‘01 25号  Act.70 換気扇(ファン)

 アナスイに確かめる徐倫。
『風水』!『進むべき方角』!
「つ…つまり、防御の時も……!?あのジジイにはF・Fの弾丸が一発も命中しなかった…その事も!
「その『風水』というものが逆にあいつを守った…という事なの?」

スッ ススッ スッ ススッ
 またもステップを踏み始めるケンゾー。

「間違いない…、あの「龍(ドラゴン)」のようなスタンドが手元にいる時に自分にとって安全な方角を読み…」「自分はその「方角」へ移動しながら」「続いて」「攻撃へ入っていくのだ…」

 そして漂う龍、フワフワ。

「また「龍」が『殺しの方角』を示そうとしているぞ」
 冷徹に観察を続けるアナスイ。しかし対照的に徐倫は……

「F・Fッ!メガネが顔に突き刺さったのは偶然じゃあないッ!!
 その「龍」の方にじじいを移動させてはならないッ!!」

「あたしにも良くわからないけど、
でも決して!じじいを「龍」に触れさせてはならないんだッ!!」

 徐倫の叫びに反応する龍、F・F、そしてケンゾー。

「はいや!」
「見ろッ!「龍の(ドラゴンズ・)ドリーム」よ!おまえがペラペラしゃべるから感づかれちまったわいッ!」

「ウルセーナ!ジジイ!オレはアンタの手下ジャネ―ッ!『風水』はミンナが知るベキ事ジャアネーのか!?」
 ケンゾーに対して反抗期丸出しの龍。高校生の時の私を見ているみたいだ…。そんなどうでもいい事はともかくとして、今度はF・Fに囁きかける龍。
「でもモットモじじいがオレを利用出来ルのは確かダ!F・F、次はココが『大凶』ダ」
「アンタの『左耳の上』」
「現在この方角は最重要緊急警報ダゼ………ラッキーカラーはイエローで金魚の絵は吉だ……
 あればだけど…」

 あるかっ!思わずツッコンしまう。龍の囁きに注意をとられたF・Fに徐倫が叫ぶ!!

「F・F!背後に回りこんでるぞォーーーーッ!!」

!!
 いない!だが狙いが左耳ならば…、と見当をつけ左後方へ蹴りを繰り出すF・F!ビンゴ!!

 だがケンゾーは蹴りが当たる直前に身を引く。脚が止まって伸びきったところをキャッチ!!F・Fの態勢を崩そうとしているのか身体を揺するケンゾー。それを嫌がりF・Fは左足に取り付くケンゾーに右の手刀を落とす。

「手刀をくりだすか…、「龍の方角」に触れるまでもないの」

 F・Fの手刀を左ひじで受け、そのまま二の腕を滑らせて威力を殺す。そのままケンゾーの腕の動きは止まらず、F・Fののど元に突き刺さる。
「グバッ」
 血を吐くF・F!

「防御する腕の動きがそのまま攻撃になっている。ルーツは太極拳か…」
 観察者・アナスイ。防御と攻撃が一体になっているだけで太極拳と決めつけている。個人的には『心意六合拳』じゃないかと思う。なぜなら…、名前がカッコイイから!

 喉を攻撃されて思わず口を開けたF・Fにあの攻撃が!
「その口!イタダきいいいいッ!」

 ケンゾーの腕がF・Fの口に吸い込まれる…が!!

 ギィアァア

「ぶあぎゃああああ」
 なんと、F・Fはケンゾーの指を噛むことで攻撃を防御したのだ!さすがにたまらず悲鳴を上げるケンゾー。
そんなケンゾーに構わず「ウホ!防御がソノママ攻撃にナッテルという点ナラ…コレモソーユー事ダネ」と人事のように解説するドラゴン・ドリーム。

「ばいやぁああっ!!」

 F・Fのわき腹に貫手を喰らわせて口から指を離させる!一旦仕切りなおしか?…と思いきや……

「はいや…やはり、このクソアマ!『龍の方角』を利用するのが確実のようじゃ
バキョアアアァアアーー

 ケンゾーの左キックがF・FのあごにHittttーー!!その反動でF・Fの右腕がドラゴンズ・ドリームに触れてしまう。先程のケンゾー同様にF・Fの龍に触れた腕が分離してしまう。

「おまえの腕を「龍」に触れさせた」「じゃがそれはわしがやり、おまえが追いつめられたのでわしの攻撃と同じ事!」

 そして先程同様、F・Fの腕が飛ぶ。今度は近くにいた水死体に攻撃が当たる!地味に後ろでバク転しているケンゾーがかっこいい!(今週のオススメ)

「わしの攻撃がおまえの「殺しの方角」に重なった」

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド 

 高まる緊張。辺りを見回し、ドラゴンズ・ドリームに問いただすF・F。
「おい、てめー今何をしやがった!?」「今あたしの腕で何をやりやがったんだ――――ッ!?」

「ダカラ「大凶の方角」はアルンダッテ!「方角」のパワーがやった事ナンダ」
「デモ、コレカラ何が起こるのかはオレモ知ラネー事ダシ」「そしてもしオレがアンタなら」
「被害(ダメージ)ハ最小にナルヨウに努力するガネ」

 視点が上からになる。先程F・Fの腕によって殴られたことで、死体からハエが2匹離れる。
 ハエはそのまま、隕石によって開けられた天井の穴から外に出ようとする。
 めざとくハエを見つけた鳥が、ハエの1匹をパクゥと食べる。

 だが勢いを殺すことができずにそのまま天井にある、隕石によってフォルムが歪んでしまった換気扇に巻き込まれてしまう。
 そのショックで異音とともに部品を撒き散らすほど大きく振動し始める換気扇。

 異常に気づくF・F、龍、徐倫、アナスイ、ケンゾー!!

 叫ぶ徐倫!!
「F・Fその場を離れろー――ッ
 隕石で破壊されているんだーーーッ
 換気扇(ファン)が落ちてくるーーーーーッ」

 部品が落ちてくる中で、換気扇に対して銃を抜き構えるF・F。部品の中の1つの「く」の形をしたものが地面にはねた。回転しながら方向転換をする。この動きは…!?

「おっと危険なのは換気扇(ファン)本体じゃあねえ…ブーメランだ

 そして…、そしてF・Fを襲う大凶!!ブーメランがF・Fの頭部をスッパリと切断してしまう。

 F・Fはもちろん人間ではないからこのまま死ぬことはないだろうが、しかし、この暗殺風水をやぶる手段はあるのか?その方法とは?

  先週の予想の「2つになる」というものがある意味、当たってはいます(世間では外れというらしいけどネ)。さて脳みそを露出することになってしまったF・F。スッパリ切れたせいで逆にダメージは少ないため、ちょっと意識を失うがF・Fはすぐ復帰するだろう。そしてケンゾーの攻略法だが、結局ケンゾーはあの龍に触れようとするだろうからそこを狙い撃ちすると思う。
 または、再びケンゾーによって「凶の方角」にF・Fが叩き込まれて<次週へ→>みたいな感じになるんじゃないかな。今週はむずかしー。