「ラジオ・パステルコレクション」第20回 2001/8/26 25:00〜25:30 TBSラジオ
ナビゲーター 
 中原茂

夏の中にいた。

緑濃く、海豊かな島の浜辺で
湧きあがる入道雲を見ていた。

降るような蝉たちの声を聞いていた。
柔かな波の音を聞いていた。

くっきりとした日差しの中
総天然色の景色の中に、君を見ていた。

●タイトルコール
『ラジオ・パステルコレクション』

●オープニング
 こんばんは。ナビゲーターの中原茂です。
ラジオ・パステルコレクション。
さてさて、大学生を除いた諸君は、夏休みも残すところ、あと僅かになり、そろそろ遊びより宿題にラストスパートといったところでしょうか。
夏休み…。いい響きですよねぇ〜。
僕はいまだに7月、8月は気分的には夏休みという感覚で、あ〜、今年の夏休みも、もう少しで終わるなぁ、なんて東海道線に揺られながら流れる車窓の景色を見つめて、物思いに耽っていたりするんですが…。
そういえば小学生の頃などは、それこそ夏休みの終わる2日くらい前になってようやく宿題をやり始め、なんてことを思い出しますね。
ま、新学期には全然間に合わなかったんですが…。
それで大人になった今、何が一番うれしいかといいますと、この宿題というものが、ないということですかねぇ…。
そんな話を先日もスタジオでしていたんですが。まぁ、最もホントの夏休みがあれば、いうことはないんですが…。
 それでは今宵も私、中原茂がナビゲートしてお送りいたしますので、
真夏の夜の癒しのひとときを、最後までお付き合いくださいね。

 さてこの番組では、ドラマティックな純愛を描いた注目のジャンル、ボーイズラブにスポットを当ててお送りしています。
 私、中原茂が新作ドラマ情報や収録舞台裏などなど、盛りたくさんにナビゲートしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
そして来週の放送では、収録現場、突撃インタビューをお送りします。
詳しい内容は、番組の最後にお知らせいたしますので、お楽しみに。
それでは、まず最初のお便りをご紹介します。
『中原様。そして番組スタッフの皆様、こんばんは。』
こんばんは。
『中原さんの語られる海辺の風景は、日が落ちても熱のひけない都会の夜に、ひときわ爽やかな風を吹き込んでくださいました。こんなふうにラジオから流れてくるモノローグを語る声に耳を傾け浸っていると、その映像を実際に自分の目で見ている以上に鮮やかに自分の中に感じる事が出来ます。
そんな音から広がる世界にひかれて、きっと私はラジオドラマや、ドラマCDを好んで聞くようになったんだと思います。そして更に、なぜBL系かという事なんですが、CD1枚分が、本当に聞き応えがあるんですよね。以前に2枚組のドラマCDの収録は2日にかけて行った、という事を伺ったことがありますが、そうやって録られたものですもの、聞くのにも心構えがいるということでしょうか。と、いうわけで、お気に入りの、青の軌跡シリーズの次回作も、もうすぐとの事ですから、心待ちにしながら、でも今月はパスコレがありますから、それをこころゆくまで楽しんで私の夏にしましょう。』
というお便りをいただきました。
 音から広がる世界…。
そうですね。
僕も声というものの可能性みたいなものは、無限にあるのではないか、と思っているのです。
そして聞いた人が、まるでその風景を感じる事が出来るような語りができればなぁ、なんて思っていたりするんですが。
そしてBLのCDだと、僕が出演させて頂いている青の軌跡シリーズでも人物の内面などが非常に細かく描かれていて、とても創りが丁寧なんですよね。
物語がこれだけしっかり創られているので、多くの皆さんの心にいつまでも波紋を起こし続けているのではないでしょうか。
 今宵も、そしてこれからも楽しみにしてください。
この他にもたくさんの方からお便りを頂いています。番組で取り上げられなかったお便りも必ず呼んでいますので、皆さんからのたくさんのお便り、お待ちしています。
 それでは今宵も、素敵なひとときを過ごしましょう。


●作品紹介
  改めましてこんばんは。ナビゲーターの中原茂です。
 さて、夏もそろそろ終わりです。賑わっていた海や山や川。特に夏を代表する砂浜では、人もまばらになってきましたね…。そして、夜にはもう、虫の声もチラホラと聞こえ始めて。昼間はまだまだ暑い日が続くと思いますが、少しずつ秋の気配が近づいてくると、なぜか少し、感傷的な気持ちになりますよね。――不思議です。

 さて、続いては作品紹介のコーナーです。
このコーナーでは新作ドラマのダイジェスト版や、お勧めの作品を皆さんにご紹介していきます。
今宵ご紹介する作品は「あふれそうなプール 2」です。
原作は石原理。ドラマCDは99年の3月に第1弾、2000年の同じく3月にこれからご紹介する第2弾が発売されました。
主人公達は高校1年から2年にかけての多感な16歳。子供と大人の間の微妙な内面を、独特の世界観で表現しています。
それではダイジェスト版、早速聴いてみましょう。

『あふれそうなプール 2』(ダイジェスト)

