ここまでのまとめ

 

本シリーズでは、原作の設定を基本とし、少しずつ「時間と話を進める」二次創作にしております。

現状での状況を軽くまとめておきます。

 

・時系列

東方鬼形獣の異変が終わった直後くらいから話が始まっています。

 

・博麗霊夢

 

基本的に本編と同じですが、妖怪の山でのいざこざを見た結果、勘ではどうにもならないことが多数ある事を理解。

管理者としてより積極的に動くようになり、場合によっては八雲紫による幻想郷の管理に協力もしています。

この結果、急激に「管理者」としての自覚が強くなってきています。

 

・霧雨魔理沙

 

此方も基本的に本編と同じですが、彼女は原作ほど幻想郷のトップ戦力に注目されていません。

その代わり、それが要因となって妖怪の山のいざこざを解決する一つの鍵となりました。

現在は霊夢の変貌を見ながら、少しずつ自分も変わるべきなのかと悩んでいる状況です。

 

・八雲紫

 

幻想郷の最上級妖怪にして、管理者である賢者の一人。

原作では何もかもが得体が知れない存在ですが、本作では彼女の苦労や苦悩を描写しています。なんで半日も寝るのか、外との関係はどう処理しているのか、内部の諸問題はどうしているのか等々。

結果、超苦労人で胃薬と睡眠導入剤を手放せない上、場合によっては異変の元凶として敢えて殴られる事もある大変な立場の人(妖怪ですが)として描写しております。同格の賢者もいるにはいますが、あまり手伝ってはくれません……。

 

・妖怪の山

 

本二次創作シリーズの爆心地とも呼べる土地になっています。

いにしえから存在する強大な武神二柱を有し、更に最新技術まで持って幻想郷に降り立った守矢神社の戦力は圧倒的で、武力による幻想郷の制圧を将来的な選択肢に入れている勢力です。現時点では妖怪の山の妖怪達をほぼ傘下に収め、河童を完全に掌握している状況です。もしも天狗も掌握した場合、守矢の戦力は幻想郷における圧倒的最強になり、幻想郷の武力制圧を開始する恐れがありました。

しかし天狗の腐敗が表沙汰になった事で賢者と博麗霊夢の手が入り、天狗の組織改革を開始。

天狗に対する制圧攻撃の大義名分が失われた結果、現状は状況が危うい所で落ち着いています。

 

・東風谷早苗

 

守矢神社の風祝。巫女のような存在であり、半神半人でもあるので、守矢の三柱目の神とも言えます。

幻想郷に来たばかりの頃はアホ面下げて異世界ライフを楽しんでいた彼女ですが、守矢の二柱の英才教育もあって妖怪の山の政治にも関わり。急速に妖怪の山の顔役として成長しています。一方で戦後生まれの人間らしく戦争を好まず、此処が戦乱の世を見て来た守矢の二柱との考え方の齟齬の要因となっています。

ただし守矢の二柱は早苗の成長を見守っているため、彼女に考えを押しつけようとは思っていません。

現在は天狗の組織を離脱した姫海棠はたてと大げんかの末関係を修復し親友(兼後ろ盾)となっています。(弾幕解説本、グリモワールオブウサミの描写を基にしました)

 

・天狗

 

原作でもパパラッチとしての行動が目立つ問題集団ですが、本作においては守矢とのいざこざが幻想郷全域に波及する可能性を生じさせ、ある事件から賢者と博麗霊夢の介入を招きました。

結果として姫海棠はたてを中心とした数名の若手の天狗が組織の腐敗を嫌って事実上組織を離脱。賢者の庇護下で、「天狗にとって楽しい新聞」から「正確な情報を伝える新聞」の作成にシフト。現在も守矢と賢者がこの離脱した若手を中心に政治的な綱引きをしていて、危険な状況です。なおこの過程で、姫海棠はたてにはある「幻想入りした思想」が融合、思考回路がかなり変わっています。

天狗の組織そのものも賢者と博麗霊夢の後ろ盾が存在しなければ維持できない危うい状態となっています。

なお天狗の最大戦力射命丸文は長年の冷遇に対する不満から謀反を画策していましたが、これらの事象の結果現在は「比較的」大人しくしています。

 

・河童

 

原作でも悪質なテキ屋集団ですが、本作でもそれは同じです。そして天狗の問題が先送りになった結果守矢にターゲットにされ、今までやりたい放題していた河童達は数々の不祥事を暴かれた結果、完全に武力で制圧されました。

賢者も不祥事を擁護できず、河童は守矢の支配下に置かれています。とはいっても幻想郷でも戦力は最も低い集団なので、現状は火種の要因とはなっていません。

 

・命蓮寺

 

原作通り非常に強力な戦力を有し、更に幻想郷の各勢力とコネを確実に作っている勢力です。このため守矢からは最大仮想敵として認識されています。

主である聖白蓮は非常に良識的ですが、世界が基本的にきれい事だけでは回らないことも理解しているため、弟子の封獣ぬえが連れてきた外の世界の大ダヌキの親分二ッ岩マミゾウを食客として迎えブレインにして厚遇しています。また、基本的に仏教に帰依する事を強要せず、行き場を無くした付喪神多々良小傘も同じように食客として迎えています。

 

・多々良小傘

 

原作では命蓮寺に対する立場が曖昧な彼女ですが、本作では仏教に帰依はせず、その代わり命蓮寺の食客として命蓮寺の面子と一緒に生活しています。故にホームレスではありません。

「夜道で傘を広げることだけが相手を驚かせる事では無い」とマミゾウに諭され理解した結果、たたらの技術を使って一点物の高級金物やその研磨を扱うようになり、それで食糧である「驚き」には困らなくなりました。(東方茨歌仙の話を独自解釈しました)

また命蓮寺の後ろ盾がついたことで、前は断られていたベビーシッターや子供の面倒などの仕事も任されるようになっています。

食事に困らなくなったため、精神に余裕が出来、行動も落ち着きが出てきていますが、酷い目にあう不幸体質である事は変わっていません。

 

・人里

 

原作で多少触れられている程度である藤原妹紅の自警団活動が本格化しています。幻想郷の秩序が雑すぎることを危惧した八雲紫の手によるものです。

この結果、人里の戦力強化には顧問として色々な人妖が手を貸すようになっています。

なお本作では、原作では曖昧な妖怪の人食いについて「妖怪が人を食らう事は実際にはほぼ事故で、妖怪の威を示すために敢えて多いように風潮している」「実際の人食いはなりたての妖獣か現象としての妖怪が起こす位」「人を食った妖怪は退治されもれなく地底送り」という解釈をしていますので、ご承知おきください。

 

概ね原作から独自解釈をして「話を進めている」箇所は以上です。