「あれ?なんでジョニー・デップがあの館に入っていくんだ?動機はなに?どういう理由なわけぇ?」
キュルキュルキュルキュル
「そいつにリモコンさわらせるな!逆にスジがわからなくなっただろーがよォ―――ッ」
「おい てめーっさっきから何回同じシーン、サーチして見てんだよォッ!」
「そのバカを追い出せェ―――――ッ」
もっともなブーイングを受ける徐倫。私もこんなことをやられたら「帰ってくれないかな…」と思いますもん。このジョニー・ディップの映画は『フロム・ヘル』らしいです。どうやら切り裂きジャックをテーマとしたストーリーらしい。切り裂きジャックといえば、ジョジョ第一部にもでてきましたが唐突に現れ唐突に消えた故に様々な作家の想像力を刺激して作品にされていますね。切り裂きジャック複数犯説とかいろいろあるようですが。切り裂きジャックを扱った私が唯一読んでいる小説は島田荘司『切り裂きジャック100年の孤独』ですが、切り裂きジャックその動機、意外な正体などすごく面白かった記憶があります。よし!再読してみようっと!!
「え…なにが?なにが・なにが・なにが・なにがおもしろいのこれ?」
「やっべ、全然この4コママンガがわかんね」
とあせる徐倫。私もよくおもしろさがワカラナイのですが…。某掲示板をみると吉田戦車の『感染るんです』が元ネタだとか。そういえば、高校時代にスキー合宿で世話になったコーチにお礼を書きましょうというものに、便箋イッパイにかわうそ君を描いてセリフで「ありがと」と言わせましたが……。今ふりかえると恥ずかしッ(汗)。
「この映画なら知ってるゥウ〜〜〜〜〜ッ!!」「子供の時何回もみたもん」
「ブルース・ウィリスは最初で死んでて幽霊なんだよねぇ―――――ッ」「実は―――ッ」
3つしか覚えられないとか関係なく、ただ単に徐倫のマナーがなっていないような気がするが…。
「何しにここへ来たんだっけ?」
「なんとかしてこの「状況」を打ち破るためにここに来たんだ」
どうやら徐倫は左手に縫いこんだ指示に従いエンポリオのところへ行く途中だったらしい。局部的な地図が挿入される。
「そしてこの「左手」をチラチラと今!!」「盗み見ているヤツにも!!」
網タイツ!そうミューミューである。未だ徐倫を監視しているようだ。そして徐倫が自分の左手の平をみる。
誰だろうとこの左手をチラチラ盗み見るヤツがいたら―――ためらうな
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ガオォオン
ストーン・フリーでミューミューに殴りかかる徐倫。だが拳は空ぶる!そして壁を潜行するジェイル・ハウス・ロック!!駆け出すミューミュー!
「ス…「スタンド」だッ!!」
『どこかで見たことがある……!!』
『追うんだ!』『……あいつが「敵」!今の女が敵本体だ』
ミューミューの後を追跡する徐倫。だが幾つ目かの角を曲がったところでミューミューを見失う徐倫。
「どこだっけ?ここは?ここは刑務所のどこの位置だ?」
『それにあたしが今…追っていたヤツは……!?』『誰だっけ………?』
『あたしは誰を追跡していたんだっけ?何であたしは走っているんだ?』
『違うッ!』『今追われているのは………』
『あたしだッ!!』
D−12通路の角に追いつめられる徐倫。ショットガンの発砲をも受ける。そしてさらにまずいことに反対側の通路からも2人の看守が迫る。完全に挟み撃ちにされる徐倫。
3つの銃口が角の陰の人物に向けられる。しかし!銃口が向けられたのは看守同士であった。
「どこだァ―――ッ」
「今そっちにいったろ―――がッ!」
「いや!来てない!こっちの通路には来てないッ!」
「目の前を走ってたんだぞォオオオ―――」
「探せッ!探すんだ!!」
『黄色い部屋の謎』を彷彿とさせる消失の仕方である。ならば徐倫は看守に化けているということになるが…答えは……なんと全身を糸化させて1人の看守の背中にへばりついていた徐倫。もはやエニグマ、ソフト・マシーン並みの自己変化能力である。
「奥の階段にもどこにもいないぞー―ッ」
「その囚人の顔はみたのか!?」
「い…いや…み…見てはいないが…どこだ?
混乱する3人の看守。
『…階段?』
『「階段」って…あの階段は……!!』
『どこかわかった!あれは『エンポリオの部屋』の階段だ!』
看守の背中から離れ階段へ向かう徐倫。場面は替わって、その目的地であるエンポリオの部屋では漏電による感電ダメージを受けているエンポリオ。
「徐倫おねえ…ちゃんに……つ…伝えなくてはならないことが……ある」
「「プリントアウト」だ…忘れてしまうから…」
「「プリントアウト」が必要だ」
「『顔写真』を見せなくては……」
「おねえちゃんに伝えることが…できない……」
パソコンの画面にはミューミューのバストアップの写真が。そして説明文も…。
本名−ミュッチャー・ミューラー(25)
現在グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所勤務
面会室および正面ゲート部所担当
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主任看守!なんとミューミューことミュッチャー・ミューラーは看守であった。どうやら囚人のふりをして潜入していたらしい。
『空条徐倫……』
『おまえは「3つ」までしか記憶できないわけだから…』
『たとえば「4人の看守」が通路を走っていたとしたなら!』
『おまえに覚えられる看守の数は……「3人」までだ……』
『つまり『4人目の看守』は………!!』
『おまえの脳は記憶として受けつけていない!!』
看守の制服をまとい凛(りん)とした雰囲気を放つミューミュー!
「『エンポリオに会え』……おまえに案内させてやった!」
「なるほど!こんな所に部屋があるとは……」
○そういえば、エンポリオはミューミューのことをハッキリと覚えているようですね。ということは、徐倫がエンポリオに会うという事は実は私の想像以上に意義のある行動だったといえますね。というワケで3つ覚えれば忘れる鶏頭コンビがこれから何をするかといえば……2人そろって永久感電?
○さて私の予想がどうだったかといえば…「倒す方法を腕に書いてその状況にミューミューを追い込む」は腕に指示を書いてミューミューに殴りかかっていましたが、こんなにアッサリ使ってしまうとは。「真の看守は1人、ミューミューは違う」、明示はされていませんがもうミューミューは「真の看守」で間違いないのでは。本当に看守だったしね。
○叩くべき本体がハッキリした徐倫と子ども達の秘密基地を発見したミューミュー。どっちが有利?エンポリオを連れ歩けない徐倫が不利か。あ〜、予想は思いつかないですね…もとい…「倒す方法を指示しその状況にミュー×2を追い込む」を継続。もしかしたら今号のアレは伏線かも…。
ではまた次週で!
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