三鷹の森ジブリ美術館
美術館見学記
(2002.01.25 10:00AM)
by 佐藤クラリス
2010年10月03日アップデート → 宮崎駿ネットワーカーファンクラブ アドレス変更
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…と云う事で、ジブリ美術館に行って来ました。
やっぱ、一番人の少ない午前10時の入場を狙いました。とは云っても土曜日曜だと予約が一杯と云う事で、金曜日となりました。
さて、この美術館を攻略するには、三鷹方面からと吉祥寺方面からの二手が有りますが、今回は三鷹方面から進みました。三鷹駅を南口に降りると、玉川上水側に如何にも妖しいバス停が有り、更に妖しいバスが10分間隔でジブリ美術館に出ています。目的地まで、僅か1km程の距離なのですが、話のタネに乗りました。因みに、帰りは玉川上水沿いを歩きました。
目的地に到着したのが、9時半前で、早速周辺の調査を行いました。とは云っても要は公園ですので、歩きながら、美術館の周囲を撮影したりしていました。平日なのに、テニスやジョギングとかしている人々も居て、日本の豊かさを実感したワケです。(^_^)(…って、自分はこんな事やっているワケですが…)
さて、10時5分前に職員がベルを鳴らし、ぶらぶらしていた観客は入り口に並び始めましたが、既に並んでいる人多数。
で、入場開始。フィルム付き入場券をもらいました。アシタカですが、パンフ(500円)のシーンと殆ど同じだったりします。
さて、この館の攻略で重要な事は、待ち時間を作らないと云う事で、その為に最もお客の少ない10時の初回入場を選んでいるワケですから。
待たされるものはただ2つ。土星座とカフェ「麦わらぼうし」。
土星座の上映時間は決まっているで、入場後、取り敢えず速攻で向かいました。10:15からの「コロの大さんぽ」ですが、スライドで閉まる窓にちょっと感動したりして。(^_^)
映画の内容としては、まァ、ネタバレ無しで云えば、間抜けな子犬が道に迷ってひどい目に遭い、それでも住民たちの手助けでしぶとく生きて、最後は無事飼い主の元に帰って「良かったね!」…と云う、「となりのトトロ」のメイみたいな話でした。舞台は武蔵小金井です。美少女?多数登場。
「映写室のおじさん」は不在だった様です。(^_^;)映写機の実物って思ったより大がかりなもんなんですね。
次はネコバス部屋の上の屋上に立つロボット兵です。ネコバスで遊べたら良かったのですが、子供優先なので、涙を呑んで螺旋階段で屋上へ。
…これは見事!大した出来映えです。内部構造が露出した様な風になっていますが、細かいパイプを複雑に溶接(ロウ付け)してあったりして、いい仕事してますね。(^_^)殆ど趣味かも。
ここは館の外?と云う事で、記念撮影の絶好の場所となっています。中央ホールのガラスドームの向こうには「黒い石」が有ったりして、ラピュタのイカヅチでも出せるかと思いましたが、何故か、泥足で踏まれた跡も有って結構無惨だったりして…(^_^)
次の攻略ポイントはカフェ「麦わらぼうし」。
開店時間の11時前に行きましたが、既に20名ほどの列が仮設テントの中に。外は寒いので、これは親切。
開店と同時に入れましたが、大した食事は無いので、「あこがれのフルーツサンド(限定)」なんて云うのにしました。850円。うーむ、イチゴとキウイフルーツのスライスにホイップクリームと云った感じですが、高いと云えば高い。しかも、飲み物は別売と云うのが痛い。(^_^)
さて、待ち時間の長いイヴェントを消化したので、後は自由に散策。
結局、大人に取っては、この複雑な造りの建物それ自体がおもちゃと云った印象を受けました。
やたらに有る空中渡り廊下とか、妙な扉でへんな所に出るとか。
一番気に入ったのは「パティオ」ですね。薪が積んであったり、手押しポンプが有ったり、しかも無人だったので、凄く落ち着いた気分になりました。
2台のエレベータも面白かったですね。さんざん使って、地階から2階に行き来したり。ショップ「マンマユート」前の階段室も気に入った。真ん中がエレベータで、周りが階段。しかも全面ガラス張り。
中央ホール天井の巨大扇風機?もいいですね。館内の影をかき混ぜてくれて、一種の躍動感を醸し出してくれます。
ショップ「マンマユート」も行きましたが、よっちゃんさんご指摘のアイテム、特にガンシップと飛行石に関心が有りましたが、飛行石2万円は高過ぎ…。わたしは1800円のクリスタルを愛用しています。(^_^)
更に、飛行石キーホルダも購入しちゃいました。
「動きはじめのへや」はアニメーションの原理を教えてくれる場所。サツキたちが縄跳びをしている人形が良く動いていました。原理としては、少しずつ位置を変えた人形を円盤上に配置して回転させ、同期を取ったストロボ発光をすれば、如何にも動いている様に見えると云う仕掛けですね。一瞬見せる、或いは一瞬止めると云うのがポイントです。
展示室は2カ所有り、一方はアニメーションを造る現場風の展示。膨大な資料やら、グッズが所狭しと並べられていました。もう一方は「千と千尋の神隠し」関連資料の展示。興味があったのは、ガラスケースに収められた膨大な量の原画/動画の山。それと、作画進捗のスケジュール表が有りましたが、これはひどい!惨憺たる状況だったわけで、そもそも絵コンテの仕上がりが予定よりも何ヶ月も遅れていて、これでは作画の遅れるのは当たり前。最後の追い込みの悲惨さを想像できました。それと製作中に使ったアイテムで、「挫折禁止」と云う、右折禁止風の標識には爆笑。ばったりと両手・膝をついた人が描いてあったりします。現物はこちらをご覧下さい。(^_^)→ …って既に売ってないみたいですけど。
(げんれい工房殿)
それと、「千と千尋の神隠し」決定の経緯説明が有って、「霧のむこうのふしぎな町」を原作とする「ゴチャガチャ通りのリナ」(オリジナル)→「煙突描きのリン」(オリジナル)→「千と千尋の神隠し」となった様です。たぶんこの辺の話は関連図書に書いて有るんでしょうけど。で、各々の企画提案資料が置いてあったりしました。興味深いものです。そう云えば、初期資料で、もっと大人しそうな千尋の父の絵が有りました。
トイレは各階に有り、内装はタイル+木で、これは全てのトイレで同様となっています。館の印象と違和感ないものとなっています。
出口は、パティオの階段を上がったところの右側です。
総括して、2〜3時間のインタラクティブな映画を1000円で観れたと思えば安いものです。
より楽しむための注意事項としては、
(1)10時の1回目入場を狙う。滞留人数が最も少なく、サービスも最も充実していると思われる。
(2) 好天の日を狙う。結果、最大の見せ場は屋上のロボット兵との記念撮影?辺りなので、これで雨天や曇天だとちょっとインパクトが薄れる。カフェや屋外回廊も雨天は辛い。
でも、予約制なので、天気までは予見できないワケで、あとは運任せと云う事になるでしょう。
では、これから行こうと云う方のご満足をお祈りしつつ…
撮影・HTML作成:佐藤クラリス/nausicaa@msa.biglobe.ne.jp