ロックしりとり(第13回)
今回はLである。ラッテ エ ミエーレやリトル フィートなどを思い浮かべたがやっぱり王道を書いておきたい。
LED ZEPPELINといえば?

  この人たち、化け物である。全盛期のエネルギーはものすごすぎる。これぐらいのパワーを発しているバンドといえば、クリムゾンのファーストの頃、マグマ、フェアポート コンヴェンションのフルハウス時期、レイジ  アゲインスト ザ マシーンなどを思い出すが、アルバムナンバー1を数多くだし、ほとんどのアルバムが100万枚以上のセールスをあげながら、このパワーを発するバンドは他にない。一言でいうと「かっこいい!!」にすぎるのだが、よく聞くと非常にへんてこである。ブラッグ ドッグなんてめちゃくちゃだし、ジ オーシャンだって変である。カシミールも他の人がするとなんかおかしい。キャッチーなメロディもそんなにないし、わかりやすい曲も少ない。いろんな様子が混ざっているけど、結局は強引にねじ伏せられてしまうのである。最高の歌姫のサンディ デニーも彼らの餌食だし、ジェームス ブラウンからオーネット コールマンからプレスリーからバート ヤンシュから等々何でも食い尽くしてしまう。神様が降りてきていたとしか考えられない。ジミー ペイジのせいで12弦ギターも買ってしまった。

 また、この人たちの場合、ナンバー1ソング、アルバムもあげにくい。どれも特別なのである。別格なので非常に書きにくいが愛情を込めて「めちゃくちゃ」なバンドだといいたい。今の気分だと、5枚目か、3枚目かな?好きな曲は・・アキレス・・?天国?カシミール?THE SONG REMAIN THE SAME?決めきれない!!この人たちは存在だけで特別なのかもしれない。
 
 昨年でた、DVDとライブでも新鮮な発見がいっぱいである。
 
 この人たちを中1の時に聞いてしまったおかげで、これ以上の「ハードロック」(当時は彼らをハードロックバンドだと思っていた。自分はこの人たちはプロぐれバンドだと思いたい。メロトロンも使っているし、いろんな要素が混ざって実験的である、でも、いっぱい売れたからそんなイメージないけど)はないと思い、他のハードロックのバンドをほとんど聞かなかったのが今となるとなんか残念である。他のバンドを聞いても、この人たちの方がいいと思ってしまうために感動がなかった。罪なバンドである。
 自分にとっては、ジェネシス、クリムゾンとならぶ最高のバンドであり、かっこいいバンドとしてはいつまでもナンバー1のバンドである。



                                         今度はがつく人です。
                                                  (3月4日)

THE SOUNDTRACK FROM THE FILM
.THE SONG REMAINS THE SAME
             /LED ZEPPELIN
(1976)

1 ROCK AND ROLL
2 CELEBRATION DAY
3 THE SONG REMAINS THE SAME
4 RAIN SONG
5 DAZED AND CONFUSED
6 NO QUATER
7 STAIRWAY TO HEAVEN
8 MOBY DICK
9 WHOLE LOTTA LOVE
1973年のマディソンスクエアガーデンでのライブ。この人たちも「この一枚」が決めにくい人たちである。自分がちょうど音楽を聴き始めたころ。この「ライブ」が出てすごく印象に残っている。有名曲のオンパレードながら、代表曲のオンパレードではない。このバンドの真骨頂は、まだこのあとだから。でも、THE SONG REMAINS THE SAMEのここでの演奏は、この人たちのベストにあげたい。1976年当時か。1975年のアールズコート正規ライブを聞いてみたい。
THE SONG REMAINS THE SAME/RAIN SONG
この場にいた人は、本当にしあわせだっただろうな。本来なら別の2曲だが、ここではメドレーとしておく。ジミーペイジのダブルネックギターがさえわたり、リズムセクションがソウルフルになる。「ジミーペイジのギターは、こんなものです」と説明するときは、この曲が一番だと思う。
レインソングでのメロトロンもとてもすき。映画では、イメージシーンばかりでもっと演奏シーンを写して欲しかった。(ジェネシス1976のライブや、オーティスレディングのモンタレーフェスティバルのライブなども同じく、演奏シーンを流せ)
DAZED AND CONFUSED
JACK HOLMESという人が1967年でやった曲の流用。この人たちは、こんなのが多いが、それを乗り越えるようなめちゃくちゃな勢いがある。何でも飲み込んで、消化してしまうのだろう。
ヴァイオリンの弓を使ってのソロも何かうまいかとかわからないけど、とにかく聞かせてしまう。
映画での幻想シーンは、ここのところはとてもよかったと思う。
WHOLE LOTTA LOVE
この曲途中のベースラインがジェームスブラウンからだと聞いても始めは、「ハードロックの人がソウルの人の曲をまねするのか」なんて思っていたけど、このバンドのたくさんある魅力の一つなんだな。このごった煮ソング、テルミンからプレスリーまで何でもあり、かっこいい。

IMMIGRANT SONG/LED ZEPPELIN
/FROM LED ZEPPELIN V(JIMMY PAGE-ROBERT PLANT)

大好きななツェッペリンのサード。SINCE I'VE BEEN LOVING YOUとどっちを書こうか悩んだけど、初めて聞いたのがサードだったし、衝撃的な曲だったのでこっちを選んだ。
 衝撃的なリフ、ギターとベースのユニゾンがすごい、それに、合わせてバスドラが「ドン ドン ド。 ドッ ドンド。」と響く。それに、圧倒的なロバートプラントの声が「ア ア ア〜〜ア」と攻めてくる。2分近くの曲なのに、この人たちの素晴らしさが詰まっている。でも、この人たちは、この路線じゃないアコースティックなもの、ファンキーなもの、アラブ的なものをしっかり自分のものにところ。
 ライブでも圧倒的な迫力で迫るが、アルバムのようには再現できない(しようと思ってない)ところがおもしろい。
 曲名は、ドラムのジョンボーナムの大きなおなかから、ヴァイキングになぞらえてつけられたとか・・。
 なぜクリスタルキングの「大都会」を思い出してしまうが、同じ所は「ア ア ア」のところと、ヴォーカルがカーリーなところか。かっこよさじゃすべてが「かっこよすぎる」ツェッペリンと比べられるバンドはないんだけど。
(2001年2月17日)