本年6月1日 AT限定二輪免許施行!
っつーコトで、教習する前に指導員を鍛えましょっつー趣旨っぽいAT二輪補充講習が、
全国でボチボチ進んでいる頃合いかと思われますが、
関係者様、いかがなもんでしょーか。
新たな免許ではなく、単に限定が付くため、
新たな指導員資格を取得するわけではなく二輪指導員資格に追加されるだけなのですが、
やはり新たな乗り物、確実に講習を受けておかなければならないわけデス。
しかし全国に散らばる二輪担当指導員、そして二輪検定員全てが、
茨城の中央研修所に集結するわけにはいきません。
っつーコトで、各都道府県の代表が昨年9月に茨城に赴き、1泊2日の講習を受け、
その内容を地元に戻って各指導員&検定員に伝達するっつー形式で、
今回の補充講習が行われるわけデス。
で、わしも先日その補充講習を受けてきたんですけどネ、
なんだかもー
大変そー。
間違いなくヤバイ乗り物ですヨ。
ビッグスクーター。
否、
ビッグスクーターがヤバイのではなく、
ビッグスクーターでの教習がなんだかヤバそー。
使われる車両の概要はこんな感じ。
AT限定大型二輪免許
|
600~650cc
|
AT限定普通二輪免許
|
300~400cc
|
AT小型限定普通二輪免許
|
100~125cc
|
ATバイクの定義は、
「オートマチック・トランスミッションその他のクラッチ操作を要しない機構がとられており、
クラッチの操作装置を有しない自動二輪車」
っつーコトになってマス。
つまるとこ、変速機があったとしても、クラッチ操作が必要なければAT車っつーコト。
現状はスクーターしかないわけですが、
いわゆるシーケンシャル操作が可能なAT車も当然AT限定免許で運転可能デス。
「AT限定大型二輪免許が
650cc」まで」っつーのは、
現在400cc超のスクーターで最大排気量の国産車はSUZUKIのSKYWAVE650で、
その排気量が638ccだからだそーで。
ちなみにHONDAのSILVERWING600は排気量が582ccのため不可。
っつーコトで、教習車両はどこの教習所も概ねコレに決定デス。
で、このSKYWAVEの利点がひとつ。
バックレストがヒジョーの調整がヒジョーに簡単なんですネ。
コレはまさに様々な体格の生徒様に対応すべき教習車向けの装備。
シートを持ち上げてレバーを弄るだけで、50mmの変更が可能だそーデス。
クルマも座席の位置がほんの少し悪いだけで運転に支障があったりするわけで、
ましてニーグリップのできないスクーターでこのバックレストの調整は、
ヒジョーに重要な意味を帯びてきそーな気がシマス。
で、AT限定普通二輪の車種は、
とりあえず排気量が300ccから400ccまでっつーコトで、250ccは不可。
各メーカーでラインナップされ、
熾烈なシェア争いが繰り広げられているコトかと思われますが、
HONDAのSILVERWING、YAMAHAのGRANDMAJESTY、SUZUKIのSKYWAVEの3種っつーとこ。
ただ、今回の補充講習に集まった車両を見る限り、
やはりSKY WAVEが圧倒的に多かったよーデス。
勿論、チバの話であって、他の都道府県ではどーなのかはわかりません。
で、SKYWAVE400に乗った感想を。
ブレーキに「コンビネーションブレーキシステム」っつーモノを採用しており、
左手のリアブレーキを操作するとフロントブレーキも連動して効くよーになってるんですネ。
コレが一瞬、違和感を感じたのですが、ヒジョーに有効のよーデス。
急制動なんか小型二輪の停止限界線以内で止まれちゃう、まったくもって有難いシステム。
ただし、普通のバイクに比べて前後輪ともに手で操作するスクーターの方が、
ブレーキの片効きは減るんでしょーけどネ。
それにしても、どーいうわけか、650の方はガシガシとエンブレが効くのですが、
400の方はエンジンブレーキがほとんど皆無。
8の字旋回やスラロームを走行中に、まるでギアな抜けたよーな印象を感じマス。
無段変速であるCVT特有のモノなんでしょーネ。
慣れちゃえば、さほど気にならないんでしょーけど、
