‘02 31号  Act.122 ほしいなぁ〜〜

 ドナテロ・ヴェルサス……その半生。
 それにつけてもDIOのストライクゾーンは広すぎでは?ヴェルサスの母親、ジャイアンみたいな顔しているし。実は母親も義母なのでは?ジョルノの母親同様、性格に問題ありそうです。

 すぐ帰るつもりのプチ家出のはずが長い夏休みになってしまったヴェルサス。
空からスパイクが降ってくる(最近『ナイフが降る町』という小説を読みました。謎に当たると時間を停止させてしまう青年とそれに巻き込まれた女子高生の話。ナイフといい、時間停止といいDIOと共通点がチラホラ…でも全く関係ない)。店頭のガラスケースに飾られたグローブを見ていたら、背後から肩をポンと叩かれグローブを買ってもらったという話と同じくらい怪しいシチュエーション。後が後だけに、スパイクを履いた嬉しそうなヴェルサスが涙を誘う……。

 逮捕。キレラレタ上に誤審。両親も承諾…その他もろもろ。ついていないにも程があるというだろうに。立小便したら壁から白骨死体なんて、笑えばいいのか泣けばいいのか……。石を投げれば自分に当たるタイプですね。

『これまでのわけのわからない人生の意味がはっきりとわかった!』
「能力『アンダーワールド』!!」

『コントロールできる今…だからといって………』
『それはこのプッチ神父のおかげだから感謝しろというのか?』
 しないのか!?
『違う…!!』
『オレにはもともと父親DIOの血が流れているのだ』

『神父……!!』
『おまえがいったいどれだけ偉いというのだ?なんだったらおまえもあの飛行機にのせてやろうか?』
『あれこれ決めつけるこの神父にはだんだんガマンならなくなって来た……』
『無敵なのはこのヴェルサスだッ!『アンダーワールド』は何でも可能なのだッ!』

 「おまえもあの飛行機にのせてやろうか?」などとなかなかイカス科白を吐くヴェルサス。右手で背後の壁面をガリガリ引掻く。するとヴェルサスの引掻いた地面の中から何かが……。

『なんでこいつだけなんだ………?』
 ヴェルサスが地面から掘り出したもの…それはなんとプッチ神父!
『新月に神父の代わりにこのオレが…DIOの求めていた能力を手に入れられないもんかなぁ……』
『オレだって資格はあるぜ……オレだってDIOの息子だ………』
 完全に神父への反逆者(トリズナー)となるヴェルサス改めカズマ。
そして掘り出した神父の懐から1枚のDISCを取り出す。
「「ウェザー・リポートの記憶だ」……これを利用できねぇ…もんかなぁ〜〜」
「『天国へ行く』能力がほしいなぁ〜〜」

 ムムッ…。これは…このDISCはもちろん地面の記録から出た複製であろうが、このDISCから記憶を読むことが可能なのであろうか?だとしたらアンダーワールドは他人のスタンド能力をある程度は使用できることになる。
 場面と人物は換わり……

「徐倫イイイイイイイイィン」
 絶叫するエルメェス!墜落する徐倫!!

「エンポリオッ!」
「電話に出てくれッ!エンポリオォォ―――ッ!」
 警官から拝借した無線機でエンポリオのケイタイに電話をかける徐倫。よく電話番号を憶えていたなぁ…リキエルのケイタイなのに。JH・ロック戦のように糸でメモっていたのかも。
「イスに座ったまま脱出する仕組みがあるだろッ!」

「ハンドルに脱出操作のボタンがついている…」
「でもわたしは脱出なんかしなかった…」
「する前に地面に激突したんだよ…それが事実だ

「!!」
 その時、待望のエンポリオが電話に出る。
「今病院の穴の中で墜落事故した旅客機にエルメェスが乗っている!あたしは戦闘機だッ!地面に激突するッ!脱出方法を探してくれッ!」

「……はぁ………」
 ナイスなりアクションをとるユニフォーム小僧。

「プッチ神父」
「徐倫の死体は必要ですか?戦闘機のパイロットは死体が全て回収されませんでした」
「こなみじんでね……」
 とりあえず表面上の従順を演じるヴェルサス。

