‘01 31号  Act.76 小男と骨


 (アオリ)誕生直前?マ―ヴェラスカップル!!     いやー、無いッショ(笑)2人ともアクが強すぎだもん。


「な…F・F この階段で徐倫の足をだが…」「ちょっと引っかけてつまずかせてくれないか」
「やってくれるよな?」

 イキナリ何いってるんだ?アオリによるとアナスイのアプローチらしいが…えっ?これってアプローチなの。勉強になるなぁ。女性慣れしてない私としては単なる嫌がらせかと思っちゃった。

「…………」「…何しろって?」
 聞き返すF・F。

「だから徐倫を転ばそうとするんだよ…今おまえがだ」
「だが実際はころばしたりはしない……」
「オレがかばって彼女をこの腕で助けて受けとめるからだ」

 なおもしゃべりつづけるアナスイ。
「徐倫はさっきケガのせいで気を失いかけていたからな……オレが彼女を守ったことを彼女はよく理解してないのかもしれない」「もう一回しっかり彼女を抱きしめておきたい……」
「さ…やりなよ……つまずかせるんだ」

「自分でやりゃいいだろ!そんなセクハラ!」

 (大笑)!ナイスなツッコミだ、F・F!! OLの皆さんはデュエットを強制する上司に使ってみよおう  

「待ちな F・F」
 行こうとするF・Fのオールオーヴァーの背中の紐を掴み(←セクハラ)引き戻すアナスイ。

「いったはずだよ…オレは結婚する」「おまえはそれに協力する」
「約束を忘れるなよ」

「なんなんだよオメーは!いいか!ケンゾーじじいの他にもう1人「戦士風の男」がいたッ!」
「そいつとかがどこかに潜んでいる!」
「電気椅子のダメージも完全に治ってね―し 今…そんな時かよッ!

「何が重要かはオレが決める」「いいからやれよ。おまえは約束を破るヤツなのか?」

 約束を持ち出されてシブシブ徐倫を転ばすことを決意するF・F。それにしてもアナスイのいじめっ子ぶりは板についてます。「やれ…」だって。『悪い…徐倫』…F・F、良い娘だ(感涙)。

バシィッ

 足を打つF・F。よろける徐倫。腕を大きく広げスタンバイするアナスイ(←セクハラ)。

 しかし徐倫の身体は空中で横に滑る!

「『小男』だわッ!」「『小男』がいたッ!」
「上階からあたしたちをのぞいていたッ!」

 小男は上階の床と手すりの間に身を潜めていたが、徐倫の糸に右腕を捕らえられている。そして!その右腕には『骨』が握られている!!

「あるッ!!」「手に骨を握っているッ!!」

 興奮する徐倫をよそに「うねうねうね」と言い(?)クラゲのような動きをする小男。すると徐倫の糸が…糸が…えっ!?…これって服だよね。縛られている糸を服を破って外す小男…。ちがう!…破れた皮の下から剥き出しの筋肉が見える!小男の徐倫の糸によって縛られた部分の皮膚がズッポリとムケたのだ!異常!!
 
そして小男は床と手すりのすき間を通り抜けて逃げる。

      ドバッ ドバッ

 すかさずF・F弾を撃つF・F!逃げかけていた小男の右足の甲に2発命中する。

「うぎぃぃぃぃぃやあああ」

「変な体の動きをするヤツだぜッ!だが逃がさね――――ッ」
「さっきから懲罰房の中で隠れていたんだな」 

 ここでF・Fを制するアナスイ。
「待て!」「なんだ…あいつの背中は?」

 上階に登った徐倫達が見たのは、蛇のように床を這いまわる小男。そしてアナスイの言った通り、シャツが破れたすきまから覗く彼の背中は曲がりくねった太い筋が走っている。

「しかも「小男」……だといったよな…」
「確かに 今…「小男」だった…」「だが…こいつ…なにか……」

 壁に手をつき上へと伸びる小男。そう…伸びている。

「身長が伸びていないか……」「オレと同じくらい…いや…」
「それ以上ある……」

「日なた」   「ぼっこ」  「気もちいい」  「太陽」  「…光」
 意味不明なことを呟(つぶや)く元・小男。たまりかねて叫ぶF・F!

「おい…てめ―― それ以上動くな… もう逃げられねぇッ!」
「ゆっくりとこっとを向くんだ!!」

 ゆっくりと…振り向く…元・小男。いや、もはや人間であることも怪しい…。

「……………」

 3人が3人とも言葉を失う。なんなんだ、こいつは!!
小男には口は無くなっている。正確には「口」という器官だった穴が消滅している。かつて口があった場所には植物が生えている。その根元には歯と舌が植物の一部として存在しているが、舌はレロレロと気持ち悪く蠢(うごめ)いている。かつて眼のあった場所にはツボミのようなモノが居座っている。そして、背中を走っていた太い筋はこの植物の根だということが推測される。
 F・Fが叫ぶ!

