶ(2)吹っ飛ぶ前にNWSをぶっ飛ばし能力解除…。そして(3)として左腕全部が吹っ飛ぶ前にアナスイが裏返る前にロープを途中から切断、ニッコリ笑いながら水平落下。さらばアナスイ!!

○エルメェスと被るからないかな。

○(4)として神父の体調がまた悪化してしまい、NWSが撤退を余儀なくされることも考えられます。神父の最終目的地はシャトルの発着場のはずですから(そこが一番引力が弱いはず)。時間まで解散、現地集合ということで。(5)よく考えたらあのロープは糸がより合わさった物だから、また糸に解体することで「ロープとしては裏返ったが、糸としては無傷なのでノーダメージ」……それは都合よすぎか。

○『自動追跡型』または『自動操縦型』。本編で挙げられている特徴としては(1)本体から遠く離れられる(2)しかしパワフル(3)そして自動的に標的を攻撃の3つである。特に(2)のパワフルというのは意外と厄介で、これによりグーグー・ドールズやヨーヨーマッは『自動追跡型』から外れてしまう。このPAGEでは「攻撃スタイル」という項目で『近距離パワー型』という分類を作っていますが、これは厳密には『直接攻撃型』の一種であり、その中でのブランド的な要素を持っています。それと同じく『自動追跡型』は『遠隔操作型』のブランド的な操作方法なのでしょう。なお、このPAGEではさらに『命令遂行型』という操作方法も分類していますが、簡単には上記の『自動追跡型』の三条件から(2)を引いた物と思っていただければいいです。

 今日はここまで。ではでは。