‘02 33号  Act.124 藁の家

 墜落死をまぬがれる2つのシートに子ども3人、エルメェス、徐倫。
2人の子どもをシートに座らせ残り1人の子どもを、シールを貼った「生存した事実」の2つの老人の間に挟む事で墜落死をまぬがれる……。

「エルメェスはッ!!」
「生き残った女の体の「間」にッ!」

 ヴェルサスの言うとおりにエルメェスは確かに「生存した事実」の女性の間に!

「だが徐倫はくたばったぞ――ッ」
「徐倫は墜落から逃れる場所はないッ――――!!」

 ヴェルサスの期待は見事に裏切られる。
いつの間にかヴェルサスの足元にまでロープが伸びており、両足をガッチリ縛り上げる!

「徐倫は肉体の可能な部分まで「糸」になって、あたしの「体内」に入って墜落の事実から身を守った!」

 可能な部分ってどこまで?やっぱり脳ミソまで糸になったら知能が無くなると思うので頭部は無理だと思うんです。首から下まで。エルメェスが口から糸をブラ〜ンと垂らしているその先には、徐倫の頭がユラリ……。江戸川乱歩の怪奇世界を彷彿、ビバ・ジャパンゴシック!!

 追いつめられたヴェルサス。
『アンダーワールド』

グシャアア

 再び地面の記憶を掘り起こそうとしたアンダーワールドの右手を叩き潰し、ヴェルサスにフック→ボディと入れる!そのまま神父の横をかすめ吹っ飛ぶヴェルサス!!
 徐倫はロープを突き出した岩に経由させて、ヴェルサスを宙吊りにする。

「「穴」とともに過去の出来事をもうおまえに掘りおこさせたりはしない」

「どうやらヴェルサス、おまえの敗北のようだな」
「わたしに引きつけられる運命は空条徐倫の方が強かった」

「その『穴野郎』のとどめを刺せェェェ―――ッ」

 もはや孤立無援、ヴェルサス。「まな板の上の鯉」状態の上、頼りの神父からも見限られたも同然のセリフを受ける。宙吊りにされているため頭部に血が上りはじめ、呼吸も荒くなる。
 そしてストーン・フリーの左拳が今まさにヴェルサスを襲う……!

「『ウェザァァァリポォオオオオオオオト』!!」
 ウェザーの記憶DISCを上空に投げるヴェルサス!これは…「地面の記憶」!?その場にいた一同が呆気にとられるなか、アンダーワールドが「わかりやした、ジャムパンですネ!」ぐらいの勢いでDISCを受けとり穴の外へパシル駆け出す。

 懐をたたき、そして自分がウェザーのDISCを持っていないことを目で確認する神父。どうやらあのDISCはいつかすめ盗ったのか本物のDISCのようである。
「いつ盗った?今、徐倫に吹っ飛ばされた時にか?」
「すぐに戻せ……わたしに返すのだ」
「おまえは何をやってるのかわかっていない」

「悪いがオレは生き残るぜプッチ神父…」
「やっとオレは自分の能力に目醒めたばかりだというのに」
「まっすぐに胸を張ることさえ出来なかったこのオレがやっと生きて来た意味がわかりかけて来たというのに」

「おまえは何もわかっていない……!!」
「あいつは記憶なんか甦ってはならないのだ!」
「少なくともあと3日はッ!」

「オレはこんなところで終わらない!」
「おれだって幸せになる権利はあるんだッ!」

 緊迫する場面。ついにウェザーを記憶封印した謎から、真実がこぼれ出した。


「おまえら(徐倫&エルメェス)にはもうオレを始末することはできない!」
「あいつはオマエらの味方なんかじゃあないからだな!」

「ウェザー・リポートは単に過去を忘れて刑務所に閉じ込められていただけじゃあないんだぜ………」
「自分で自分の『真の能力を使う』方法を忘れているんだ!」
「兄弟であるプッチ神父が封印した悪魔の能力をなッ!」


