2005/11
No.2347 迷走。
No.2346 ヘンな音がした。
No.2345 変わらない。
No.2344 モーターショー。
No.2343 秋の気配。
No.2342 Web.
 ■  2005年 11月某日   迷走。




ご存じの通り、2段階も後半になると、
いよいよ指示経路での走行から自主経路での走行に、
練習内容もより高度に変わってくるのですが、
やはり男子生徒様よりも女子生徒様の方が、

「地図は苦手!っつーか苦痛!むしろ激痛!」

っつーヒトが多いよーで、
そりゃーもう、ドラマがいっぱい潜んでいるわけデス。



本日担当した生徒様もそんな生徒様のうちのひとり。(Sさん・♀・26歳・AT限定)
まぁ、教習原簿を確認すると地元のヒトだし、
顔にもやけに自信がみなぎっているからダイジョーブでしょ。
さ、
目的地はココですヨ。
簡単ですよネ。
違反にならないこの辺りで後方に注意を払いながら停めてくださいネ。


数十秒の間、地図を眺め、
「あ、ココね。知ってる場所よ。」
と言わんばかりに余裕の表情を浮かべながらクルマを路上へ。

ちなみに、経路はこんな感じが予定されてました。





間違ったら罰が当たるよーな経路デス。






とりあえず曲がる場所は2箇所。
しかも両方とも右折。
オマケに両方とも2つ目の信号機のある交差点デス。
コレで間違えでもしたら、国土地理院に申し訳が立たないっつーもん。
さぁ、
がむばって参りましょ。



まずは1箇所目の曲がる場所は難なくクリア。
しかし。
番組開始直後に殺人事件が起こるよーな展開のサスペンスドラマよろしく、
早くも1箇所目を曲がった直後から雲行きは怪しくなってきたのデス。

信号機のある交差点2つ目を曲がる予定だったにもかかわらず、
すぐの1つ目の交差点を右折、そしてまたすぐを右折、
あぁ、これからまた元の経路に戻るんだネと思ったのも束の間、
なんとSさん、教習所に戻り始めたのデス。
まさに急転直下って奴ですヨ。
しばし、黙って考えるわし。
チラッと見るとSさん、別に表情を変えるでもなく、
淡々と走り続けていますヨ。

(さては学校に戻って、もう1回ルートを確かめる気だネ)

しかし、わしの淡い期待にも似た気持ちを裏切るかのよーに教習所をスルーパスし、
突き当たりの交差点まで進行、そしてナニゴトも無かったかのよーに右折。

(さては今まで停車しにくい場所だったから、停めやすい場所を探してるな)

と思いきや、まったくもって停めやすい場所も迷うことなく通過。
まだまだ走り続けるSさん。

(あ、もしかしたら目的地に逆方向に停めるって勘違いしてるんだネ)

いい方にいい方になんとか拡大解釈しよーとするわしの願いにも似た気持ちを嘲笑うかのよーに、
ダッチロールを繰り返すSさん運転の教習車。
仕方nothing。
声掛けてみましょ。





「あのぉ、Sさん…。」


「はい、なんでしょ?」


「なんかヘンじゃないですか?」


「はい? 何がですか?」


「いや、予定とだいぶ変わってはいないですか?」


「そうですか?」


「・・・。(気付いていないですヨ!このヒトは!)」


「・・・?」


「いや、あのぉ、予定だと2回曲がる予定でしたよね? もうかなり曲がってるよーな気が…。」


「そうでしたっけ?」


「・・・。(すっかり忘れちゃってますヨ!このヒトは!)」


「・・・?」


「ハイ、じゃー、その先で停めましょ。」





迷走を続ける教習車。






きっと運転できるヒトにはにわかに信じがたいよーな行動をとるのが生徒様。
うん。
いいんデス。
間違えたって。
わしだって1時間で行けるトコロに5時間掛かったコトもあるわけで、
運転できないヒトにとって自主経路設定が、
そりゃーもうたいそう負担なのはよくわかってるつもりデス。
で、間違えたら何度だって停まったっていいんデス。
違反や迷惑にならなければ。
教習所から路上に出る前に所内の発着点に停まって地図を見だしたツワモノだっているくらいだし。
でも。
でもネ、
気付かなきゃ。
間違いに。
気付かなければ全てが始まりません。
がむばりましょ。
Sさん。





訥々と語るわしの話をこれっぽっちも聞いていなかったよーに、
リスタートした直後の交差点、左右を間違え、
それでもなお紆余曲折を繰り返すSさんは、
もうすぐ免許証ホルダー。



