GAT−X207 ブリッツ

ブリッツ1


 GAT−X207 ブリッツは「電撃」の名が示すとおり、単機で敵陣深く侵入、重要拠点を破壊し迅速に離脱するという電撃戦を具現化した機体である。
  そのために限りなく人体を模したX100系フレームに固有の改造を加えたX200系フレームを採用、高度なステルス性獲得のためにミラージュコロイドシステムと呼ばれる光学迷彩システムを搭載し、視覚からもレーダー上からも姿を消すことの出来る、まさしく消えるMSである。
  ただし、ミラージュコロイドシステムは電磁的に特殊な粒子を吸着させるため、コロイド展開中はGAT系最大の特徴であるPS装甲が使用できず、また持続時間は80分と短い。

 本機の特徴としては実験兵装のテスト機でもあったため、 シールドにビームライフル、ランサーダート、ビームサーベルをコンバインした複合兵装トリケロスやロケット推進によって射出されるグレイプニールという特異な武装をそれぞれ装備している。 
  トリケロスは単体で複数の役割を持たせるというシステムで優秀な兵装ではあるものの、重量の増加と大きさのため取り回しがよい兵器とは言えず、またこれを失うと攻撃手段がなくなるという危険を併せ持つ(ブリッツは隠密性取得のため、近接防御用の自動バルカンシステムを搭載していない)。この装備から得られたデータは後にZGMF-600ゲイツや ZGMF-X13Aプロヴィデンスの複合防盾システムに活かされることとなった。
  グレイプニールは大型のロケットアンカーで、射出することで敵を圧壊・貫通するほどの威力を持つが、ミラージュコロイド展開時にスラスターの熱スペクトルから機体を割り出されることを防ぐため、武器としてではなく牽引して推進するための用途にも用いられた。

 アルテミスの傘攻略戦、地球連合軍第8艦隊との戦闘で多大な戦果を上げるものの、オーブ近海におけるGAT−X105ストライクとの戦闘によって撃墜される。
 その際に切断された右腕は回収され、後にゴールドフレーム天に移植された。

 

 

 

 と言うことでマスターグレード「ブリッツ」です。

 大変良くできています。 色分けほぼ完璧。
 色分けできていないのは、胸の赤いパーツのダクト部分とグレイプニールの赤いスラスター部分だけ。
 背面の赤い縁取りも全て別パーツという徹底ぶり。バンダイの気合いが窺い知れます。
 背面の密度感もかなりのもの。

ブリッツ2

 

 

 トリケロスはランサーダートとビームサーベル部が取り外し可能。サーベルを展開するとなかなか迫力があります。
 ランサーダートはちょっと抜けやすい印象。内側に、仮止め用両面テープ(粘着力の弱い物)を使うと、適度に滑り止めになって良い感じだと思います。

ブリッツ3

グレイプニールはもちろん開閉。射出用パーツも付属しているのですが、うっかり廃棄してしまった模様。ガックリ。

ブリッツ4

 

マスターグレードの新解釈ギミックとして肩にはミラージュコロイド噴射口があります。外側のパーツを横にずらし、肩を展開することで再現。

ブリッツ5

 

 それほど細かいパーツもなく、MGのGATシリーズ用Xフレーム自体の組み立て難易度も余り高くないので、MG初心者にも割とお勧めのキットです。大胆にアレンジされた部位も多いですが、総じて格好良く、抜群の可動域を誇るので動かしても遊べる、大変優秀なモデル。
 ただ、テトロンシールは曲面に貼る物が多いため、皺になりやすく、浮きやすい様子。
  いっそドライデカールの転写のみにして、テトロンシールは貼らないという選択肢も有りだと思います。

 塗装のカラーレシピはほぼ説明書通り。紫のみ、仕様のままだと濃い感じになると思われたので白を多めにして明るい配色としています。
 また、アクセントとして一部をわざと明るいグレーで墨入れしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 ブリッツ・ノワール

 背中のスラスターはストライカーパックと同規格のポリキャップなのでこんな事も出来ます。
 同じ黒なので抜群の親和性。
 しかも強そう。

ブリッツ6

 

 しかし翼はあるものの、取り付けるために全てのスラスターを外す必要があるので、機動力は激減。(ノワールストライカーにはスラスターがないのです)
 ブリッツ7  滑空して敵地に潜入、とかそういう用途なら何とか使えそうではあります。
  見えないままフラガラッハのような大剣をブン回されたら、それはそれで恐ろしいですが。
  同型のフレームを使っているのでデュエルのアサルトシュラウドも着けられるかな、と思ったのですが、引っかけるような感じになってしまい、隙間がかなり空いてしまうのでちょっと無理な様子。
 

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