No.69:吉野屋
私は吉牛が好きなほうです。吉牛と言えば先日株式上場を果した吉野屋ドットコムのあれ。

「早い、安い、美味い」をモットーとし、牛丼を軸に限られたごく少数の製品ラインナップで客に手軽な満足を提供する。

これは吉野屋だけでなく、ココ壱(カレーハウスココ壱番屋)あたりにも言えると思うんですがメニューが変りませんよね。ココ壱だと、まだ季節ごとのフェアメニューがあるのですが吉牛なんてホントにメニュー改定が無い。数年前に「けんちん汁」が増えて以来、何も変ってません。だから私は吉野屋に行こうと思った時には既に頼むメニューまで決っているわけで、ココ壱でもそれは同じで。久しぶりに入ったファミレスで自分の好きだったメニューが無かったなんて言う心配は皆無です。
そして頼んでから料理が出るまでが早い。吉野屋なんか混雑時でなければ1分前後で出ますからね。まさに驚愕のスピードです。ココ壱も吉野屋ほどではないですが十分に料理提供は早いです。食事に十分な時間を割いて、楽しむように食べる食事も良いですが、なにせ世知辛い世の中ですからサッと来てサクッと食べてサッサと帰る、そんな食事でいい時もありますよね。
あとは空気。夜中の吉野屋の独特の客層が作り出す何とも言えない男臭さ。都会の吉野屋はどうか知りませんが郊外の吉野屋はたいていそんな雰囲気だと思います。近所の定食屋の仕事の終ったオジサン達でいっぱいになった状態にも似た空気、あの空気が支配しているからこそ私をはじめ多くの男達は一人でも気楽に吉野屋に入る事ができ、また世の女性達は入りたくても誰か男に同伴してもらえないと入れないのです。なんという男の世界。コレですな。
これからも吉野屋さんには頑張って欲しいものです。ちなみに、私が吉野屋に行くのは夜中(午前0時以降)です。昼間や夕方の吉野屋にもごくまれに行く事がありますが、あれはダメですね。「早くない、美味くない、安い」の不完全三拍子です。まぁ美味くないというのは私が夜中のやや煮込みすぎぐらいの玉葱が好きだからなのですが早くないのはイタイ。やっぱり吉野屋は夜中ですね。あと、夕方なんかに家族連れで吉野屋に来る客。貧乏人の私は「家族で外食はもっと良いところへ行け」なんて思ってしまうんですが、多分彼らにとってホントにタダの晩御飯の代わりなんでしょうね。別に何か特別な事があったわけでもなく、普通になんとなく「外食(吉野屋)」に行ってしまう。

あれこそが日本の外食チェーンが目指す「普段から気軽に利用できる」の究極のカタチなんでしょうかね。

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