‘01 27号  Act.72 死刑執行(エレクトロキューション)

 久々のカラー絵です。いやぁ、この絵はすごいイイです!
 別に徐倫がミニスカートはいているからとかそういうワケではないですよ(でもそれもある、笑)。
 私は別に絵のことはサッパリ解らないので偉そうなことは言えないのですが、とにかくリアルな躍動感がある。ここでいう「リアル」とは「身近に感じられる」という意味です。ジョジョのカラーはキャラに躍動感があるときは特に背景がなく、背景があるときは動きはなくポーズをとっているという感じがしていました。今回は壁を蹴ってバク宙するという(めったにみないが)日常にある光景の一瞬をきりとっている。そのため徐倫の身体の躍動感がよりハッキリと感じることができます。 また、この絵は逆さや横にして見てみると違った印象があって数回おいしいです。

 今回は荒木先生お得意の「絵の中に文字を散りばめる」でしたね。壁に描かれているペインティングを読んでみるのも楽しいです。個人的には「thanx」の前に何が書いてあるのか気になりますが…。

 「折れない」気持ち マッハで成長中!!
 う〜ん、これもいいなぁ…。「マッハで〜」というバカっぽいところがこの絵とピッタリだ。だいたい壁を使ってバク宙することって意味はないですよね。つまりこんなことをやっている徐倫はちょっとおバカさん風なんですよ。これは背景がないときは感じないことなのですが、「リアルな躍動感」だからこそ感じるのでしょう。

 では本編へ!


「追いつめられて自分から龍(ドラゴン)の「攻撃方向」にッ!!」「「攻撃」は『決定』されてしまたんだぞッ、F・F!」
「なにを考えているんだぁあああ―――ッ」

 両腕を龍に差し出したF・F…。その背後からケンゾーの蹴りがF・Fを襲う!

バグオオァン

 しかし忽然と姿を消すF・F。

「……………」
F・Fを探し、周囲を見回すケンゾー。そして、あるものを発見する。

 アナコンダに呑みこまれた子鹿…。そんな感じで何かがホースの中を蛇口に向かって進んでいる。これはF・Fか?

「なんとしてもF・Fは水が必要なようだな」アナスイが話す。「攻撃が決定するよりも大凶に陥るよりも」

「ホースに体をいれるため、あえて両腕をとったのか…」
徐倫が先程のF・Fの行動を説明する。なるほどそうだったのね…。
そしてF・Fの足がホースの根元からニョッキリ出て水の元栓を破壊する。噴出する水!
「だがこれで直接蛇口へ向かえたあああ――、やったぞッ!水が手に入っ…」

 後少し、後少しなのに…。殴られて後ろに吹っ飛ぶF・F!!そう、殴ったのはF・F自身の左腕…。龍に差し出した腕である。結局、F・Fは水に触れられない!
 さらに右腕の追撃により大きく宙に浮くF・F!!

「あんたの腕だ…」言ったのは龍「暗殺風水の開始だ」

「どうやら「水」を手に入れたかったようじゃが、おまえの有利になるようにはもう絶対にならない」
勝利を確信したのか恍惚の表情をうかべるケンゾー。
わしの攻撃はおまえへの大凶にしかならない
それが『暗殺風水』「龍の夢(ドラゴンズ・ドリーム)
「決定とはそーゆーことじゃあああ―――ッ!」

 ホースを身体にからませて、宙に浮いたF・Fは鉄柵を乗り越えて階下へ落ちていってしまう。
その光景に驚愕(きょうがく)する徐倫……。

「み…「水」が手に入らなかった!?」「さ…触れもしなかったのかッ!?」
「な…何が起こるんだ……!?」

「この懲罰房棟の下階には「執行室」がある。」
「このフロリダ州では州法により死刑制度があり、年に2〜3人がこの下階の
 2800ボルトの超高圧電気イスにより死刑が執行(エレクトロンキューション)されている!」

 冷徹…、感情を全く表さずこれから起きるであろうことを淡々と語るアナスイ。
次の言葉には、向ける方向が違うのは解っているのだろうが―思わず怒りの眼を送ってしまう徐倫。

「プラクトンならなおさら一瞬で全滅だろうな」


バグゴオォオオン     「うげ」

 2つ下の階に落下して、手すりに身体を強打してしまうF・F。思わず白目をむいてしまう。
そのショックでF・Fの身体にからまっていたホースが開いていたドアを通り部屋の中へ!
そして、部屋の中にあった機械のコントロールパネルの上を暴れまわり、最後にはホースの口の機械部品類が破壊、解体される。
その中のリング状の部品がカヴァーの中にしまわれていた突起にからみつく!からみついたショックでその突起は右回転する。
どうやら何かの開始スウィッチだったらしく、すぐ左のデジタルカウンターに時間が示されカウントダウンが始まる!!

残り15秒!!…14…13…

「く…くそっ!!」
「もう少しで「水」に触れたのに……だが蛇口は破裂させた!!」
「上の水を手に入れなくては!!こ…このままでは!!」

 ここでF・Fがおっかかっていたものが明らかに…。これは、もう、そのものズバリじゃないですか!