いかがでしたでしょうか。
 皆さんは16歳というと、どんなイメージがありますか?
女性と男性では少し違いはあるとは思いますが、なんだかアンバランスでデリケートな感じがしますよね。
この作品はそんな多感な少年達の溢れ出す思いを止められないという心情を「俺たちの中には、今にもあふれそうなほど波立つプールがある」と、表現しています。
そんな微妙な感覚を緑川光、伊藤健太郎、成田剣、置鮎龍太郎、千葉一伸が演じています。
懐かしいですねぇ〜。自分はどんな16歳だったんだろうなんて、ふと考えてしまいました。
原作はBExBOYコミックスから97年に第1巻が発売され、6巻で完結。全巻好評発売中だそうです。
皆さん、原作もドラマCDも是非チェックしてくださいね。


●ボーイズラブ促進委員会
さて、このコーナーでは、ボーイズラブを少しでも多くの人に楽しんでもらうために、促進レポートやアイデアを募集しています。
今回も楽しいお便りがたくさん届いています。
それでは早速、促進レポートをご紹介しましょう。
『ナビゲーターの中原茂さん、こんばんは。』
こんばんは。
『いつもムーディーなパステル、楽しく聞かせていただいています。
さてさて本題に入るんですが、なんと私、部活の先輩にボーイズラブを促進してしまいました。BL小説は読まない…。そんな感じの先輩方2人に、思い切って某BL小説を勧めました。すると、先輩方はその小説を気に入ってくれたんです。
これ、お互いの事を思ってて本当にいいねと、そう言われた時、私はとっても嬉しくなりました。障害が多い。でもだからこそ、本当にお互いの事を大切にするそんなボーイズラブが私はとても好きです。
これからもボーイズラブを促進していきたいと思います。』
と、いうお便りをいただきました。
そうですか。先輩、それも2人同時に促進されたんですね。
でも、その先輩が言われたですね、お互いの事を思ってて、とってもいいね、っていうのは僕にもすごくよく分かりますね。
お互いが、相手のことを思って行動するって言うのは、このボーイズラブの世界では、自然に描かれているんですよね。
さて、今日ご紹介したあなたを、ボーイズラブ促進委員会会員ナンバー11番に任命します。おめでとうございます。
みなさんも負けずに、どしどし促進してください。次回、会員ナンバー12番をゲットするのは、あなたかもしれません。
お便りの宛先は、郵便番号160-8405、インターコミュニケーションズ、ラジオ・パステルコレクション、促進委員会まで。メールアドレスは、pastel@ic-enet.comです。
 CMの後は、メロディーポエット。今宵も、素敵な曲を紹介します。
60秒後に、またお会いしましょう。

●メロディ−・ポエット
 さて、中原茂の新コーナーです。
このコーナーでは、僕のお気に入りの洋楽の曲や思い出の曲の日本語訳をポエム風に読んでいこうと思います。
普段何気なく聞いている楽曲も、その歌詞の内容を改めて知ると、別の魅力が見えてきて、更に楽しめるのではないでしょうか。
今宵はビートルズの「プリーズ・プリーズ・ミー」を読んでみたいと、思います。
♪〜
夕べ、あの子にこう言った
君は試してみようともしないんだね。
たのむよ、ねぇお願いだってば。
僕を喜ばしておくれ。
僕が君を喜ばせてあげるみたいに。

いちいち言われなくても、分かるだろう。
どうして同じ事ばかり言わせるの?
たのむよ、ねぇお願いだってば。
僕を喜ばせておくれ。
僕が君を喜ばせてあげるみたいに。

愚痴を溢したくはないけど、僕の心はいつも雨降り。
君を喜ばせるためなら、なんだってずるよ。
だけど、君を説得するのは容易な事じゃない。
僕をブルーな気分にさせないで。
〜♪
いかがでしたでしょうか?
この曲は最近読んだ川上けんいちさんの小説、「翼はいつまでも」で、主人公の中学生の少年が、ラジオの米軍放送から流れてきた初めて聞くビートルズの曲に凄いカルチャーショックを受けて、このプリーズ・プリーズ・ミーに彼は励まされ、勇気をもらうんです。
もちろん彼には英語の内容などは分からないんですが。でも何回もリピートされて流されているのを聞くうちに、先ほど読んだような内容ではなく、勇気を出そうよ、というような自分に向かってそう歌いかけているように聞こえてくるんです。そして、その翌日から、彼はまるで生まれ変わったかのような日々を送り始めるようになるんですが…。
そんな歌って、皆さんにもありませんか?
そういった歌がたくさんあるということは、心の中にたくさん宝物を抱えているみたいで、心を豊かにしてくれますよねぇ。
僕はそんな具合に思っているんですが。
さて、続いてのコーナーでは、僕の心の1面が覗けるかもしれませんよ。

