総括!! |
美少女戦士 セーラームーン |
もう、かれこれ8年前になるんだろうか。 現在11歳の娘が3歳になって保育所に途中入所したころ。 個人懇談の折りに、保育士さんが娘の保育メモを見せてくれる。(同じ年少さんが、わずか12人ほどの小さな保育所ゆえ。) 「なになに・・・『ムーンライト伝説を聞かせても無反応』って、何じゃこりゃ〜!!」 ああ、これが始まりだったのだ。親子ともどもハメられて、家中本やらグッズだらけになろうとは・・・。 ここでは恐ろしき魔力を持つ、月のプリンセス、セーラームーンにオカされてしまった涙ナミダの思い出を総括したい。 なにぶん今だに強力なファンがいる作品、細かい事は抜き(他のファンサイトでみてね)で、私の中のせらむんを語ろう。 さあ、みんなで「月にかわって〜、おしおきよ!!」 |
原作 武内 直子 コミックスを買いだしたのは、間違いなく親、私の意志だ。 当時8巻まで出ていたものを、「ええい、毒を食らわばナントカまで〜!」とばかりに、全部買っちまった。 おかげで、その頃から我が家の本棚に、マンガが増殖しだしたのだ。 それまでは実家から持ってきた萩尾望都だの、山岸涼子だの、手塚治虫数冊に留まっていたのに・・・。 セーラームーンから際限がなくなり、手塚治虫「ブッタ」「陽だまりの樹」、多田かおる作品全部、美内すずえ文庫 全部、篠原千絵「天は赤い河のほとり」今のところ全部・・・・ああ、この先どれだけ増えることやら。 はるか昔月の世界を君臨していた女王の娘,プリンセス・セレニティが現代に転生し、セーラームーン(月野うさぎ) として様々な地球をねらう敵と戦う。そして彼女には、はるか昔彼女に仕えた戦士達が仲間として、恋人であった 地球の王子エンディミオンが、タキシード仮面(地場 衛)としてささえる人々がいる。 これはシンデレラ・コンプレックスの際たるものと人は言う。 出来の悪い女子中学生が、実は王女様で、ハンサムな王子様がいて。 しかし、彼女は常に戦う運命にある、‘戦うお姫様’。 王子様はちょっとしたお手伝いをするのみ。 別に‘戦うお姫様’は「リボンの騎士」あーんど「キューティハニー」世代である私たちには、めずらしくはない。 しかし彼女は全然つつましやかではない。 欲しいものは手に入れる。 うさぎちゃんは未来の夫(まもちゃん&タキシード仮面)も娘(ちびうさ)も持っている。 (これを「松田聖子現象」と表現した評論*を読んだことがある。) 原作の武内直子は、何でも薬学部出身、高校時代に天文学部にいたとかで、マンガ家にはめずらしい理系。 実家が宝石店らしく、おかげでセーラームーンに出てくる敵の名には宝石や鉱石の名前を取ったものが多い。 (おまけにセーラームーンのコスチューム、ティアラにチョーカー,ピアスに髪飾りと、装飾品だらけ・・・。) コミックスの巻末の作者のコーナーには、アンティークや隕石を収集している話やら、本気で宇宙飛行士に応募した 話やらが語られていて、興味深い。 たいして画がうまいというわけではないが、作者のそんな経験からくる味が、オバサンには結構魅力的だった。 連載開始とアニメ放映はほぼ同時期、つまり初めからアニメ化を目的として作られた作品だ。 原作とアニメのズレは、初めのうちは、うさぎちゃんの性格がアニメの方がよりおばかにハジケてるくらいだったが、 回を追うごとに、年数を重ねるごとに大きくなっていったように思う。 特に顕著なのは、他の戦士達の存在意義だ。 原作では、戦士達はプリンセスたるセーラームーンに仕える関係。 アニメでは、ケンカもすれば時には足までひっぱりあう「友達」である。 マーズことレイちゃんは、アニメではうさぎとしょっちゅうケンカするわ、衛を取り合うわ、その分繋がりも強い。 が、原作では「私はプリンセス・セレニティに純潔を誓った戦士!」などとのたまう。 もう、ひえ〜!である。 オバサンにはアニメの描き方のほうがずっと好きだ。 