「ヴェルサスッ!」
「おまえごときうすっぺらな藁の家が深遠なる目的のわたしとDIOの砦に踏み込んでくるんじゃないッ!」

 久しぶりに感情を剥き出しにする神父!!赤子と融合してから何やら達観したような神父でしたが、それほどヴェルサスの行動=ウェザーの記憶回復は神父にとってヤバイことなのでしょうか。

「フン!どうやらヤツが思い出したようだぞ………見ろ……………!!」
「来たぜッ!」
 ……………………。
「虹」だ」
「「悪魔の虹」!『ヘビー・ウェザー』だ」


「ウェザー?」
 場面は換わり、アナスイ。空の無い地下世界に、霧のようなものとともに顕れた幾条もの虹。そしてウェザー本人のもとにも虹は顕れている。
「どうした?徐倫はどっちだ?」
「何うずくまっている?」


 

今週のめい言

「虹が出たぞ」

○地底で虹という、なんともシュールな終わり方をした今週。虹の根元には大いなる宝が埋まっている……埋めたのは神か悪魔か?

○ついに記憶が戻ったウェザー。プッチ神父がウェザーの記憶を封印した理由は邪魔だから。先週「おいおい予想していきます」と書きながらさっそく今週に判明してしまいました。神父が封印の目的とした記憶はウェザー・リポートの「真の能力の使用法」。だいたい、ウェザー・リポートというスタンド能力自体が反則的に強いのにその上があるとは…それはヴェルサスにより「悪魔」と形容されている。ヴェルサスに語られているのはそれだけではなく、徐倫たちの「味方なんかじゃあない」。Act.104の週刊誌でのタイトルが「優しいウェザー」だったのですが…正反対になるんでしょうか。周りにあるものを全て破壊してしまう台風みたいな性格&能力…風の快男児。

○ヴェルサスが「生き残る」と言っているのも、特にヴェルサスの味方になるというワケでは無く、この絶体絶命の状況を破壊してくれると予測したからでしょう。でも、「生き残る」と言っているヴェルサスから真っ先に死亡しそうです。
 死神は逃げる奴を追いかける……戦場のある兵士の言葉。

「虹が出たぞ」を盛り上げるヴェルサスと神父のやりとり。ウェザーの謎を挟んで話あっているようで実は内容が噛合っていない…しかしそれは「ウェザーの記憶DISCの中身」で繋がっていることがわかる。久しぶりに感情を露呈させる神父、そのことがさらに状況の緊張&ひっ迫感を煽る!!………「来たぜッ!」……

ウェザーの帽子の中身を当ててみよう!!
 とりあえず短髪ということは無いと思います。神父とヴェルサスにかぶるから(元も子も無いなぁ)。
 パッと思いついたところでは縦ロールではないかと……お姫様ロールかなと。アナスイのストレート“サラサラ”ロングに対抗してボリュームたっぷりロール。ぜひとも徐倫にお姫様抱っこされてほしいです(もちろんウェザーが抱っこされる)。
 次の案としては帽子を脱いだら帽子と同じ髪型(某掲示板で同じネタがあってチョイとヘコミましたが)。一応、地毛の方は「角」がないんですが…「おまえが帽子を被っている理由は何?」くらいの勢いで全く帽子と同じ髪型。よくよく考えると帽子と頭部が一体化した承太郎の例があるので実はそんなに突飛な予想でもないような気がしてきましたが。
 逆にあの角が、角にみせかけた髪形で帽子を貫通する形で外に飛び出ている。帽子を脱ぐとスキンヘッドに角だけ
 帽子をぬいだら髪がみんな
 だと思ったらウナギ
 ウナギだと思ったらドジョウ
 帽子をパッと脱いだら拍子抜けするほど普通の髪型。だけど実は後頭部に大きな口が隠してあり、夜な夜な後ろの口でオニギリをパクパク…(妖怪『二口女』の項より抜粋)。

☆ここまで書いてウェザーが帽子を脱がなかったらどうしよう……。

 ではまた来週…バイバイ!