‘01 33号  Act.78 生き残り

「何に…見える?」「2つの実のようなものの中にいるものは……!!」

 星のアザ。

「スヌーピーの形をしたニンジンとか」

 植物の中。

「オッパイの形ソックリの大根も畑ではよく収穫される……」

 赤ん坊の形。

『これもそう見えるだけ―――そっくりに見えるだけ………』

ギロオ

 徐倫を睨む赤ん坊。しかしその目には黒目がない。

「!!」「い…生きているッ!まさかッ!」

「徐倫ッ!」「戻るんだァァァ―――ッ」
「気づかないのかッ!あんたの脚が他の根と一体化しはじめているんだぞ!」

 赤ん坊に近づこうとする徐倫の肩をつかみ制止するF・F。F・Fのいうとおり徐倫の脚を植物の根が侵食し同化しようとしている。

『これは何なのか?』
『植物なのか?それとも人間なのか?』
『懲罰房棟全員を植物にして根をつなげて「実」になったもの……手に入れるべき「骨」はたぶんこの緑色の実の中にとりこまれたみたいだ……』
『ホワイトスネイクはこの「先」を知りたがってこの刑務所にいるのだ…』
『生まれるものは何なのか?生まれた時何が始まるのかを知ろうとして…』

 混乱する思考!その間にも続く植物化!!ズバズバッ!

「もどれっつってんだ―――ッ!ブン殴るぞ徐倫―――――ッ!!」
「太陽が西に傾いて光がよりさし込んで来ているぞ」「もっと奥に移動しなくてはマズイッ!」

 F・Fの叱咤により後ろに下がる徐倫、しかし赤ん坊の入った実を持っていく。

「……それ!!………拾うのか?」
 F・F。

「これは『奪い取った』っていうのよF・F!」
「絶対に『ホワイトスネイク』には渡さないッ!」

 日陰に入ったために植物化が後退している徐倫。

「もっと奥だッ!徐倫ッ!」「もっと太陽と逆の方向に進むんだ!」
 アナスイ。

「アナスイどんどん奥へ行ったらどうなるんだ!?この棟の出口は西側だ!」
「このクソ場所から脱出できなくなるッ」
「しかも敵はここのどこかにすくなくともあとひとりいるんだッ!」
 F・F。

「脱出…か」
 上方を見上げるアナスイ。すると後方に動く影が!ついに「戦士風の男」の攻撃が始まるのか?ん、しかしズボンの柄が違うような…。アナスイも気づいたらしく影が逃げ込んだ独房を覗き込む。
 そこにいたのは……誰?

「ひ…」「あ」「…あ」「……た」「お助け」
「た…」「助けてくれ」「ひ…」「うう」
「お……お願いだ………」「なんでこんな事が起こるんだ?」
「みんな溺れたあと草になって死んだ」「恐ろしい……おれも連れてってくれ」
 謎の男(ひ弱そう〜)、脚にケガをしている。ところでパンツに「SUVIVOR」というデザインが…。
「お願いだぁああああ」「オレも草になっちまう」
「ここを連れ出してくれェェェー 恐ろしくて動けないんだよォォォォ」

「いいだろう」「おまえ名前は?ケガしているのか?」
 …?…。

「なに言っているアナスイッ!」
「こいつ敵かもしれねぇんだぞッ!!そんなヤツに近づくなッ!」
 F・F。

「そうなのか?君はオレたちの敵なのか?」
 …?…。何かアヤシイ。

「なんの事かわからない…」
「はあはあ 名前はグッチョ……はう」
「オ…オレは草になりたくないだけだ…」「あ…あ はうはう」
「お願いだ 恐ろしい」

 
錯乱気味の謎の男・グッチョ。

「落ちつきなって…」
「オレはいいって言ったんだ」
「きっと生きて出れるさ……立ち上がる事はできるんだろう?」「グッチョ」
 優しいアナスイ…非常にアヤシイ。非常に不自然。
「いいから…立ちなって……」

「緑色の子供……」
『こんな事になるなんてオレは何も聞いてなかったぞ…』『オレの仕事は単純(シンプル)なこと…』
『『空条徐倫を始末する……』』
『ただそれだけだ…それを確実にやるだけ……』
 
