ロックしりとり(第19回)
Uである。うちの学級通信の名前のUTOPIAとUKを思い出したが、ここではこのバンドを取り上げる。
UNDERWORLDといえば?

 
 昨年(2003年)一番聞いた人たちである。それまでは名前だけは知っていて、クラブミュージックの人というイメージしかなかったが、聞いてみてびっくりである。これはすごいバンドである。

 自分が最初にはまったのは、EVERYTHING/EVERYTHINGというライブである。代表曲であるBORN SLIPPYの激しいビートと次々に発せられるヴォーカル、この激しいビートの後ろにある彼らの苦悩等に心引かれた。結成は1979年だそうで1990年ぐらいまでは普通のバンド形態だったが、カール ハイドとリック スミスというメンバーがダーレン エマーソンというDJを加入させることで大きくバンドの形態を変えた。そして、新しいミュージックの中心的な役割をケミカルブラザーズと担ってきている。
 
 はまった自分は当然のようにEVERYTHING/EVERYTHINGのDVDを買ったがはたと考え込んだ。今までライブといえば、楽器を演奏している人と歌う人というイメージを持っていたが、このバンドは機械を操作している人とヴォーカルしかいないのである。 デペッシュ モードのキーボード3人とヴォーカルという構成でも、どうやっているんだろうと思ったが、まだ彼らは演奏をしていたし、ビースティーボーイズでもスクラッチをしている人と書いて何となく想像できた。この人たちはスクラッチをしている人もいなくてなんかつまみをあれこれといじっているだけである。まあ、それが時代なのかもしれないけどびっくりした。

 でも、そんなことは関係ないほど熱狂的な音である。PEARLS GIRLという曲のイントロのCRAZY,CRAZY,CRAZY・・という連呼を聞くだけで十分である。子どもたちはここの部分を聞いて「ジーバイ、ジーバイ、ジーバイ・・」と大声で歌っている。

 リミックスの仕組みの自分はよく知らないが、とっても興奮する。大きな会場でこの人たちの音の洪水に身を埋めてみたい。このひとたちには、NEU!とかクラフトワークとかいろんなプログレの香りがする。プログレはレイディオヘッドやこの人たちみたいな人たちにスピリットを引き継いでいるのかもしれない。
                                                今度はがつく人です。
                                                       (5月4日)