2002/3
No.1072 START.
No.1070 TELにて。
No.1068 「あ。はい・・。」
No.1066 16の春。
No.1064 信頼関係。
No.1062 Map.
No.1060 誰かが払う。
No.1058 あわわ。
No.1056 The GM.
No.1054 遅。
No.1052 グラ。
No.1050 見つける。
No.1048 ズラリ。
No.1046 教わる。
No.1044 ボチボチ。
No.1042 飛ばしたページ。
No.1040 理論派。
No.1038 AT.
No.1036 裏では。
No.1034 こもえすたぐらしあすてきえろ!
No.1032 commercial message.
No.1030 ヌカヨロコビ。
No.1028 ビジター。
No.1026 テール。
No.1024 自分。
No.1022 決意表明。
No.1020 卒業。
No.1018 不良。
No.1016 うんうん。
No.1014 よく柿食う客だ。
No.1012 はせがわ。
 ■  2002年 3月31日   START.




若手指導員ヨ、立ち上がれ!


今、ココに団結セヨ!

時は満ちたのダ!

苦汁を飲まされるのは、もはやこれまで。

いよいよ我々の時代(とき)が来たのダ!





そんな感じなんですヨ奥さん。



いやね、どこの教習所も同じだとは思うんだけど、
やはり「派閥」っつーのが、あるわけですヨ。
わしの勤めるとこにもね、そーいうのがやはりありましてね、
だいたい「若手 v.s. 年配」っつー対立の様式が歴然とあるんですヨ。
いや、若手対年配っつーより、「厳密派 v.s. ハンコぺたぺた派」って感じなんですヨこれが。
まぁ、簡単に言いますと、ハンコぺたぺた指導員の尻拭いを若手指導員がしてるっつー感じなんですヨ。

卒業時にアンケートをとる学校って多いと思うのだが、
当校もそれを実施。
で、その内容を見ると、もはやもう呆れるばかり。

【良かった指導員】
・楽しかった。
・優しかった。
・ハンコをいっぱい押してくれた。・・・etc.。
【悪かった指導員】
・厳しかった。
・無駄話がなかった。
・ハンコを押してくれなかった。・・・etc.。

生徒側の評価は、なぜだかハンコ押しまくりの指導員のいいんですヨ。
1時限、楽しい「お話」をしながら過ごして、ハンコをペタシコ押してもらえる。

「あぁ、この指導員って楽しくて優しい♪」

ってな感じなわけですヨ。
まぁ、同じ学ぶんだったら辛いよりも楽しい方がいいっつーのは、わからなくもないけども。
イコール卒業時のアンケートもいいわけデス。
結果的に、会社側の評価もどーいうわけか、そちら側の方が良くなっちゃうですヨこれが。
後々のコトを考えると、どちらがいいのかは一目瞭然なのにも関わらず。
教習所は公的な機関であると同時に営利企業っつー側面もあり、
顧客のニーズに応えていかなきゃ生き残れないっつーのもわかる。
雇用する立場とされる立場では、考えなきゃいけないコトに違いがあるのもわかる。
わかるんだけども、なんだかねぇ・・。

誰だってヒトを叱るよりは褒める方が楽しいし、何よりも楽チン。
これは若手指導員だって同じデス。
いつも苦虫噛み潰したよーな顔して仕事をしたいわけではありませぬ。
だけど、生徒の卒業後のことを考えると必然的に口調も厳しくなるし、
合否の判定も厳しいものになる。
でも、それが認められないんですネ。
卒業っつーある意味開放的な気持ちになってる時は、えてして楽しかった指導員の方が印象が良く、
厳しかった指導員はコンチクショーってことで、アンケートにはそれを書き込む。
きっと、卒業後に自分で運転してみて、おっかない目に遭ってもしかして初めて気付くのかもしれないけれど。
「あの無駄話はなんだったんだ?」って。
「楽しいだけで良かったのか?」って。



っつーことで、我々若手指導員も同じステージに立つことにします。
学校側に対するアンチテーゼ的な行動を開始します。
勿論、生徒様に対するものではありませぬ。
あくまでも、「学校側」、「テキトー指導員」に対する行動です。
教習所はカルチャースクールじゃなくて、資格取得の為の訓練学校だっつーことを、
もう一度、再認識してもらうことにします。


明日からは4月。
新年度の開始。
わし達にとっても、新しい指導員生活の始まりデス。







 ■  2002年 3月30日   TELにて。




「もしもしー?」

「おぉ! 久しぶりー! 随分と久しぶりだねぇー!」

「うん。うん。元気元気。お前は?」

「あーそう。うん。そうそう。お前、今、何やってるの?」

「へー。そうなのかぁー。うん? わし? あれ? 知らなかったっけ? 教習所で働いてるんだよ。」

「違うよ。指導員だってー。ばーか。指導員ダヨ!」

「そーかー。知らなかったっけー。まぁ、いいや。」

「今? うーん。前ほどじゃないけどねぇ。今はまぁまぁ混んでるかなぁー。」

「そっちは?」

「リストラ!?」

「あれまぁ。大変だねぇ。あれ? 結婚してないの?」

「あーそう。独身ならまだなんとかなるかぁー。」

「うん。そう。コドモも2人いるよ。」

「こら。何笑ってるんだよ・・。」

「うん。そうそう。あの時の。あのままゴールイン。」

「うん。うんうん。もう、9年目になるかなぁー。」

「うん。面白いって言えば面白いかなぁー。」

「ばーか。そんなんじゃないって。」

「ばかたれー! 楽じゃねぇっつーの。」

「ばーか。指導員って定年退職したらすぐ死んじゃう奴、多いんだヨ! それくらいしんどい仕事なんだっつーの。」

「うん。そうそう。いるいる。そーいう生徒。」

「お前がそーいうタイプだったもんねぇ。」

「あれ? お前、確か教習所で喧嘩したんじゃなかったっけ?」

「まぁーねぇー。あの頃の教習所ってロクなもんじゃなかったからなぁー。」

「うーん。今、そんなことしてたら、すぐクビだって。」

「そうそう。それって洒落にならねっつーの!」

「うん。そう。いるいる。」

「そうそう。そんなのばっかりだって。」

「うん。んー。そーだねぇ。」

「でも、結構、面白いヨー。」

「うん。えっ!?」

「募集なんかしてないって。なに、指導員になりたいの?」

「無理だって。勤まらねぇーよ。お前には。」

「この我慢強いわしでさえ、ハタワタ煮えかえる時ばっかだっつーの。」

「そう。お前だったらすぐに警察沙汰だな。」

「うん。うんうん。」

「そだね。たまにはね。」

「ばーか。煽るなっつーの。」

「うん。いいねいいね。」

「そだね。また今度な。」

「おぅ。お前も早く就職しろっつーの。」

「うん。じゃーなぁー。」

「ばいばーい!」





なーんちて。


ちなみに話し相手は女性デス。







 ■  2002年 3月29日   「あ。はい・・。」




理屈っぽい奴は嫌いデス。



久しぶりに生徒と、言葉の喧嘩をしそーになりました。


いや、「理屈っぽい」っつーのとは、ちっと違うなぁ。
「理屈っぽい」っつーより、「屁理屈」っつー感じか。

自分に信念を持つっつーのは大事だとは思うのだが、
コリコリに凝り固まった頭では、ヒトの話をすんなりと聞き入れることは出来ませぬ。

「じゃー、ボクの考え方は間違ってたんですかっ!?」

いきなりそう問いかけてくるH君(18歳・♂)。
間違ってたんじゃなくて、より良い方法があるんダヨ!って話をしてるのに、
まるで自分を全否定されたかのよーに、落ち込み、考え込み、そして納得しよーとしない。
たかだか障害物を避ける際に、そこまでガンジガラメに考えなくてもいいとは思うのだが、
ヒトのアドバイスを素直に聞き入れない。
もしかしたら、前回までの教習で別の指導員に違う表現でなんかしらの指示アドバイスがあったのかもしれないけれど、
前回と今回でまったく同じシチュエーションであるはずがないのに、
「前の指導員と言ってることが違う!」
と鼻息を荒くする。

んー、いろんなタイプのヒトがいるもんだねぇ。
でも、ただひとつだけ言えること。


わしは君よりも運転経験があるっつー事実。


車の運転ってば、技術や知識以上に経験が大事。
そーいうシチュエーションに今まで何百回、何千回と体験遭遇してきたうえでの、
最良と思われる助言を聞き入れない。
確かに疑問を持つのは大事。
何も考えずにただただ素直に受け入れるだけのヒトよりは、そのイメージが頭にこびりつく。
ただ、そのイメージがいったんこびりついちゃうと、新しいイメージを否定する方向に働く。
もっと柔らかく。
もっと軟らかく。
もっとフレキシブルに対応する器が必要だと思うのデスヨ。
これは車の運転だけじゃないと思うけどねぇ。