物陰からチラッと様子を見る「戦士風の男」。

 何故か…グッチョだけが歩いている。

『徐倫はどこだ?』『空条徐倫とあとの2人はどこへ行った…』
『まさかここを「脱出した」のか』
『いや……』
『脱出するとしたなら天窓からだ……おれに気づかれず外へ出れるわけがない……」

 3人の姿を見失ったままグッチョがすぐ横を通過する。

「おい おまえ」「そこで何してる?」
 グッチョの肩を掴む。

 場面はかわって3人。アナスイに話し掛けるF・F。
「どうしたんだよッ!アナスイ」「今のヤローは絶対に「敵」だぜ」
「それとも何か?おまえには「敵」かそうでないか見分けがつくとでもいうのか?」

「興味ないね、どっちだろうと……」
「今 興味があるのはこの壁を登って『安全』に棟の東側に出るかどうかという事だけだ……」
「違うか?」

『とにかく安全に……だ』

 眼帯の「戦士風の男」。
「おい聞いているんだぞ!」
「3人はどこだ?」「なぜ おまえは植物になっていない……」
「奥に行った3人は今 何をしている?」

グギギ  グギ  グギギ  グググ
「オレ」「外へ」「歩」「歩」
バギョン

 グッチョの肩を掴んだ「眼帯の男」の左腕を、グッチョの肋骨(だと思う)が背中から飛び出しグサリと貫いた!
こ…これは、いったい、誰の仕業だ――!?

「『ダイヴァーダウン』」「あそこから出よう」
 壁を登るアナスイ。こいつかぁ―――!

「ひでえ……人間の肉体を改造して『罠』にしてる………」
 みるみる目から涙が溢れ出す。
「痛でえええよオオオオオオオうぁああああぁああ」
「ひいいい……」「ヒデェェェ」
「マ……ママぁぁあああああ」
「こんな左腕なんかもういらねぇええええええ」


名前「DアンG」 V.S. 「アナスイ、F・F、空条徐倫」

「ひどい目にあった」「でもやったぜ!外にでられる」
「オレは「ホワイトスネイク」に「サバイバー」で仲間割れさせろって言われただけなのに……」


サバイバー本体名 グッチョ 再起不能

「でも襲ってこなかったって事はだ……」
「今のあいつ敵じゃあなかったのかな…やっぱし…」
 F・Fでシメッ!

 




 さて今週は色々ありました。まず「緑の子」の正体は持ち越しとなりました。私の予想ではこの「緑の子」はDIOの記憶を有しながらも意識は別物である。徐倫の感によるとこの「緑の子」が「天国へ行く方法」を体現する者らしいですが、近いうちに「天国へ行く方法」も予想したいと思います。続いては、もう出てこないんじゃないかと思われていたサヴァイヴァーの本体が登場!「!」を着けるほど特に思い入れはなかったが…。そしてアナスイの人間身体改造計画論。ここで注目したいのはグッチョの精神が崩壊していることである。自分の身体がムチャクチャになっているのに、もはや意に介していない……。考えられるのはすでにグッチョの精神は崩壊していたか、あるいは恐ろしいことにアナスイの能力によるものか。後者の可能性が高いと思われる。まだまだ底が見えない恐ろしい男である、アナスイ。昔は女だったとは誰も思うまい(クス)

 某掲示板では「トンガリ」でおなじみの「戦士風の男」の名前がついに判明!「DアンG」!さて、気になるのが「こんな左腕もういらない」という言葉。能力の伏線か。考えすぎ?とはいえ、今までのクールさをぶっ壊す大泣きアンGだ。でも来週には「スッキリした」なんて言ってケロッとしているかも。それはエシディシどす。

 最後にもう1個。ダイヴァーダウンが壁に潜行して腕を出し、それを取っ掛かりとしてアナスイが登っている。前回は壁に衝撃を潜行させて解き放ち、次々と登っていたはず。ダイヴァーダウンの能力はやっぱり「スタンドを物質に潜行させる」に変ったのだろうか?

 ん〜、また来週!