特に最後のシリーズは、「ちょっと原作者はイケナイ宗教に走っとるんじゃないけ?」と思ったくらい。 戦士達が次々と崩壊してゆくわ、操られているとはいえ、セーラームーンと戦うわ・・・。 あまり子供には読んで欲しくないな、と思ったもんだ。 「なかよし」の方も、「CCさくら」や「ゴーストハント」など、他の作品が楽しみになっていった。 とは言え、原作あってのアニメ、アイディアや敵キャラのデザインなんかは、誰にもマネ出来ないと思う。 武内直子はセーラームーンの連載終了後、「アミ」誌(もう、すぐ廃刊になった)にラブストーリーを掲載、 「なかよし」に「ぴいきゅうエンジェルス」を連載開始するが、途中で連載がとまってしまう。 「ぴいきゅう・・」は、なんとゴキブリが主役! 最初の設定は別に悪くはないんだが、はじけすぎてハチャメチャだった。 (ストーリーは、今思えば美内すずえの「アマテラス」に似ていなくもない・・。) 何より、セーラームーンの栄光から抜けきらない感じがプンプンだった。 そのままアブナイ道にでも行ったのか、と思っていたら、結婚、ご出産したらしい。 (同業者の夫と、コミケに出店していた、なんて記事を週刊誌で読んだ時にゃ、なんじゃこれ〜!と思った。) 最近「なかよし」に読み切り作品を発表したが、「・・・はじけてるな・・・」という印象しかなかった。 う〜ん、彼女、ラブストーリーでいい作品描けると思うんだけど・・・・。 |
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←原作コミックス&原画集5。右にちらっと見えるのは謎本。 原画集はこのページをUPしたらBOOK ○FF送りにする予定。 コミックスは娘が許してくれそうもない。 *「アニメの見方が変わる本」別冊宝島330 |
アニメ編 昔々、私は「ひみつのアッコちゃん」をみていて、疑問に思っていた事がある(自爆)。 それは、アッコちゃんの‘カオ’が日によって違うという事。(着ている服はいつも同じなのに ^^;) 最終回、アッコちゃんが鏡の力を犠牲にしてお父さんの船を救う、感動的なお話の時、 よりによって、私が一番キライだった‘カオ’だったのだ! 今なら、この謎はわかる。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 私は恥ずかしながら、セーラームーンのビデオはすべてダビングして持っている。 劇場版,ミュージカルまでチェックおり、映像化されたセーラームーンは漏れなく見ている。 アニメにはアニメ用の原画を描く人々がおり、その時々の作品によって作画監督が変わり、 そして、何より作品の印象を左右するのは、演出。 最初のシリーズのシリーズディレクター(東映独自のお仕事らしい)を勤めた佐藤順一氏、 セーラームーンうさぎちゃんが、原作よりはるかにぶっとんでおばかで(ほとんどギャクアニメ) コスチュームも決めゼリフもびっくらしたが、内容も「なんじゃコレ〜!」だった。 102話「S戦士をやめたい!?美奈子の悩み」。 バレーボールネタに「サインはV」だと〜?「アタックNO.1」だと〜? つー事は制作に関わっているのは同年代、という事か!? 子供向けアニメなのに、密かに親の世代をねらっている!! ・・・どうもこれで親も一緒にはまっちまったのだなあ・・・。 美少女戦士セーラームーン(第1シリーズ) お気楽中学生月野うさぎちゃんが、ある日突然しゃべる猫のルナに「あなたはセーラームーンよ、 クライマックスで、すべての戦士が死んでしまい、幼い視聴者にショックを与えたと社会問題に (お気に入り作品) 三石琴乃をはじめとする戦士役の声優さん達、 美少女戦士セーラームーンR 最初の13話はうさぎちゃんのセーラー戦士としてのリハビリと、衛と恋仲になるまで。 第1シリーズの結末の反省からか、このシリーズから戦術の変更があったようだ。 