「もしもし…落ちついてお姉ちゃん。何を言っているのかさっぱりわからない」

「違う!エンポリオ」
「過去の出来事にはまっているんだッ!」
「墜落は決定されているッ!」
「方法は脱出しかないッ!でも脱出できないんだッ!」

21:32

「も…もうだめだ…時間だ」
「あと一分もない。徐倫の戦闘機は………」
「さらに早く墜落する!!」

 もはや風前の灯!鼻息でも消える。

ゴオオオオオォオオ

 きたぁーー(笑)人がぶっとんでるぅーー(大笑)戦闘機の先っちょに人がひっかかってるぅーー(爆笑)

「あんたの言う通り…爆発しないわ、エンポリオ!」

「するわけがないよ……」
「事実が墜落したっていうんなら絶対に墜落するんでしょッ!」
「その時まではお姉ちゃんが何やったって爆発はしない!」

 ここで疑問があるのですけれど「戦闘機からの脱出はできない」のでは?普通に降りるのはOK!?

「6年前のダラス行き2882便の墜落事故には奇跡的に生存者が2人いた」
「今『幽霊のコンピュータ』で調べてるけど…その座席に行くんだッ!」
「その飛行機からの脱出は出来ない!」
「でも過去の出来事というならその席に座ればきっと生き残れるッ!!

 何となくヌボーッとした感じの神父。
「あれが空条徐倫だ」
「ああやって自分の道を切り開いてくる……」
「さて…それでおまえにちゃんとやりとげられるか?ヴェルサス」

 キーッとした感じのヴェルサス。
『うるせェエエエ―――』
『偉そうによぉおおおお』



今週のめい言

「……はぁ………」


○先々週、徐倫が読み上げたカルテでヴェルサスは25歳。ヴェルサスがスパイクを拾った年は最速で2002年、その時ヴェルサスは13歳。舞台は2011年。現在のヴェルサスの年は……オヤッ!?

○墜落するまでは何をしてもOK…は実は考慮していたのですが戦闘機で旅客機にツッコムとは。最近ドイツで旅客機と貨物機が激突しましたが、全員死亡(…まだ捜索途中ですが確定でしょうね…合掌)です。2名とはいえ生存者が居るというのは奇跡的ですね。

○生存への座席がいるというならば、生存者がその座席を占めているのも事実。尤も「物体を2つにする」能力を持つキッスが居るからあまり問題ではないような気がしますが。2つの座席にそれぞれシールをはって4人生還。

その前に戦闘機が爆発するのでは!?

○密かに(でも神父は感づいているようだが)反旗を翻すヴェルサス。小さいながらも三角関係。第5部を形で表すなら私は三角と答えます、つまり三角関係。(組織―暗殺チーム―ブチャ・チーム)と(ディアヴォロ―レクイエム―ブチャ・チーム)。ストレートな展開よりも少し混ぜっ返した方が好きなので、ヴェルサスには期待できそう。トライアル・バイ・ファイア!

○さて今後の予想。前述したように座席にはすでに生存者が『事実』として占めています。しかしキッスのシールで『生存者の席』を増やして旅客機墜落をしのぐ。さらに『地面の記録』で事故を再現するが、同じ手を喰わない徐倫がその事故再現にヴェルサスを引きずり込む……。

○ここにウェザーの記憶がどう関わるのか、関わらないのか?カツモクすべし。

☆少し追記。ヴェルサスの過去を挿入したのは良いタイミングだと思います。何故なら、「神父のために」が前提のDIOの息子達なのに、何故ヴェルサスが神父に反抗するのかは少々違和感のあるところです。だが今回の過去話で「頭から決め付けられて人生をボロボロにされた」という原体験があり、それが神父にも適応されただけということで私は納得することができました。
 3人の息子達の中で唯一大きく過去を取り上げられ、キャラクターの深みを増したヴェルサス。さてこれから彼はどのように神父を裏切り、神父に排除されるのか?楽しみなところです。

 今日はここまで!ではでは。