慣れないうちはミョーな感覚デス。
とりあえず普通にマニュアル車に乗れるニンゲンであれば、
まったく普通に扱えるビッグスクーターなのですが、
問題は初めてバイクに触る生徒様にとって、
このオートバイをどー感じるのかっつーコト。
「限定免許だから」
なんて思っちゃいけないと思うのですヨ。
クルマの場合と違ってトランスミッションが自動化されただけじゃないんデス。
原チャリの延長と思っちゃいけません。
とにかく大きいわけですヨ。
諸元表を見る限り、普通のオートバイより少々大きいだけなんですが、
普通のネイキッドより確実に重くそして大きく見えるはず。
取り回しの段階で手こずるコトが想像に難くないデス。
しかし、エンジンがマウントされている位置はかなり低いので、
もしかしたらそのヘンで有利に働くかもしれませんが、
カウルで覆われた大きな車体が、
1段階の課題をヒジョーに難しくさせてしまうよーな気がしてなりません。
で、一番恐いのは
転倒してしまった時。
転倒したオートバイと地面との隙間がほとんどないんですネ。
足を挟んじゃえば普通のオートバイと変わらないんでしょーけど、
とにかくビッグスクーターの足を置く場所は、突起物であるステップではなくステップボード。
板ですヨ板。
200kgを遙かに超える重さのかかった板と地面に足を挟んでしまう恐怖。
事実、今回のAT限定二輪免許教習を行うに当たって実施された実験教習で、
4名が骨折事故を起こしてしまったとのコト。
分母は決して多くないにもかかわらず、この数字は異常。
相当注意を払って教習を行わないと、とんでもないコトになりそーな気がシマス。
他に考えられる不安要素は、
限定解除が異常なまでに複雑化するっつーコトでしょーか。
AT小型限定二輪免許 → 小型限定二輪免許
AT小型限定二輪免許 → AT限定普通二輪免許
AT小型限定二輪免許 → 普通二輪免許
AT限定普通二輪免許 → 小型のみAT限定解除
AT限定普通二輪免許 → 普通二輪免許
AT限定大型二輪免許 → 小型のみAT限定解除
AT限定大型二輪免許 → 普通二輪のみAT限定解除
AT限定大型二輪免許 → 大型二輪免許
ざっと思いつくだけでこんな感じでしょーか。
中には「そんな限定解除をする奴いないだろ」っつーのもありますが、
しばらくはマニュアル片手に教習を強いられるコトになりそーな気がシマス。
っつーコトで。
経営者サイドも設備投資にアタマを悩まされ、
指導員サイドも新しいコトを覚え、教習方法を悩まされ、
施行まで残り2ヶ月を切っている今日この頃なわけですが、
なんだかんだ言って結局一番の問題点は。
・・・果たして需要はあるのかな。(小声で)
クルマのトランスミッションがマニュアルからオートマチックに変わっても、
操作が簡略化されるっつーコトに関しては、さほど違和感は感じませんでした。
むしろクルマに乗らなければいけないにも関わらずマニュアル操作がしんどくて、
二の足を踏んでいたヒト達にとっては、AT限定普通免許というものの存在は有難かったはずデス。
しかしコトにオートバイに関しては、必要に迫られて二輪免許を取得するヒトっつーのは少数派で、
どちらかというと、趣味性の高い乗り物のはずデス。
そーいうヒト達が果たして限定付きの二輪免許をとるのかどーか。
当然、AT限定普通免許のため、シフトチェンジを嫌って二輪免許の取得を避けていたヒト達の需要があるのは、
間違いnothingだとは思いますけどネ。
今の時点では、どの程度の生徒様が訪れるのかは全く予測がつきません。
無理矢理予測するとしたら、女性や年配のヒトが来るのかなっつー感じでしょーか。
それとも、ビッグスクーターの指名買いで、とにかく少しでも早く安く免許が欲しいっつーヒト。
とにもかくにも、蓋を開けてみないとわからないっつーのが正直な感想デス。
とりあえず6月1日が来るまで、
教習方法を確立しておくコトに専念しましょ。
それにしても。
かなりの数の指導員&検定員が集まったわけですが、
なんだかもう、
ガラが悪いのばっかり。
わしはきっと違うよネと思いつつ、
ハイ、オシマイ!