 ■  2002年 3月28日   16の春。




「朗報! 今なら通常の○万円引き!」

「奥様! 空いてる今がチャンスです!」

「今ならすぐ取れます! ○日間で卒業可!」


そんな新聞折り込み広告がボチボチ出回ってきそーな気配が漂ってきた今日この頃、
教習所閑散期突入直前ですが、まだまだ予約は埋まっています。



普通二輪担当。
午後の教習、受け取る原簿を見ると、
とにかく16歳16歳16歳16歳16歳16歳16歳16歳16歳16歳16歳16歳
もう、これでもかっ!っつーくらいに16歳ばっかり。
よくもまぁ、これだけ集めたねっつーくらいに16歳ばっかり。
進路相談室でも始めた方がいいんじゃないかっつー勢いの16歳大集合デス。

16歳じゃ当然車の免許を持ってるはずもないので、
なかなかクラッチっつーシステムに対する理解や、右足でリアブレーキをかける習慣がないので、
どーしても規定時限枠をオーバーしがち。
元気だけはいいんだけど。

そんな中、T君(16歳・♂)を担当。
見た目は派手な格好、顔もなんだか30代がその顔色だったら完全に、
「肝臓が悪いんでしょ?」
って言われそーなくらい、日焼けサロンで焼いた風情の浅黒さ。
教習を始め立ての頃はニコニコ楽しげにやっていたものの、
自分の進度の遅さが目立つようになってきた頃から、
段々と不貞腐れ気味になってきた。
今日なんかそりゃーもう、完全なブンムクレ状態。

不貞腐れることがどれだけ自分の首を絞めちゃうか、彼はわかってません。
コチラ側は、ちゃんと出来てさえいれば喜んで押印するのデス。
そんな不貞腐れ君は放っておいて、もう1人の生徒の方へいっちゃいましょ。
それでも遠目で見ていると、
発進は滞り、後方確認もしないで突然飛び出し、
ギアチェンジは出来ない、止まってみればエンストの嵐。
そのへんはまだいいや。
問題は、減速をまったくもってしよーとしないコト。
直線は遅いのにも関わらず、カーブになると途端にふっ飛ばす。

あーあ、全然コチラの言ってることを守ろーとしないんだねぇー。

はいはい、もう少しがむばってね。
ヒトの言うことはちゃんと聞くものダヨ。
そう思いつつ、原簿を返して教習終了。

自分の原簿を見て、ハンコが1つも押されてないのに気付いたのか、
半ばキレかかり気味で問いかけてくる。





「何をがんばればいいんだよ!」







全部。







そー言ってやろーと思ったが、
懇切丁寧にさっきも言ったことを二度手間と思いつつも、もう1度初めから説明。
果たして彼は理解してくれたのでしょーか。


不貞腐れればOKが出る、泣けばOKが出る、キレればOKが出る、
そんな甘いもんじゃございません。
世の中、自分の思ったとおりにコトが進むと思ったら大間違いデス。
少しずつ世の中の厳しさも理解してもらわなきゃいけない16歳の春デス。







 ■  2002年 3月27日   信頼関係。




連休2日目。
繁忙期もボチボチ終わりっつーことで、公休出勤が出来る機会もたヴんこれでオシマイ。
だけど、しません。
しませんヨ。
公休出勤。
夏までさようならデス。
するかどーか、わからんが。


かみさんの実家へ。
久しぶりの雨、しかも結構な本降りの中、1時間半程度の道程。
もはや通い慣れた道デス。
っつーことで、特段珍しいことは起きず。
起きても困るんだけど。


車に乗っていて、ふと感じることがある。
それは、
見ず知らずのニンゲンに対して、全幅の信頼を寄せちゃってる場面があるっつーこと。

例えば、車幅ギリギリの狭い間を通過する場面、対向車がちびっとでも操作を誤れば、すぐ接触してしまうよーな時。
例えば、見通しの利かない狭いカーブで、対向車がちびっとでもはみ出して曲がってきたら衝突してしまうよーな時。
例えば、道端を歩く歩行者が、ちびっとでもふらついたら引っ掛けてしまうよーな時。
例えば、コチラが少々きついブレーキング、後続の運転手が少しでもよそ見をしてたら追突してしまいそーな時。

「絶対、○○しないでくれぇー。」
とか、
「お願いだから、○○してくれぇー。」
とか。



「そんなにアイツを信じちゃっていいのかよぉー。わしー。」



って思う時があるのデスヨ。
危険予測とは少々趣の違う、
ある意味、身勝手な期待に違いないんだけどね。


でも。
結局は運転ってそれの繰り返しのよーな気がシマス。
全く見ず知らずの相手との、無言のコミュニケーション。
ただ、車の動きだけで。
ただ、車の速度だけで。
ただ、車の走行位置だけで。
自分の考えを伝え、相手の考えを読み取り、何事もなく通り過ぎていく。
どんなにニンゲン不信の奴でも、どんなに意思伝達のヘタクソな奴でも、
どんなに向こう見ずな奴とでも、どんなにワガママな奴とでも、
そーいう場面では信頼しきっちゃうっつー現実。
当たり前のことのよーだけど、これってスゴイことだと思うし、
これって怖いことだと思うんだよねぇ。

だもんで、そんなコミュニケーションの相違って奴が、事故の原因になっちゃうんだろーなぁ。


相手の意思もキッチリわかりたいし、自分の考えもキッチリわかってもらいたい。
そんな「わかり易い運転」っつーものを心掛けたいと思う今日この頃なのデス。







 ■  2002年 3月26日   Map.




今日は公休。
しかも連休。
公休出勤、野暮用があったので今回は見送り。
いつも見送ってるだろっつー言葉もチラホラと。


自主経路走行をしている時に使う地図、
当然、教習所近辺の地図を使用していると思うのだが、
時々、生徒の中に、

「右に曲がった後、真っ直ぐ上に行って、その後、左折してから下に行く。」

なんてコトを言うヒトがいます。
右や左っつーのはわかるのだが、
「上に」とか、「下に」っつーのは、いささかヘンではなかろーか。
立体交差点を使って、「上の道に行く」「下の道に行く」ってならわかるんだけど。

勿論、わかってマス。
わかってますってば。
生徒たちが北や南に行くことを、「上」や「下」という表現方法を使っているのだと。
確かに地図上だと、方位記号がない場合は、北は上、南は下っつーのが常識。
それで通じるんだから、別に問題Nothingデス。
それにしても、これってどーなんでしょ。
小学校の社会科の授業でそれを習った記憶が微かに残ってはいるのだけど、
一体、いつぐらいから「北は上」「南は下」っつーことになったんでしょーか。

早速検索。
なんでも紀元2世紀ごろのギリシアあたりで作られた地図が既に「北=上」だった模様。
その地図が北半球に限定されてたモノで、東西に長い大陸を描く時、
見栄えのバランスをとるためには、そのスタイルが自然だったためにそーなったらしい。
しかし、もしギリシアが南半球にあったとしたら、南が上になってたのではないかとのこと。
まぁー、随分と昔から、それは決まってるものだったんですな。



っつーことで、「北が上」に反抗してみましょ。





どうだ。











あー、なんでこんなに気持ちが悪いんでしょ。

っつーか、なんでこんなに落ち着かないのでしょ。
南北が逆の地図だと。
なんだか「月曜日がスタートのカレンダー」みたいな居心地の悪さデス。
まるで今の日本経済を象徴するかよーな、「右肩下がり」が暗い気持ちにさせる遠因かもしれないデス。
でも、イスラム圏では南が上で、中世ヨーロッパでは東が上だったらしいデス。


そーいえば、TVドラマとかで新幹線が走る姿を映すとき、
東京から西に移動する時は、画面を右から左へ、
西の方から東京へ移動する時は、画面を左から右へ走るよーに撮影するとかしないとか。
「北上」「南下」っつー言葉はあっても、「北下」「南上」とは言わないしねぇ。

知らぬ間に我々は、地図を無意識のうちに連想したり、想像しながら生活をしてるんだねぇ。



っつーことで。



「アタシ、地図苦手なんですぅ。」



っつー、自主経路を失敗した時の逃げ台詞は却下。(ニヤリ)



【後日談】
 「南北だけじゃなくて、東西も逆になってるじゃねーかコンチクショー!」
 っつーお叱りの言葉を頂きました。
 まったくもってその通りデス。
 全然気付きませんでした。
 皆様、よく見てますネ。







 ■  2002年 3月25日   誰かが払う。




もはやすっかり満開の桜の花、
あの薄い桃色を見ると、
その昔、あの桜の木の下には戦争で亡くなったヒトの亡骸を弔うために植えられたっつー伝説を思い出し、
なんだか切なくなりつつも、その下で酒に浮かれまくってるお酒の好きなヒト達ご乱交ブリは、
果たして許されるのだろーかと、幾許かの呆れゴコロが沸きつつも、
何も桜が満開になってから、この寒の戻りっつーのもちっと気の毒だねぇーなんて同情してる今日この頃、
きっと「桜祭り実行委員会」はテンヤワンヤに違いないデス。
ごくろーさん。
わしは路上教習中に桜並木を走って、教習車の中からノンアルコール花見デス。


本日、普通車担当。
午前中に危険予測教習を終え、なんだかグッタリしつつも、
午後には高速教習デス。

さぁー、高速教習、車両の点検はダイジョーブですか? Oさん(20歳・♀)。
エンジンオイルの点検、タイヤの空気圧の点検をほどなく終え、
車に乗り込む。

当校の高速教習、高速料金は入校料金には含まれてませぬ。
その時払いが原則デス。

「じゃー、Oさん、ココにお金、置いといてくださいネー。」

「・・・・・・・。」

「どしたの?」

「・・・忘れました。」

「忘れたって、あんた・・・。」





わしが払うとでも思ってたのでしょーか。





運転の面倒はきっちり見ます。
ただ、高速料金の面倒まで見るほどオヒトヨシじゃーありませぬ。
とっとと受付で借りてきてらっしゃい!

