後悔と期待




「・・畜生っ! チクショウーーッ!!」


つい我慢しきれずに、思わず言葉に出てしまう。
ハンドルを握る手が、アクセルを踏む足が、ワナワナと震えているのがわかる。
車の中で考え付くあらゆる罵声の言葉をひとり履き捨てる。
その履き捨てられた言葉の礫は、フロントガラスに当たって空虚に落下していく。

間もなく時計の針は午後11時を指そうとしていた。
普段は交通量の多い、この国道。
もはや回りには夜中の主である大型トラックしか見かけない。
その巨像のようなトラックの間をまるで縫うように車を走らせる。

頭の中には後悔の念しかなかった。
いつもそうだ。
自分でした事の意味を、後になって気付く。

「もうこれで最後にしよう・・・」

その時は確かにそう思っていたはず。
しかし時間という魔術師は、その強固なはずの決心をあっさりと溶解してしまうのだ。
自暴自棄になりかけている自分を、いつもギリギリのところで踏みとどまらせるのに苦労する。
そして思う。

――自分には家族がいるんだ。

そう。家族がいる。
もう止めよう。
もう後悔なんかしたくない。

でも・・・・・。
しかし・・・・・。

自問自答を繰り返す。
心の中のディスカッションに結論というものは終末を迎える事はない。
倒れそうになるほどの後悔と、甘酸っぱくて儚い期待を、
まるでDNAの螺旋構造のように、いつも交互に繰り返してきた。

そして今・・・。
そう。
何も変わってはいない。
変わってはいないんだ。
この結末は自分自身わかっていたはずだ。
もうこの辺が潮時なのか?
終わりにしよう・・・・・。
もう充分だろう。
これ以上、何を望むというのだ?
終わりにしよう・・・・・。
終わりに・・・・・・・。











パ○ンコでケ○の毛まで毟られただけデス。










さて、どーしましょ。
今月のやりくり。




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