●中原茂、プライベート・トーク
 このコーナーは、「中原茂、プライベート・トーク」と題してお届けします。
声優の仕事から離れて、マイブームや最近感じたことなど、プライベートな自分を気ままに話していきたいと思います。
第3夜の今宵は、僕の余暇の過ごし方についてお話したいと思います。
僕は本を読むのが好きで、いつも何かしら持っているのですが、特に喫茶店などで読むのが好きなんですね。
それで自分のお気に入りの喫茶店などに行って2、3時間本を読んだり、ボーっとしていたり、店の音楽に耳を傾けていたり、ノートパソコンを開いて自分のホームページに載せる旅の事を綴ったエッセイを打ち込んでいたりして、そして特に最近のお気に入りの喫茶店はですね、北鎌倉の 美術館内にあるちっちゃなカフェで、そこのテラス席が楽しくて、よく足を運ぶんですが、木漏れ日が僕の体やテーブルや椅子にまだら模様を描いて降り注いで風もよく吹きぬけるので、暑い最中でも僕は中にいず、外に出ていたりすることが多いんですね。
そこはホームからよく見えるところにあるんですが、うまく木々が配置されていて、凄く居心地のいい、快適な空間を創り出しているんです。
そして、この時期ですね、やはり蚊が多いので蚊取線香が置いてあるんです。
あのブタのやつに入っていたんですけどね。それがまたなんとも言えずいいんですよねぇ…。
そういうふうにゆったりと時間を過ごすことが、本当に大切なんだな〜って最近はつくづく感じるようになりましたね。
え〜、今宵はですね、僕の余暇の過ごし方の一端をご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
それでは、次回のプライベート・トークも、皆さん楽しみにしていてくださいね。

●エンディング
 皆さんと一緒に過ごしてきました、ラジオ・パステルコレクション。
そろそろお別れの時間が近づいてきました。
楽しんでいただけましたか?
ラジオを、昔は聞く側だった自分が、今度は発信する側になったというのはなんだか不思議な気がしますよね。
これからもこの番組を通して、ボイーズラブの素敵な世界を広げていきたいと思いますので、皆さんもどしどしお便りをくださいね。
それから、番組を聞いての感想なんかも、是非、聞かせてください。
各コーナーのお便り募集は、「ボーイズラブ促進委員会」。そして「カルト・オブ・ボーイズラブ」です。
もちろん、普通のお便りもお待ちしています。宛先は郵便番号160-8405、インターコミュニケーションズ、ラジオ・パステルコレクション、それぞれの係まで。そしてメールアドレスは、pastel@ic-enet.comです。
 それでは、ここでもう1通お便りをご紹介したいと思います。
『中原さん。そしてスタッフの皆さん、こんばんは。』
こんばんは。
『中原さんのパスコレは、まるで海辺のバー。夏らしく潮風を感じるような爽やかな感じが漂う中で、レモンから作られた発泡酒のような中原さんのトークで酔わせていただきました。爽やかさの後味にコクがあると感じました。
今回の内容では、中原さんオリジナルコーナーのパステルポエットと沖縄の話がよかったです。これでパスコレファンの中から、新しい中原茂ファンを生み出してしまいそうですね。』
と、いうお便りでした。
海辺のバーですか…。
そう言っていただけて嬉しいです。
 さて最後に、今日番組内でご紹介したドラマCDを、もう1度ご案内します。
タイトルは「あふれそうなプール 2」。
気になる方はインターコミュニケーションズまでお問い合わせ下さい。
電話番号は、東京03-5287-6141。平日朝10:00から夜7:00まで受け付けています。ホームページアドレスは、ic-enet.comです。

 さて、8月最後の1週間が始まります。皆さんは何をして過ごされますかぁ?
僕は、そうですね。やはり、「海」に行きたいですね。
えぇ、もうこれしかありません。
もう全然行けてないものですからね、ホントに。はい。
 さて、ラジオ・パステルコレクション。
今月は私、中原茂がナビゲートしてお送りしていますが、来月、9/9の放送からは、初代ナビゲーター森川智之くんが戻ってきます。
森川くん宛のお便りは、男の子の気持ちがバージョンアップして復活しますので、恋愛相談という形でお便りを送ってください。
もちろん、促進委員会とカルト・オブ・ボーイズラブは続きますので、こちらもよろしくお願いしますね。
そして9/25には、森川くんと三木眞一郎くん主演、人気シリーズのドラマCD「春を抱いていた 2」が発売されますので、その最新情報などおおいにナビゲートしてくれることと思います。
え〜、番組の最初にお知らせしました通り、私、中原茂がその『春を抱いていた』収録現場に森川智之くん、三木眞一郎くんを突撃取材してきましたので、こちらの方も来週の放送をお楽しみにお待ち下さい。
 え〜、ホントにですね、あと1週間。もう、どれだけ海に行けるか、それが僕には重要な課題となってきましたが。
え〜、来週のこの時間も一緒に素敵な夜を過ごしましょう。
 ナビゲーターは、中原茂でした。







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今回の「プライベート・トーク」の喫茶店。
私は場所を分かってしまいました。あそこに行けば、中原さんが出現するかもしれないのね…。
今度歩いていった時に、お墓参りの帰りにでも行ってみようかな…?
でも、穏やかに寛いでいる時間を壊してしまうのは忍びないですね。。。



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