あー、出発してから気付いたんじゃなくて良かった良かった。


それにしてもイマドキの女子大生は、あまりお金を持ち歩かないのでしょーか。
それとも、お金の必要ない生活を送ってるのでしょーか。
たかだか漱石さんの1枚や2枚くらいねぇ。

あ。
わしも同じか。







 ■  2002年 3月24日   あわわ。




大型二輪担当。
さすがは日曜日デス。
平日はめっきり少なくなってきた大型二輪の教習も、
日曜だけは別格デス。
てんこ盛りデス。
嫌になるくらい予約が入ってマス。
もちっと分散してくれるといいのにねぇーなんて思ってみても、
お客様の嗜好には逆らえませぬ。


Hさん(29歳・♂)、2段階項目12番、「回避」の時限デス。
もう、ココまで来れば、卒業は目前。
比較的順調にココまで進んできたHさん、もはや大型二輪ライダーになりつつある自分に対して、
既に自信満々の模様。
8の字、スラローム、一本橋等の課題もなんだか自信有り気にこなしてマス。
で、今日の課題の回避。
当校では、指導員が赤と白の旗を振ることによって、右や左にすばやく進路を変更できるかっつー感じで実施。
学校によっては、それを電光掲示板で行ってみたりするのですが、
そこまでお金のない当校、プアマンズ回避、人力で実施デス。
で、1度目の回避、概ね順調。
コチラの掲示する旗の色を見て、電光石火の回避行動に成功デス。
ココでヘンに自信を付けさせてはいけませぬ。
この回避の趣旨は、咄嗟の回避行動がいかに難しいかを実感させること。
そう易々と成功されては、本意から外れてしまうのデス。

っつーことで、少々ひねくれさせてもらいましょ。

A地点に立つわし、生徒がB地点に差し掛かった時に旗を振り、
C地点に立つパイロンを通過後、D地点の黄色いラインを踏まないように右か左へ回避し、
概ねE地点までに止まるっつー課題なのですが、
B地点をうんとC地点に近付けちゃえ。(ニヤリ)

そーデス。
ほとんど考える間を与えません。
旗を振った瞬間に、既に回避を始めなければ間に合わないタイミング。
そんなわしの企てに気付いていないHさん、
意気揚々とコチラに向かってきます。
振りません。
振りません。
まだまだ振りませんヨ。
きっと彼の頭の中では、さっきと違う旗振りのタイミングに戸惑ってることでしょー。

本来、旗を振らなければいけないタイミングを数メートル遅らせて一気に振れ!



バッ!







「あわわわわわわわわ。」







避けられないよネ。
このタイミングじゃ。
フツーはネ。

Hさん、泡喰って回避どころじゃありませぬ。
なんだか転びそうになりつつ、とんでもない声を出してなんとか停止。

ネ。
咄嗟の回避行動って難しいでしょHさん。

うなずくHさん。
思いっきりタイミングを遅らせたインチキ回避ですが、
どーやら本来の趣旨を理解してくれた模様デス。
あー良かった良かった。

でも。
Hさんの「あわわわわわ」があまりにも可笑しかったので、
いつもよりも多めにやってみたのは、内緒にしときましょ。



 P.S. エムズ指導員へ。思ったより膨らますことが出来ませんでしたとさ。







 ■  2002年 3月23日   The GM.




今朝は無事に規定時間内に出勤成功。
そーそー遅刻するわけじゃーありませぬ。
相変わらず嫌味は続いていますが。

普通車担当。
模擬教習を1時限担当しただけで、後は至って普通の教習のみ。
何もないのが一番デス。
あったらあったで1日が早く終わる気がしていいのかもしれないけど、
わしは何もない1日を選びたい。


この時期、年度末っつーことで、どこもかしこもヒジョーに道路工事が多くてかないませぬ。
なんとか予算を使い切らなきゃ!と言わんばかりに、
それほど必要性を感じない場所まで、なんだかんだ地面をいじってらっしゃる。
別にそれについて、予算の無駄遣いだ!とか、もっと他の場所でやれやコラ!とかは言いません。
ただね、
ただでさえ交通量の多い道路、ただでさえ渋滞になりやすい道路で、
何も昼間っからやらなくてもいいと思うのデスヨ。
概ね地元住民の苦情の関係で、夜の工事が出来ないっつーのは理解出来なくもないのだが、
それにしても渋滞させ過ぎだっつーの。
各個人の利害関係を守るのか、公共の福祉を守るのか、
様々な場面で議論は展開されてるけどね、
別にそれに関して、とやかくは言わないけどね、
単なるいちドライバーとして、単なる道路を使うモノとして、
もちっと考えてもらいたいなぁーっつーのが正直な気持ちデス。


で、工事現場に付き物のガードマン、正式には交通誘導員とでも言うのでしょーか、
いろんなタイプのヒトがいるもんで、見ていて飽きませぬ。
若い20代くらいのオニーサンから、どうやら定年退職後のオジーサンまで、
時には麗しき女性までも混じってる昨今ですが、
彼らは道路の権力者なのデス。
彼らはその工事が行われている間は、道路の支配者なのデス。
彼らの一存で、道路の渋滞が出来たりスムーズに流れたりするのデス。
彼らの一挙手一投足で、彼らの嗜好で、
ベ○ツ様もB○W様も、ダンプ様もトレーラー様も止められちゃうのデス。
言うことを聞かざるを得ないのデス。

彼らの制止はあくまでも任意の協力であって、強制力はないんだけどね。

時々、ふと思うことがある。
彼らは果たしてどんな気持ちで、あの赤い発光ダイオードの棒を振り回しているのだろーか。
果たしてどんな気持ちで、交通の流れを遮断しているのだろーか。
気持ちのいいものなんだろーか。
それとも、申し訳ない気持ちでいっぱいだったりするのだろーか。
ずーっと立ちっぱなしで寒さ暑さに耐えながら、排気ガスにまみれて赤棒を振り続ける彼ら。
使命感に燃えて働いてるヒトもいるに違いない。
ただひたすら時間が過ぎて業務終了を待ってるヒトもいるに違いない。
ゴクローサン。
ゴクローサン。
渋滞自体は好きじゃーないけれど、
ある意味仕方ないことと思ってマス。
がむばってくださいネ。
渋滞を司る道路の支配者の資質によって、流れは決まっちゃうのだから。



で、一点だけ。





教習車で轢きそうになってゴメンナサイ。





いや、悪気はないんデスヨ生徒には。
いわゆる視覚吸引作用って奴デス。

本気で驚いて後退りしたオジーサンガードマン、
出来ればもちっと安全な場所での誘導、お願いネ♪







 ■  2002年 3月22日   遅。




ゴソゴソ。

なんでしょ。
娘さん1号がベッドの上で蠢いています。

「あ。」

嫌な予感がします。
慌てて時計を覗き込むと、午前7時55分です。
頭の中で色々なことを考えてみます。
考えてみます。
考えてみます。
とっても考えてみます。
今、ボクはベッドの上で時計を見ています。
そして我が職場の出勤時間は、たしか午前8時がリミットです。

人間、究極的な場面に出くわすと思わず笑っちゃうんだってことに気付きました。
それこそ急げばなんとかなるっていう時間じゃありません。
確定です。
もはや覆すことの出来ない事実です。
泣いても喚いても、見事なまでに、ぐったりするくらいの遅刻です。
どんなにあがいても、間に合うはずがありません。
扉の向こうが、指導員室に繋がっていたとしても、
着替えをしている間にタイムリミットです。

あぁ、目覚まし時計よ。
どうして君はそこに黙って佇んでいるんだい?
どうして君はボクに反抗的な態度を見せるんだい?

