WEREWOLF REPORT…Vol.を読む。

Vol.1 20001015 『私的見解…狼男はかわいそう』…映画紹介…「ハウリングY

 そもそも狼男という定義もあやふやで、これが狼男だというきちっとしたものはないのですが…
やっぱり「基本は満月を見たら狼に変身してしまう男の人」だとは思うので
一応そういうことで…話を進めます。(文献や資料に基づく知識的な事はまた改めて
まとめたいと思っていますが、今回の第一回目は私の「こだわる理由」を書きます。)

 何が「可哀想」かというと映画『シュリンジ』の台詞でもありましたが
月にとらわれる=原始的で惨めという点と、自分の意志ではどうにもできないという点
人に笑われる、或いは恐れられる化け物に変身する点…などです。

 そして、「可哀想」にさらに輪にかけるのはあくまでも「秘密」
にしておかないといけない…という点。
だと思います。ばれたらいけないわけです。決して親兄弟恋人にも
言ってはいけない秘密なのです。それは人間として生きていくのに
大きな障害になるわけで…必死に隠す。それが切ない!可哀想!!
 でも…今まで読んだり見たりした作品ではあまりそういう点は強調されてません。
どちらかというと狼男の『超人的な力』をゲットして「わ〜い!!」と喜んで暴力的になって
周りを破壊しまくるパターンが多いような気がします。
それはそれである意味可哀想な男ですが…。

 私的に理想的な作品というのは「ハウリング6」です。
(有名なのは「1」なんですが…可哀想代表であえて6。)

 《ストーリー》
 主人公イアンは両親、妹を魔術師ハーカーに殺され、自らも
〈満月を見ると狼男に変身してしまう〉という呪いをかけられている青年です。(ちょっぴりドゥカブニー似。)

 イアンは魔術師ハーカーを捜す旅をしているうち、とある小さな街に辿り着きます。
そこで仕事を得るためぶらぶら街をまわりますが市長や保安官、理髪店の主人など…
住人は親切ではありません。
 だけれども親切な牧師さんが教会の修復工事の仕事を手伝うことを条件に
しばらく住み込ませてくれることになります。教会の娘エリザベス(美人!)も自分の父と
仲良く働く彼の姿を見てイアンに好意を抱いていきます。
 
そんなある日街にカーニバルがやってきます。フリークや奇妙な見せ物ばかりの
怪しげなカーニバルです。(が…アメリカではああいうのが普通なのかどうか…。)
実はそのカーニバルの座長がハーカーなのでした。

 ハーカーが街にやってきてから、カーニバルをよんだ市長や、婦人などが
無惨に殺される事件が起こります。
犯人を確信したイアンは満月の日に復讐をしようと決意し
当日、教会を出ようとしますが、
エリザベスが帰宅していなかった為、彼女にお別れを言うために
帰ってくるまでは待とうと居眠りをします。
そのとき外ではイアンを警戒したハーカーが部下に命令して見張りをさせています。
 
 ところが起きたところもう満月は出てしまっていてイアンは
変身してしまいます。また、ちょうどそのとき階下では牧師さんが
エリザベスの帰宅を知らせています。変身中のイアンは返事ができません。
返事がないので牧師さんはイアンの部屋まで上がってきます。
ドアを開けると…イアンは窓を破って外へ出ていったあとでした。
 
 外で見張りをしていたハーカーの部下は変身したイアンを目撃し
携帯電話でハーカーに「ヤツは本物の化け物でした!!」と報告します。
 イアンが人間の姿の戻ってふらふら歩いているとハーカーが仲間を
従えてやってきました。イアンは逃げようとしますが銃で撃たれてたおれて
しまいます。その銃声を聞きつけて牧師さんとエリザベスが外にでてきます。
ハーカーを攻める二人でしたが、ハーカーが呪文を唱えてイアンを変身させると
さすがに二人もイアンを信じることができなくなってしまいます。
 哀しみと怒りでイアンはエリザベスの顔を見上げ…

 そこで暗転。

 気がつくと日が明けてイアンはカーニバルの檻の中にいれられていました。
暫くするとハーカーやってきます。イアンは復讐することを直接ハーカーに檻の中から
宣言しますがハーカーは昨晩なにが起こったのかイアンに教えます。
 ハーカーの話しではイアンはその後エリザベスを襲って殺したというのです。
記憶のないイアンはそれを信じてしまい、そんな危険な自分はこのまま檻に
とどまっていたほうがいいと判断ます。
 そこへ保安官がやってきて「何やってるんだ?」と聞きますが
やさぐれたイアンは「俺がエリザベスを殺したんだよ」と言います。
ところが「何言ってるんだ?さっき教会でエリザベスに会ったぞ」と言われ
騙されていたことに気がつき、また復讐の決心をしますが、
でもまだ自分は檻の中にいるべきだと言い、留まります。

