ds logo2  デザインシステム    建設費(坪単価)について                                              目次のページに戻る
    写真と文章とはリンクしません   (2023年、諸物価の値上がり、国外情勢、円安、労働者不足など一概に「坪単価」の目安を語れない状況です。

                     当ページの坪単価はウッドショックが語られた少し前の状況で記述しており、ひところ坪70万円、と

                         言われていたものが、現在120万円と相見積もりの結果がなってきています。                    

uji
Uji Byoudouin Hououdo

リンクしません、とは言え、唐突に古建築。すばらしい、美しい建築です

建物の質のよって当然工事金額も異なるが、工事費の実績はどのぐらいか? 時代背景(全経済背景)により変動があるのは当然のことですので目安です。各所の災害復興、東京オリンピックを前にした現在は職人不足が顕著で建設費は当然のこと高止まりではありますが、工期を限定することなく柔軟に考え小規模建物であればやたらに高い状況を想定することもなさそうです。相見積もりに入る前に予定数社にヒアリングも行います。

 
2'4'
2'×4'の軸組み

住宅の例を挙げます。
弊社の場合、ほとんどの例で、屋外給排水接続工事、照明器具、エアコンなど別途計上はなく、すぐ生活できるところまで造り込みます。以下はその事例です。よって、弊社の例は巷で坪いくらと評する場合は5から10万円高く見えます。

外構工事は舗装広さ、植樹、工作物等それぞれに異なりますのでここでは外して考えます。
   


negiri
地下室を造るための根切(地面を掘ること)

KB邸 木造2階建、延べ32.7坪(千葉県)
 吹き抜け有りで実質ボリューム36.7坪、請負金額2,480万円。施工床坪単価67.6万円。
 ごく標準的。仕上げも設備機器も特段のものは使っていません。


NK邸 木造3階建、延べ27.8坪(東京都)
 吹き抜け有りで実質ボリューム30.6坪、 請負金額1,950万円。施工床坪単価63.7
円。
 計画当初からローコストを狙っていますが、断熱は吹き付け発泡ウレタン100mmと断
熱気密としては高級仕様。


NH邸 鉄骨造3階建、延べ34.1坪(東京都)
 杭無し、吹き抜け有りで実質ボリューム38.9坪、 請負金額3,300万円。施工床坪単価
84.8万円。
 特に仕様の良いところはありませんが平面的にも立面的にもR(アール・曲線)が多用されています。


MB邸 鉄筋コンクリート造地下1階地上2階建、延べ52.1坪(東京都)
 杭無し、地下室、吹き抜け・ロフト有りで実質ボリューム56.0坪、 請負金額6,520
円。施工床坪単価116円。地下が大きい、総タイル、内装や設備機器も高級仕様がご希望でした。

         
katura
桂離宮
多くのハウスメーカーの坪単価は標準的に造った時の本体のみ価格で、不思議なことに、当然接続しなければならない給排水なども建物の外の配管工事は"別項目"で「屋外給排水」という見積りがされます。
 