無機質な物体に話しかけるほど、壊れてるわけじゃありません。
まずは一服といきましょう。
そして職場にTELをしておきましょう。
それが社会人のマナーです。
それが大人のモラルです。
その前に社会人として、大人として、ちゃんと早起きしたいものです。

TELで1時限目の遅刻は宣言しておきました。
二輪担当だったのですが、先輩指導員にHELPも頼んでおきました。
上司の余りにも冷酷な言葉で目も覚めました。
先輩指導員の受話器の先のとっても楽しげな笑い声で、
ボクもなんだか楽しくなってきました。
さあ、出勤準備を始めましょう。

時間にゆとりがあるっていうのは、非常に心が和みます。
ただ残念なのは、時計の短針が1時間ほどずれていること。
もうこの際、のんびりさせてもらいましょう。
それ、出勤だ。

職場に着くと、皆、ピリッとした顔で働いています。
なかなか活況があっていいことだと思います。
そんな中をまるで社長のように威風堂々とタイムカードを押すべく事務室にログイン。
よし。
誰もコチラを見てません。
今のうちにそれっ!

「ガッシャン!」

古いタイムカードは嫌いです。
物凄い音がします。
一斉に、デスクワークに励んでいた事務員達がボクを見てます。

「おはようございます。」

なにごとも朝の挨拶が肝心です。
皆、笑顔で挨拶を返してくれました。
いい職場です。
挨拶が出来る職場って。
ただ、なんだか笑顔っていうよりも、ニヤニヤって感じだったのが気になるけど、
上司だけは、目すらあわせようともしてくれなかったけど、
まぁいいや。


さぁ、今日も1日が始まります。
がんばって働きましょう。

1時限目を終え、指導員たちが指導員室に戻ってきます。
皆、笑顔です。
とっても笑顔です。
嫌になるくらいの満面の笑顔です。
ボクのことを、

「社長、おはようございます!」

なんて言ってくれる人もいます。
よせやい。
照れるだろう。
ボクはそんなに偉くはないよぅ。





もう、これでもかっ!っつーくらいの嫌味をありがとう。
なんだか1年分の嫌味を言われた気分デス。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
明日から気をつけます。

ぐっすん。







 ■  2002年 3月21日   グラ。




えー、公休デス。

公休デース。
公休デース。
公休デース。
公休デース。
公休デース。
公休デース。
公休デース。
ネタがないデース。
ネタがないデース。
ネタがないデース。
ネタがないデース。
ネタがないデース。
ネタがないデース。
ネタがないデース。
ネタがないデース。







っつーか、こんなのでお茶を濁すのをオシマイにしたい。







 ■  2002年 3月20日   見つける。




この日記を書き始めて1年5ヶ月、
毎日なんかしらの駄文を書くことを自分に課してきた1年5ヶ月、
なんだかモノの見方っつーもんが、最近変わってきたよーな気がシマス。
普段、何気なく見たり聞いたり感じたりしてるものに、
なんかしらの事象が隠れていないか、
なんかしらのメッセージが潜んでいないか、
そんなことを考えるよーになったみたいデス。
モノゴトの表向きの意味ではなく、その裏にある別の見方を。
1人称や2人称ではなく、3人称の思考を。
自分の眼ではなく俯瞰視で見るそのスタンスを。
ぶっちゃけた話、ネタを探しまくってるっつーことなんですネ。


空の青さ。
そこに浮かぶ真っ白な雲や、遠くに静かに飛行する銀翼。
風で揺り動かされる金木犀の葉っぱ。
標識の継ぎ目に現れた錆。
道路にいつからか生まれた轍。
その脇に転がる小さな石。
運転している教習生。
その教習生の表情。
教習生の声色。
教習生の感情。

そんなもんを考えると見えてくるのデス。

教習生が何を教えてもらいたがってるのか。

教習生は何が理解できてないのか。

教習生が出来ない理由はなんなのか。

先回りして先回りして、指示助言。
逆にわざと放置しておいてみたり。
会話の交わされない時に行われる心理の読み取り。
生徒のちょっとした仕草や息遣い、手のひらや額に薄っすらと浮かぶ汗の量。
そんな僅かなものを見逃さず、見落とさず、次の作戦に生かすべく情報収集出来るか否か。
そう。
情報こそが全て!
情報を制するモノが勝利の美酒に酔いしれることが出来るのダ!
まさに教習とは闘いなのダ!
喰うか喰われるか。
やるかやられるか。
さぁ! 敵が怯んでいる今がチャンスッ!
それぇ! 突撃だぁーって話がだいぶかわってきちゃってるっぽい。



〜〜クーリング〜〜



ふぅ。
あ、日記の話。
車の運転も教習方法も日記の内容も、
全てどこかに隠れている何かを見つけられるかどーかにかかってるっつー話でした。

でも。
もちっと楽に考えたいものデス。
車の運転は別として。







 ■  2002年 3月19日   ズラリ。




本日普通車担当。
今日も特別教習が入っていやがる。いた。
生徒様2人だったからいいや。
当校の特別項目は、とある場所に遠出するのだが、
生徒様3人だとね、どーしても乗り換えとかで時間を喰われちゃって、
とっても忙しいのデスヨ。
だもんで、特別教習は生徒様2人が一番。

で、とある国道を走っていると、ヒジョーに交通量が多く、それこそ自転車の方が早いくらい。
このままじゃ、埒がアカンっつーことで、ちょっと狭いがとある交差点を曲がっていくことに。
左折開始。


おぉー・・。


ちょうど立体交差点になってるトコだったのだが、
そこにはズラリと国家権力様が。
総勢10名以上が狭い道路を囲んでいる。
いわゆる検問って奴デスネ。
狭い交差点を左折して、すぐにまた交差点。
速度を出すわけにもいかず、勿論交差点を曲がり始めなくてはその行為を認識することは出来ない状態。
まさに逃げようにも逃げられないっつー実に巧みな方法で違法行為を取り締まってる。
過去に何度も検問っつーもんには遭遇してきたけれど、
ここまで効果的且ついやらしい検問に遭遇したのは、たヴん初めて。
たかだかシートベルト検問(だと思う)に、概ね一個小隊程度の規模デス。
まるで国際的な重要人物がニホンに初めて訪れた時に行う物々しい警備体制みたいデス。
巡査が7名(推定)。
巡査長が3名(推定)。
巡査部長が2名(推定)。
警部補が1名(推定)。
もしかしたら、警部や警視、警視正やら署長クラスまでもがいたんじゃなかろーか。 ←ない
それこそ違法行為をしてる輩はネズミ1匹すら見逃さんぞといわんばかりデス。

当教習車を操るMさん(37歳・♀)は堂々としたものだが、
なんだか後部座席に座るY君(18歳・♂)がヒジョーに動揺を。
まるでベルが鳴るとヨダレを垂らすパブロフの犬のよーに、
その国家権力を見た瞬間、既に装着してるはずのシートベルトをこっそりチェックしてるし。

教習車に乗ってて捕まってどーする。

ココロでそー思ったが、あえてしらんぷり。
何も悪いこと、してないでしょ。
別に。
ん?
もしかして、プライベートで何かしでかしたのか?
万引きとか自転車盗とか自販機荒らしとか。
まさか指名手配でもされてるんじゃなかろーなY君よ。

警察官を見ると、何も悪いことをしてなくてもヒトはドキドキするんですネ。


もうすぐ卒業を迎える2人。
検問に遭遇しても自信満々でいられるよーなドライバーになってちょーだいませ。
検問をそのままスルーパス出来れば、
それはある意味、ちゃんと法規履行してる自分が肯定されるいいチャンスなんだからねぇ。


追記。
その後落ち着きのなかったY君、なんだか急におとなしくなったと思ったら、
車に酔ってました。
真っ青な顔して帰校ー。

吐かないでネ!







 ■  2002年 3月18日   教わる。




普通二輪担当。
ココ数日の暖かさ、バイクに乗ってるとちびっと暑いくらい。
ちょっと前は「寒い寒い」と喚いていたのが嘘のよーデス。
で、その暖かさにつられてか、普通二輪の入校生も少々増えてきてる模様。
原簿を見ると。
いよいよ現れ始めました。

昭和61年生まれ。

61年って、つい最近じゃーん。
わしが17歳の時、辛抱堪らずこしらえてしまったコドモがいたら、
この歳になってるんだねぇー。
こしらえちゃいないけど。

それにしても、なんだかもう面白いデス。
この年頃のオトコノコ。
ついこの前まで中学生の16歳達、動きや言動がまだまだ「若い」のですヨ。
原付免許も持ってないもんだから、もはや「教習所」っつーシステム自体が彼らには新鮮なよーで、
何をするにも、

「おぉー♪」

っつー雄叫びをあげる。
目は爛々と輝き、ヘンにスレていないもんだから、こちらの説明ひとつに真剣に聞き入る。
半クラッチに失敗すると心の底から悔しそーな顔するし、
逆に上手く発進出来ると誇らしげな顔して物凄く嬉しそー。
わからないことがあれば、例えくだらない質問でも素直に聞いてくるし、
最終的に押印出来なかったとしても、満足気な顔して帰っていく。


歳を重ね、少しずつ知恵をつけていくと、
どーしても素直になれない部分ってあると思うんデス。

「こんなこと、質問したら恥ずかしい」

「これくらいのことが出来ないと、みっともない」

っつー感じ。
これって、自分がどうこう以前に、「誰かから見て」の考えなんだよねぇ。
ヘンにプライドに固執して、わからないことを素直に聞けなくなっちゃって。
ヘンに自分の実力を過信して、失敗を恐れるよーになっちゃって。
結局それが不貞腐れたり、愚痴を言ってみたり、ヒトのせいにしてみたりして、
本来の「教わる」っつー姿勢がガラガラと崩れていってしまう。
なんだか彼らを見てると、教習所本来のあるべき姿を見てるよーな、
そんな気になるのでした。



でも、16歳のS君。


エンストし過ぎ。


バッテリーがいっぱいいっぱいだ。







 ■  2002年 3月17日   ボチボチ。




普通車担当。
日曜日に普通車担当は久しぶりのこと。
おかげさまでスケジュールの方は、てんこ盛りの1日デシタ。

それにしても、物凄い風。
蕾の芽吹き始めた桜の木を揺らし、地上に転がるゴミを吹き飛ばし、
教習車を振り揺るがし、二輪の検定車をふらつかせ、
ミニスカートをめくりあがらせ。
髪の毛をグチャグチャに振り乱しー。

振り乱し・・。

振り乱し?

