アーマードコア4をプレイした人間にとって、フィードバックは印象的な機体であることが多いと思われます。
「粗製リンクスなので大したことはない」みたいな揶揄ともとれる紹介文とは裏腹に、作中屈指の強キャラぶりを発揮し、気軽に挑んで風穴開けられて火を噴いた人も多いのではないかと思います。
ミサイルで回避機動をとった敵を両腕のバズーカで射抜くというシンプルな戦術ながら、直撃すると体力の1/3近くを奪う破壊力と高追尾型のミサイルの組み合わせは大変恐ろしいものでした。
さらに、機体自体も実弾火器に対して堅牢でありながらGA社のものとしてはかなり軽く、機動性もある程度確保されているので逃げまくるというわけにもいかない。
そんな強機体ですがレーザーにはちょっと脆かったりします。
続編ではプレイヤーの称賛か、はたまた怨嗟の声か、大出世してGA社のトップランカーとして君臨されているのですが、そのフィードバックを見事に立体化したのがこのキットです。
ゲーム中では両腕のバズーカは常に前方を向いたままですので、バズーカを下にさげた待機状態ができるというのはプラモデルならでは。
ほぼ全高と同じ長さということからもこのバズーカ腕のとんでもなさが判るというもの。
キットではバズーカのブローバック機構も再現しています。
背面の高追尾型ミサイルと高速ミサイルはハッチが展開。
作中のモデリングに比べて頭がやや小さめなので、頭身が上がってものすごくスタイリッシュです。
ヴァリアブルインフィニティシリーズは回を追うごとに設計が洗練されてきており、フィードバックは組み立てやすさと分割を両立させた高いレベルのキットです。体感ですが、組み立て所要時間は今までの2/3くらいでした。
パーツ分けが細かいため、基本的な塗装部分はおおむねカバーしていますが、凸モールドやバズーカ下面のパイプフレーム状の部分は色分けされていませんので、ここだけでも塗装してあげるとぐっと良くなります。分割も合わせ目が目立ちにくくなっていて、全塗装派にも優しい。
難点は股関節の弱さ。フィードバック自体はシンプルな形状のため荷重が偏るようなことはありませんが、それでも足を開いたポーズの維持は勝手に開脚したりして少し難があります。
また、これはシリーズ共通の欠点ですが、解説書の塗装個所の指示が分かりにくく、細部の判別が困難なこと。
今回は大分にらめっこしながら塗っていますが、たぶん各所にに間違いがあります |