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2002年07月05日に行ったハーレム・スキャーレムのライヴレポートはこちらへ。
HOPE |
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HUMAN NATURE |
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OVERLORD |
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HIGHER |
前作から1年半と比較的短いスパンでリリースされた。しかもこの間にはイギリスで行われたライヴ「LIVE AT THE GODS 2002」や初期音源をまとめた「THE EARLY YEARS」、ハリーのソロアルバム「JUST ANOTHER DAY」と退屈する暇(いとま)もなかったのが実状である。 1stトラック“Reach”…必聴ッ!闇空に横たふ天の川を想起させるドラマティックななメロディとコーラス、相変わらず強力なナンバーでオープニングを飾ってくれる。“Waited”は哀愁を聞かせる曲、ピートのソロが冴える。“Waited”を少し明るめの曲調にしたのが“Torn Right Out”。“Torn Right Out”の明るい感じは好き。そしてパワー・ポップ風ながらハーモニーがしっかり装備されており絶妙なグルーヴを作り出している“Give It To You”、ドライヴに最適ッ!そしてタイトルトラック“Higher”、“Reach”と双璧をなす哀愁のメロディと分厚いハーモニー、これも必聴ッ!Bさんがオススメの1曲“ザ・ラッキー・ワンズ”、1stの雰囲気を思い出させる青臭いというか懐かしいというか…そんな曲。“Gone”はアコースティックで弾かれたナンバー、カントリーみたいな出だしで少しビックリしたがなかなか面白い曲。“Lost”も淡々としたヴァースから怒涛のコーラスに突入するというHSの特徴を備えた優秀ナンバー。ボーナストラック“ウィッシング”、サンタナやムーアの泣きのバラードを連想させ、アルバムのカラーからは毛色が違う印象を受ける1曲。元々はピートがインスト用に作っていたらしい。1つ思ったのはこの曲をアカペラでやったら一味違った面白さになるのでは…ということ。 前作「WEIGHT OF THE WORLD」と比べよりメロディアスになり、ハーモニーがさらに強化され、哀愁のフィーリングが大きくなった1枚。今回も私の期待に応えてくれたこのアルバムに文句のつけようは無い。 |
1. リーチ 2. ウェイテッド 3. トーン・ライト・アウト 4. ギヴ・イット・トゥ・ユー 5. ハイヤー 6. ラン・アンド・ハイド 7. ザ・ラッキー・ワンズ 8. ライズ 9. ゴーン 10. ロスト 11. ウィッシング |
JUST ANOTHER DAY (ハリー・ヘス ソロ) |
シンプル、メロディアスそしてロック。HSよりもRUBBERのパワー・ポップ感覚に近い。ハリーのヴォーカルを充分にフィーチアしてある。数ヶ月経ってもまだこのアルバムは聞いています。そうすると自分のお気に入りも自然と解かってくるのでそれを取り上げてみます。 “Look Right Through Me”ハリー曰く「サザンロックのフィーリングがある」曲。元MR.BIGのエリック・マーティンが地味に(笑)バックヴォーカルで参加しています。明るいテンポの“Everybody”、サビがお気に入り。耳に残るメロディを持つ“The Deep End”これもハリー曰く、サザンロックのフィーリングの曲らしい。私はサザンロックと言えば「泥臭い」と言うイメージを持っていたのですが、思い込みだったのかなぁ。セルフカヴァーとも言えるHSのカヴァー曲“Sentimental BLVD.”。重厚なハーモニー、力強いヴォーカル、心に残るメロディ、とにかく格好良いギタープレイと100点中120点のこの曲を持ってくるのがニクイ。HSの方ではこの曲はDrのダレンが歌っていたため、それをハリーが歌いなおしている。ただ、元々声質が似ているため違いという違いはあまりないのだが(笑)。 |
1. ルック・ライト・スロー・ミー 2. ウェイステッド・アウェイ 3. エヴリバディ 4. ジャスト・アナザー・ディ 5. トゥー・ウェイズ 6. ザ・ディープ・エンド 7. アンダン 8. ホワイ 9. マイルズ・アウェイ 10. センティメンタル・ブルヴァード 11. アップ・ヒル・クライム |
WEIGHT OF THE WORLD |
