No.82:蛍光灯

現在世の中にある電化製品というものにはどうしても寿命というものがあります(最近はサラリーマンにも寿命があるらしい、怖!)。電化製品というからには電気を当然使用するし、空間に電気を飛ばす技術はまだ実用化されていないので当然電気を通す物質、「導体」というものが使用されています。この導体に電荷を加えると導体の電気抵抗と加えた電荷量に応じて電流と言うものが発生します。電流が発生すると程度の差はあっても必ずそこに熱が発生します。電気抵抗が小さい銅で作られた電線だって電気を通せば熱を発生するし、電流が大きすぎると溶けることもあるのです。溶けないまでも僅かな熱でも銅線は確実に劣化していきます。銅線を覆っているゴムやビニールも熱で硬化していきます。ファミコンの後ろが熱くなったりパソコンのCPUが高熱になるのも似たような理由ですね。ただし主な発熱源であるCPUは導体じゃなくて半導体なんですけどね。
要は物体に電気抵抗があるから電荷を加えたときにそこで電力が消費(電流が流れる)されて発熱しちやう訳です。そこで超伝導テクノロジー。名前ぐらいは誰でも知ってると思われるんですが、これは金属等導体の電気抵抗を完全にゼロにするテクノロジーなんですね。電気抵抗がゼロの導体に電荷を加えても電流は流れず、熱は全く発生しません。それどころか電力の消費が無いのでいつまでも電力が減る事が無いのです。いわゆる永久機関です。超伝導を使用したコンピュータがすさまじい性能を発揮するのは既に実証済みですし、電力が減らないという事から電力をプールする事も可能です。凄まじいテクノロジーですな。ノーベル賞取るのもうなずけます。ただ問題は超伝導状態は絶対60度前後という非常に低音な状態でしか成立しないし、容積あたりの磁束量も制限されるので実用化はもうちょっと先ですね。

・・・と何を話してるんだ(^^;
話飛びすぎ。話を戻すと電化製品は寿命があるということです。テレビだって洗濯機だっていつかは機能しなくなるわけです。問題はそのプロセス。ブラウン管テレビで初めに壊れるのはおそらく電子ガンのビーム制御不良かブラウン管の根元のコイルの劣化、汚い部屋ではテレビの内部にホコリが溜まって配線を短絡して即死なんて所でしょう。最後のホコリの場合は何の前触れも無くいきなり壊れるのですがほかの2つはたいてい予兆があります。少しづつ画質(輝度、コントラスト等)が落ちていって、いきなり酷くなって(あきらかに走査線異常)、ほど無く不動になるはずです。何処でそのテレビをあきらめるか。少しづつ画質が落ちていっている段階ではなかなか買い替えはしないでしょうから多分ガタッと画質が落ちたときに買い換えていると思います。
洗濯機はどうでしょう。排水・給水路のつまりみたいな軽微な故障はよくあることだと思いますが、そんなのは誰でも治せるはず。やはり洗濯機の終焉はメインであるモーターのベアリング・コイルの劣化、もしくはマイコンのスイッチ部の破損だと思われます。スイッチはおそらくメインスイッチ以外はマイクロボタンを使用していると思うので突然壊れます。モーターの方はどうでしょう。丈夫に作られてるはずだからコイルが焼ける事はあなり無いと思われますがベアリングは消耗品。おそらくボールベアリングを使っているでしょうから経年劣化は避けられません。ベアリングは通常いきなり壊れる物ではなく、予兆は音で判断できます。実際には音以外にもベアリングの回転不良に夜回転数の低下、回転数の増大等でも判断できるのですが判断は難しいです。音にしても、一般の人に判断できるほどの異音が出てきたときはもう壊れる寸前なので、音が出てきた場合は速やかに次の洗濯機の購入を考えるのが普通でしょう。まぁ洗濯機は壊れる直前までは洗浄能力の低下はさほど無いと思われますのでそれほど問題ないでしょう。
で、蛍光灯。長い前置きでコレが書きたかったんですよ。蛍光灯は直管・サークライン問わず消耗品です。まったく光らなくなったらもうだめですがソレまでに両端が黒ずんでくる予兆も見えます。
しかし!蛍光管は突然能力(発光力)が下がるのではなく、徐々に下がっていく事を知っているでしょうか。新品の状態から両端が黒ずんだ状態では20〜30%も輝度が下がっているのです。要するに「まだ光ってるから大丈夫」では無いのです。暗い部屋は汚く見えるし、目によくない。小さなお子さんなんか居る家庭ではこれは大問題です。とはいえ毎日徐々に暗くなっていくのでなかなか気づかない物です。両端が黒くなってきてはじめて気づいて交換する。そして新品の明るさの違いに驚くのです。それでは遅い!ちなみに主要家電メーカー各社の蛍光灯の明るさの保証は1年半前後です。それ以降は光ってはいるけどあんまりオススメできないよという事です。
年末になるとなぜか家電メーカー各社が蛍光管のCMを多く流してなぜかみんなも大掃除の時に蛍光管を新調してしまいますがコレは消して無駄ではないのです。まだ光ってるからといっても交換して正解なのです。日本全国の大掃除で蛍光灯を交換する習慣もタダの家電メーカーの策略じゃなかったんだなぁなんて思いました。

なーんて事を、わざわざ日立サービスセンターに電話して蛍光灯の寿命を聞いてる時に思いました。あ〜ぁ、ダラダラ書いてたらこんなに長いし。スイマセンなぁm(__)m

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