「うおおおああああっ」「ま…まさかこの「イス」はッ!」

 そのまさか!アナスイの読みのとおり、電気イスがF・Fの眼前に!!あわてて電気イスから離れようとするF・F!
だが右肘かけの拘束ベルトのバックルがオーヴァーオールに引っ掛かり、F・Fをイスに引き戻してしまう!!

 そして電気イスの在る部屋にもカウントダウンのデジタル時計あることにF・Fが気付く!

…10…9…8…

「な…なんだと〜〜〜〜ッ」「もしかして既にスウィッチがッ!!」
「あれは電気イスのスウィッチが作動するってことかッ」

「ちくしょうおお」「そうはさせるか―――ッ」

 自分を引っ掛けたベルトを引きちぎり壁に投げつけるF・F。
しかし、そのベルトは壁を跳ね返って足用拘束ベルトにぶつかり、そのショックでF・Fの足をくわえこむ!

「わああああああ」

「これからのわしの攻撃で…おまえがどんな最期を遂げるのか……」ケンゾー、龍と共に登場。
「その状況!」「誰がどう見ても完璧予測ができるなぁぁぁ」

 構えるF・F!そしてすぐさま攻め込む!
『その前に上階からしたたる「水」を手に入れるッ!』
F・Fの狙いはケンゾーの後方にある、上階からしたたる「水」なのだ。

 右手を拳銃化するF・F。風水ステップを行うケンゾー。 F・F弾を放つF・F。 当然ながら弾丸は当たらない。
しかし発射と同時にダッシュをして、ケンゾーが弾丸をかわしているすきに横を駆け抜けようとするF・F。
だがF・F弾によってケンゾーの首飾りの数個が床に落ちてF・Fの足元に。ちなみにその飾りは球形をしている……。

                ズルゥウゥゥ   バッ

 鉄筋家族ばりにズッコケルF・F!!大回転してしまったその先は、電気イスにストライクで着席してしまう!!

             …2…

「ドウヤラソコニ座るッテのハ確実ニ決定サレテイルヨウダナ」

「うおしゃああああ」
 F・F、ラスト・トライの左フックをケンゾーに繰り出す…が、

ズドッ  ズドッ  ズドッ

 右、左、膝によってアッサリと迎撃されてしまう。
「はいや」「水は絶対に手に入らない!」
「そして時間はピッタリじゃ!確かなる「とどめの時間」!!」

             …1…

ドグシャァァアアアァ

 ケンゾーの右蹴りがF・Fの胸に命中!!F・Fを電気イスにくぎ付けにしてしまう!!

そして               …0




 うっす、では先週の予想の結果からじゃーーー!
どっぱずれじゃあああぁぁぁあああ

 別れ際の「来週には決着がつきそうですね」まで、もれなく外れました。やれやれ…

 さて来週の予想!電気イスに釘付けにされ、しかもカウンターは「0」となってしまいましたが、いったいどうなるのか?これは4つ考えられます。ちなみにアナスイは絶対に手を貸さないでしょう。

(1)電気は流れない。すでにF・Fがなんらかの細工をしており、電気は流れない。だが、あれだけの大凶の中では何をしてもうまくいかないはず。つまり無駄な努力となるはず。80%ないと考える。

(2)F・Fは電気イスから逃れる。自分の中では五分五分な感じ。でも今回はこれを採用しない。

(3)死滅。欄外の来週の予告からも、なんか…F・F殉職の匂いが……。自分的には生存確率3割かな。いやいや、F・Fを亡くすのはもったいない!必ず奴は生き残る!!死を賭して徐倫に残したものぉ〜?絶対予想しない!!

(4)電撃を喰らうが生き残る。逆転があるとすればこれではないだろうか…。電撃を喰らうまでが大凶、家に帰るまでが遠足である。何らかの方法で電撃をやりすごせば、大凶はリセットされるはずである。ではその方法とは何か!?
 フー・ファイターズの能力とは元々は「増殖」。つまり最低限の部分が残っていれば、水を得ることにより即座に復活することができるのだ。つまり、F・Fは知能の核であるDISCを含んだ最低限度を身体のある箇所に集めて一時的に分離させるのではないだろうか…。そういえば水はすぐそこまで迫っているのだから、あながちアサッテ方向の予想ではないだろう。では身体のどこに「核」を集めるのだろうか?
 条件としては分離しやすいところだが…、そう…すでに分離しかけている部分がある。先の大凶によって切り裂かれた頭部である。F・Fは最期の抵抗と見せかけて頭部をひきちぎってケンゾーに投げつける。もちろんケンゾーは余裕でよける。時間切れの高電圧電流によってF・F本体(のフー・ファイターズ)は死滅。だが頭部の「核」はケンゾーの後方の水をタップリ吸収し、今度はF・FがブーメランとなってF・F本体に還ってくるのだ。
 あれ鏡は?

 ではまた!