‘01 26号 Act.71 鏡が必要! ドガァン! F・Fの脳髄を切り裂いたブーメランが小騒(こうるさ)く去っていく。 「F・Fゥ―――――ッ」叫ぶ徐倫。「まずいぞ…まずい!!」 「やめろ…もうムダだ。「大凶の方角」は……君の体にもオレにも存在する」 ケンゾーがクルウルウウウと振り返る。 「君になる!」 アナスイの言葉に合わせたかのように徐倫を指差すケンゾー。「はいやぁあああ」 「違うわ……、あたしがまずいといったのは……」 意味を図りかねているのか黙って徐倫を見るアナスイ。 「まずいのは!!」 意味がよくわからないので、一旦落ち着いてまとめてみましょう。 徐倫の心配をよそにどっこい生きているF・F! 「こ…」 ドンドンドンドンドンドン―――― F・F弾連続射撃!!! 完全にF・Fの死を確信して、F・Fに背を向けただけでなく「安全の方角」からも出ていたケンゾー。しかしケンゾーも只者ではない!F・Fが撃つ一瞬前に殺気を感じとり振り返る。しかし無数の弾丸がすでにせまっている!! 「なにーーーッ!」「戻って来い「龍(ドラゴン)」−−−ッ!!」 あわてて龍を呼び戻そうとするケンゾーだが、3発の弾丸が右腕を貫く。 「ぶひゃでえええええええ」 ケンゾーの悲鳴!だがこの瞬間、風水ステップによって「安全の方角」に戻るケンゾー。残りの弾丸はケンゾーを通過してしまう。 「アブネェェェエエエ〜〜〜ジジィ」 意外と元気そうなF・Fである。どうやら徐倫の意見とは違って、出血はしたがうまく頭骨からこぼれなかったために水分を再吸収できたようである。さて、そんなF・Fであるが… 「く…くそお……」 勝利の作戦を考えついたF・F。独白に入る。 『「方角」というなら…』 ハァ ハァ ハァ 『あたしにも見えてきたぞ……あの方角を破る方法が………… 右の人差し指と左の人差し指の間に、ケンゾーからは見えないように、水から鏡を作りあげて自分の作戦を小さく具現化するF・F。 『「水」が絶対必要だ。「水」で「鏡」が作れる』 ハァ ハァ ハァ 息が荒いF・F。ダメージが大きいのだろう。しかし、F・Fは不退転の決意を示す。 『ダメージの回復にも水は必要だがここは空中に「鏡」を作るために水の補給が絶対不可欠だ!!』
そして対するケンゾー。 「わ…わしには……自分にはかつて…」 3万人!すごい数です。一大帝国じゃないですか。確か…エートロも子どもを誘拐していたはず。でも野郎じゃないな。後、ロリコンでもなかったはず。 「40年…40年間もじゃ」 DISCを挿入されているワケでもないのにケンゾーがホワイトスネイクに荷担している理由。つまり再び教主になりたいケンゾーに対してホワイトスネイクが何らかのエサをちらつかせたのであろう。さすがDIOの親友とでも言うべきだろうか。神父はスタンド能力を使わなくても人を操る術(すべ)を心得ているのだろう。そう…、DIOは人を操作するのが上手かった。天才!恐怖と甘言、自分を神格化させる演出法、極めつけの『肉の芽』。ありとあらゆる手練手管を心得ていた。 「てめえのとどめをさしてからなぁぁぁ」「しめせ!最後じゃ!『龍の(ドラゴンズ・)ドリーム』!」 再び漂い出し、方角を探知しようとする龍。それに気をとられるF・F。 ボシュアアァアアァ ケンゾーの飛び蹴りがF・Fを襲う!間一髪で後ろに反ってかわすが頭骨の傷から血が溢れ出す…。連続のバク転でケンゾーから距離をとるF・F!そこへ徐倫のナイスなアドバイス!! 「F・F!鉄柵の向こう側だァア――――ッ」 徐倫の助言で消火ホースを見つけるF・F。 「おい、あんた! 徐倫の頼みに対するアナスイの答えは… 「F・Fが死んだらな」 徐倫、愕然。 「オレはF・Fを助ける約束はして来ていない……契約は君を守る事だけだ」 徐倫の瞳に、心に飛来したものは何だろう…。
ガシィ 放水用ホースにたどりつきそれを握るF・F! 「どこだ!?」「どうやって水を出すんだ!?」 ホースをブチャラけるF・F。探し物はなんですか〜♪ そして衝撃シーン!! 気持ちよさそうにホースにくるまっている龍(笑)。本当に憎めない奴だ…。 「ウッカリ触レルナヨ…ココガアンタノ大凶の方角ダ」 そう、呑気に微笑んでいる場合ではない!前門の龍、後門のケンゾー!! ここでF・Fのとった行動は!なんと!!! 「なっ」、徐倫。 「自分から!」、龍。 そう、みずからF・Fは龍に右腕をさし伸ばしたのだ!! 「やはり水は必要なんだ…」 そして今度は叩きつけるように、よりハッキリと龍に左腕をさしだすF・F!! 誰の叫び?徐倫?いや我々の叫びでもある。 「F・Fなにをやってるんだぁああああああ−−−−−―ッ!!!」 「………………」、F・F。 F・Fの作戦を復習してみよう。(1)まず水を補給する(2)水を使って鏡をつくり龍の虚像をつくる(3)それによってケンゾーに方角を勘違いさせ安全な方角(以後、恵方と表現)から追い出す。 まず両腕を龍に接触させたF・Fだが、これは割と良い行動ではないだろうか?今までの例を見てみると、大凶が引き起こされるまでにはタイムラグがある。この間に水をGETすることができるだろう。もしかしたらケンゾーの攻撃を利用して水の元栓を壊させることも考えられる。 |