あれ?

あれま。


全然髪の毛が動いてませんよ○○指導員。


ハイ。
ゴメンナサイ。
明日は我が身っつーことで、あまり触れないことにしときマス。
でも、生徒にしょっちゅうその不自然さに聞かれるので、答えに窮してマス。
っつーか、放っておけっつーの。



それにしても、この繁忙期にドバッと入校してきた生徒様、
いよいよ大量卒業の時期が近付いてきたのか、
2段階後半のセット教習やらなんやらがヒジョーに増えてきた模様。
あれだけ渋滞していた所内教習も今は昔っつー風情デス。

皆、卒業していくんだねぇー。
ダイジョーブかなぁー。
ひとりでやっていけるかなぁー。
隣に乗ってくれたとしても、補助ブレーキはついてないんダヨー。
ピカピカの免許証を懐に忍ばせても、運転は今とさほど変わらないんダヨー。
「こわーい! わかんなーい!」なんて言っても、誰も助けてくれないんダヨー。

教習所では、「卒業」と書いて、「かくご」とルビを振るのデス。


さぁー、「覚悟式」まであと僅か。
がむばってGO!だ。

そして指導員は、草刈りの準備開始だ。







 ■  2002年 3月16日   飛ばしたページ。




今日は公休デス。
この日記を読み返してみると、なんだかいつも、
「今日は公休」って書いてる気がしますが、
ダイジョーブ。
ちゃんと働いてマス。

たヴん。



一昨日の「AT免許のヒトも教習中にMT乗ってみたらいいじゃん!」っつー話、
ちびっと反響があったよーなので、その続きを少々。
わしは別にMT至上主義でもないし、AT軽視論者でもないし、
どちらにもメリット、デメリットっつーもんがあるわけで、
それぞれのライフスタイルに合ってればいいでしょっつータイプ。
事実プライベートではAT車を乗ってるしねぇ。
じゃー、メカニックに精通してるかっつーと、これまたさにあらず。
同じ指導員の中でも、車をパーツから組み上げられるヒトもいる中で、
わしはどちらかっつーと、苦手な方。
嫌いじゃないけど、精通しよーとも思わない。
エンジンオイルの交換だって、自分でやらないで業者まかせ。
それって、自分でいじれるヒトには、

「愛着がない!」

とか、

「なんで自分の車を任せちゃうの?」

とか、しまいには、

「指導員のくせに・・・。」

なんて言う輩まで。
別にねぇ、いいじゃんねぇ。
他人に任せたって。
それを生業にしてる専門のヒトに任せた方が、生半可な知識でやるよりずーっと安全っつーもんデス。

例えば、冷蔵庫の仕組みを知ってるヒト、いるだろーか。
なぜ、あの白い箱の中で、モノは冷えるのだろーか。
別に知らなくたって、使い方を知っていればまったくもって問題Nothing。
その構造を知らなくたって、死んじゃうわけじゃないしねぇ。
ステレオの仕組みは?
なぜ、虹色のディスクを入れてスイッチを押しただけで、音楽が流れてくるの?
仕組みを知らなくたって、音楽を堪能することは出来るわけで。


じゃー、車は?

うむ。
知らなくったって、運転出来るでしょ。
全然問題ないでしょ。
事実そーいうヒトで、何十年もやってきたっつーヒトもいるでしょ。

でも。
でもね。

死んじゃうんですヨ。
死なせちゃうことが出来るんですヨ。
もしかしたら、年間亡くなってる1万人近くのヒトの中で、
もしかしたら、年間起こってる100万件近くの事故の中で、
ほんの少し、車っつーハードを理解さえしていれば、
死なないで済むヒトが何%かいたかもしれない。
事故を起こさないで済むヒトが何割かいたかもしれない。
「しれない」っつー話をすることの無意味さは今更だけど、
やはり「可能性」っつーものがある限り、少しでも善処すべきだと思うのですヨ。

ハンドブレーキを引く時に、ボタンを押さないで引くことの意味。
チェンジレバーボタンを全て押しっぱなしでギアチェンジをしちゃいけない意味。
エンジンを止めた後、クラッチペダルを離してからブレーキペダルを離すことの意味。
ルームミラーと目視確認を両方しなくちゃいけない意味。
教習所で教わるモノゴトの手順とか、その操作方法とか、
もしかしたら指導員の言葉足らずが原因で、おろそかにしちゃってる部分もあるのかもしれないけどね、
ちびっと深く考えるだけで、装置の取り扱いが変わると思うんですヨ。
操作の手順を覚えるのがしんどくならなくなると思うんですヨ。
燃費が良くなってガソリン代が少し浮くかもしれないんデス。

別に今更、技術書を買ってきていそいそと勉強する必要はないデス。
運転教本の最初の方に書かれた、運転装置の仕組みだけでももう1回見てみて欲しいのデス。
もしかしたら、今まで蔑ろにしてきてしまったことを、反省すべききっかけが見つかるかもしれない。
ブレーキをかける度に、「ガックン!」って止まってた理由がわかるかもしれない。
アクセルの踏む込む時に、アンダーグラウンドで行われてるエンジンの動きが想像できるようになるかもしれない。

ただ、それだけのこと。
メカニックに精通する必要はありませぬ。
何も知らないからって凹む必要もありませぬ。
もしかしたら教習中や、教習生時代に、
めんどくさくて飛ばしてたページがそこにあるかもよ!
っつー話でした。



硬いねぇー。話が。
とっても硬いデス。
もちっと気楽にGo!だ。







 ■  2002年 3月15日   理論派。




普通二輪担当。
しかし予備指導員っつーことで、ほとんど普通車担当。
二輪の生徒が少ない時は、必然的にキャンセル待ちで普通車担当。
どんな生徒が来るのだろー。
キャンセル待ちは、生徒以上にコチラがドキドキデス。


で、わしの担当車両に訪れたのは、H君(22歳・♂)、学生デス。
MT車で模擬教習の後、1回実車しただけのホヤホヤ君。
で、なんだか憮然としてマス。
言い方を変えると、怒ってマス。
っつーか、不貞腐れ気味デス。
教習をする前から何、怒ってるんでしょーか。
わしはお客様苦情センターじゃないんダヨと思いながらも、
教習を開始する前に少々お話を。

「前回はどーでしたか?」

えぇ。やはり安全運転の重要性を認識しなくてはいけないと思いまして、
どうしても慎重にならざるを得ないと言うかなんというか車という鉄の塊が人間に与える危害を
考えると恐ろしくなりつつも背筋が伸びる思いがしまして、でも頭では理解しているつもり
なんですが、どうしても体が反応してくれなくて、こうハンドルの回し方が私自身・・・(長くなるので以下略)。


「(話を遮りつつ)・・・あー、じゃー、がむばりましょー・・。」




あー、わしの苦手なタイプみたいだヨー!



プライベートに顔突っ込む気はないので聞きはしなかったけど、
なんだか見た目も話し方も、なんだか相当賢そうな大学生の模様。
車に対する恐怖感を感じるその考えは正解。
安全に対する気構えもヒジョーに大正解。
教本を熟読してきて予備知識をたっぷりその脳ミソに叩き込んでくるその用意周到さは、
最近のワカモノにはない良い心がけで、そりゃーもう立派。
自分が今までの経験で蓄えてきた知識と技術をフル動員してハンドルに向かう姿勢も見上げたもの。
そして頭でわかっていてもカラダが動かないっつーのも痛いほどよくわかる。

でも。

でも。

でも。



目前に迫るカーブに、アクセルべったり踏み込むのはやめとけー!

右カーブでハンドル左に切るのはやめとけー!

