アルバム名しりとり(第2回)


前回の特集のロックしりとりのアーティストがずいぶん苦しくなってきたので今回は、「アルバム名しりとり」ということで特集を行ってみたい。これなら何とかなりそうだ・・・。


こんかいは、Hということで・・・。
HUNKY DORRY/DAVID BOWIE(1971)
 なんだこのジャケットは!画像処理された男がうっとりしている!しかし、美しい!こんなジャケットは、ボウイにしか許されない。他の人がしたらそれはパロディでしかない。彼はやはり選ばれだ人・・超人だったのか。・・と思ってしまうほどのジャケット、改めて見てみると。
 
 70年代のボウイの作品はどれも名作ばかりで、名曲揃いである。前々作ではSPACE ODITTY、前作ではTHE MAN WHO SOLDS THE WORLDやSUPERMANという名曲を生み出した。本作ではさらに名曲が増えている。前の作品が名曲があっても曲のばらつきがあったのとは違いアルバム全体の質がぐんと上がってきている。そういう点で、トータルアーティストであるボウイのスタートの作品であると言っていいだろう。また、前作を苦悩の中で生み出した彼は、今作もその苦悩を持ったまま向き合おうと戦っている。だからこそ、別キャラクターを次々に生み出したのかもしれない。
 
 スパーダース フロム マーズのメンバーとリックウェイクマンの充実したバックの中でCHANGES,OH!YOU PRETTY THINGS、LIFE ON MARS?、QUICKSAND、ANDY WARHOL,QUEEN BITCHなどの名曲を生んだ。リックウェイクマンのピアノがとっても美しい。イエスでの彼の充実はこういった演奏に培われたものだった。QUEEN BITCHのギターがあまりにかっこいい!

 一曲目のCHANGESでのメッセージは、自分自身の生き方にも影響を与え、自分もそうありたいと常に思っている。自分が好きな曲は・・・どれも好きなのだが、いまのところはQUICKSANDかな?次作のジギースターダストやその次のアラディンセインのような確固たるコンセプトがないので地味な印象もあるが燦然と輝く名作であることは間違いない。(2004年6月12日)