蝶もカタツムリ。鳥もカタツムリ。犬もカタツムリ。人もカタツムリ。

「そうか……」
「ネンザや腰痛を治すのには便利かもな…カタツムリになるのも…」
「だがそれがイヤならアナスイ……そこらのカタツムリには触れないほうがいいぞ………」
「それと『虹』それ自体にもな」
 黒ジョークをまじえるも顔はニヤリともしていないウェザー。

「てめえの仕業なのかッ!ウェザァアアアアアアアア――」

‘02 44号  Act.133 既にいる

「オレを殺すんだ…頼むぞアナスイ」
「自分でもだ……何が起こっているのか見当もつかない……」
「オレは自分では自殺できない……」「オレを殺せばスタンドは止まるだろう……」
「カタツムリ化する者に対し気の毒に思う気持ちもあるが、オレは自分の人生を呪っている……」
「この現象に対し何かスカッとする気持ちも心の底にはあるんだ」「自分でも止められない」

 能力の暴走を自覚しているウェザー。解かっているが止められない。

そういえばあるマンガで読んだのですが、あるケチな大富豪がトイレに入ると必ず自分が出した大便(ビッグ・ベン)を撒き散らして出てくるのです。そこで部下の1人が「何故そんなことをするのですか?」と訊いたところ「心理的に大便は金を表す。私は普段金を使わない、その欲求の代謝行為として私は便を振り撒くのだ」。それを聞いた部下は「理屈で解かっているなら辞めろ!」とドツク……ギャグマンガですけどね。

 頭と心は思ったより一致しない。

「だが、おまえ今…徐倫のとこへ向かってじゃあねーのか?」
 詰め寄るアナスイ。

「徐倫の所へは行かない方がいい……」「行っても無駄だし」
 行っても無駄……とは?この騒ぎを収めるためにはやはり、
「何よりもオレを殺すやつがここにいなくなる」
しかないとウェザー自身は思っている。

 しかしさらなる事実!
「今…ヤツがここに迫って来ている………半径20m以内のどこかにいる
「オレの唯一の生きる希望はヤツとの決着をつけることだ」

 神父接近!徐倫にヴェルサスを追えと行ったのは、自分の邪魔をされないための誘導!?
とにかくすでに20m以内に存在している神父。「神父との決着」にアナスイも協力を宣言。
マンホールを通じての地下はダイヴァー・ダウンがチェック!
建物の内部と向こうはウェザー・リポートがチェック!
しかし神父は探索の網に引っかからない!!確実にいるはずなのに!

 神父はどこに!?久しぶりにワクワクドキドキする消失トリック!!

「車の中はどうなんだ?」
「車の中にはカタツムリはいねーようだぞ」
「おまえのスタンドは閉じた車の中の空気の動きも感じ取れんのか?」
 アナスイの提案により自動車を挟み撃ちにしようと近付く……

ドバグシャ!

 ウェザー・リポートの右足が後方にスライドするように切り飛ばされる!
ショックで痙攣(けいれん)を起こすウェザー!!!神父の姿は未だに見えない!

「おまえの天候を操る能力は……ウェザー」
「よーく把握している」
「動物も昆虫さえもカタツムリ化するこの現象、天候の秘密さえ理解すれば
「とりあえずカタツムリに触れる事になんの恐れもないッ!」

 なんとカタツムリの山の中に潜んでいた!何故に?無事??
そしてホワイトスネイクも復活している様である。

「かつておまえの記憶を抜いた1988年に既にこの現象の意味はやっとの事だったが克服しているからなぁあ」

「てめえプッチィイイ!!」
 いきり立ち神父に駆け寄ろうとするアナスイ。
 しかし神父がなにやら右手を上げると車のガラスからカタツムリが飛び出す!!
咄嗟にダイヴァー・ダウンで防御するアナスイ。

「触ったな」「もうおまえも終わりだ」
「わたしや空条徐倫など構わず刑務所でおとなしく刑期終了を待ってればよかったものを」
「これでよしとしよう…これで黙っていても全員カタツムリで死ぬ…」
「ウェザーと私以外は……」


今週のめい言

「自分でも止められない」

○カタツムリも成長すると羽根がはえるのかぁ…と思いきや蝶々までがカタツムリ化したのですね。気持ち悪いやらおかしいやら。

○さて今週のインパクト「カタツムリに触っても無事の謎」。キーワードとしては「天候の秘密さえ理解すれば」という事なのですが…。天候や気象が何をさすのか?予想はまた後日。

○「今週のめい言」もチッチャイ台詞からひっぱて来ました。ウェザー自身がこの能力を自覚し、止めるためには自分が消え去るしかないと考える自壊的な思考。今週の大怪我と言いウェザー死亡の可能性高し…か?

○「ウェザー死亡」も「ウェザーの記憶を再び抜く」という結末はどっちも大嫌いなので、是非ともウェザーには生き残ってこの世への怒りを解いて(=カタツムリ騒動の解除)欲しいです。少なくてもFFや徐倫に対してはプラスの感情を持っているようですから……。

○ところで「自分で自殺」って重複語ですね。「馬から落馬」みたいに。(重箱の隅をつっついてみました)

☆カタツムリに触っても無事な秘密。私は「冷やした」のではないかと睨んでいます。温度。これを思いついたのは「虹は冬に出ない」という現象からなのですが。アナスイへの攻撃は、冷やしたカタツムリをガラスに埋め込んでおいて太陽光を鏡などで反射して暖めたのではないかと。

☆温度と言えばエルニーニョ現象!エルニーニョになると豆腐の値段が上がったり…下がるんだっけ?(知らないなら書くな)

☆さて、「全員カタツムリで死ぬ」までとりあえずウェザーが止めを刺されることは無いので……まぁ、一安心といえば一安心ですが。ウェザーが「ヤツとの決着」をつけたがっているように、神父も同じ思いのはず。あの大怪我では放っておいても死にそうですが、ダイヴァー・ダウンなら「肉体改造」は得意技ですから切断された足を繋げることも可能だと思いますので、カタツムリが接触した所をむしりとってでもカタツムリ化を防いでウェザーを救って欲しいです。

 ではでは…。