時速20キロで走行中、前の車との車間距離30cmはやめとけー!

ギアチェンジでチェンジレバーもぎ取ろうとするのはやめとけー!

ついでにギアチェンジでヒトの右足何回も引っ叩くのもやめとけー!



確かにカラダは動いてくれてないみたいデス。
オマケにガッチンガッチンに力が入っちゃってるもんだから、補助ハンドルもままならないっつーの。

発進はロケット発進かエンスト。
停止は急ブレーキかエンスト。
ギアチェンジは超シフトショックあんど時期悪し。
直線はまっすぐ進まないわ、カーブはまっすぐ進むわ、
概ね押印レヴェルには達しない模様。
まぁ、最初はこんな感じのヒト、多いけどね。
別にダイジョーブダイジョーブ。
これからこれから。
たヴん。

なんとか後半はハンドル操作くらいは形になってきたが、
相変わらず、ペダル操作は申し訳ないがグチャグチャ。
で、聞いてみた。


「今日はどうでした?」

えぇ。前回の教習で疑問に思っていたことがありまして、それをある程度消化することが
自分なりに出来たのが大変満足してますが、まだまだ頭と体がどこか違うところに・・・(長いので削除)・・・。
ところで、この車、調子悪くないですか?








ぎゃふん。







モノは言い様デスネ!

理屈も大事だけど、
カラダで覚えるのも大事だし、道具のせいにしちゃいけないヨ!







 ■  2002年 3月14日   AT.




大型二輪担当。
生徒がいません。
どこいっちゃったんでしょ。
普通二輪はたっぷりいます。
っつーことで、普通車を軒並み担当する羽目に

二輪の担当をする日は、基本的に路上教習はなし。
なんでもあの格好で路上教習は好ましくないっつーお達しが試験課からあったらしい。
「所内大好き路上大嫌い」のわしとしては、有難い限りデス。

それにしても感じるのは、男性のAT限定が増えてきたっつーこと。
販売されている普通車の9割以上がAT車の現状で、当たり前と言えば当たり前なのだが、
それにしてもATの男性が多い。
「AT限定免許」っつーのが出来て久しいが、
初期の頃は、

「免許は欲しいけど、もう年齢的にねぇ・・。」

とか、

「絶対、MT車なんか乗らないモン!」

っつー感じで、しかも女性が圧倒的に多くて、
AT蔑視、車はMTじゃなきゃ!」っつー風潮があったんだけどねぇ。
最近の男性の割り切りっつーか、無駄なことはしたくないっつーか、
そーいう合理主義みたいなものを感じずにはいられませぬ。


全然AT車でも構わないでしょ。
っつーか、MT車は一部のスポーツタイプの車か、商用車、貨物車に残ってるだけ。
AT車しか乗ってないっつーMT免許所有者のなんて多いことか。

でもね、わし思うに、
AT限定のヒトにも、所内教習中にMT車に数時限は乗ってもらいたいのデスヨ。
そして「Automatic」の有難さを知ってもらいたいのデスヨ。

エンジンの動力をタイヤに伝達するっつーこと。
速度に応じてギアを変える仕組み、その必要性。
そんなもんをまったくもって知らないで、ただただスイッチのようにチェンジレバーを「P」から「D」に変え、
勝手にクリープ現象で動き出して、あとはアクセルとブレーキをベタベタ踏んだり離したり。
本来手動でやらなくちゃいけない操作が簡略化され、省略化され、
まるで家電製品を扱うかのよーな、そのお気軽さ。



それじゃー上手くならないってー。



クラッチペダルを上げ、クラッチ板を通してエンジンの動力が伝わろーとするその刹那を。
ステアリングを切り込んでいく時のタイヤの変形、そしてショルダー部の軋む悲鳴を。
アクセルペダルを踏み込むことにより高揚していく吸気・圧縮・膨張・排気のイメージを。
ギアチェンジで切り替わる歯車の噛み合わせを。
ブレーキペダルを踏み圧力の変化でパッドがブレーキディスクを挟むその動きを。
アンダーステアを。
オーバーステアを。
慣性モーメントを。遠心力を。
エンジンのトルクを。摩擦係数を。
鉄とアルミとガラスとプラスチックの塊が動くっつーその事実を。



すこーしその仕組みを考えると、
もっと上手くなると思うのになぁー。

すこーし違った見方で車を動かすと、
もっと面白いと思うのになぁー。



車に乗ってるヒトの大多数は、車を乗ることによりもたらされる恩恵の方ばかりで、
車っつーハードそのものに対する興味はそれほどないんだろーけどね。
だからこそ、これだけMT車を駆逐し、AT車が普及してきたんだろーし、
実際、それでいいのかもしれないけど。







 ■  2002年 3月13日   裏では。




へーっくしょぃっ!

へーっくしょぃっ!

へーっくしょぃっ!




不真面目な態度の生徒に対して、説教中にクシャミ3連発。



マスクの中では鼻から飛び出した鼻水で、
凄いことになってました。

そりゃーもう、グジュグジュに。





あー、マスクしてて良かった。







 ■  2002年 3月12日   こもえすたぐらしあすてきえろ!




普通二輪担当。
春特有の霞んだような青空。
きっとその霞んでる原因が花粉であるのは間違いないデス。
酸素と窒素と花粉をたっぷり吸って、今日もバイクに跨りマス。


二輪の教習が途切れたら普通車担当。
で、わしの担当車両に見慣れぬ女性が。



おぉ。ブロンド美人。



染めてませぬ。
抜いてませぬ。
本物のブロンドヘアーデス。
回りには純国産にも関わらず金髪の女性もチラホラいますが、
やはり本物にはかないませぬ。
原簿の国籍を見ると、どーやら中南米産の女性のよーデス。
そんな異国の地で免許を取得しよーとする19歳の女性の教習1発目デス。


ん? ニホンゴだいじょーぶか?


一瞬、嫌な予感が。
わし、何年か英語教育を受けてはきましたが、まったくもって身についておりませぬ。
「ゆとり教育」の前に、英語教育をなんとかしろと文部科学省に文句のひとつも言いたくなりますが、
甚だ見当違いな逆恨みっつーもんデス。
とりあえず、稚拙な英語で問い掛けてみましょ。


「え〜っと。きゃんゆ〜すぴ〜く、じゃぱに〜ず?」



「ハイ。ダイジョーブですよぉ。」



あらま。流暢なニホンゴじゃないの。
っつーか、彼女の母国語はスペイン語だっつーの。
っつーか、それ以前に「え〜っと。」は英語じゃないっつーの。
うっかり自分の知識のなさっぷりを露呈し、ヒジョーにバツの悪さを感じつつも、
それでもそんなことを微塵にも感じさせずに、
なんだか身振り手振りがいつもよりも派手になってるのをヒシヒシと感じながら教習スタート。

どーやら彼女、小学生の頃から日本で過ごしているよーで、
ニホンゴ自体は全然問題Nothing。
ただ、ちびっと難しい言い回しなんかをすると、ちょっと厳しいみたい。
「認知・判断・操作」のうち、「判断」しか意味がわかりませぬ。
いつも使ってる言葉をやや平易に噛み砕いて説明。
そしていよいよ実車練習デス。


あれ?


なんだ?


どしてこんなに上手なの?


さては無免で乗ってたなこんちくしょー!





問いただす。





15歳から乗ってましたヨー。





おぉ。
さすが中南米。
そのノリが素敵デス。
アンデスの山々にこだまするフォルクローレのメロディー、
民族衣装をまとい三つ編みをたらしたインディヘナのおばちゃんたち、
朝もやに包まれたインカの遺跡、
不思議な地上絵、そしてアマゾンの密林地帯。(「地球の歩き方」参照)

やはり文化が違うと、そのヘンの感覚も違うんだねぇー。





ってコラ。



15の時は、ニホンにいたんでしょーが。





あっちのヒトの感性は、わしにはちっとわかりませぬ。







 ■  2002年 3月11日   commercial message.




公休デス。
繁忙期だけど。


「混んでたって〜疲れるんだ〜も〜ん♪
疲れてたら〜こぉ言〜っちゃうよぉ〜♪
ぐふぅ〜♪」


っつーことで、休みデス。

いい天気デシタ。
とっても。
休みの日はひっきー気味のわしでも、表に出て日光消毒したくなるくらいポカポカ天気。
なんでも4月並の暖かさだとか。

こーいう天気の時は二輪デス。
バイクデス。
タイヤ2つが最高デス。
さぁ、なれ!
風になれ!
風邪はひかずに風になれ!
風とひとつになって自然を噛み締めろ!
排気ガスたっぷりの道はダメダメ!
新緑の眩しい光合成たっぷりの道を駆け抜けろ!