 その日、街ではカーニバルのチラシがばらまかれます。内容は「狼男」。
その夜、カーニバルの見せ物としてイアンは街の人の前で
ハーカーの呪文によって変身させられてしまいます。

 街の人達はイアンを恐れますがエリザベスだけはイアンを信じて
カーニバルから脱走させます。(済みません…このへん私の記憶があやふやです)
しかし、ハーカーは街の人達に連続殺人の犯人はイアンだと言い、
煽り、イアンの捜索をさせます。

 街はずれの空き小屋でエリザベスとイアンは結ばれますが
決心を新たにイアンは復讐するためにハーカーの所へ自ら潜入します。

 ところが…背後から街の人を従えたハーカーに囲まれてしまいます。
イアンを発砲するように街の人に命令しますが躊躇してなかなか動きません。
いらいらがつのったハーカーは自ら化け物に変身します(吸血鬼)

 ハーカーは街の人も無差別に殺し始め、イアンと闘います。
でも、人間の姿のイアンは不利です。
途中でカーニバルで親しくなったワニ男(皮膚がワニ皮の男。ワニに変身
するわけではないです。でもこの人はカーニバルは自分を必要としてくれる場なので
良いところだと思っており、なおかつ本物の化け物に変身できるイアンに憧れていました。)
が、ハーカーが口ずさんでいた呪文を覚えていたのでイアンを変身させます。

 闘った末、ハーカーに日光をあびせ、灰にし、滅ぼします。

 めでたしめでたし…となりそうですが、イアンは結局エリザベスのもとを
離れていくのでした。
 (完)

 とまぁとういう筋なのですが…記憶を頼りに書いているので
ずれているところがあるとは思いますが…

 要するに…この映画には
「可哀想」満載なわけです。
私的にカーニバルで観客の前で
鎖で繋がれいるイアンが
変身させられるシーンは、ほんっと
恋人を自分が殺したと思い込まされ、身も心も逃げ場が
ないという状態、まさに…これこそ
「自分ではどうにも出来ない状態」で切なかったです。
 そして変身したイアンに見せ物を盛り上げるため
ハーカーが猫を放るのですが、最初は食べようとする
イアンも思いとどまり、観客席で見ていたワニ男に
放って渡すというシーンも入っていました。
狼男は優しい男なのです。ええ。

 本編ではラストは主人公の心境は語られないのですが…
というかハーカーが死んだのに呪いは消えなかったのかとか
謎なところがあるのですが…う〜ん。でも
一応ハーカーが死んだ後も暫く狼男の姿でいたから
呪いは続行なのか…だとしたらエリザベスのもとを
離れるのはもっともだし、OH!!切ない!!!のでそうしておきましょう。
因みにラストシーンはワニ男をお姫様のように抱えてイアンが
遠ざかっていくのを牧師さんとエリザベスが見送っているという
ものでした。ちゃんちゃん。  / /Hiroki Kusumoto//


《参考資料
「HOWLINGY」-突然変異体-
【恐怖と哀しみの遠吠え-
呪われた狼男が復讐の牙をむく!!】
100分 カラー 1990年アメリカ作品日本未公開
STAFF
監督/ホープ・ペレーロ
プロデューサー/ロバート・プリングル
原作/スティーブン・レーン
    エドワード・シモンズ
    ロンナ・ウォレス
脚本/ケビン・ロック
特殊メイク/トッド・マスターズ
特殊効果/スティーヴ・ジョンソン
CAST
ブレンダン・ヒューズ
ミッシェル・マゼソン
ブルース・マーティン・ペーン
アントニオ・ファーガス
キャロル・リンレイ、他

【ビデオパッケージ記載の解説&ストーリー】
 1980年に製作されたハウリング(グレムリン1&2の
ジョー・ダンテ監督)はかつてないリアルな変身シーンを
見せて、その後のホラー映画に多大な影響を与えた。
以降人気シリーズと化し、遂に第6弾の登場である。
 さびれた町に青年イアンが辿り着き、時を同じくして
”ハーカーのワンダー・ランド”なるなる見世物小屋もやってきた。
その見世物小屋は双頭の胎児、ワニ男、両性具有の歌手など…
妖しげなフリークス集団だった。
 ボスのハーカーは、イアンの正体が狼男と知り、捕らえて町の
見世物にしてしまう。ハーカーが呪文を唱えると、イアンは
みるみるうちに狼男に変身。かくして憎きハーカーと
狼男イアンの対決が始まる。しかしハーカーの正体は吸血鬼
だったのだ。注目の特殊効果は、ポルターガイストUの
トッド・マスターズとゴーストバスターズのスティーヴ・ジョンソン
だけに怪奇趣味いっぱい。
これこそホラー映画の醍醐味!(鷲巣義明)