「シリアルATA」でのRAID(レイド)の構築


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基礎知識

RAIDの種類

RAIDにはいくつかの種類があるが基本的には「RAID 0」「RAID 1」の2種類です。

RAID 0 ストライピング
 「ストライピング」と呼ばれ、2台のハードディスクにデータを分散して書き込んでドライブを高速化する。
 このレベルではデータ保護のための安全対策は盛り込まれていないが、「高速に読 み書き可能で、万一クラッシュしてもさほど大きな被害をともなわない作業用ドライブが必要」といった目的には適している。
 また、ハードウェア面ではRAID 0を使用しつつ、OSレベルでソフトウェア的にRAID 1環境を構築する、といった利用法もある。(表1の参照)
RAID 1 ミラーリング
 2台のハードディスクに同じデータを書き込んで、データの安全性を向上させるためのもの。
 要するに「同一容量のディスクにバックアップしながらHDDを使う」ものであり、実効容量はディスクの総容量のちょうど半分となる。また、これ単独では、ディスクの読み書きの高速化にはとくに貢献しない。
 一面、万一の障害発生時にもパフォーマンスが低下しない(問題が起きたドライブだけを新品に交換すればよく、複雑な復旧処理が要らない)ことなどが評価され、大型コンピュータシステムなどでも近年利用されるケースが多い。
AID 0 + 1 (俗称)
 3台以上のHDDを使って、ストライピングによる高速化とミラーリングによる安全性確保を平行して行う技法。
 実効容量はRAID 1と同様、物理容量の合計の50%となる。
RAID 5 データのストライピング(ブロック単位)+ローテートパリティ
 これも3台以上のドライブが必要。
 2台以上のドライブでデータを順繰りにストライピングするのと同時に、もう1台のドライブにエラー訂正用の「パリティ」データを保存することでデータの安全性を確保するしくみ(の1つ)。
 個々のディスクドライブの役割は固定されておらず、「パリティ」も全ドライブに順次書かれていく点がRAID 5独自の特徴である。
 実効容量は「物理ドライブ数−1」で、ドライブ数が増えるほど効率が上がることになる。汎用性の高いバランスのとれた仕様とされている。

 

構築する上でのPOINT

ストライピングで高速化を狙う
同容量・同規格のHDDを2台用意
PCI接続のRAIDボードを使用する。(マザーボードにRAIDコントローラが搭載されていない場合)

導入手順

@RAIDボードをPCに装着する
A起動ドライブの設定を変更する
B2台のHDDを取り付ける
CBIOSでRAIDレベルを設定
DOSをインストール

詳細?
RAIDのボードをパソコンに装着する。
RAIDボードを使用する場合BIOSの設定メニューで起動ドライブの優先順番を変更する
First Boot Device をSCSIにする。
2台のシリアルATA対応ドライブを取り付ける。
パラレルATAと違ってジャンパ設定はありません。
RAID BIOSの設定メニューから
 1.「Create RAID」を選択する。
 2.RAIDレベルを選択
 3.使用するHDDを選択
OSのインストール

RAIDの「タイプ」を見極める。

PCI接続のRAIDボードやオンボードのRAID機能
 RAID 0/1/0+1の3種類に対応したものが多い
チップセット(ICH5R)内蔵のRAID機能
 RAID 0/1の2種類
WindowsXpプロフェッショナルのソフトウエアRAID機能
 RAID 0のみ

RAIDによる高速化はどのタイプでも行えるが、RAID 1やRAID 0+1を導入したいなら、
そのタイプに対応したタイプを使ってRAID環境を構築しよう。


 

ストライピング(striping)

 分散化。
 ハードディスク(など)にデータを書き込む際、複数のディスクに「縞(stripe)」状に分けて書き込んでいくこと。

 もともとハードディスクはCPUやメモリーに比べれば読み書きが遅いメディアで、たとえば多数のクライアントの同時アクセスが多発するLANサーバ、あるいはビデオ編集など、コンピュータの用途によってはこの点が大きく足をひっぱることになる。

 さてしかし、たとえば「100行の文章を一人がまる暗記する」のと「2人で50行ずつ手分けして暗記する」のと、どっちが早いかといえば当然後者である。
 この考え方を応用し、

 ……という手法を使えば、1台のディスクでは遅くても、トータルとしての読み書きの性能は格段に向上できる理屈になる。
 この技法のことを「ストライピング」と呼ぶ。

 ただし、このような使い方では、ハードディスクの台数が増えれば増えただけ、全体としての故障の確率が上がる。つまり信頼性は落ちてしまうわけだが、この点を克服する"RAID"というしくみが考え出されており、SCSIインターフェースを用いたものは以前からサーバー用途で多用されている。また、現在では
IDE対応のRAIDインターフェースカードも出回り、個人/SOHOユーザーに普及しつつある。