っつーことで、この時期になるとバイクが欲しくなるのデス。
しかし今年もかみさんとの二輪新車購入討論会は敗れ去りました。
ん?
新車がダメなら中古っつー手もあり?
もしかしたら極上の中古車が眠ってるかも!
でも、中古車って怖いよねぇ。
いやいや、信頼できる店ならダイジョーブでしょー!
それよりアフターパーツの相談とかって出来るのかな?
なかなか情報収集って難しいからねぇー。

そんな中古車にお悩みの貴兄にお送りする情報があるのデスヨ。
ココだ。



【(有)パラダイス】バイク買取り・中古バイク販売専門店
http://village.infoweb.ne.jp/~mcpara/




わかりやすかったデスカ?
以上、初めて企業様からリンク依頼が来て、ちっとドキドキ気味のわしがお送りする、
「二輪買おうゼ!」「バイク乗ろうゼ!」「中古もまたアリだゼ!」CMデシタ。(リンク済み)







 ■  2002年 3月10日   ヌカヨロコビ。




公休デス。
しかも連休デス。
ヨソの教習所では、公休返上で休みなく働かされてるいてる方もいるというのに、
連休デス。
ゴメンナサイ。 ←なぜ謝る?


しかし。
今回の連休はいつもと趣が違うのデスヨ。
何が違うかっつーと、なんとこのわしが公休出勤(通称「公出」)なのデスヨ!
1993年、24歳の時に入社して以来、未だかつて1度しかしていない、幻の公出なのデスヨ!
午前中の教習だけだけど。
たったの4時限だけだけど。

理由はとりあえず置いといて。
ただ言えるのは、「愛社精神の賜物」ではないっつーこと。
そんなに素敵な平社員ではありませぬ。
さぁー、ともかく出勤だ。


いつも通り起床。
なんで公出届けなんか出してしまったんだっつー、激しい後悔の念に駆られながらも職場へ。
他の指導員連中、そりゃーもうパンダが上野に初めてやって来たみたいな顔でわしを見てる。

(そんなに珍しいのかこのわしが。)

あー、そーデスネ確かに珍しいデスヨ。
たった1度の公出は、わしが入社した直後の1回こっきり。
わしより後に入社したヒト達は、わしが公出経験があることなど全く知らないヒト達。
戦後生まれに戦争を語っても、ピンと来ないのと一緒デスネ。
ふんだ。

で、公出するヒトは、これでもかっつーくらい、しょっちゅうしちゃってマス。
繁忙期限定の稼ぎ時だからねぇ。
閑散期に入ったら、そりゃーもう手取りの目減りは凄まじいモノが。
だもんで、まさに季節労働者よろしく一生懸命公出して家計の足しにしてるのデス。
ローンを抱えてるオトーサン。
教育費を稼いでるオトーサン。
慰謝料を稼がなくちゃいけないオトーサン。
単に家に居たくないだけのオトーサン。
指導員とはいえ、家に帰れば単なるしがないオトーサンなのデス。

わしも単なるオトーサンには違いないのだが、
休みの日に休んでなぜ悪いっつースタンスで生きてきたので、
多少生活費が切迫してよーがなんだろーが、休みの日はしっかり休む唯我独尊オトコ、
今まで公出というものを避けて通ってたんデスヨ。





で、さくっと4時限、午前中の教習が終了。





な、なんですかこの爽快感はっ!





もう帰っちゃっていいんだネ!

もう今日のお勤め、オシマイなんだネ!

皆、昼飯食べてるけど、わし、食べないで帰っちゃっていいんだネ!

オテントサマがまだこんなに高いのに、家路についちゃっていいんだネ!

カラダはまだまだピンピンしてるけどいいんだよネ!



あぁ、この清々しさ!
こんなに気持ち良いものなら、今までもっと公出しとけば良かった!
昼間から威風堂々退出のタイムカードを押せるこの喜び。
なんの負い目も感じずに、「お先〜」って言える優越感。
午後の教習に備えて、歯磨きやら洗顔やら昼寝やらをしてる連中を尻目に、
帰宅準備が出来るなんて。
あぁ・・。(うっとり)





でも。





帰り際、S指導員の、



「ホントは今日は休みなんですよぉ〜。」



っつーボソッと放たれたヒトコトにうちのめされて、
帰りの車の中で微妙に敗北感。







 ■  2002年 3月9日   ビジター。




大型二輪担当。
しかし、ほとんど予約が入っておらず、二輪の格好で普通車ばっか。
楽だからいいんだけど、寒さ対策の厚着してるので、
ココ最近の暖かさのせいで、車内ではちっとムレムレデス。

とある午後の教習を終え、指導員室に戻ろーとすると、
受付に呼ばれた。

「んー? なんかしたか? わし。」

いささか不安に感じつつも、急いで受付へ。
すると、受付のおばちゃんが紙袋をわしに。

「女性が○○さん宛てにって置いてったわよー。」

「へ?」

脳ミソCPUが速攻で演算開始。
即、フリーズ。
「Ctrl」+「Alt」+「Delete」で脳ミソ再起動。
んー、まったくもって心当たりがありませぬ。
わし宛にプレゼント?
まさか、爆発物じゃないだろーねぇ。
恐る恐る覗き込むと、お菓子の詰め合わせとちっちゃな包み&便箋が。
それを見ても、心当たりがない。

「誰だろー。」

便箋に名前が。





「うわっ!」





もはや見慣れた当Site常連様のお名前が!



当教習所に常連様が!
オンラインでのお付き合いにも関わらず、オフラインでまさか!
それ以前になんでわしの勤務先を知ってるのだっ!?

あ。そーいえば以前、訳あって教えたんだっけ。

他の指導員に見つからないよーに、そーっと便箋を開封。
見つかったら妬まれまくって何言われるかわからないっつーの。
メールやBBSでのカキコとは違う、あくまでも自筆の文字。
なんだかとっても達筆デス。
訪問された理由や、便箋の内容、そしてそれが誰なのかはとりあえずこの場では置いといて。

わざわざありがとーございます。
なんだか嬉しさを通り越して、感動に近い気持ちでいっぱいデス。
お菓子の詰め合わせ、仲の良い指導員に分け与えて有難く有難く食べさせてもらいました。
仲の良くない指導員には配りません配りません。
勿体無いっつーの。
そして、その中にわし宛にプレゼントが。



白手にリボンをつけて♪



なーいすせーんすっ!



あけてビックリ、指導員三種の神器、「白手袋」デス。
それもキレイなリボンでラッピングまで施して。

高価なモノだとわしが引いてしまうだろー、
逆にチープなモノだと本人様のプライドが許さないでしょー。
知己に、そしてウェットに富んだ、実に見事な選択デス!
これ以外に何があるっ!
まさしく指導員のツボを巧みに突いた、あまりにも見事な選択デスっ!
有難く使わせてもらいますっ!



あー、それにしても久しぶりにビックリしましたヨ。
○○さんっ!
毒でも入ってたらどーしよーかと思いました。

○○さんもがむばっちゃってクダサイネー。



※ 本日の日記はヒジョーに個人的な内容となっております。







 ■  2002年 3月8日   テール。




普通車担当。
Mさん(18歳・♀)、2段階1発目、初路上デス。
彼女はやっぱりイマドキのオンナノコ、目の回りが化粧でどす黒い。
きっと安○ひろこを「師匠」とか、「手本」って呼んでいるに違いないデス。
悲しいかな、化粧っつーより、彼氏に殴られちゃいましたっつー感が否めませんが、
そんなこと、教習にはまったく関係ないので黙っときましょ。
で、Mさん、路上教習を初めて受けよーとする割には、なんだか緊張感Nothing。
散々脅かしておいて、少々路上運転の怖さを刷り込んでから教習開始。

路上に出る前には日常点検をしなくてはいけません。

「アタシぃ〜、オンナノコだからぁ〜、わかんないしぃ〜。」

なんつー泣き言は言わせません。
よろしくメカドック、ばっちり覚えてもらいましょ。

「これは何?」

「わかりませ〜ん。」

「これは何だ?(語気強め)」

「わか〜んな〜いぃ」

「・・・・・・・。」

こんちくしょーめ。
基本的にやる気ないな。
こーなったら意地でも答えさせてやる。

ポジションランプをつけ、車の後ろに周って、
ボンヤリ赤く点灯してるランプの名前を言わせよーと試みる。
当然、答えは即答で「わかりません」。
「尾灯」でもいい。
「テールランプ」でもいいヨ。
何とか答えろヨ!

