≪ソレイユの食卓≫
「まんまと、ディアナ様を連れ去られてしまったではないかっ!」


「我々は反逆者と言う事ですかな?フィル少佐。」


「くそっ!地球人どもがちょこまかと邪魔をするからだ!!月に帰った女王陛下が再びこ

っちへ降りて来れば必ずアグリッパ一味がしゃしゃり出てくるはず!そうなれば我が部隊

は、板ばさみだ!ええいっ!!忌々しい奴らめ!!。」

「少佐!!落ち着いてください。ディアナ様が何の為に月へお戻りになったか分からない

今は、現状を保つしかないでしょう?!」

「甘いぞポウ!我々が制圧したのを、ひょうひょうとやって来る奴ら(帰還するもの達)に好

き放題されてしまうのだぞ!!納得がいかん!」
ぱりっ!!
忌々しげにフィル少佐は
無農薬キュウリを生でかじった。
現在彼らはお食事中である。ほぼ地球に腰を落ち着けたとしても、社会的機関が動き出

した訳では無いので、自給自足の生活を余儀なくされていた。上官とて、例外ではない。


「ポウ!!のり!」

「はい、どうぞ。」
ぺりり・・
何気に差し出された海苔は、ポウ中尉の前髪をはがした物である。ぱたりとフォークを落と

すミラン執政官。
シャワシャワシャワ・・・
豪快に海苔を食べるフィル。ミランはワカメとあわびの採れる少佐の頭に釘付けだ。

しかし・・・・・その数日後。

「・・・・馬鹿な・・・。」
〜完〜
もみじ雁さん 薯

有難う御座いました〜♪可笑し過ぎ〜!
ミラン執政官って常識人なだけに、ショックも大きそう〜!(笑)
(バウ)
海産物
「はい。日光に当たる部分だけ美味しい海苔が出来るのです。フィル少佐も、ごく稀(まれ)
「はっはっは!!これで地球と仲良くなったと言う事だ!!」
なのでしょうな・・・。」
「何故・・。
「ん?知らんのか執政官。海は生命の始まりと言われている。そして我々の住む月は、母な

る海と密接な関係にあるらしい。その海がこうして我々に恩恵を与えたのだ!!つまり地球

に住む絶対的な権利を得たと言う事になる!!我々が、青い星に選ばれた証(あかし)なの

だよ!その権利を、サイコなアグリッパどもに渡してたまるか!!」


それはチョット違うと思う。ミランは心でそう思った。むしろ、そんな異常体質になってしまった

事を分析すべきなのである。

全く食欲を無くしてしまったミランは、頭を押さえながら指揮官室を後にした。