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冬の庭先

冬の花はなんだ?って聞かれた。冬はね、花は咲かない。ほとんど咲かない。花屋の店先には一年中 四季を問わず花があるから みんなわからなくなっているのです。

冬の花、、って聞かれて思ったのは 枇杷。そう、枇杷を思い出したのは 私くらいでしょう。枇杷の花は11月〜12月に咲くのです。寒い冬に 強烈な香りで 咲く。他に花がないから 香りが目立つ。とても良い香り。そうして それがちゃんと 初夏に実になる。家で作るととっても 美味しい。ああ、早く食べたい。今年はたくさん花が咲いたんだよね。楽しみ。(とはいっても 鉢植えなので 食べれるのは5〜6こ)

後はサザンカ。寒い冬に真っ白な花が咲いているのが好きなので 庭のサザンカは選定しない。伸ばしっぱなし。椿とは また違ったやさしさがあるので 私はサザンカの方が好みだったりします。

思い出したのは この二つ。他にも 春蘭とか 福寿草とかあるけど 身近にないから却下しました。やはり 記憶は 香りや視覚から来るものなのだと 再確認してしまいました。

そして 冬の庭は やはり 季節を映した日本風庭園が一番美しいと思う今日この頃。

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クリスマスローズ

2月の終わりくらいから、花芽が出て、3月中旬には満開になります。お茶の花にも、風情があって、よく使われますね。好きな人も多い、クリスマスローズですが、近年は入手しやすくなりました。知らない方が多いようですが、大変丈夫で、その上、日陰で良し、寒さもオッケーの不死身なやつです!大きい木の下に植えておくと、葉がオバケのように大きくなって、なんの花だったっけ?なんてことになります。

色も品種も多彩で、それでいてどこか哀愁を帯びた色合いが、日本人の郷愁をくすぐるのかも しれません。イギリスでの人気も高く、スノードロップ等と一緒に寄せ植えしたりします。切り花でも、たまに売っていますが、水揚げが悪いので、あまり オススメしません。ただし、庭咲きのものを 切ったばかりの時は 湯上げしてやると、驚くほど、良くもちます。

種で交配させることも、簡単だそうです。(私はやったことはありません)自分で新しい品種を作ってみるのも、園芸好きには たまらない醍醐味でしょう。みなさんも、やってみてはいかがでしょうか?

Q1:クリスマスローズを2月初句まで部屋のなかで管理してましたが、後、外にだしてしまい、葉焼けをおこしてしまいました。
急に出したので当然なのですが、今後どう手入れをすればいいのでしょうか?
とりあえず、葉焼けの部分を刈り取ったほうがいいのでしょうか?

A1:クリスマスローズは元来、外で育てる花ですので、今年は庭に植えた方がいいでしょう。
あまり、日の当たらない、木の下あたりに植えます。そうすると、一年で、大株に成長し、来年はたっぷり、花をつけてくれます。

肥料も春と、秋に少々あげるくらいで、虫も病気もほとんどなく 丈夫な花です。
遠藤さんのは たぶん、鉢植えで買ってきたものでしょう。急に寒くなって おどろいたのですね。
葉がしもげていても、持ち直すことがあるので、そのまま、ほっといて しばらく様子をみましょう。
完全に枯れたら、切ってください。葉は できる限り、残した方がいいので、あまり、切りすぎることは 私はすすめません。

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シクラメン

私が始めて花屋になったころは先輩に「シクラメン」どと、「死」と「苦」が入っててあまり縁起のよくない名前なので、「サイクラメン」を呼ぶこともある、、と、教わりました。(同じようなのに、サイネリア=シネラリア)今では、そんなことを気にする人もなく、なんせ、お見舞いにも、根つきの鉢をあげちゃう時代。昔は「寝つく」といって、お見舞いには、鉢植えはタブーでした。(今は結構気にしない人もいます)

シクラメンは今では、クリスマス頃、最盛期で、お歳暮等に良く使われますが、みなさん、次の年には咲かせられなくて、当ホームページの園芸相談にも、「どうやったら、来年咲くの」という質問が多く入ります。