interior

◆『Reasonable』と『Low-cost』の考え方

 建物はローコストに建てればそれなりに建てることができる。贅沢な材料を使用しないことはもちろんだが、最低限の性能や建築基準法で定められるている材料や工法は用いなければならない。 
 Low-CostReasonableでは意味合いが異なる。
Low-Cost
は文字通りコストをかけないことを意味し、極論すれば安ければよい、になってしまう。 この感覚は個人の好みからするとあまり好きではない。 
 Low-Costで高性能は実現しない。 ある要求性能を満たすのだがそのなかでReasonable に実現したいのである。
 よって、その『性能』を決めることでコストはおのずと決まってくる。 構造強度は基準法ギリギリで良い、とか、断熱性能は法規上の決まりごとはない(近々、法定となりそう)ので無しで良い、とか、窓ガラスはシングルで良いなどなど、法規こそ守らないわけにはいきませんのでご納得の上で契約させていただき、設計、実施設計、工事と進んでいくことになります。
ただし、直近でそうはいかなくなります(省エネ義務化です。当然のことなのですが、省エネは現在、法定ではないのです)
 相見積りは魔法の小槌ではありません。 適正な利潤のなかで工務店それぞれが得意不得意を考察し営業的配慮を加えて見積りをするものですから『競争原理』が働き、設計監理費用の総工事費に対しての10%程度、あるいはそれ以上の適切な中での価格の低下が行われるものです。
 ローコスト専業のハウスメーカーや建売業者さんがいらっしゃるようです。 坪40万円とかの値段のようです。
 その業者さんの『仕様』のままお買い求めください。
 オプションを選ぶことを選択肢とあげてあり多少とも「選ぶ」ことで家づくりに参加したような気持ちにさせるそのような手も準備されています。
 その範囲で実行すれば希望坪単価40万円なりで納まるわけです。
 あれこれ言ってはいけません。業者さんが『任せてください』と言っているのですから。
 流通している既製の材料をうまく組み合わせることで実現します。


kamakura
Sakakura Junzo

 ときどきネット上のコンペサイトなどで見かけるのですが、
『家族が4人です。車は1台ビルトインにしたいです。延べ40坪になりそうです。 設計料・消費税込みで1,500万円が予算です。ローコストでお願いします。』
 などというもの。

 それでもやってみたい!という設計屋が出てくるようですので、世の中捨てたものではありません、が。
 設計事務所は魔法使いではありません。 また、分離発注を実行すれば工務店の経費分は確かに不要となりますが、「現場監督」を設計事務所が行わなければなりません。この時、設計・監理料に加え、現場管理費が必要です。
 コンペではなくご指名でしたらご相談には応じますが、まずは
 本論などをお読みいただき、Web上でもだいたいの世間相場などを検索していただきたいと思います。
 実は弊社では、断熱材は吹付け発泡ウレタンが標準となっており、フェノールフォーム板を併用しています。
坪単価は過去の経験値でしかありませんが、設計料別、消費税別で60万円位からではいかがでしょうか!!キッチンも付きます。バストイレも付きます。必要な照明も付きます。
 キッチンはこれにしたいのです、のときは設定に入れているものとの差額が加算されます。

 坪単価はおおいに建設費の目安になります。 何を含むかという問題があります。 まずハウスメーカーと呼ばれる会社の広告宣伝に使われる「坪単価」は建物本体のみ、指定の材料の使用、指定の大きさ以上で上限以内、性能も指定以内です。 これで本体は建ちます。 外部はすべて別です。 当然接続しなければならない給排水も建物外が別見積もりです。エアコンや給湯機なども別です。 コンセントの数も部屋に依って標準個数が決まっています。 インターネット配管配線も別です。 地盤改良など「本体」工事を始める前の準備工事も当然別です。

ハウスメーカーに依頼するにしても多くのオプションが準備されています。 どこからどこまで上級仕様が選べます。 単価は当然上がります。
 ここで2018年のネット上の資料ですが大手のハウスメーカーの坪単価の一覧があります。幅があります(何とも言えないような表現です)。
Mホーム=5580万。Hハウス=6590万。Sハウス=5080万。Pホーム=5080万などとなります。検索をするといろいろと出てきます。
ひとつの目安なので、どこまで含むかは不明で、最終的に支払う金額とは異なります。
建てる人それぞれの要望に合わせて坪単価は変動しますし、
建築費用以外の金額が含まれていないため、
坪単価からだけで選ぶと、希望予算をオーバーするでしょう。

 弊社に設計からご依頼いただく。そのことは 何と言っても第三者監理がつきます。
 さてさて、いろいろと書きましたが、アベノミクスが言われて、東北の復興の予算は格別!!加えてオリンピック。続いて大阪万博。 建設需要は増すばかり。坪単価は一口では言えない状況となってきています。

   
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