[小学校の秋]
 校庭でよく鬼ごっこをした。鬼ごっこといっても二組に分かれ、役割分担も決まった集団ゲームだった。細かい規則は忘れたが、全員が学帽を被り、各自のゲームの中での能力は学帽の三種類の被り方で区別した。
 駆逐水雷という名のゲームで、名前からみて戦前からあったのだろう。
 この遊びには陣地が必要なので、校庭の桜の木や銀杏の木を使った。
 秋の頃は走り回ってもあまり汗をかかずに済んだので、落ち葉を蹴散らしながらよく遊んだ。それでも駆け回っている内にセーターが暑く感じた。あの遊びは楽しかった。
 あの頃の情景を思い浮かべてみる。友達も自分もまだ小さかった。
 校庭をぱたぱたと駆け違え、また木の下に固まっていた。今はその友達は、年月という風に吹き散らされて散り散りになってしまった。



「駆逐水雷」は「水雷艦長」や「母艦水雷」とも呼ばれていたようです。
遊び方は「83才のホームページ」さんの中の「大正のあそび」に詳しく載っています。
戦時体験や浅草のことも載った貴重且つ元気なページです。
http://homepage1.nifty.com/zpe60314/index.htm

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