『天国』顛末考察 |
プッチ神父が手に入れた『天国に行く方法(※1)』により発動したメイド・イン・ヘヴン(以後、MIHと表記)の能力。それは人々を『天国』へと導く能力です。 |
※1 『天国に行く方法』 DIOが見つけ出してノートに書き留めていたが、承太郎に倒された後に焼却された。しかしホワイトスネイクは承太郎の記憶を奪うことによりその情報をGETした。『天国』に行くために必要なものは ○ザ・ワールド ○信頼できる友 ○極罪を犯した36名以上の魂 ○14の言葉 ○勇気 ○場所 どうやら文面から察するに、「ザ・ワールド」が「魂」を吸収することでDIOごと『新しく生まれた者』に変化する(別のモノに変わるのだから「勇気」も必要であろう)。劇中では、DIOの骨がザ・ワールドの代わりとなって40人以上の魂を吸収して『緑色の赤ん坊』となった。そして「14の言葉」を発した「信頼できる友」と合体し、特定の「場所」に行き「天国の時」を迎えたときに『天国』を得られる。 |
※2 新宇宙へ行くことはできません 死んでしまった生物は新世界に来れない。全ての死んでしまった者に対して適応しているのかは不明だが、死亡した者に似ているが違う人物が収まっている場合がある。神父曰く「魂さえも…消滅した」「死人は来れない」。しかし明らかに徐倫の転生したアイリン(&その他)がいることから、魂自体は消滅せず新世界に到来していたと思われる。 |
※3 歴史 新しい歴史は誰が作ったのか?仮説として3つ。(1)GDSt刑務所を始めとし、あらゆる施設が勝手に建ってそこに人類が降りたった。(2)新宇宙は旧宇宙と全く同じであり、よって全く同じ人物が新地球に住んでいる。時の旅をしてきたのは実は精神(あるいは意識)だけであり、時の加速が止まった時に新地球の自分と融合した。(3)新地球には歴史を作った時の加速に乗っている人々がおり、ある日、時の旅を終えた人々が降立ったので人口(のみならず生物の総数)が急に増えた。 私感としては(3)。しかし、「魂の数は一定」という原理があるとしたら、時の旅をしている生物の魂は引かれているはずなので、新地球は生物の数が少ない寂しい世界だったかもしれない。 |
※4 着地する 人々が新地球に降立った時、そこには何故か服が置いてあった。この服は何だろうか?ここから、元々時の旅をしていた人物に対応する人がおり、新地球に降立った時にその人は消滅、もしくは旧宇宙と新宇宙の生物とが融合すして結果的に服のみが残っていたという説も考えられる。 私的としては、あの服をあそこに置いたのは新地球に住んでいた人々(以後、「新」と表記)ではないかと思う。つまり、時の旅から人々が降立つ瞬間に合わせて「新」がそれぞれの人に対応した服を置いていっている。パッと聞くと「そんな馬鹿な」という説ではあるが、MIHの能力には<心理支配>の効果もあるので「新」の精神に命令を刷り込んでおくことも可能であろう。それ以前に、旧宇宙の人々が新地球に降立った時の混乱を抑えるためにある程度の命令や情報の刷り込みが行われており、服を置くことも混乱を抑える対策の1つであるとも考えられる。 |
※5 『天国』 プッチ神父曰く「人類は未来の全てを体験してこの世界へ到達した」「独りではなく全員が未来を覚悟できる」「覚悟は絶望を吹き飛ばす」「覚悟こそ幸福」。具体的には、時の加速の大混乱を生き残った全ての人類がこれから起こる出来事を知り、これから自分に降りかかるいかなることにも覚悟を決めることである。しかし、時の旅をしていない「新」は運命を見れないということになるのだが……。 |
※6 同じ日時 具体的な日時は2012年3月21日。同じ日時を経過しないと『天国』が完成しない。これは時間の流れが過去から未来へ直線的に流れる単純なものではなく、レコードの溝のようにグルグルと螺旋を描いていると思われる。原理なのか条件なのか?とにかく時間がグルリと輪を描いた時に、『天国』は地上に到来する。 |
※7 人と人との出会い 人と人とは何故出会うのか?この答えは「意味があるから」であろう。時の旅をさせることでこの「意味」を全て人間の精神に刷り込ませる。それによって、神父は「出会い」という「運命」を克服した。 |
※8 運命 そもそも時の旅をした人々は別に死んだわけではないのだから、自分の死を「体験した」というのはおかしいのではないだろうか?よって正確に言えば、時の旅でしたことは「実体験」ではなく「運命を精神に刻まれる」ということである。このことから、「運命」はあるのかないのか解からない曖昧模糊(あいまいもこ)なものではなく、「時間」と同様に実際に存在しているものであると言える(もちろんジョジョの世界では…という意味である。我々の住むこの現実世界に「時間」や「運命」が、レトリックや思考上だけの存在ではなく実在しているかどうかは不明である)。 |