七夕
7月7日の夜、牽牛星と織女星が天の川を渡り一年に一度会うのを祭る行事ですが、わが国では古くから星祭りが行われ、小さな竹に五色の短冊を下げて立てたり、供え物をする風習がありました。六月は水の月ですが、七月は天のが陽に燃え上がる火の月であります。七月に火と水が十字に結びますから天のは燃え、八月になりますと炎暑の真夏日が続き、そしてその次に秋の稔りの時期を迎えることができるのです。ところがこれまでは火と水がホドケた「ホドケの世」でありました。すなわち「陰光、寂光の世」であった訳です。このホドケの世を表したのが「天の川の物語」となっております。しかし今や天の時が到りまして、ホドケの世から「火」と「水」が十字に結ばれる神のお出ましの時代が到来しました。天意の大転換によりまして、いよいよ牽牛星、織女星が本当に天の川を渡る真の時節がめぐって参っております。
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