CORE -過去コラム

No.78：車線変更

春ネタ三連発目は久しぶりに車の話を。
もう最近は落ち着いてきましたがそれでも４月は路上に明らかに初心者とわかる怪しい挙動を取る車が溢れ出す時期です。初心者マークの貼付の有無にかかわらず危険な車が多いのは確かです。車種は定番の「ちょっと古い大衆セダン」と、今年なんかはヴィッツ、ｂＢあたりが多いですね。とくにそれらの車種には要注意ですね。
さて、話はちょっとそれて車を運転する中で一番危険かつ難易度の高いものはなんでしょう。車庫入れ？確かに難易度は高いとは思いますがそれほど危険が伴うとは思えません。私は車線変更、合流あたりが危険かつ難しいと思います。確かに右折も危ないかもしれませんがいったん停止する事が法律で許されているぶん（むしろホントは義務）、難易度は下がるかと思います。堤防の走行なんかも危険かも知れないけど恐怖心が伴うだけで意外に難しくないですし。

というわけで前フリが長くなりましたが今回は車線変更、合流について書いていきます。こと国内で自動車を扱う分には、ただ道なりに走るだけならさして危険もなく、一度流れに乗ってさえしまえば、アクセル踏んで速度を周りに合わせていればそれほど難しいものではありません。しかしそこで車線を変更することになったらちょっと大変です。
まず、目的の車線の状況（各車の速度、車種等）を把握し自分の車線の状況を考慮しながら目的の車線の自分が割り込むポイントを決定しなければいけません。モタモタしているとどんどん状況は変わってくるので一瞬で判断しなければいけません。で、決定したらこれまた即座にそのポイントの横まで加速/減速して、横の車線の車の流れに合った速度で車線変更をする。この動作を全て走りながら行わなければならないので初心者にはホントに難しいはずです。後ろを把握しようにもサイドミラーには死角もあるし、前方の信号が赤になれば車の間隔は狭くなるし、横ばかり見ていると自分が追突したり、後ろから追突されたりするキケンもあります。もしかしたら自分の前後の車も車線変更をしようとしてるかもしれません。さらに三車線以上の道路で端の車線から変更しようとするときは反対側の車線から同時に車線変更を狙っている事も十分に考えられます。理論上はホントにたくさんの事に注意を払わなければいけないのです。まぁ実際はそれだけすべての事を考慮するのは難しいので、もし不測の事態が起こっても慌てずに完璧なアドリブで対応すればいいのですが。車の運転に慣れてくると周りを走っている車の配置などは常に頭に入っているので初めの判断の過程が簡略されてもっと楽になるのですが。
コレが出来ないと、いつまでも右に左に車を揺らしたり、横の車線を見つづけて気づけばアクセルを踏むのを忘れてだんだん減速してきたりして周りの車に非常に迷惑になります。
そして合流。合流というのは高速道路や幹線道路などの大きな道路と細い道路を並行に繋げる場所のことで、この合流ポイントには一旦停止の標識も無ければ信号もありません。コレも車線変更同様に走りながら状況判断をして確実に合流する必要があります。さらに合流は車線変更と違ってモタモタしていると合流区間が切れてしまって車を停止せざるをえません。コレは非常にカッコ悪いし、さらに合流を難しいものにするし、なにより非常にキケンです。高速道路でコレをやると大惨事になりかねません。合流にミスは許されないのです。合流の方法は基本的に車線変更と同じ、的確な周辺状況の判断が全てです。自分の入るポイントを決めたら気合一発、やや強引でも合流してしまいましょう。周りの車に迷惑をかけることもあるかもしれませんが合流できずに停車するよりはよっぽどマシです。良く言われる基本的な合流の工程として、

1.まず自車を合流区間までに合流先の車の流れる速度よりやや速い速度にする
2.速い速度のまま合流区間に入り自車より後ろに自車の入れる場所を探す
3.その場所まで減速して素早く合流する

というものが在ります。ポイントは自車を合流先より速い速度に保つ事。合流区間に入って自車の入る場所まで位置を調整する時に加速して調整するより、減速して調整した方が素早く行えるからです。中にはどんなときでも圧倒的トルクでグイグイ加速できる車もありますが一般の車の場合はそうもいかないからあらかじめ速めの速度にして減速しながら位置を調整するのです。コレを知ってると知らないとでは合流の難易度が大きく変わってくるかと思います。私は今でも合流のときはこの方法をとります。６０kph規制の国道などに合流する場合は自車の速度は８０kph以上、高速道路に合流するときは１２０kphぐらいは欲しいです。あまり早すぎると合流した後に前方の車に追突したりする事も考えられるので（かなりマヌケ）ほどほどの速度で。
こんな感じで車線変更、合流についてダラダラ書いて見ましたが、初心者は普通に運転できるようになるまでは車線変更、合流をしないこと、そういう場所へ行かない事が最善の策だと思います。初心者で無い人は自分が初心者だったときのことを思い出してそういう車には気を遣ってあげる事が大事ですね。結局車を運転するのは人間なのですから。