「じゃー、お尻のことを横文字でなんて言う?」

「う〜ん。」

「お尻だよお尻。しっぽでもいいぞ。英語でなんていう?」










「ケツ!(自信満々)」










・・・・・・・。

ハイ。オシマイ。
路上教習、いってみよー。

ちなみにケツランプと言わない。
否、言わせるもんかい。







 ■  2002年 3月7日   自分。




昨日の決意表明を実行せんと、
様式に則り上層部に「公休出勤届」を提出し、
めまいがするくらいの後悔をしてる今日この頃、
いかがお過ごしでしょーか。
ネタがないときに限って、くだらん口上を言ってる気がしてならないechoデス。


本日、普通車担当。
Tさん(18歳・♀)の路上に当たる。
この女性、わしが1段階の1時限目を担当し、それ以来何度か担当してきたのだが、
とにかくのほほ〜んとした感じのオンナノコ。
喋り方もなんだか、ほぇ〜っつー感じで、
こちらの指示助言も、

「わ〜かりま〜したぁ〜。」

「ふぁ〜い。」

そんな感じ。
最初はやる気がないのかとも感じたのだが、どうやら普段からこんな感じらしい。
それじゃー、車の運転もそんな感じかというと、そーいうわけでもなく、
そこそこの加減速もするし、確認も概ねOK、
右左折も割とハッキリとした行動を取るし、判断もそれほど鈍いわけでもない。
それでもなんだかいつもポワ〜ンとしてる。

これをいわゆる「癒し系」とでも言うのだろーか、
彼女の回りには、なんだか知らないがオトコノコが集まっている。
彼女曰く、

「オトモダチだよぉ〜。」

きっと、この雰囲気がオトコゴコロをくすぐるんでしょーネ。
それほどのセックスアピールをするわけでもなく、
そりゃーもう誰も放っておかないっつー美貌を持つわけでもなく(失礼な話だが・・)、
もっとモテそーなオンナノコが待合室にいるにも関わらず、
彼女の回りには多くの取り巻きが。



多くの生徒と接していると、そりゃーもう、いろんなタイプのヒトを見ることに。
十人十色ってよく言うけど、何気なく出る言葉や仕草、イントネーションやクセで、

「あー、このヒトは損してるなぁー。」

「もうちょっと○○した方がいいのにねぇー。」

なんてお節介ながらも感じることが大いにあるんですネ。
より多くのニンゲンと接触を持つ機会が増える10代後半から20代、
もしかしたら一生のパートナーとのコンタクトもあるかもしれないこの世代、
ちょっとだけ自分を見つめなおしてみるのもいい機会なのかもしれませぬ。
オブザーバーとしてヒトの行動をジーッと見つめてみる、
ちょっとだけ自分の振る舞いを客観視してみる、
で、ほんの少しだけ今までの自分を変えてみたりする、
これだけでジンセイがもしかしたら変わっちゃうかもしれないのデス。
世の中不思議だねぇ〜。





ヒトのこととやかく言う前に自分を変えろわし。





ハイがむばりマス。







 ■  2002年 3月6日   決意表明。




今度の連休、



公休出勤しよーと思いマス。





もはや悲壮感すら漂う決意表明デス。





お金のため?

会社のため?

生徒のため?



目的は、オブラートにしっぽりと包んで。







 ■  2002年 3月5日   卒業。




そーいえばこの時期、卒業式シーズンですネ。
教習所ではしょっちゅう卒業式をしてるので、
もはやその言葉から受ける感慨はぼやけてしまった感が否めませんが、
やはり学生生活を終えよーとするヒト達にとっては、
様々な感情が交錯する寂しいよーな、切ないよーな、
そりゃーもう、なんともいえないイベントに違いないデス。

昨年もこの日記に書いたけど、時々生徒の年齢を見て、
高校3年生の教習生を担当した時には、割と聞いてみたりする。

「卒業式で泣きそう?」

って。
そりゃーもう、大きなお世話には違いないが、
なんだか気になるのデス。
緊張で唇を真一文字にギュッと噛み締め、目の前を凝視していた生徒も、
ふと、表情を緩める。
そして大抵、笑い顔を見せながら答える。

「たぶん、泣いちゃいます。」

わし、AT車担当なので、女生徒に聞くケースがほとんどだけども。
だもんでオトコノコはわかりませぬ。

高校生の頃って、いわゆる「多感」と呼ばれる年代で、
ニンゲン関係やレンアイ関係において、そりゃーもう、いろんな体験をしてきてるはず。
同じ制服を着て、同じ校舎で、同じ授業を聞いて、同じよーに遊んできて、
ある意味、運命共同体だった仲間との離別。
同じ学区での卒業である小学校から中学校への進学とは、ちっとわけが違うわけで、
もしかしたら、卒業式がそのヒトとの最後の別れになるケースだって有り得るんだよねぇ。
どこか壮厳で、どこか物々しくて、達成感や満足感に満ち溢れた卒業式。
これでやっと縁が切れるって思うヒトもいるかもしれない。
まだまだ学生時代が続くヒトだっているだろーし、
甘えの利かない社会ジンって肩書きに変わるヒトだっているだろーし。
なんだかいい感じデス。
卒業式って。


わし、思い入れが強いみたいデス。
「卒業式」っつーイベントには。
憧れっつーか、懐かしさっつーか、甘酸っぱいっつーかなんつーか。
もはやこの歳になると経験出来ないナイモノネダリに違いないんだろーけど。


3月。
高校生っつー肩書きと、教習生っつー肩書きを卒業して、
立派な社会ジン、ドライバーになって欲しいものデス。
大きなお世話と知りながらも。







 ■  2002年 3月4日   不良。




普通二輪担当。
朝方は幾らか曇っていたものの、次第に雲が消え、やがて真っ青な空が。
ちっとまだ肌寒いけれど、なんとなく空気も春の匂いがするよーなしないよーな。
相変わらず花粉は飛んできて、車窓は黄色い粉で霞んでるし。
花粉症ではないものの、目はシバシバ、鼻はムズムズ、なんだかヤナ感じ。
それでも知らぬ間にバイクに乗りながら、鼻歌が出てくるくらい清々しい気持ちになるっつーもんデス。


花粉症といえば。
先日とあるTVプログラムで、花粉症にはヨーグルトがキク」ってやってました。
昼休みにやってくるヤク○トれでぃー、そりゃーもう意気揚々。

「花粉症にはいいんですよぅ!」

ハイ、ゴメンナサイ。
わし、花粉症じゃないんデス。
一応、1つ買って食べたけど。
がむばれ。ビフィズス菌。
がむばれ。ヤク○トれでぃ。



バイクでのほほ〜んと生徒を追従してると、「ピシャ!」と冷たいものが。

(・・雨か?)

と思ったものの、空はスカイブルー。

(・・まさか鳥のフン?)

と思ったが、どーやらそーではなさそう。
よくよく前を見ると、前をトロトロ走る教習車のワイパーが動いてる。
すると突然、前の教習車の屋根越しにウォッシャー液がピュッピュッと。
概ね噴出されてるウォッシャー液の70%は窓を飛び越え、青空に向かってる模様。
そんなことも露知らず担当指導員(31歳・♂)は、何度も何度も助手席側からせっせと窓掃除。

車を運転している時の唯一無二の情報源、フロントウィンドゥ(サイド、リアもあるけど)。
その情報源を明瞭にしておくことが安全運転の基本だと、かの某有名F1レーサーも語ってたと聞く。
一番の理想はことあるごとに表に出て毛羽の経たないキレイなセーム革で拭き取れれば最高。
しかし季節はまだ冬。
寒くてそう外には出たくないっつーもの。
ましてそうしょっちゅう表に出ることは、この乱れきった道路事情、危険極まりないこと。
そこで登場するのが、ウィンドウォッシャー。
レバーを引くだけで、アイル・トーン・ブルー(#a9dbe0 )の液体が飛び出すウィンドウォッシャー。
ウォッシャー液の噴出角度は、その噴出孔の形状、ポンプの圧力、噴出量、汚れ、
果てはその時の車の相対速度、風速、天気、景色、乗車人員数、気分までもが大いに影響するという。





っつーことは、あれだな。








ちゃんと整備しろO指導員!








お陰でコッチはびっしょりダ。







 ■  2002年 3月3日   うんうん。




うん。

うん。

そー。

そーそー。

あ。

うん。

いや、ちょっと。

あー。

んー。

うーん。

・・・・・。

・・・・・。

・・・・・!

お!

それ!

そうそう!

それそれ!

出来たじゃーん!





ふと、自分の教習でのリアクションを見直してみたら、
こんな感じデシタ。











相槌ばっかり。










なんか電話で誰かと話をしてるみたいですネ!







 ■  2002年 3月2日   よく柿食う客だ。




熱と鬱でオヤスミ〜。



ホントにもぅ・・・。





ハイ。
じゃー、皆さんご一緒に!

せーのっ!





「ことしのわしはよくかぜひくわしだ!」





「ことしのわしはよくかぜひくわしだ!」





もはや早口言葉みたいデス。

カラダの中で重大なことが起きてなければいいんですけどネ。







 ■  2002年 3月1日   はせがわ。




おててのしわとしわをあわs いい加減指導員と、




テキトー指導員の教習後は、








しわよせ〜。







なーむー。





―――全国各地から4000通を越える御応募の中から、
書類審査、ビデオ審査を通過した35名の女の子による、
新しあわせ少女コンテストが開催されました。
審査の結果、新しあわせ少女が誕生致しました。―――



今春よりCMでびぅだそーデス。




ちなみに当校の新しわよせ指導員は、でびぅして数年経過済み。










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