うん。
そーだネ。
カーナビが教えてくれるネ。
きっと。(空を見上げながら)







 ■  2005年 11月某日   ヘンな音がした。




娘さん1号が8歳になり、
誕生日のプレゼントにローラースケートが欲しいとのたまう。

ローラースケートでもいいんだけど、
それよりインラインスケートの方がちびっと洒落てていい感じ。
だもんで、そっちをプレゼントしましょ。


こんなキッチリしたもんじゃありません。



調べてみると、コレがなかなか奥の深い世界のよーで、
それ関連のサイトも相当数ひっつ。
まぁ、おこちゃま用だし、極めるわけでもないので、
数万円もする立派なもんではなく、
ヘルメットやプロテクターがセットになって数千円のモノをチョイス。

さ、娘さん1号、
やってみ。





立てませんネ。
やっぱり。





地面に接地する部分が全て丸いもんだから、
それがクルンクルン回っちゃって、這いつくばる這いつくばる。
で、やっと立ち上がったと思ったら、進めないわ止まれないわで、
これがもう滑稽以外のナニモノでもないわけですヨ。
久しぶりに大口開けて笑わせてもらいました。





で。





思ったわけデス。







わしもやってみたいなー。







かみさんを説得し、
オトナ向けのモノを購入。
勿論、安物。

さ、見てろヨ。
娘さん1号。
オトーサンもインラインスケートは初めてだけど、
昔はこれでもスケートリンクでブイブイ言わせてたんだヨ。 ←経験2回のみ
きっとダイジョーブ。
いや、絶対にダイジョーブ。
こー見えても滑るのは得意なんだって。大学受験とか
幼いキミにも颯爽っていうのはこーいうコトを言うんだって、
目の当たりにできるっつーもんだ。
チチの尊厳っつーか偉大さを否が応でもわかっちゃうヨ。
うむ。
とりあえずそこで黙って見てなさいネ。
それー!







足があらぬ方向に曲がりました。







娘さん1号、
ひきつけを起こさんばかりに大笑いしてマス。

うー、
難しい!
難しすぎる!
インラインスケート!
まさか運動神経バツグンのこのわしを、
ココまで手こずらせるとは!

ちょっとコレは本格的に練習したい気になって参りましたヨ。
難しいけどなかなか面白いですヨ。
コレは。(足首を冷やしながら)



でも、娘さん1号。
インラインスケートをインランスケートって言うのは、
チチは顔を赤らめながらやめて欲しいと思いマス。







 ■  2005年 11月某日   変わらない。




腕時計をいつもと逆の手にはめてみた。



何も変わらなかった。



カラダをいつもと逆から洗ってみた。



何も変わらなかった。



缶コーヒーをアイスではなくホットを買ってみた。



何も変わらなかった。



通勤ルートを少し遠回りにしてみた。



何も変わらなかった。



教習でいつもと違う言い回しをしてみた。



何も変わらなかった。



寝る時にいつもと違う雰囲気の曲を流しながら寝てみた。



何も変わらなかった。



免許証をいつもと逆のポケットに入れてみた。



何も変わらなかった。



アナログ時計の針を12時間進めてみた。



何も変わらなかった。







何も変わらない毎日。







バイクを左側からではなく右側から乗ってみた。



転んだ。





クルマに乗る時、運転席に左足からではなく右足から乗ってみた。



ピラーに頭をぶつけた。







何も変わらない毎日。







何も変えられない毎日。





何も変わらない毎日は毎日毎日何も変わらずに続く。







 ■  2005年 11月某日   モーターショー。




わしが言ったコトバの全てが、
10人中1人にでも頭に残っていればいいやっつー考えより、
わしが言った全てのコトバのうち、
皆に1つでも頭に残っていればいいやっつー考えだったりするのですが、
そんなコトはどーでもいいデス。



行ってきました。
東京モーターショー。



北口ゲートより。



平日に行ったっつーのもあるのですが、
会期が延びたせいか、割とゆったりと見るコトが出来ました。
それでも混んでいるブースはヒトがたっぷり。



HONDAブース。



でも、肩をぶつけながら移動ってホドじゃありませんでしたが。



クルマ好きにとって、一番興味深かったのは、
やはりNISSANのGT-Rだったのでしょーか。
物凄い数のオトコ衆が取り囲んでいました。



カーボン素材てんこ盛り。



プロトタイプのよーですが、
どーなんでしょーネ。
ほとんどこの格好で発売されるんでしょーか。
わしを置いてきぼりにするよーな値段で。
所有出来るヒトが羨ましいデス。