美少女戦士セーラームーンSupers Sシリーズでは受験生だった5戦士、一年たったハズなのにまだ高校受験が終わった様子がない。 セーラームーンの世界では、桜が二度咲いても一年しかたたないらしい。 このシリーズではちびうさがヒロイン。ナゾのペガサス(エリオス)と心を通わせ、彼から力を得て戦う。 敵はサーカスを隠れ蓑にして侵入したデッドムーン。鏡の奥にお住まいになるネヘレニア様が首領。 Rシリーズもそうだったが、敵の立場、何故に‘敵’になったかを結構丁寧に描いていたと思う。 (キーワードは‘孤独’ですな。) あまり好きなシリーズでなかったが、敵の手先達、アマゾン・トリオにアマゾネス・カルテットがよかった。 最終話の「一緒に大人になろう、一緒に夢をかなえよう!」と、 うさぎちゃんがちびうさに呼びかけるセリフが、シリーズを一言で語っておりました。 (お気に入り作品) 第135話 「触れあう心!ちびうさとペガサス」 第141話 「恋の嵐!美奈子のフタマタ大作戦」 第149話 「夢の鏡!アマゾン最後のステージ」 第158話 「天馬の秘密!夢世界を守る美少年」 第164話 「鏡の迷宮!捕らえられたちびムーン」 第166話 「夢よいつまでも!光、天に満ちて」 アマゾン・トリオのフィッシュ・アイ、両性的なキャラだが、それを演じた石田 彰、ピッタリすぎる! 美少女戦士セーラームーン セーラースターズ 五戦士は二年がかり(?)でようやく高校生に。 最初の6話は、ネヘレニア編に続き、エターナルセーラームーンに進化する話。 「力は手に入れるものじゃない!生まれるものよ。 そして力はひとりじゃ生まれない。ひとりじゃ使えない!」 セーラームーンは力を集める容器なのだ。 ちびうさは未来へ、衛はアメリカ留学(実は敵に襲われていた)へと、寂しくなったが、 サターンも入れた外部太陽系四戦士に、スターライツの三人組、 おまけに謎の女の子、ちびちびも登場。 うさぎは衛以外のオトコ(星野@セーラースターファイター)とデートしちゃったりして。 最強の敵ギャラクシア様の前に、第一シリーズ以上に次々と戦士達が散っていく。 (原作がそれ以上に破滅的なんだから仕方ない。) ウラヌスとネプチューンが散るシーンは最高に泣けた。 仲間を失い、武器も銀水晶も失い、持てる切り札はすべてを包み込む‘愛’のみー。 (お気に入り作品) 第167話 「悪夢花散らす時!闇の女王復活」 第172話 「愛のムーンパワー!悪夢の終わる時」 第181話 「セイヤとうさぎのドキドキデート」 第184話 「ふたりきりの夜!うさぎのピンチ」 第187話 「輝く星のパワー!ちびちびの変身」 第193話 「うばわれた銀水晶!火球皇女出現」 第198話 「消えゆく星々!ウラヌス達の最期」 第200話 「うさぎの愛!月光銀河を照らす」(最終話) ギャラクシア役は、なんとアニソンの女王,堀江美都子様でありました。 声優もやっていらっしゃったのかぁ。 古谷 徹の出番がなくてつまらなかった(爆)。せっかくソフトボールネタがあったのに、 タキシード仮面様に大リーグボールでも投げてほしかったよぅ・・・。 ついでに劇場版! 〔映画〕美少女戦士セーラームーンR 短編含めて5作ある映画のうち、これが文句ナシに最高傑作でしょう。オトナが見ても泣けます。 大切な人に贈る‘花’がテーマ。 孤独をなぐさめあった少年時代の衛とエイリアンの少年フィオレ、そして‘今’を生きる衛とうさぎの絆、 孤独な心を妖花キセニアン蝕まれたフィオレと、戦士達の戦いを描く。 ちびうさの「セーラームーンはみんなのママだもん」が、 Rシリーズ以降のセーラームーンを一言で表現している。 ウラヌス@緒方恵美は、この作品では衛の少年時代を演じている。幅の広い方です。 |
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講談社 なかよしメディアブックス Sシリーズ以降発売されていない・・と思う。 名場面解説はもちろん、各話設定集や用語辞典 がオモシロイ。 |
