建国記念の日
紀元前660年1月1日に日本の第一代天皇である神武天皇が即位されました。その日を太陽暦に換算すると2月11日なので、この日が建国記念の日として定められています。しかし、この日をもって日本の「建国」とする考え方は、非常に「歴史迷信」といわなければなりません。かつて明治天皇が教育勅語を制定されたとき、草案を起草した元田永
孚らは冒頭部分を「国を建つること宏遠に」としました。ところが明治天皇はその草案を却下されたのです。すなわち日本には「肇国」はあっても「建国」はないということでした。すなわち人類の歴史と同時に日本の国の歴史は始まっているのです。そこで教育勅語はその部分が「国を肇むること宏遠に」と改められ、はじめて明治天皇の御裁可が頂けました。すなわち神武天皇から始まる神大倭朝は第34代の皇統で、その前に71世続いた武鵜草葺不合朝があり、その前にも代々と皇統が続いてきました。すなわち神武天皇から始まる日本の歴史は、日本の本当の歴史からいえばほんの近代史にすぎないのです。
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