SOCIETY OF BIBLICAL LITERATURE(以下、SBLとり略記する)から無料で配布されている古典ヘブライ語フォント「SBL HEBREW FONT」と キーボードドライバー「SBL Hebrew keyboard Driver, SIL Layout」のインストール方法と、これらのシステムを使ってのWindowsにおける 古典ヘブライ語の入力方法について、以下に説明する。このソフトを使用すれば、B.H.S.(Biblia Hebraica Stuttgartensia)で使用され ている、母音記号、アクセント記号のほぼすべてをWord上で入力できるというたいへん優れたソフトウェアである。聖書学関係の専門書は ともかく、コンピュータ関係のマニュアルまで英語では手が回らないという方のために、このサイトが役に立てば幸いである。
まずはSBLのサイトを開いてほしい。
http://www.sbl-site.org/educational/BiblicalFonts_SBLHebrew.aspx
【フォントのダウンロード】"Font download"からヘブライ語のフォントをダウンロードしてWindowsにインストールする。
【キーボードドライバーのダウンロード】
Windowsで利用できる古典ヘブライ語のキーボードドライバーは2種類あるが、特にこだわりがなければ英語のキーボードとほぼ配列が同じ"SIL Layout "を選択することをお勧めする。 筆者は残念ながら"Tilo Layout"を使用したことはないが、現代ヘブライ語の入力に、すでに習熟している場合は、こちらを用いた方がヘブライ語を入力しやすい(らしい)。
SBL Hebrew keyboard Driver, SIL LayoutTのダウンロード(ZIPファイル形式)
【キーボードドライバーのインストール】
(1)ダウンロードが終了したら下記のアイコンをクリックして、適当な場所にファイルを解凍する。
(2)「Biblical Hebrew keyboard(SIL)v1.5」のフォルダを開く。
(3)「setup」のアイコンを選択してダブルクリックする。
(4)「Installation Complete」のメッセージが表示されたらキーボードドライバーのインストールは無事完了である。
【MS-IMEの設定】
(1)言語バーを右クリックしてメニューから「設定」をクリックする。
(2)「インストールされているサービス」から「追加」をクリックする。
# WindowsXPの場合、ヘブライ語をインストールするために、WindowsXPのインストールCD/DVDが必要になることがあります。
(3)「ヘブライ語(イスラエル)」の「Biblical Hebrew (SIL)」を選択してチェックを入れて、「OK」をクリックする。
(4)「既定の言語」の一覧に下記のようにヘブライ語の項目が表示されれば設定は完了である。
【MS-Wordでヘブライ語を入力する】
次は、いよいよMs-Wordでヘブライ語を入力してみることにしよう。SIL Layoutでは、基本的に英語の配列と一致しているので、 ローマ字入力ができるユーザーにとっては、覚える事柄はそれほど多くはない。
たとえば、
betは「b」
gimelは「g」
kofは「q」
など、直感的に分かりやすい。母音は、短母音はそのまま対応する英語のキーをタイプ、長母音はShiftキーを押したまま、該当する 母音のキーをタイプすれば表示される。入力の際は、まず、子音をタイプしてから、母音やアクセント記号等をタイプする。これは 日本語のローマ字入力とほとんど同じ感覚なので、日本人にとっては馴染みやすい。
kaf 「k」
mem 「m」
nun 「n」
pe 「p」
tsadiq 「c」
など、語末形がある文字については、Shift + 該当するキーで語末形を表示することができる。
日本人のユーザーが古典ヘブライ語を入力する際に最初に覚えるべきキーは、それほど多くない。以下に、そのキーを挙げる。
alef 「shift + [ . ]」
tsadiq 「shift + [ , ]」
tet 「v」
chet 「c」
shin 「j」・・・点が左肩にあるので「左」と覚えるとよい。
sin 「f」・・・点が右肩にあるので「右」と覚えるとよい。
アクセント記号などは多々あるが、あまり使用しないものに関しては、その都度、マニュアルを参照されたい。初学者は、さしあたっては、 シェヴァ、有音シェヴァ、ダゲッシュあたりを覚えておけば十分である。簡単な対応表を作成したので、以下のPDFファイルを参照されたい。
まず覚えるべきヘブライ語のキー(PDFファイル形式)
さあ、聖書ヘブライ語の世界をエンジョイしましょう!!