ロックしりとり(第14回)
今回はNであるまたまた大きすぎる人を取り扱うこととなった。
NEIL YOUNGといえば?

  昨年のニールヤングのコンサートは自分の見たコンサートの中でもベストにはいる。ずっとあんぐりと口を開けて見入っていた。何度もすごい!すごい!と声を上げてみていた。もうそろそろ60に近いおっさんに自分は打ちのめされたのである。しかもコンサートのほとんどが新作からである。しかも、新作を全部演奏するなんて・・。第2部のパウダーフィンガー、ヘイヘイ マイマイなどといった代表曲だけで構成していたらここまでの興奮はなかったかもしれない。このエネルギーはどこからくるのか。アンコールのライク ア ハリケーンなんてめちゃくちゃである。めちゃくちゃにかっこいい。あの轟音の中一緒に見ていたおっさんたちはみんな圧倒されていた。自分たちよりもうんと年が上のニール ヤングとクレージーホースに・・。
 この人は最初からなにも変わっていない。でも、プログレッシヴである。いつでもとんがっているし、このごろの世の中にも腹を立てている。自分をむき出しにして、自分の音と言葉を探し続けている。自分はこんなおっちゃんになりたい。
 この人で好きな作品といえば・・・EXPECTING TO FLY,BROKEN ARROW,THE LOSING END,COUNTRY GIRL,TIRED EYES,CORTEZ THE KILLER,LIKE A HURRICANE・・きりがないぞ。アフターザゴールドラッシュだって、ハーヴェストだって好きだぞ。今回の新作のグリーンデイルだって素晴らしい作品だ。あんまり好きじゃないタイプの音楽なのにこんなに好きな曲が多いのはどういうことか!!

                                         今度はがつく人です。
                                                  (3月8日)
THE BRIDGE SCHOOL CONCERTS
/NEIL YOUNG AND...
(1997)
1 I AM A CHILD/NEIL YOUNG(1986)
2 SHADOW OF A DOUBT/TOM PETTY(1986)
3 ALL THAT YOU HAVE IS YOUR SOUL
/TRACY CHAPMAN(1988)
4 SENSE OF PURPOSE/PRETENDERS(1995)
5 IT'S ALL IN YOUR MIND/BECK(1995)
6 THE ROAD'S MY MIDDLE NAME/
               BONNIE RAITT(1993)
7 YES IT IS/DON HENRY(1986)
8 FRIEND OF THE DEVIL/MINISTRY(1994)
9 AMERICA/SIMON&GARFUNKEL(1993)
10 HEROES/DAVID BOWIE(1996)
11 NOTHINGMAN/PEARL JAM(1996)
12 BATTLE OF EVERMORE/
        LOVEMONGERS(HEART)(1993)
13 BELIEVE/NILS LOFGREN&NEIL YOUNG(1991)
14 ALISON/ELVIS COSTELLO&NEIL YOUNG(1990)
15 PEOPLE HAVE THE POWER/PATTI SMITH(1996)
だいたいいろんなアーティストが集まるトリビュート盤にはいいのはないが(フェアポートのはよかったけど)このニールヤングがホストをつとめるこのコンサートは素晴らしい。1986年からニールヤングが続けている「ブリッジ・スクール・ベネフィット」のコンサートの編集盤である。ブリッジスクールとは、ニールヤングの愛息のベンが通った障害のある子どもが通う学校のこと。そこを支援するためのコンサートで、それに賛同するアーティストが参加したものである。参加するアーティストが豪華なのは言うまでもないが、一人一人がしんけんに歌い、障害を持った子どもたちやそれを見に来ている観客にメッセージを伝えようといる姿がひしひしと伝わってくる。
このコンサートでは、ステージの後方にブリッジスクールへ通う子どもたちの特別席が設けてあり、アーティストの中には観客に背を向け、子どもたちに向けて歌う姿も見られた。
 曲では、1〜3のヤング、ペティ、チャップマンと充実した歌と演奏。ダニークーチやティモシーシュミットをバックにドンヘンリーがビートルズのYES IT ISを歌う。HEROESのアコースティックバージョン。ハートのアンとナンシーウィルソンがレッドツェッペリンのバトル オブ エバーモアを歌う。ニルスロフグレンのうつくしいビリーヴ。ヤングをバックにコステロがアリソンを歌う。そして、パティスミスの力強くポジティブな演奏。とても充実した編集盤である。
(2000年9月8日)