バンド名をRUBBERからHAREM SCAREMに戻した新作。前作までのポップ路線を払拭してメロディアス・ハード・ロックを復活させた。 1曲目にしてタイトルトラック“Weight Of The World”のショッパナのアコースティックギターとコーラスからまずやられる。このアルバムが只者ではないことを感覚ではなく確信とさせてくれる。1〜4曲目“Weight Of The World”〜“Killing Me”〜“Outside Your Window”〜“All I Want”まで重厚でいてメロディアスな曲が怒涛(どとう)のように過ぎ去る。“Outsido Your Window”のサビなど絶品。そしてバラード“This Ain’t Over”で一息をつく、のびやかなハリーのヴォーカルが心地いい。インストナンバー“Internude”から軽快な“You Ruined Everything”に繋がる、4thのBELIEVE以来のインストゥルメンタルであるが久しぶりにピートのギターにミステリアスを感じた。“Charmed Life”はミドルテンポな曲であまり食指を動かされなかったが文句をつけるほどではない。“If You”で再び軽快なロック(だがメロディアス)を聴かしてもらった後は“See Saw”、再びインストナンバーである。明るい感じの曲であるが、ピート・レスペランスがスーパーギタリストだということを再確認さしてくれる、弾きまくり!そして“Voice Inside”、フューチャーワールズBさんも絶賛の1曲!こうしてみると前半のメロディアスと対比させて後半は軽快な曲調の物をそろえたのかもしれません。そしてラストはパワーバラードの“End Of Time”、こういう良質なパワーバラードをレパートリーに追加できることを考えるとポップをやって来たことも無駄ではないな。 1曲ごとに作風を変えると言われてきた彼等だが、分厚いハーモニーと躍動するギター、そしてメロディアスという彼等の原点に戻ってきたアルバムはスゴク良い。何回聴いても飽きない!これで失敗したら終わりだろうと言われていたハーレム・スキャーレムだが、このCDは成功と言えるだろう。売上も上々らしいしね。 |
1. ウェイト・オヴ・ザ・ワールド 2. キリング・ミィ 3. アウトサイド・ユア・ウィンドウ 4. オール・アイ・ウォント 5. ディス・エイント・オーヴァー 6. インターヌード 7. ユー・ルーインド・エヴリシング 8. チャームド・ライフ 9. イフ・ユー 10. シー・ソー 11. ヴォイス・インサイド 12・ エンド・オヴ・タイム |
ULTRA FEEL |
よりストレートなポップとなった7thアルバム。実はHSはこのアルバムにおいてバンド名をRUBBERとしている。このあたりの事情は機会があったら書こうと思います。 フックな曲調でいきなり耳を捕える“Spinning Around”“Forgive”を皮切りに、パワー・バラード“Over The Edge”へと続く。前作でヴォーカルに目覚めたのだろうか?このアルバムではピートが3曲で歌っている。その中の1曲“Happiness”は軽快なポップ・ナンバー。“Hopeless”もメロディアスな良いポップである。“Draggin’ Me Down”はシンプルなロック・ナンバー。“Everything You Do”はピートのヴォーカル、失恋するがあきらめきれないということを切々と訴える歌詞と曲調がマッチしていて個人的におもしろいと感じているナンバー。“Running Away”は素晴らしいバラード、厚いバックコーラスが2ndのHSを思い出させる。 このアルバムは3〜4分のナンバーが10曲で少々物足りない感じなのだが、最近思うことはこの「腹八分目」な状態が実は一番良いのかもしれないということ。下手に15曲とか入れても質が落ちる曲も出てくるだろうし、飽きという問題もあるからだ。でも、もっと聴きたいと思う心は抑えられませんがね。 |
1. スピニング・アラウンド 2. フォーギヴ 3. オーヴァー・ジ・エッヂ 4. ハピネス 5. ホープレス 6. イン・ジ・エンド 7. ドラッギン・ミィ・ダウン 8. エヴリシング・ユー・ドゥ 9. ノー・ダウト 10. ランニング・アウェイ |
RUBBER |
前作の流れから明らかなポップになった一作。作風はもとより、前作までの硬派なジャケットから一転してつぶらな瞳のあひるちゃんを採用するという、180度転換のアルバム。180度転換はオオゲサにしても賛否両論がかなり巻き起こった作品。 グルーヴ感が前面に押し出された感じで、ピートのギタープレイは控えめ(ここらへんも賛否両論のネタではあるが)。“It’s Gotta Be”はそれを象徴するナンバー。“Who−Buddy”、Tさんが「カントリーだ」と言ったナンバー、私はカントリーは全くといって聴かないのですが…カントリーがこういうものならば一回ジックリとカントリーを聴くのもいいかなと思わせるくらいノリの良い曲。“Stuck With You”や“Face It”もアップテンポな曲。“Trip”はなんとピートがヴォーカルをとる曲、昔はまったくヴォーカルに興味がなかったそうだが…これまた良いグルーヴを持つナンバー。独特のフィーリングを匂わせる“Pool Party”…RUBBERの中で個人的に一番のオススメ曲、切なさをかもしだすメロディラインは健在。“Headache”はロックな躍動感あふれるナンバー。“Everybody Else”はアコースティック・ナンバー、ハリーのヴォーカルを堪能することができる。日本盤ボーナストラック“Enemy”、これまたノレるロック・ナンバー。 私的には良いアルバムだと思うが、先にも書いたが賛否両論のあるアルバム。楽曲自体にもクセがある。フューチャー・ワールズ内でもいろいろ意見が出たアルバムである。 |