シクラメンは上手い方だと、春は5月ころまで、咲かせられます。ただし、シクラメンの花数は葉の数と一致するので、葉が多くなければだめですが。買うときは、葉の多くついてるものが、良品です。

霜に当てず、寒い室内で、日に当てる。「そんなこと出来ないよ!」っていわれそうですね。昔はみなさん、一軒家だったので、結構大丈夫だったんですよ。ところが、今や、マンション!こちらは、どこに置いても暖かく、日はあまり当たらず、おかげでシクラメンは 花がみんなよそ見してぐったり、、、。私はマンションのかたには、ポインセチアを贈ることにしています。

シクラメンの花は実になると、くるんと 丸まってだんだん、下を向いていきます。そうして土にふれると、発芽するべく、茎と離れるのです。すごいですよね。茎は、実を土まで誘導するわけです。よかったら、お試しください。ただし、種をつけると、花が咲かなくなるので、気をつけてね。

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針葉樹

冬なのに、青々と葉が繁ってる針葉樹。昔から、永遠の命の象徴でした。それゆえ、クリスマスには、もみの木を飾り、クリスマスリースで永遠を祈り、お正月には、松を玄関に立て、神の依り代にして、一年の計を祈る。モミの木も、松も、冬に落ちない葉は大切にされてきたのです。(最近はスギ花粉で、あまり大事にされてないものもありますが。)

針葉樹の仲間は主に、北のほうに分布しています。生命力が強く、寒さに耐えるよう、葉を細くして、水分の蒸散を押さえ、進化したのです。

きくところによると、モミの木の苗は、日陰でしか、成長しません。と、いうのも、実際、種が落ちて、芽をだした、もみの樹林は、下の方には日があたりません。そういうことから、特殊な能力を備えたのです。おかげで、人工的に植林することや、栽培が難しく、クリスマスの時出回るのはほとんど、ドイツトウヒです。

今、針葉樹は深刻な状態にあります。各地で酸性雨の話がでますが、一番やられるのが、針葉樹です。と、いうのは、永遠のように、冬でも葉を落とさないことが、逆に被害が大きいのです。

広葉樹の場合、排気ガスにやられても、秋には、葉を落として、春再生しますので、それほど、ダメージをうけないで済むらしいのです。ところが、丈夫で、冬もそのまま、同じ葉をつけている針葉樹は、まいってしまうそうです。葉がおち、枝だけになった、枯れた森。これはほとんど、針葉樹の森です。

永遠を感じさせた、力が、今、危機に陥っています。

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春の七草

セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ、春の七草。

言えますか?食べましたか?1/7の朝にお粥にして食べるのが習わしです。これを食すると 邪気を祓い、万病を除くといわれます。中国にも 七種菜羹という七種類の野菜の羹を食べる習慣があります。平安時代からあったらしく、そのころは「米、粟、黍、稗、みの、ゴマ、小豆」の七種だったとか。

さて七草のナズナは「ぺんぺん草」、ゴギョウは「母子草」、ハコベラは「はこべ」、ホトケノザは「田平子」、スズナは「蕪」、スズシロは「大根」のことです。これらの植物はみな 冬でも葉をリンとして、地にしっかりはえてるもので、その生命力を 粥にしていただくという 古人の儀式です。

実は私、昔一人でいたとき(家族は旅行で誰も家にいなかった)に なんと 「3日ばしか」になってしまい 冷蔵庫はからっぽ、食欲はあっても 気力がない、、といった時、自宅の裏で栽培???(小鳥のえさ用)している はこべを お粥にして食べたのでした。それが すごく美味しかったのを今でも覚えています。あんなに美味しいお粥は今まで食べてなかったような、、。

そして はこべのおかげで、すごく早く治ったのも確かな事実。あれ以来、ハコベのお粥は食べてませんが またいつか 食べてみようかな、、、なんて考えたりしてますです。みなさまもぜひ お試しあれ。あ、でもその辺の道端のは やめてよ、、。(-_-)

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