他にも、ボチボチ市販しましょっつークルマもあり、



高そー。見た目にあまり変わり映えはないよーで。



なんだかやけにファニーなクルマもあり、



市販されるのでしょーか。



とんでもないプライスのクルマもあり、



消費税だけで700ウン十万って。車高はBeat様と変わらないんだけど。



とっても懐かしークルマもあり、



かっこいー1。かっこいー2。かっこいー3。



当然、キレイなオネーサマ方もどんなオトコにも愛想振りまき、



疲れそーな職業デス。



会場を離れるまでの数時間、
非日常的な空間と時間を楽しむコトが出来ました。

でも、一番面白かったのは、
環境問題やクルマの新しいシステムを説明するオネーサン達のナレーションを、
一生懸命メモってる小学生達の集団。



市内の小学生でしょーか。



きっと校外学習の一環なんでしょーネ。
黄色い帽子を被り、お弁当とおやつの入ったリュックを背負い、
まるでオリエンテーリングでもしているかのよーに、
各ブースのパンフを見もしないのに集めまくってマス。
で、あまりにも熱心にウンウン頷きながらメモしてるもんだから、
そのノートを背後に回ってこっそり覗き込んでみたら、
説明そっちのけでクルマとオネーサンの絵を描いてました。



わし画。



まだ少し彼らには難しいよーデス。
っつーか、オトナのわしにも難しいんですけどネ。
っつーか、わしの画才、小学生並みですネ。







 ■  2005年 11月某日   秋の気配。




朝の出勤途中、
一瞬の隙を見つけて主人の束縛から逃げ出し、
リードを引き摺り、舌をハーハーさせながら、
嬉々として逃げ回る飼い犬を見た瞬間、
若い男子生徒のゴキゲン無線教習を思い出したechoデス。



ホントに楽しそーデス。
無線教習。
勿論、おっかなビックリっつーヒトもいますけどネ。
っつーか、ホントにおっかないヒトもいますけどネ。



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あの生徒様が予約を入れてるからさてどーやって教習を進めていこーかとか、
わー、取得時講習も入ってるじゃーんとか、
危険予測教習はどんなネタ題材で話を進めよーかとか、
出勤後に配車表をみていろいろと気掛かりになるコトがあるのですが、
今日のわしは違いマス。
出勤中に気付いたのですが、
わしの足下で蠢く、
ゴムがとってもユルユルの、ルーズなソックスがとっても気掛かりデス。
いや、いい加減くたびれていたもんだから捨てよう捨てようと思っていたのに、
それをすっかり忘れて穿いてきてしまったんですけどネ。
昔のジョシコーセーすら穿かないよーな、
そんなビロンビロンなソックスが、
今日のわしの脳ミソを支配してマス。



で、
その日1日普通二輪担当だったんですけどネ、
もうネ、
ダメ。
何をやっていても気になって気になって仕方nothing。
当然、二輪用のブーツを履いているので、端から見てもわからないんでしょーけど、
ブーツの中はもうこんな感じ。





凝縮。





機会あるゴトにブーツを脱ぎ捨てズルズルって持ち上げ、
でも、砂時計のようにゆっくりじっくりと落ちてくる。
世の中には元々つま先までしかないつま先ウォーマーっつーのも存在するよーですが、
わしはイヤ。
ちゃんとくるぶしまで隠したい。
ちゃんと足首まで覆いたい。
とにもかくにも弛ませたくない。
っつーか、なぜココまでズリ落ちる。



そんな光景、端からは全く見えるはずもなく、
ブーツから伝わるアスファルトの冷たさに、
秋の訪れを両足で感じながら1日終了。







 ■  2005年 11月某日   Web.




確かにネ、
わしの乗っているクルマは古いですヨ。
何せ平成3年に生産されたクルマですからネ。
塗装も剥げかけてるし、変な警告灯は点きっぱなしだし、
サスはスカスカだし、エンジンはワナワナいってるし、
カーステレオのスイッチを押したらそのスイッチ、もげちゃうし。



でもネ、
だからといってネ、


車内でクモの巣張らなくたっていいんじゃない?


なんて誰に向かってでもなく問い掛けてみたりする、
11月初旬の昼下がり。





本日は公休。
ゆっくりどっぷりとココロもカラダも休ませたいものデス。(クモの巣と格闘しながら)










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