|
|
|
|
|
ここでメゲちゃうから失敗する。大事な分岐点(1)
| このページのタイトルとはちょっとかけ離れた前ページからの話の続きからしよう。
私は大デブの120キロの最中にある女性に不覚にも恋をしてしまった。「不覚にも」とつくからには、かなり大胆な選択をしてしまった事は想像にかたくないだろう。30歳を過ぎた大デブがこともあろうに20歳そこそこの小娘に恋してしまったのだ。 若い頃と今との対異性関係のギャップに気づき始めた私は本当に寂しい日々を送り始めていた。もちろん恋などままならず、悶々と一人ぽっちの生活を送り、そのウサを晴らすがごとく狂ったように飲み、食べた。大デブ男性諸兄には憶えもあろうと思うが、こんな時に美しい女性が警戒心なしに自分の体にスリ寄ってくるのを見ると、「あっれ?こいつちょっとデブ好き?」などと良い方向に勘違いしてしまう。そして「少ないビッグチャンス」とばかりに頭の中が真っ白になる位攻略法を考えてしまうのだ。全くもって不覚どころか、大バカ以下の勘違い野郎を演じてしまう事が想像出来なくなってしまっているのだ。これも大デブの弊害の一つか。 その娘はやけに明るく人見知りしないタイプの子だった。頭の中は「ひらがな」だらけの典型的な現代ギャルだが、何しろ人なつっこい。こういう子には自分も含めた勘違い男が何人もうろついている。皆ドングリの背比べなのだが、デブはチビをチビはハゲをハケ゛はデブをそれぞれ「敗者」と勝手に予断している。誰もが年末ジャンボ宝くじを買った時以上の妄想を抱いているのだ。いずれにしろ、当たりはしないのに。
面倒はヌキにして結果からお伝えしよう。
まぁ、非常に簡単に書くとこういう会話があった。
その反動は口から爆発するように出た、「テメエはデブバカにしてんのか?ソープの女のクセにデケエ口叩くんじゃねえ!」ひどい罵りである。あまりの怒りに彼女は身の危険を感じ、すぐに男子店員を呼びに行った。「お客様どうなされたのですか?」「こいつがオレをデブ呼ばわりしやがったんだ!」全裸の120キロが叫ぶ。デブがデブと言われ怒っている。店員は平謝りでなんとか違う女性をと懇願した。しかし火のついた怒りはそう簡単に収まらない。すったもんだした挙句、そこで一番きれいな女性にチェンジという事でようやく落ち着いた。あくまでデブでもスケベな自分が情け無い。 相手はプロだ、チェンジしたその女性は私の顔を見るなり、「何があったの?元気出して」
この女性はすごい人だ。その時の私の状態だったら、「また私が慰めてあげる」と言えば、私は間違いなく常連になっていただろう。それをこの場末の女は勇めているのだ。最低の男が最低の場所である意味最低の女性に怒られている。なのに今度は全く腹が立たない。その女性には何か言い知れぬパワーかあった。苦労したのだろうか、「黙々と耐える」事を知っている遠い目で、私に忍耐を悟している。
そう、こんな所でこんな状態で、私はデブが忘れている簡単な事実を思い出したのだ、「痩せよう、時間掛かってもいい、痩せよう、不可能じやない、絶対痩せよう」。情け無さの極限と自分の怒りに対する悔しさ、そしてデブと罵った人々への憎しみ、そしてそれを導いた、何よりも自分自身の甘さ。私は自分自身と世間を見返す為に「絶対ダイエットに成功する」事を誓った。あまりにも情け無い現代小娘との失恋に、遅かりし覚醒をしたのだった。 ここまでの精神的な流れについて言えば、誰でも似たように思いや経験をしているはずだし、そういう決意だってしてはいるはずだ。
|