額からDISCを挿入されているウェザー。天井に張り付いているアンダーワールド。バイオハザードに出てくる「リッカー」という敵キャラに似ている。リッカーというキャラは目が退化していて、脳ミソ丸出しで天井にはりついていて主人公が下を歩くとドサッと落ちてきます。見ようによってはカワイイという人もいます(嘘です。会ったこと無いです、そんな人)
 シュンッと逃げていくアンダーワールド。

‘02 34号  Act.125 別人

「ウェザー?どうかしたのか?」
「………!?何やってる?」

 霧のようなものとイッショに虹が漏れ出しているウェザー。
 頭を押さえ、苦しげに患者用の椅子に座り込むウェザー。それを見て右手右足と首にギプスをして松葉杖をついている男が、ウェザーの肩をつかみ文句を言う。
「なんなんだ?オレが座ってたイスだぜッ」
 大怪我で精神的な余裕がないのかヤケに攻撃的な口調の患者。それを上回る攻撃口調!!

「気安く触ってんじゃあねぇ!!殺すぞッ!」
 そして患者を睨みつける双眸(そうぼう)に雷火が宿る!!

 縮み上がる重傷患者。そこに割って入る病院のスッタフと思われる男。
「失礼だが当病院を利用なされている方ですか?あなたが今座っているシートは入院患者専用…」
ガシィイ  ガッチリとノド輪を決められるスタッフ。

「やかましいぜェ〜〜〜〜」
「そんなにすわらしたけりゃあよォオオ」
 ダークにニヤケているウェザー。「良いことを思いついた」悪ガキの顔である。

オオオオオ

 なんと雨雲をスタッフに喰わせるウェザー。身体の穴という穴(もちろん尿道からも)ザーと水があふれ、水ぶくれでポルポのようになってしまったスタッフ。水を飲み込ませるという点で似ているスタンドはアクア・ネックレスがいますが…。殺されないだけアクア・ネックレスよりましのような気もしますが……酷いことに変わりなし

「きさまがシートになってやりゃあいいだろうがッ!」
 なんとなく…その行為に子どもっぽさを感じるウェザー。
「ク」「気分が良くなったぜ」

 たまらず声をかけるアナスイ。
「おいウェザー」「どういう事だ!?」
「どこへ行く気だ?」

 ふりむく…ウェザー。
「ウェザー?」「なれなれしいな」
「ウェザー・リポートって名前か……だが嫌いな名前じゃあない…」
「それよりこれから遊びに行かないかアナスイ?」「スカっとしようぜ」
兄貴もブッ殺すが…後回しにしてよォオ」

「兄貴……だと?」
「何言ってんだ?」  『突然どうしたってんだ?まるで』
「おい!!どこへ歩いていくんだ!?」  『…まるで』
「そっちが徐倫のいる方角なのかッ!」
『まるで別人……!』


「虹だ…」
『虹』が近づいてくるぞ」

 宙吊りになっているヴェルサスが、虹に気をとられた徐倫たちのスキをつき足元にからみつくロープをほどこうともがく!

 だがそれに気付くエルメェス!トドメをさすべくヴェルサスにキッスの拳を叩きこむ……しかしヴェルサスとエルメェスの間の1条の虹…それにキッスの腕が偶然にも触れてしまう……刹那!!。

ボドボドボドボドボドボドボド

 エルメェスの腕がこそげ、そこから幾つものピンポン玉のような物体が生まれ落ちる。

「なんだああああああ」

「ヤバイんだよ…」
「てめーらもヤバイが……」
「オレだってヤバイ」
 ロープをほどき着地したヴェルサスは虹をかわすため穴の奥へ逃げる。
「ウェザーが記憶を思い出したらオゾン層だってヤツは自由に破壊できるんだぜ」
「わかるか?……空のさらにもっと上にある『オゾン』だ」
「ウェザーのヤツが『オゾン』を破壊するとどうなるか?」
「オレにはヤバイとしかわからねーが…みんなヤバイぜきっと…みんななぁ」

 オゾン層が破壊されることで出る影響は紫外線による眼や皮膚への健康被害。これが虹の正体かどうかは保留。

「徐倫……」
 神父が徐倫に話し掛ける。
「生き残りたければ…」「ヴェルサスに『虹』を止めさせろ」
「天候とは複雑な自然現象でウェザーの気付かないところで能力が発現してくる」
「『虹』は無意識なんだ」 

「いいか…『虹』を止めるにはウェザーを始末するか…」
「もしくはウェザーの記憶を再び抜き取るしかない」
「そのヴェルサスならウェザーの頭からDISCを抜き取れるだろう……掘りおこせるからな
「さもなければ……全員……『新月』が来る前に………」