音楽 有澤孝紀氏に巡り会えただけで、とっても幸せ。変身のテーマやら、お気楽ムードやら、緊迫の場面の テーマやら・・・見事に作品を盛り上げていました。 最近は減ったが、バラエティや報道番組のBGMに、よくセーラームーンBGMが使われていたもんだ。 いつぞや、フジ「めざましテレビ」で、フィギュアスケーターを紹介していた折りに、スローのジャンプシーン にSシリーズのムーンの決めゼリフBGMが使われていたんだが、むちゃくちゃピッタリだった記憶が。 (変身BGMはもちろん各シリーズすべて違う。まだ娘が保育所時代、よく父親もつきあって一緒にビデオを 見ていたが、彼は今だに第一シリーズのBGMが口からふと出たりする。) アニソンは、お気に入りのアニメを思い出す時に、口からふと出てくるものであってほしい、と私は思う。 「鉄腕アトム」と言えば、そっらーをこーえてー♪と出てくるように。 現在のアニメみたいに、OPを歌手のプロモみたいにして欲しくはない。 (子供が「コナン」や「犬夜叉」を思い出す時、いったいどの曲を思い出すんだろう。) その点、OPの「ムーンライト伝説」(作詞:小田佳奈子 作曲:小諸鉄矢)は名曲中の名曲でしょう。 ・・思考回路はショート寸前♪なんて、ホント、うまいです。 (・・電話も出来ない midnight♪って、もう今じゃメールだなあ・・・しみじみ。) セーラースターズシリーズでOPが「セーラースターズソング」(作詞:武内直子 作曲:荒木将器)に 替わったが、既にサビ以外メロディが浮かばない。この観点から言えばいまいちの作品だ。 EDは6曲あるが、Rシリーズの「乙女のポリシー」(作詞:芹沢 類 作曲:永井 誠)が子供向けアニメの 王道を行く曲でしょう。 ・・なりたいものになるよね ガンバル人がいいよね 涙もたまにあるよね だけどピッと凛々しく〜♪ってね。 |
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Best Song Collection 全部の主題歌集。 さりげにキャラの身長設定が わかるジャケット絵です。 ここには入らないが、声優さん達 のキャラソングも面白かった。 歌はヘタだが雰囲気でOKの三石 琴乃さんのI am セーラームーン とかがオモシロくて好き。 |
セーラースターズのBGM集。 BGM集のCDはこれだけを持って いるが、SやSupersはダビング したテープを持っている。 変身のBGMはR&Sシリーズ がお気に入りです。 有澤さん、すてき! |
ブラスファンタジー これは仕事がらみで購入。 主題歌やキャラソングなどを ブラスバンド小編成でアレンジ。 けだるいムーンライト伝説だ。 この他にオーケストラ版なんか を聴いたがいい印象がない。 オルゴール版もあるが、 探し出せなかった。 |
我が家のセーラームーングッズ達 娘にイトコ達も遊んでボロボロ。 ムーンのブーツやパンツまで行方不明。 (これじゃ売れない・・涙) この他にタオルやキャンディトーイ,ピコのソフト, いまだに車に中にルナPボールがあったりする。 |
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女の子がお絵かきしていると、おだんごアタマに髪を長く束ねたキャラが必ず描かれていたものだ。 (さすがに最近減ってきているが・・。) セーラームーンのコスチューム、初めは何じゃこれ?!だったが、今時のジョシコーセーの ミニスカ、似て無くもない・・・って、ちょっと苦しいか。 女の子はオトコに従属する必要なんてサラサラ無い、と宣言したアニメだった。 見て育った女の子達が、凛々しく生きているかは、まだまだこの先様子をみないとわからない。 「アトムの子」である私たちの世代は、「セーラームーンの子」の生き様を見届けられるだろうか。 |