メイキング・オブ・「クラリス様」
by 佐藤クラリス (PC-VAN宮崎駿ネットワーカーFC)
2001年03月18日アップデート → 画像追加
このページは、PC-VAN宮崎駿ネットワーカーFCの佐藤クラリスさんが、そこで掲載した作品 メイキング・オブ・「クラリス様」 の全文を掲載しています。なお、無断転載等は厳禁です。(編集者)
「あれから14年…クラリス回想」(^_^) と云う事で、これを記念してクラリス様のフィギュアを製作してみました。勿論プロにはかないませんが、彼女への思い入れで技術の不足を補いました。(^_^) 因に、わたしの場合、この道が浅い「素人さん」なので技術的参考にはならないと思います。その辺、悪しからず。
1.道具
BEGUL社製クラリス様(1/18?)
グンゼ産業製Mr.サーフェイサー1000
タミヤパテ(ラッカーパテ)
タミヤカラー(アクリル塗料)白、艶消し白、黒、赤、茶、青(通称、クラリスカラー。嘘)
筆 (太い、細い、面相筆)
古サンドペーパー(手抜きだと云う話は無しにしてね)
古歯ブラシ
ライト
蟲眼鏡(スタンドタイプ)
パレット
大量の水
台所用洗剤
2.戦略
とにかく、「こんなに小さい奴に色を塗るのか」と思わず目眩がしてしまう位の大きさなのですが、完成した時の喜びを想像しては気を取り直し、早速取り掛かる事にしました。素材は右手でつば広帽子を押さえ、左手で紙袋を持っていると云う、色の接合の多い物なので、難航は必至ですね。
3.洗浄
先ず、セオリー通りぬるま湯に台所用洗剤を入れ、古歯ブラシで丁寧に洗います。細部まで洗わないと後が恐いので、しつこく洗います。(^_^)
4.整形と表面処理
次が、パテ塗り+サンドペーパー掛けです。パテって今回初めて使ったんですが〜(^_^;)、ラッカーパテの性か乾きが速くて、ぼやぼやしていると塗れなくなってしまいます。ここはヘラ状の物で素早く整形します。ヘラ状の物って、わたしの場合、厚紙を使ったりしました。(^_^;)この後のペーパー掛けを含めて、時間と労力が掛かる部分ですね。先が見えないし、すぐには旨く行かないし、イライラします。
「とりあえず、こんなもんで良いか」と究極と現実の妥協点を見い出した後、サーフェイサーを掛けます。しかし、パテと云い、サーフェイサーと云い、何で色が灰色なんだろうと云いながら、爪で引っかいたりするとすぐに剥げたりしますので、止めましょう。
5.塗装
暫くTVを観ている間放置しておきまして、次は色付けですね。
クラリスカラーとしましては、清純な白が基調となります。つば広帽子とブラウスが白、スカートは爽やかな青、ネクタイはアクセントとして赤、靴は清楚に黒、肌は半艶消しの肌色、髪の毛は茶色、つば広帽子のリボンが薄い青、紙袋は半艶消しの薄茶色、パンは紙袋とちょっと差を付けた薄茶色、ワイン?のビンは青、スカートの中は白としました。
肌色、白と云った薄い色を先に塗って行きましたが、地の色を隠す為に重ね塗りをしますので、すんごい手間。濃い色は重ね塗りの回数が減りますので楽と云えばそうですが、それでも2回は必要の様です。
問題はそれよりも何よりも、色の境界部分の塗りです。筆が入らない様な部分、例えば、パンとビンの隙間とか、髪の毛と首の付近、紙袋と手及び服の接触部分等は思いっきり難儀しました。
いや、それ以上に厳しかったのが、やっぱり目ですね。肌色に白を塗って、更に瞳の薄い青と黒。ついでにまつげの黒線。それを僅か2ミリ足らずの場所に描き込もうと云うのですから、これは好きじゃないと出来ません。蟲眼鏡やライトを駆使して、画く時には息迄止めて一応やり遂げました。ちょっと離れて観るとそれなりに見えますが、満足出来るレベルではないですね。
目よりは易しいですが、口に紅を入れるのも緊張しましたね。これは満足出来るレベルでした。
6.感想(乾燥?)
以前作った海洋堂の1/6クラリス様よりも遥かに良い出来になったと思います。
しかし、フィギュア製作って、本当に自分との戦いですね。適当な所で妥協して先に進みたがる自分と、妥協せずに最高の物を造ろうとする自分。この「ふたりのロッテ」じゃなかった、二人の「自分」の戦いの結果が作品の出来となるのですね。良い物を造るにはじっくり気長にやるしかない。特に趣味の作品の場合は、成果を焦らずに時間を掛けるのが一番の近道だと感じました。
7.謝辞
最後に、このクラリス様を紹介して下さったオータムさんに感謝致します。
以上
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著者:
佐藤クラリス/
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