「こ……小細工を」 「きさまの血槍でも引き寄せてろッ!」 しかし、あえてかわさないウェザー。ウェザーから新たに流れた血を凝固させ、血槍を殴りつけた神父の拳とウェザーを繋ぐ。 ズドッ ドゴオッ ホワイトスネイクの抵抗の拳撃よりも早くウェザー・リポートの両拳を神父の胸に叩き込む!! 「ぐおっ…よすんだウェザー」 「弟であるおまえのためであり…『天国』への能力を手に入れるためにそうしていたのだ」 なんだ…?カッコワルイぞ…神父。 「おまえは……」 「怯えているぞ、ヤツの顔…」 「や…やめろウェザー。おまえは間違っている。呪われているくせに」 ドグオオオオ 耳をつんざく轟音!先刻、神父がめり込んでいた車に別の車が衝突している。 クラッシュした自動車の中はスリーメン&キッド…改め四匹のマイマイ。 「なにやってんだ!!妙な事をやりやがったらブッ殺すと言ったはずだ!」 「そいつを静かにさせろエルメェス!」 「『なんて……事だ………』」「信じられない…」 ウェザーの左胸を背後から貫くホワイトスネイク。 「じゃなきゃあわたしは敗れていた」 「おまえはそのためにここにいた…」 |
○神父が壊れて来ている…。追いつめられて精神が潰れかけているのか? ○荒木イズムにおいて最たる『悪』とはこれなんでしょうね。「自分を悪だと気づいていない」事。マックィィーン(スタンド:ハイウェイ・トゥ・ヘル)の時にもあった「悪より悪い最悪」、自分に否があるとは全く思っていない。神父が『天国に行く方法』を追っている時は、恐らくは神父は自分がやっている行為が『悪』だと知っていたはずです。そう…神父が1988年に「これからは何でもやる…殺人でも」と言った言葉からうかがえます。 ○『天国へ行く方法』神父はDIOの意志を継ぐ事もあるでしょうが、最大の原動力は『天国へ行く方法』の正体を知りたいという「好奇心」でした。その為にはどんな『悪』も行う。しかし承太郎からDISCを抜き取り、『天国へ行く方法』を手に入れてからは「好奇心」が「使命感」に変わった。『天国へ行く行動』が神父の中で正義≠ノ昇格してしまった。 ○『天国』が全ての人々を導けるとしても、それを人々が望んでいるとは限らない。望んでいると思っている神父は独善≠ノ支配されている。ウェザーに言った「生かしておいてやった」という言葉。神父が弟のウェザーを思って生命を奪らなかったのは恐らく本当だと思います。神父がウェザーを生かしておく必要は全くない…それどころか、記憶が戻った時に再び神父に牙を剥く事を考えれば殺しておいた方が良かったはずですから。しかし、当の本人であるウェザーはそんな事を全く望んでいない。余計なお世話を越えて、大迷惑である。神父自身はこの事を、『悪』と知らないどころか「善い事をした」位のことを思っています。 ○最悪より悪い独善……というヤツです。 ☆殴りましたねぇ…ウェザー・リポート。直接殴れるのかい!という感じでまたデータを書き直しです(ハハッ)。 ☆ビバ!運命!! |