1. イッツ・ガタ・ビー 2. フー・バディ 3. カミング・ダウン 4. スタック・ウィズ・ユー 5. サンシャイン 6. フェイス・イット 7. トリップ 8. プール・パーティー 9. ヘッドエイク 10. エヴリバディ・エルス 11. エナミー |
BIG BANG THEORY |
前回、CHEAP TRICKをカヴァーしたせいかパワーポップ風味になった5thアルバム。BELIEVEに比べてフックのある曲が増えた。 “So Blind”疾走感があるノレル曲、ミュージシャンを目指すBさん曰く「簡単なギターソロなのにすごくカッコイイ!」一聴の価値あり。アップテンポな“Reload”はほぼ同時期にMETALLICAが同名のアルバムを出したために一時、曲の改名を考えたこともあるらしい。隠れた名曲ともいえる“Turn Around”。ベースのバリーがヴォーカルをとる“Sometimes I Wish”。QUEENを彷彿とさせる“Never Have It All”はハリー・ヘスが渾身のヴォーカルを聴かせてくれる。ピアノとヴォーカルのみで構成された“In My State Of Mind”、聴いてると暖かいフィーリングに包まれるこの曲は私的にHSの中で1,2を争うバラードである。アップテンポの曲が多いこのアルバムにおいてラストを心地よく締めるこのバラードは大変に素晴らしい。 |
1. ソー・ブラインド 2. クライム・ザ・ゲイト 3. リロード 4. テーブルス・ターニング 5. ターン・アラウンド 6. シーズ・オヴ・ディセンション 7. サムタイムズ・アイ・ウィッシュ 8. ネヴァー・ハヴ・イット・オール 9. ライイング 10. イン・マイ・ステイツ・オヴ・マインド |
BELIEVE |
このBELIEVEにはノーマル・ヴァージョンとMR.BIGなどを手がけたケヴィン・エルソンによるリミックスのスペシャル・エディッションがある。私はスペシャル・エディッションの方しか聴いた事無いのですが御了承をお願いします。 VOICE OF REASONから一転してのバリバリのハード・ロック・アルバム。タイトル・トラック“Believe”で幕を開ける、途中からミドルテンポになるのは名曲“Change Comes Around”を彷彿とさせる。HSの中で最も人気のある曲の1つ、ハード・ロック・ナンバー“Die Off Hard”ピートのギター・ワークが冴える!ダレンの力強い歌声が響く“Staying Away”。そして特筆物のインストゥメンタル・ナンバー“Baby With A Nail Gun”、こんなポップなインストは聴いた事が無い!しかもこれをライヴでやれるのがスゴイ!!そして心暖まるバラード“Rain”。不思議なフィーリングのリフで始まる“Karma Cleansing”。ギターソロが非常にカッコイイ“Cages”。パワー・ポップの第一人者CHEAP TRICKのカヴァーである“Surrender”、なかなかいい感じのポップである。 2ndや3rdのような重厚に緻密なサウンドではなくなったが、ストレートなハード・ロックは確実にノレル!このころから、「HSといえば1作ごとに作風を変える」というイメージが定着してきた。 |
1. ビリーヴ 2. ダイ・オフ・ハード 3. ヘイル・ヘイル 4. ステイン・アウェイ 5. ベイビィ・ウィズ・ア・ネイル・ガン 6. モーニング・グレイ 7. ヴィクティム・オヴ・フェイト 8. レイン 9. アイ・ウォント・ビィ・ゼア 10. カーマ・クレンジング 11. ケイジーズ 12. ザ・ミラー 13. サレンダー(チープ・トリックのカヴァー) |
VOICE OF REASON |