「なんだこいつはあああああああああああああ」

「光は」  「レロレロ」  「あったかい」  「元気で」  「みんな集まってあったかい」  「レロ」
 元・小男の眼のツボミがみるみる成長して花を咲かせる。と同時に元・小男の頭部が破裂する。血(かどうかは解らないが)とイッショに種のようなものがバラマカレル。

「なんだ―――ッ!何か飛び散ったぞ― こいつ「スタンド」使いか!!」
 F・F!

「近づくな!何かわからないがこいつに触れてはならない!」「そしてスタンドにはみえない!」
 アナスイ!

「うっ、何かに変身させられている!!」
 徐倫!!ハッと気付く。
「ほ…骨はどこ!?」「こいつ階段のところでは持ってた「骨」は今どこにある!?」

 小男は骨をすでに持っていない。「骨」の行方をさがし周りを見渡す徐倫。
しかしそこにはさらなる奇怪図が出現していた!!
ケンゾーによって始末された囚人達が全て植物と化している!!!

「なんだ…これは……!!」「他の囚人たちが…ぜ…全員…す…すでに」
 F・F!

「オレたちが地下にいた時…すでに…見たところこれは「植物」か?生長していってるみたいだ」
 アナスイ!

「誰の!?これは誰の仕業なんだッ!?」
 徐倫!

 そんなんあの眼帯をした「戦士風の男」の仕業に決まっているだろ!!

 懲罰房の1室の前に落ちている「骨」…。それを前にする男。

「これも…」
「スタンド能力と考えるべきなのか?この「骨」の…」

 なんと!これは「戦士風の男」の能力ではなく「骨」が引き起こしたものだった。

「これをやった…このパワーと…意志のようなものは……」
「花を咲かし……この植物のようなものが育っていったその最後の時に……」
『何か』を生まれさせようとしているかのようだ」
「さて…あの「小男」が落としたこの骨を…オレはどうするべきか?」
「この「骨」自体や……」「この「骨」を握った小男に触れたみたいに!!」
うっかりさわるのはやばい事はわかったからな…」

 そしてやばい事がわかった原因…徐倫のこめかみと鼻の横から葉っぱが生えてきている。徐倫には時間がないのか!?
 徐倫たちと眼帯の男、そして「骨」の三つ巴がはじまる!!

 




 さて、「骨」の引き起こした現象を見て、皆さんは何を思い出しましたか?ゴールド・エクスペリエンス?チャリオッツ・レクイエム?それとも『デッドマンズ・Q』の『魂の掃除人(スウィ―パー)』?私はデッドマンズ・Qでした。自分が自分以外の何かに変ってしまう恐怖…恐怖的に一番近いのはC・レクイエムか。あの植物が生える条件、「骨」の意志/目的とはなにか、植物からは何が生まれ何に変化してしまうのか。まだまだ謎が多い。

 ここからは私の妄想。
 「DIOの骨」―「天国へ行く方法」が施されたと思われる―が植物という「生命」に関することだったのは、彼の息子ジョルノが似た能力を持っているのは偶然だろうか?もしかしたらジョルノはDIOが「天国へ行く方法」の完成させるための実験体だったのかもしれない。自分のDNAを受け継ぐ人体に対して「天国へ行く方法」を施して実験データをとり、DIOが確実に高次元へ登るための踏み台とした。もし…ジョルノが実験体だとしたらDIOの子どもはジョルノ1人ではないだろう。もっと多くの息子や娘がいたと考えるのは不自然ではない、いきなり成功するはずもないから。そしてジョルノ以外は全員失敗、つまり死亡。その後、DIOと彼の組織はジョルノの成長を観察し続けるはずだったが…承太郎により全ての計画は水泡に帰してしまった。もともと、何故DIOが子どもを創ったのかは不明だった。DIOが女性を愛すると思いますか?子どもを欲しがると思いますか?永遠を誰かと過ごしたいと考えると思いますか?DIOにそういう感情が残っていたと思いますか?私は上記の質問は全て「NO」と考えています。上の仮説のように非人道的な理由の方がDIOらしいなと考えています。もちろん、DIOはホワイトスネイクに対して友情など抱いていません。彼も利用されるだけの存在です。そして彼は現在でも利用されつづけています。DIOが彼に期待している行動とは………。
 オット、ここまでにしておきましょうか。いやぁ、一度始めると止まりませんネ、妄想は。もっともDIOがそれだけ魅力的ということもあるんでしょうが。

 ではまた!