ついこの前、生まれたなぁーなんて思ってた娘さん2号が、
なんだかもう、いつの間にか幼稚園に入園デス。
娘さん1号の時には、物凄い感慨深いっつーか感動した記憶があるのですが、
2人目ともなるとそのへんはビミョー。
嬉しいのは間違いnothingなのですが、
コドモ以上に感じていたかもしれないワクワク感やソワソワ感が、
いまひとつありません。
わざわざ有休を取るまでもなく、たまたま公休だったのも幸い、
そんな風情を微塵も感じさせずに、いざ入園式へ。
園長センセ、ちっとも変わらず。
わしも娘さん1号もみんな同じ幼稚園を卒園。
娘さん1号の入園式から既に3年経ってるのに変化なし。
っつーか、わしが卒園してから30年近く経ってるのに変化なし。
入園式で話している内容も、3年前と寸分違わず。
お元気そーで何よりデス。
娘さん2号、自我に目覚めて以来、なんだかとっても写真嫌いで、
ちっともマトモな写真を撮らせてくれません。
門扉の前に飾ってある「入園式」の看板前での写真撮影。
定番にも関わらず、1枚も撮らせてくれません。
それにしても入園式で1枚もキチンとしたモノがないっつーのもなんなので、
家に戻ってきてから、おだて持ち上げ、なだめすかして1枚パシャリと。
肌着で撮影とはコレいかに。
記念すべき写真のはずなのに。
大きくなってから恥ずかしー思いをするのはキミなんだヨ。
確かに4月にしてはとんでもなく暑かったんですけどネ。
オマケに興奮しまくって、外を駆けずり回ってたもんだから、
大汗かいてたしネ。
でも、キミの格好と反比例するかのよーな、
オカーサンのヨソ行きの服が
ミョーに悲しげだネ。
とりあえず2年間、元気に過ごしてくださいませ。
Mクン(19歳・♂)と高速教習。
カレ、今までに何度か教習を担当したコトがあるのですが、
運転はまあまあ。
っつーか、ごく普通にこなしてる感じ。
街中を走りながら、やけに余裕綽々、運転に関係ない話題で話し掛けてくる。
異常なまでに力んじゃってる生徒様に対しては、
肩の力を抜かせるために、運転に関係のない話を振ってみるコトもあるのですが、
カレに対しては、あまりしたくない気分。
そのミョーなリラックス感が、かえって不安になるんデス。
たかが10数時限の教習で慣れちゃうホド、運転は簡単じゃありません。
眼前に広がる景色の中に不安要素は隠れてるのでは───
時速数十km/hで流れていくモノの中に危険要因が潜んでるのでは───
ヘラヘラと愛想笑いを振りまきながら運転するカレの態度が、
憂鬱にさせるんですヨ。
なんだかミョーに。
一般道を経て、いよいよ高速道路へ。
AT車っつーコトもあり、
キックダウンにより、加速車線でのペースアップも順調。
空いた道路に合流の妨げになるよーな車両も見当たらない。
無事、合流完了。
概ね3.5m程度の車線をふらつくコトもなく、
やはり一般道と同じよーに普通に走るMクン。
しかし、ステアリング操作はほとんど問題ないものの、
少々速度調整が効かないみたいデス。
100km/hを超えよーとしてみたり、気が付くと80km/hを下回ろーとしてみたり。
高速走行中に意外と嫌われるのがこのパターン。
制動灯がつくわけでもないのに、知らぬ間に速度が落ちてしまい、
いつの間にか接近する後続車両。
高速道上ではなるべく踏みたくないブレーキを踏まざるを得ない状況を作ってしまう。
ココはひとつ、コレを修正しておかなければいけません。
高速道路に入ってからはやや緊張してたのか、少々湿りがちだったカレの口数も、
時間の経過と共にまた賑やかになり始める。
相変わらず適当に相槌だけを打つわし。
否、相槌を打つ前にカレのコトバを遮り、
ビミョーなペダル操作の度合いを習得してもらわねば。
「そう。すこーしだけ踏んでみて。」
「んー、もーちびっと緩めて。」
「あー、それじゃ緩め過ぎ。もっと踏んで。」
「ビミョーにネ。ビミョーに。」
「わー、離して! 離して!」
「それじゃー、前のクルマに近付き過ぎちゃうヨ!」
「離してー。離してー。」
「そう。もっと。もっと!」
「離してー! 離してー!」
シュパッ!
ハンドルから手を離してどーするんだい。
そんなに手を挙げなくても。
っつーか、時速100キロで走ってる時に、諸手を挙げなくても。
速度が出てる時に少しくらいハンドルから手を離してもダイジョーブですけどネ。
勘違いに気付き、
大きく口を開け、満面の笑みを浮かべて陽気に言い訳をするMクン。
なんだかもーすっかりリラックスしてくれちゃって。
時速100キロで疾走しながら。
あー、
なんだかミョーに気分が沈んでいく。