 何故か徐倫たちに助言をする神父…。

「わたしは生き残るが………ね」
 闇に消える神父。同時にヴェルサスもいづこかへ走り出す。
ヴェルサスを捕獲すべき糸を放つストーン・フリー!ヴェルサスの脚をとらえた!と思った瞬間それは懐中電灯を持った腕に姿を変える。
 腕の正体は徐倫が無線機を奪い取ったマッコイ巡査、そして相棒も居る。
 地の底へと続いていたはずの穴もわずか2〜3mの浅さに。

「アンダーワールドも解除して逃げたのか!」
 アンダーワールドというスタンドもなかなか能力が複数にまたがっているような気がしますが…。そして今週の最後を飾る衝撃的シーン。
 ヘヴィーウェザーの虹が頭部に接触したマッコイの相棒。その頭部はエルメェスの場合と同じくピンポン玉が生まれ……そこからジュルジュルカタツムリが出てきている

「なんなんだこれは!?」

 

今週のめい言

「虹を止めさせろ」

性格大反転のウェザー・レポート!目的をスットバシテ暴走しだす!!

○ささいな事を大きく仕返しするのは元々はアナスイのキャラクターですが(それを記憶を抜かれたウェザーが抑えていた)徐倫を助けるという目的を持ったためにその性質も薄まりました(成長と言っても良い)。そしてここにきてアナスイのお株を奪うウェザー……。暴走するウェザーと後始末に四苦八苦するアナスイの珍道中が非常に楽しみです。

○ところで…へヴィ・ウェザーを止めるためにウェザーの記憶を再び抜くというのは個人的には嫌な展開です。う〜ん、何というか…つまりこれって凶暴な人間の脳ミソをいじくって大人しくさせるロボトミー手術と同じなのではないでしょうか?できれば、そのままのウェザーを説得してヘヴィ・ウェザーを止めさせて欲しいものです。

☆最終ページを見てゾッとしてしまいました。もしかして大人になったらカタツムリに触れなくなったような気が…(ためしていないのでまだ不明)。カエルはヤドクガエルじゃなければ持てます。

☆今週のめい言は「虹を止めさせろ」を選びました。神父は何が狙いでこの言葉を発したのでしょうか?ストレートに考えれば、徐倫をヴェルサスに向かわせることで「天国の時」への時間稼ぎが狙いなのでしょう。

☆しかし、神父が無関係の人間が巻き込まれることに対して多少の嫌悪感を抱いているのは確かだと思います。ヴェルサスが3人の子どもを突き落としたときも「おまえに罪悪感はないのか?」という皮肉とも侮蔑ともとれる発現をしていますし。

☆ジョジョのラスボスの中で一番人間くさい神父。DIOは人間でしたが元々性格は酷薄。自分の社会的出世のために実父、養父、義理の兄弟も平気で殺害できる。ディアヴォロも養父殺しを始めとしDIOと同じ。吉良は自分の趣味で殺人を犯す殺人鬼…怪物(モンスター)である。カーズに至っては人間(人類)ですらないのですが、目的を達成するために数万年連れ添った仲間の尊厳を踏みにじれる性格をしています。

☆そしてプッチ神父。もちろん非道な行いはしていますが…DIOやディアヴォロのように「他の人間は利用するためだけにある」という観念にはまだ達していないような気がします。これは別に神父が偽悪者とかいう意味ではなく、元々人間は両方持っているもの…そういう意味で人間くさい神父。
 「悪」の観念に達したDIOやディアヴォロと比べると、天国の内容によっては神父に「迷い」が生じる可能性もあります。でもそこまでストーリーを複雑にしないかな。

◎ここで常々疑問に思っていたのですが、徐倫はウェザーの位置を捕えているのでしょうか?どうも未だに徐倫がウェザーを感じているという描写がないのが気になるのですが…。
 
◎予想。徐倫はエンポリオと合流しとりあえずウェザーを追跡。やりたいほうだいやってアナスイを困らせていたウェザーだが、以外にもエンポリオには頭が上がらない。そこで右腕を負傷したエルメェスとエンポリオが残ってウェザーの暴走を押さえつつ、徐倫とアナスイがヴェルサスを追う。しかし今度は徐倫にアプローチし始めるアナスイが暴走を……。

◎ウェザーが発生させる天候を予想すると、「竜巻」と「蜃気楼」なんて出してほしいですね。「虹が集まってオーロラにィィィ!」と言うのも面白いかも。そのオーロラにぶつかるともちろんカタツムリに!しかも人間大の!(自分で書いておきながら悪寒が走る……キモッ)

 今日はここまで…ではでは!