‘02 49号  Act.138 15分

『「ウェザー」……は………』
 雲を纏いしスタンド使い。
『絶望せずにこのあたしに「神父を追え」と……言いたいがために、『ウェザー・リポート自身』の能力を(ホワイトスネイクを利用して)DISCにして残した…」
『あたしの頭にこのDISCをさし込めば…能力を使えるというのか?』
 そう、それが一番の問題。一部とはいえ使えるの?前例としてはF・Fがホワイトスネイクに「水を熱湯にする能力」を差し込まれ能力が発動してしまったが……。

 承太郎の記憶DISCはカタツムリ騒動を無事に乗り切ったSPW財団の使者に手渡されたようです。
承太郎は復活する。しかし皮肉な事に、それが徐倫の精神を弱らせる。
『父さん教えて……あたしなんかに…なにが出来るのか……』

 自動車の後部座席で、疲れのためアナスイによりかかり眠りこける徐倫。

「か……」「カワイイ」
「………おお……」「なんてカワイイんだろう」
「オレにもたれかかって眠っている…」
「徐倫が……」

 アナスイ発進!!

「脱獄して徐倫に会えたなら伝えようと心に決めていた事があったんだ。もたもたしてられねぇ今言わなきゃいつ言うっていうんだ。このオレの気持ちは真実だ。刑務所の調達屋から大金払って指輪も買った」
 おもむろに指輪を取り出すアナスイ。給料3ヶ月分(ウソ)。かなり本気なアナスイ。
「目が醒めたなら…」
「このオレの気持ちを……」
「受けとめてほしい」

「ワニがいるぞッ!」
 騒ぎ出すエルメェスの声に起きる徐倫。徐倫もワニに恨みがあるのか(そういえばリンプ・ビズキット戦で左肩を喰いちぎられていたが)手に持っていた物体をワニに投げつける!
命中!!

「はッ!」
「まさか!じょ徐倫!今何投げたあああああ」
「手………て………手を見してみろォオオオオオ」
「両手を広げて見せろって言ってんだあああ」
 涙を流して訴えるアナスイ。
「君はあぁ〜〜〜君はまさかぁあ〜〜〜〜〜〜〜〜」

 出た出た(笑)。滑稽(こっけい)アナスイ。
それにしても酷すぎるゾ、徐倫。ここまで来ると徐倫は無意識的にアナスイを拒絶しているんじゃないでしょうか?アナスイと言わず男全体を拒絶しているのかも……承太郎を除いて。頑張れアナスイ!いつか徐倫も振り向いてくれる……はず

ケープ・カナベラルは北緯28度24分西経80度36分
フロリダ半島の大西洋に突き出した敷地面積3400ヘクタールの
広大な州の中にある

 ついにケープ・カナベラル『ケネディ・宇宙(スペース)・センター』に到達する神父。
しかし態度に余裕がない。気分も体調もまた悪化してしまったようだ。
その時、モニターがケープ・カナベラルについての解説を話す。

地球の引力は一定ではなくケープ・カナベラルは『引力』が弱い場所であるといえるのです。
そして月の満ち欠けが関係すると更に海面は一〇〇mまでも上昇するといわれています。
ケープ・カナベラルは地球上で最もロケット発射に『適した』場所なのです。

 神父の顔面に海のイメージが浮かび上がる。
すると前方を歩いていたコーラ、そして直前を歩いていた人物に烈しい神父側へ働く力がかかる。
……運の悪い事に吹っ飛ばされた人物は延髄に手摺の出っ張りが突き刺さり…恐らく即死でしょう。

 さて、言葉のあやではなく本当に『引力』が関係してそうな『天国』の正体…。
天国が降臨する新月の日までは後2日。


今週のめい言

「か…カワイイ」

○アナスイ最高!徐倫の前ではとことん三枚目。先週言っていた「死んでいたオレを生き返らせてくれたもののためには命を懸けられる」というのは徐倫の事でしょうが…こういうセリフを面と向かって徐倫に言えばいいのにネ。

○「殺人鬼」の中では善良な部類に入る(何か矛盾があるなぁ…)アナスイ。

○『引力』。引き付けるのは物体だけではなく『魂』も?また混乱。7巻で初めて語られた時は「たった1人の人間が何万個もの『魂』を所有する方法」であった。この点は変わって欲しくないです。ACT.135で「全ての人々を導ける」と言っているので、全人類、いやさあらゆる生物を巻き込む現象である事は間違いないと思いますが…。しかし油断ならないのが荒木飛呂彦!

○ところで神父は後2日、宇宙センターに居るのかな?便所にでも引き篭もるのか(…見たくない)。

☆後2日。今日、明日、明後日。明後日は決着の日として、明日は何が語られるのでしょうか?予想としては承太郎が登場するのでは。記憶DISCを挿入されて完全復活している承太郎だが、動こうとはしない。かつての仗助、かつての承太郎自身がそうだったように成長して「化けた」徐倫に賭ける事を決意した。ある意味、「世界の顛末(てんまつ)」よりも「愛娘の成長」を優先した親ばかぶりを見せてくれるのではと思います。

☆第4部も小説化されたので承太郎の思考の産物だとしても、仗助の姿が描かれそうな気がしますが。
小説のカラー表紙の仗助にはその変貌ぶりにチョイとビビりましたが、挿絵は懐かしい姿だったので胸をなでおろした覚えがあります。

 ではまた!