私が初めて聴いた当時、ダークな曲調に失望したものです。その当時流行(はや)っていたグランジ/オルタナティヴ・ロックに迎合したものか、それとも彼らなりに音楽を追及した結果なのかはわかりませんが。ただ、現在聴いてみるとハッキリわかるのですが、さらに分厚くなったコーラス、緻密な音の重ね方などは舌を巻くものがあります。でもミドルテンポが多いのはチョットねぇ…、やはり爽快感が足りなかったという感じです。私はNIRVANAを聴いてもピンと来ないタイプなので。 さて先にも書きましたが、コーラスや音の重ね方などは先のムード・スウィングスを凌ぐものがあります。“Warmming A Frozen Rose”、“Breathing Sand”、“I’ll Be Brief”これらの曲の中でもでも“Blue”は凄まじい。正しいかどうかは別として「闇の構築美」という言葉が聴いた瞬間に頭に浮かびました。練りに練って重ねられたコーラスとサウンド、独特な曲調のギター・ソロ、完璧!この曲は大好き。相変わらずバラードはうまい“Let It Go”、“Necessary Evil”。そしてこのアルバムの中で唯一のハード・ロック・ナンバー“The Paint Thins”、HSの中で最もスピーディーな曲がこのアルバムに入っているとは…なんたる皮肉、それとも必然なのだろうか? 問題作ではあるが、実は持っていても良いかな…と思わせる1枚。アルバム自体の質は悪くないのでね。 |
1. ヴォイス・オヴ・リーズン 2. ブルー 3. フローズン・ローズ 4. レット・イット・ゴー 5. アンド・ザッツ・オール 6. ブリージング・サンド 7. キャンドル 8. ペイント・シンズ 9. アイル・ビー・ブリーフ 10. アンタッチド 11. ネセサリー・イーヴィル 12. キャンドル(アコースティック) |
MOOD SWINGS |
21世紀に伝えるべく大傑作アルバム! 1stの様々な人々との共作を糧にして、より自分達の個性を立てたアルバムである。日本ではこれがデヴューアルバムであったが、大ヒットしたため1stも急遽発売された。 前回の明るく軽いメロディから、ギターを中心としたへヴィなものになったがメロディの質はさらに上がり、彼らの魅力であるコーラスも厚く響く。まさしく私の「気持ちが揺れる(ムード・スウィングス)」名盤である。 捨て曲はない!曲、詩ともに素晴らしい“Saviors Never Cry”は私的にジョルノのテーマ。アラビア風のギターソロがミステリアスな“No Justice”。HSの代表曲である“Change Comes Around”縦揺れのリズムから変化しての横揺れのリズムはライヴで確実に盛り上がる1曲。当時Drであったダレンの力強いヴォーカルとコーラスが最高にマッチしている“Sentimental Blvd.”。何回聴いても切なくなるギターソロが大好き“If There Was A Time”。ロック・バンドがこんなに美しいア・カペラを歌うなんて…最初に聴いた時には度肝をぬかれた“Just Like I Planned”。そしてラストを飾るに全く恥じないハード・ロック・ナンバー“Had Enough”。 語るに語り尽くせない…ある意味、究極のアルバムの1枚であろう。 |
1. セイヴァース・ネヴァー・クライ 2. ノー・ジャスティス 3. ストレンガー・ザン・ラヴ 4. チェインジ・カムズ・アラウンド 5. ジェラシー 6. センティメンタル・ブルヴァード 7. マンディー 8. エンプティー・プロミセス 9. イフ・ゼア・ワズ・ア・タイム 10. ジャスト・ライク・アイ・プランド 11. ハッド・イナフ |
HAREM SCAREM |
ハーレム・スキャーレム(以後、HS)の1stアルバム。実は日本では1stアルバムと2ndアルバムの順序が入れ替わって発売されている。 デヴュー前、地元カナダのトロントで行われたコンテストで2位に輝いた彼らはメジャーデヴューに際してソングライティングの協力を広く申し出たところ、多くの有能なソングライターやミュージシャンが集まり、新人のアルバムとしては異例の豪華な顔ぶれがそろった。そのためだろうが、彼らのアルバムとしては比較的にキーボードやピアノを多く使用されており、ハード・ロックであるが明るく、切なく、甘い…ポップまたはAOR(アダルト・オリエンテッド・ロック、キッズ向けのイケイケ・ロックではなくアダルトなしっとりとしたロック)という趣がある。 このアルバムでは、彼らの音楽の武器/魅力の1つである素晴らしいコーラスが“Hard To Love”、“Distant Memory”等で早くもふんだんに聴ける。またHSを語る上で外す事のできない名バラード“Honestory”も収録されている。ボーナストラックとして数曲のアコースティックヴァージョンが在るが“How Long”などはこっちの方が良い。 |
1. ハード・トゥ・ラヴ 2. ディスタント・メモリー 3. ウィズ・ア・リトル・ラヴ 4. オネストリー 5. ラヴ・リアクション 6. スローリー・スリッピン・アウェイ 7. オール・オーヴァー・アゲイン 8. ドント・ギヴ・ユア・ハート・アウェイ 9. ハウ・ロング 10. サムシング・トゥ・セイ 11. スローリー・スリッピン・アウェイ (アコースティック) 12. ハウ・ロング (アコースティック) 13・ ハード・トゥ・ラヴ (アコースティック) |